約2年ぶりの投稿になります。
バーニャ村を襲った聖騎士の攻撃から守った俺たちは彼らの目を俺達に向けさせて、‘白夢の森’へとやってきた。
年中霧の立ち込める森の中へとやってきた俺たちは〈七つの大罪〉探しへとやってきた。
しかし、来てみたが名の通り霧が立ちこめており、遠くを見ることすらできない状況下にいた。
進めど進めど辺り一帯は霧の中……そんな中から<七つの大罪>を探し出すなど愚の骨頂ともいえる状況下にいた。
「さてさてさーて。この霧の中をどうやって探しますかね」
「強大な魔力は感じられないしな」
そういいながら俺たちは全員で‘白夢の森'のなかを歩いていた。
そうこうしていると突如ホークが何匹にも増えたり、エリザベスが何十数人にも増えたりしていた。
メリオダスは容赦なくホークを殴ったりしたが、エリザベスが増えた際は想像の通りエロおやじの様な要求をして従わせた。
従わせたというよりも本物を識別するために、メリオダスがいったことをするように伝えてからだが、メリオダスがいうことは完全にエロおやじのそれだった。
彼女に恥じらいを求めたり、自らの手で胸を揉ませたり、甘えるような仕草をさせたりと、見た目がおっさんなら明らかに逮捕されてもおかしくない要求の数々である。
あまりにおふざけが過ぎる為、メリオダスの頭を殴った。
「まじめにやれ!」
「わかったわかった。そう怒りなさんな料理長」
瘤ができる程の威力で殴り、冷たい眼差しでメリオダスを見ていたからか、漸くメリオダスもおふざけを止めた。
「それじゃあ、その場で思いっきりジャンプ!」
『はーい!』
甘ったるい声で返事を返す大量のエリザベスはその場で高くジャンプした。
しかし────
「ごめんなさい!無理です」
そう言って一人だけスカートを抑えて、地面に腰をつけた状態で赤面しているエリザベスがいた。
その様子に驚く他のエリザベスと俺。
そんな俺達を無視してメリオダスがジャンプした他のエリザベス全員を刃折れの剣で攻撃した。
攻撃された偽エリザベス達は倒れ伏し、その姿をポンと煙と同時に変えた。
その姿はフードを被った小鬼だった。
その小鬼は慌てふためきながらどこかへと逃げていく。
この白夢の森の中で現れた他人に化ける力を有した小鬼の存在は必要な情報を得るのに一役立つ。
俺達はすぐさま小鬼の後を追い続けた。
小鬼を捕まえるのではなくわざと離した状態で後を追い続けると、目の前になにやら女の子が見えた。
「おい!?まさかあの女の子を人質にするきか!?」
「そんな!?あんなに小さい……」
ホークの言葉に驚愕するエリザベス達だったが、小鬼達が向かっていた少女の姿が近づくにつれて変化していた。
「小さい……」
人質にして危険をもたらそうとしているのではないかと思っていた俺達は、少女の姿を正確に認識するにつれて、言葉が出なくなっていた。
それも当然だ。
その少女に辿り着いた頃には、既にその少女の姿は寝そべっていても一軒家の一階部分ぐらいの大きさを誇っていた。
「小さく……ねぇ!!」
驚く俺達を無視して小鬼達がその少女を呼んだ。
「ディアンヌ様!」
「ディアンヌ様!!」
「聖騎士たちに侵入されました!」
ディアンヌ?どこかで聴いた覚えのある名前だ。
そう思っているとディアンヌとやらが目を覚まし立ち上がった。
「聖騎士だと?」
敵意の籠もった睨みつけは、その巨体も相俟ってかなりの威圧感がある。
そう思っているとメリオダスが突風と共に消えた。
いや、消えたと言うよりも彼がディアンヌに捕まえられていたのだ。
「聖騎士!」
「おい!メリオダスをどうするつもりだ!」
「メリオダス様を離して!!」
メリオダスが掴まっている事に気付いたホークとエリザベスが訴えた。
するとディアンヌとやらは厳つい目つきで手の中のメリオダスを見つめた。
「よぉ!ディアンヌ、久しぶり!」
「……!団長~~」
瞳に星のような輝きが灯り、メリオダスに頬ずりしていた。
先程の威圧感など霧のように消え去った。
そしてメリオダスに対しての行動と団長呼び……やはりか。
「団長……?」
「ディアンヌって……まさか<
「そういうことだな」
この巨人は間違いなく<七つの大罪>の<
そのディアンヌは勘違いでホークを食料として食べようとしたり、エリザベスがメリオダスと一緒にいる事にヤキモチを焼いたりしていた。
早とちりしてメリオダスを蛸殴りしていたのは余談である。
そしてディアンヌが漸く落ち着いたため、漸く話をする事が出来るようになった。
「俺はヒデオ・ミカミ。宜しくなディアンヌ」
「宜しくヒデオ」
俺とディアンヌの自己紹介を終えると、メリオダスがディアンヌに旅の目的を話した。
話を聞き超えたディアンヌが協力する事を告げると、突如烏の鳴き声が森に響き渡った。
「烏の鳴き声?」
「おかしいよ。この森に動物が迷い込むなんて」
違和感を持った者達が頭を悩ませている最中、メリオダスを囲む様に電気の輪が縛り付けられた。
「おや?」
「メリオダス様!」
「団長っ!」
(この魔力は……)
メリオダスを縛り付ける魔力に見覚えを感じていた時、メリオダス以外の縛られていない者達にも電気の縛りが巻き付いた。
「どうやら、お出ましのようだ」
俺がある一点を見て言うと、誰もがその方向に視線を向けた。
そこにはピンク色の髪色をした甲冑に身を纏わせた聖騎士が歩み寄っていた。
「漸く会えたな。<七つの大罪>」
目の前の聖騎士を見たエリザベスが驚愕の表情で彼の者の名を言った。
「ギルサンダー!どうしてあんたが……!!?」
困惑の混じった声音でギルサンダーに問うエリザベス。
しかし、このギルサンダーという男は先ず間違いなく、聖騎士だ。
しかも、この雷系の魔力は──────
──────ーバーニャ村を襲った攻撃と同じ魔力だ。
エリザベスの話からすると前聖騎士長の息子であり、エリザベスからすれば兄のような人物のようだ。
「なぁ……この雷。バーニャ村で水をせき止めたのも、村を吹っとばそうとしたのも──────お前だろ?」
メリオダスも気付いており、ギルサンダーに問うた。
「メリオダス様!!それは酷い言いがかりです!!彼はそんな事が出来る人じゃ──────」
ギルサンダーではないと便宜を行なうエリザベスだったが、ギルサンダーから溢れる殺気に悪寒が走った。
「エリザベス……王国はお前の保護を最優先している……が、私には興味のない話だ。お前が死のうと生きようと────我らの霸道の前には砂粒の存在にすぎん」
そう言うとエリザベスを縛っていた雷の輪を消した。
「消えろ。用があるのは<七つの大罪>のみ」
そう言うギルサンダーだったが、エリザベスは両手を拡げて俺達の前に立ち塞がる。
「彼等に手出ししてはなりません!!早く魔力を解いてみんなを自由にしてあげて!!」
そう言うエリザベスの前に雷の魔力で徐々に炙られているホークが限界に来たのかヨロヨロと近づいていく。
そんなホークをギルサンダーは蹴り飛ばした。
「ホークちゃん!」
「ホーク!」
それを見た俺はすぐさま縛を破り、ホークの後をすぐさま追った。
縛を破った際にギルサンダーが少々驚愕していたのを目尻に映っていたが、気にしなかった。
────────────────────────
俺とエリザベスはホークを追って辿り着くとホークの雷の縛を黒色に染まった右手で触れた。
すると一瞬にして粒子状に消え去った。
「大丈夫かホーク」
左手が白く輝き、淡い粒子がホークに触れるとホークの火傷した身体がみるみるうちに癒やされていく。
「あぁ~癒やされるぜ~」
「おっさんか、お前は……」
ホークの態度に呆れる俺だった。
そんな俺達とは別にエリザベスは落ち込んでいた。
「どうした?エリザベス」
「……どうして、ギルサンダーがあの村を襲ったのでしょうか?」
「……あのギルサンダーってヤツは、前聖騎士長の息子なんだろ?」
「はい。昔は私を妹のように可愛がって下さいました」
エリザベスはギルサンダーとの思い出を語った。
「だったら、益々<七つの大罪>を捜し出して、王都に向かわないとな」
「え?」
俺がそう言うと、どうしてそうなるのかと疑問そうに此方を見つめてくる。
「真実を知るには、原因が起きた場所にあるもんだ。エリザベスは父親であるリオネス国王から頼まれたんだろ。なら、<七つの大罪>と一緒に王都に戻って真実を知ればいい」
よし、治ったぞ。と言ってホークの火傷していた場所をポンと撫でた。
ホークは治療が終えた事にホークは喜んで丸まるっとしたそのボディを跳ねさせていた。
「よっしゃー。さっさとあのブタ野郎をぶっ飛ばしてやるぜ!!」
ホークがプンスコと鼻息を荒らしている中、俺はエリザベスに語った。
「まぁ、自分が見ているだけが全てじゃないんだ。長い目で見極めればいいさ」
「……はい!」
「じゃあ、メリオダスの元に戻るか」
そう言って、俺達はメリオダスの元へと戻った。
戻った時に視界に入った光景に、俺の中の理性が切れてしまった。
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「<七つの大罪>憤怒の罪メリオダス。最後に言い残すことはあぐぅ……!?」
倒れ伏すメリオダスにギルサンダーが何かをいおうとした際、腕に痛みが走った。
視線を向けると、腕には誰かの手が掴まれていた。
そちらに視線を向けると、そこには怒りの表情を浮かべたヒデオが立っていた。
ヒデオは雷速を超えた裏拳がギルサンダーの顔面に直撃した。
直撃と同時に手を離していたからか。ギルサンダーは吹き飛び数多の木々を倒しながら遠くへといった。
「……」
ヒデオは吹き飛んだギルサンダーから視線を離し、メリオダスに手を翳した。
すると薄緑色の膨らんだ何かがメリオダスの傷口に注がれていき、傷がみるみる内に治っていった。
傷が癒えるのと同時に、雷鳴が鳴り響いた。
視線を向けるとそこには顔面に拳の痕を付け、鼻血をだしていた。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
息を切らしながらも此方を睨み付けてくるギルサンダー。
彼は剣を両手で持つと振った。
────【雷帝の鉄槌】────
落雷と共に振われた剣がヒデオを襲った。
「ヒデオ様!」
落雷による閃光と轟音が鳴り響く中、エリザベスの声が木霊する。
ディアンヌも流石に不味いと思い少々心配していたが、その心配は無用だった。
なぜなら閃光が消えた後に広がった光景はとても異常なモノだった。
「馬鹿な……!」
ギルサンダーの剣を指一本で受け止めていた。
無論、ただの指だけで受け止めたわけではない。【
止めた指の本数を三本に増やすと簡単に剣が折れた。
────【クロノ・トラアイル】────
僅か10秒の間の出来事だっだ。
僅か10秒の内に、ヒデオはギルサンダーに一万回を超える。
ボキボキと骨が折れる音が鳴り響く。
「ガハッ……!!!」
ギルサンダーは吐血した。
鎧の中も幾度の攻撃を受けてボロボロな姿になっていた。
ヒデオはギルサンダーへと近づき右脚に何もかも貫かんとする気配を醸し出す魔力が纏っていく。
その右脚が振り下ろされようとした時だった。
誰かが俺の脚とギルサンダーの間に足を挟んだ。
「……なんのつもりだメリオダス」
それは傷が治ったばかりのメリオダスだった。
「それ以上はする必要ねぇ」
「……」
「ヒデオ!」
怒りを収めていないヒデオにメリオダスが追求すると、彼は脚を退けた上でギルサンダーの胸ぐらを掴んで持ち上げた。
「リオネスまで投げ飛ばしてやる」
そう言って、ギルサンダーを音速を超える速さで投げ飛ばした。
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ヒデオによって遠い地へと吹き飛ばされたギルサンダーだったが、彼の重傷たる肉体は空を滑空していた。
そんな彼を柔らかい空気のクッションで受け止めた何者かがいた。
「ギル!!しっかりしてギル!」
両手で包んでいるかのような兜を被り、ドレスを着た禍々しい手の形をした杖を持つ女が受け止めた。
「手酷くやられたようだな。誰がやったのか、わかるか?」
「アイツよ!メリオダスと一緒にいる男がやったのよ!!?」
「そうか……」
兜を被った女にギルサンダーを重傷に負い遣った者は漆黒に覆われたフードを身につけていた。
その声から男だということしかわからなかったが、ギルサンダーに重傷を負わせた人物の詳細を聞いて、フードに隠れていた口元が笑みを浮かべている事に、女魔術師は気付くことはなかった。