少し変わったインフィニット・ストラトス   作:みるほん

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第四話『激闘!クラス対抗戦』

 

 アリーナは大勢の観客達で埋め尽くされている。

 その観客席の一角にセシリア、シャルロット、ラウラの姿があった。

 

「いよいよ始まりますわね」

「そうだねー。どっちが勝つかな?」

 

 シャルロットが呑気に言ったその時、アナウンスが流れてきた。

 

『これより、一年一組、織斑一夏選手と、中国代表候補生、凰鈴音選手の対戦を開始します』

 

 アリーナのスピーカーから声が響く。

 

「男の声……誰だろう?」

 

 シャルロットは呟いた。

 

『凰選手、まだ出てこない!』

 

 中継室の男はアリーナのステージに一夏しかいないことに気づいた。場をもたせるためなのか、解説を始める。

 

『凰選手と言えば、彼女の専用機『甲龍』は第三世代型IS。近距・中距離用の万能機だと聞き及んでおります』

「あら? アクシデントでしょうか……?」

 

 首を傾げるセシリアは会場の巨大モニターに目をやる。そこには鈴音のデータが表示される。

 身長▲◇○cm、体重□◇kg。

 B○○・W◇□・H○◎。

 

「モニターに変なもの映さないで下さいませんこと!?」

 

 データを見た瞬間、セシリアが叫んだ。

 

「事故かな?」

 

 シャルロットは苦笑い。

 

「ほう、スタイルがなかなか良いな」

「うーん、そうかなぁ?」

 

 ラウラの呟きに、シャルロットがキョトンとした顔で返す。

 

「な、なん……だと」

 

 ラウラは驚愕し、シャルロットを見つめた。

 

「あはは……うん、ゴメン。聞かなかった事にして」

 

 ラウラは衝撃を受けたように目を見開いたまま動かない。

 

「えっと……」

 

 そんなラウラを見て困ったような表情を浮かべるシャルロットであった。

 その後方では本音達が楽しげに会話をしていた。

 

「草冠の漢字って難しいよね~」

「え……そう……かな?」

「でも、私は結構好きかも!」

「意外と可愛い形してるものね」

 

 草で作った冠をかぶりながらがら話す本音達に、他の生徒達は温かい眼差しを向ける。

 

「皆様……それは一体何ですの?」

 

 セシリアがおずおずといった様子で尋ねた。

 

「これはね~、草冠だよ~」

 

 本音が草冠を見せながら答える。

 

「か、可愛いですわね……」

 

 頬を引きつらせながら答えたセシリアの頭に、突然草冠が載っかる。

 

「あはは~、セッシーも似合うよ~」

 

 セシリアは自分の頭に乗った草冠を手に取りまじまじと見つめた後、「まあ、いいですわ」と微笑んだ。本音の無邪気な笑顔に毒気が抜かれてしまったのだ。

 

『最大の特徴は、両肩の衝撃砲『龍咆』です。空間自体に圧力を掛けて砲身を生成し、砲弾を撃ち出すというシステムで、射角はほぼ制限無し。しかも、不可視という優れた武器です』

 

 モニターに、発射のプロセスを示す映像が流れる。

 

『対する織斑選手のIS『白式』は、近接格闘に特化した機体となっております』

 

 モニターには、純白の装甲を持つIS『白式』が映し出される。

 

「しかし、この機体のピーキーさは相当なものですよ」

 

 再び画面が変わると、今度は一夏の映像が表示された。

 身長▲○×cm、体重▽△kg。

 B◎▼・W◇◎・H◎□。

 

「スリーサイズが明らかに間違っているではないか!」

 

 ラウラがモニターに向かって叫ぶ。

 その叫びを聞きながらシャルロットは溜め息をつく。

 

「身長と体重も違うし、そもそもあの情報はいらないでしょ」

 

 セシリアもモニターを睨み付ける。

 

「また、余計な情報が……! 抗議してきますわ!」

「うん。行ってきて」

 

 シャルロットの言葉を背に、ラウラと共に駆け出したセシリアであった。

 

『白式の唯一の武器は『雪片弐型』と呼ばれる日本刀型のブレードのみです。バリア無効の攻撃『零落白夜(れいらくびゃくや)』を有していますが、エネルギー消費が激しいのが欠点となっています。射撃武器が一切ないのも欠点ですね』

 

 その後も解説は続くが、鈴音は一向に姿を現さない。

 

『射撃武器がない……射撃……。FIREは英語で火炎や射撃などの意味がありますが、私がFIREと聞いて最初に思い付くのはちょっと違いますよ』

 

 ネタ切れになったのか、解説者の話は脱線し始める。

 

『FIREとはFinancial Independence Retire Earlyの頭文字を取ったものです。簡単に言えば早期退職して投資の収益などで暮らしましょうという事です。私もこの仕事が終わったら、株配当と優待で生活していこうと思っているんですよ』

 

 解説の男性の声に困惑した様子の生徒達だったが、モニターに表示された保有株銘柄を見て納得する。

 

「これなら、老後も安心だね」

 

 シャルロットは感心した様子で呟いた。

 

 

 

 

 

 そんなこんなで試合開始の時間が遅れること十分後。鈴音がアリーナに飛び出て来た。

 両手で持った双天牙月をバトンのようにくるくる回しながら一夏に話しかける。

 

「待たせたわね! 一夏!」

「……なんか機嫌いいな?」

 

 妙にハイテンションの鈴音を見て、一夏は首を傾げた。

 だが、鈴音はそれを無視して、いきなり一夏に向かって怒鳴り始める。

 

「一夏! アンタねえ、昨日はよくもやってくれたわね!」

「何のことだ?」

 

 一夏は困惑しながらも返事をした。

 鈴音は怒りの形相で語りだす。

 

「千冬さんに怒られたし、箒には叩かれるし……いい加減にしなさいよね!!」

「箒に何をした!?」

 

 その時、試合開始のブザーが鳴り響いた。

 

「……まあいいわ! とにかく、キッチリ叩き潰してあげる!」

「上等!」

 

 鈴音は双天牙月で斬りかかる。一夏は雪片を構え、それを受ける。金属同士のぶつかり合う甲高い音がアリーナに響き渡った。

 一夏は鈴音と鍔迫り合いをしながら言葉を交わす。

 

「ふーん。初撃を防ぐなんて、やるじゃない」

「い、いきなりかよ……っ」

 

 一夏が鈴音を押し返そうとすると、鈴音は素早く後方に飛んで距離を取った。一夏はすぐさま追いかけ、再び距離を詰める。

 その時、鈴音はニヤリと笑みを浮かべた。

 

「けど、甘いわね」

「ぐあっ……」

 

 突然の衝撃に、一夏は地面に転がされる。鈴音のIS『甲龍』の持つ非固定浮遊部位から、不可視の衝撃弾が射出されたのだ。

 

「今のはジャブよ!」

 

 鈴音の叫び声と同時に、再び衝撃弾が発射された。

 

「うおっ!」

 

 一夏は反射的に避けるが、それは悪手だった。回避先に鈴音が回り込んでいたからだ。

 

「もらったあ!」

 

 鈴音は右手に持つ双天牙月を振り下ろした。

 

「ぐうっ!」

 

 一夏は雪片で防いだものの、衝撃の余波で吹き飛ばされる。

 空中で1回転して体勢を整え、何とか着地した。

 

「へえ……意外とタフなのね」

 

 鈴音は再び双天牙月を構える。

 一夏は雪片弐型を構え直し、不敵な笑みを浮かべた。

 

「この程度か? 全然大したことないな」

 

 一夏は地面を強く蹴り、鈴音との間合いを再び詰めにかかる。

 

「減らず口を叩くんじゃないわよ」

 

 対する鈴音は冷静に一夏の斬撃を双天牙月で受け流し、距離を取る。

 

 

 

「お互いに一歩も譲らないね」

「だか、このままでは一夏のエネルギーが先に尽きるぞ。果たして勝機はあるのか……」

 

 シャルロットとラウラが、真剣な表情で戦いを見守っている。

 その背後では、本音達が草冠を手に取りながら応援していた。

 

「ガンバレ、おりむー! ファイトだぞ!」

「織斑君、学食券の為に頑張って!」

「私達のお昼代が懸かっているんだからね!」

 

 その内の1人が何かに気付いたように目を大きく見開く。

 

「あれ、何だろう」

 

 アリーナの上空、遮断シールドの外側に黒い影があった。

 

 

 

 アリーナ内に警報が鳴り響く。

 

「何!?」

 

 アリーナ中央にある遮断シールドを貫通して侵入してきた物体があったのだ。鈴音と一夏はそれを察知して左右に跳んで回避する。

 観客席にいた生徒達は慌ただしくなり、観客席を覆うように隔壁が閉じ始めた。

 一夏は鈴音の方を見る。

 

「おい! どうなってるんだよ!」

「あたしに聞かれても分からないわよ!」

 

 だが、その答えはすぐに分かった。

 

『これはどういう事か!? 真剣勝負に水を指す、所属不明IS乱入です! 試合中止! 両選手は退避を!』

 

 解説者が叫ぶ。

 

「所属不明のIS……ロックされている? ……アイツに俺がロックされているのか?」

 

 一夏は砂煙に映る影を見ながら呟いた。

 鈴音は一夏を背中に、謎のISと向き合う。

 

「一夏、試合は中止よ! すぐにピットに戻って!」

「お前はどうするんだよ!?」

「ここで時間を稼ぐわ! だから早く逃げなさい!」

 

 鈴音はそう言うが、一夏は首を横に振る。

 

「ダメだ! 鈴を置いて行けるわけ──」

 

 鈴音と一夏は左右に散開した。一瞬前まで一夏達がいた場所を、高出力の熱線が通り過ぎていく。

 

「鈴、大丈夫か!?」

「ええ、平気だけど……」

 

 鈴音は熱線の跡に目を向ける。

 

「な、なんて破壊力なの……!」

 

 壁の表面が赤く融けている。あの攻撃が直撃すれば無事では済まない。

 

「アイツが撃ったのか!?」

 

 粉塵が晴れ、正体が明らかになる。

 

「なんなんだ、こいつ……」

 

 そのISを見た一夏は絶句した。

 全身装甲。全長はキリンくらい。長い腕を持つオランウータンのような体型。両腕の砲門はライオンを彷彿とさせる。頭部はハエトリグモに似ている。そして、全身に配置されたスラスター口はまるでフジツボだ。

 これらは全て一夏の感想である。

 

『一夏選手、凰選手! 遮断シールドはレベル4! 扉は全てロック! 今は避難も救援もできない! とにかく逃げまくれ!』

 

 解説者の声に一夏はハッとする。

 そこへ再び熱線が来た。一夏が避けたそれは、観客席の真上を通過した。

 

「このままだと観客席に被害が……。鈴、食い止めてくる」

「待ちなさいよ! あたしも行くから!」

 

 2人は謎のISに向かっていった。

 

 

 

 観客席では、生徒達がパニックに陥っていた。

 生徒達は出入口に集まるが、ロックされたドアはびくともしない。必死に開けようとする者、泣き出す者、お菓子を食べ始める者、眼鏡のレンズを拭き始める者など様々だ。

 

「落ち着いて! いざとなったら僕がみんなを守るから!!」

 

 シャルロットは恐怖で震える女子達を宥める。

 一部は落ち着いたが、一部の生徒が叫び声を上げる。

 

「キァアーッ! カッコいい!」

「やっぱ、デュノアくんっていいよねー!」

「この瞬間の為に生まれてきた!」

「はぁ……デュノア様……素敵……抱いて……」

 

 その光景を見て冷静になった生徒達は、静かに席に座り直した。

 

(はははっ、こんな状況でもブレない人達がいるんだね)

 

 シャルロットは苦笑いを浮かべながらも、頼もしいなと思った。

 

「一夏と鈴も頑張って」

 

 モニターを見ると、2人の姿が映し出されていた。

 

 

 

 一夏は雪片を握り締め、再び戦闘態勢を取る。

 敵ISは鈴音をエネルギー弾の連射で牽制、一夏に殴りかかる。

 一夏はスラスターを吹かし回避した。そして、すれ違いざまに横薙ぎの一閃を放つ。

 しかし、相手はスラスターで後退してかわした。

 一夏は追撃せずに間合いを離す。

 

「一夏! 援護するわよ!」

 

 巨大ISと鈴音の撃ち合いが始まる。

 その隙に、一夏は斬り込む。だが、回避され、再び距離を空けられてしまった。

 一夏は舌打ちをして、相手の出方を伺う。

 

「アンタ、しっかりしなさいよね! こんな奴、さっさと倒すわよ!」

 

 一夏は無言のまま、目の前の敵を見据える。

 

(こいつ……人が乗ってないのか?)

 

 その疑問には確信があった。なぜなら、敵の動きが人間とは程遠く、機械じみているからだ。

 

「アレ、無人機じゃないか?」

「はぁ? 無人機?」

 

 鈴音は巨大ISを睨み、大声で叫ぶ。

 

「そこのIS! 中に人いる? 答えなさい!」

 

 だが、返事はない。

 鈴音は熱線を避けながら、零距離まで詰める。そこで双天牙月を叩きつけた。

 

「え? 当てた!?」

「この手応え……本当に人が乗っていないみたいね」

 

 鈴音はすぐさま離れる。そして、直後に発射された熱線を紙一重で回避し、衝撃砲を撃ち込んだ。

 

「何やってるのよ! 今が斬り込むタイミングじゃない!」

「あ、ああ……全力の零落白夜だ」

 

 雪片弐型から、まばゆい光が溢れ出した。零落白夜は威力が高過ぎるため、普段は出力を制限されている。それが解放された。

 その時、敵ISの姿が消えた。鈴音は強烈な衝撃を受ける。

 

「ぐあっ!」

 

 アリーナの壁に叩きつけられ、敵ISの追撃が鈴音を襲う。

 

「瞬時加速……!? 鈴!」

 

 一夏は背後から突撃するが、敵ISは即座に反転して一夏を殴り飛ばす。

 一夏は地面を転がり、倒れ伏した。

 

「ぐうぅ……!」

 

 体勢が整う前に敵ISは熱線を撃とうとする。

 

(ヤバイ……!)

 

 その時、アリーナのスピーカーから大音量が響いた。

 

『おい、そこのダサい全身装甲IS! 貸株って知ってるか? ガキなんか虐めてないで、こっち来いよ! ポンコツにも理解できる説明をしてやるぜ! 利率の高い銘柄も教えてやる!』

 

 解説者の声だ。ハウリングを起こす程の大声に、敵ISは一夏から中継室の解説者へ目標を変えた。

 

「何言ってんだ!? 逃げて──」

『織斑選手。今だ』

「──え? あ、了解」

 

 一夏は敵の一瞬の油断を突いて飛び上がり、瞬時加速を作動させる。爆発的な加速力によって一瞬で敵機との間を詰めた。

 すれ違いざま、横凪ぎの一閃、零落白夜を放つ。ギリギリで防御姿勢をとった相手の右腕ごと頭部を切り裂いた。

 しかし、熱線が放たれる方が早かった。中継室にビームが直撃、爆発する。

 

「解説の人が!」

 

 敵ISは火花を散らしながら左拳を突き出す。一夏はそれを右腕で防ぐが、地面に叩きつけられ、胴体を右足で踏みつけられた。

 

「ぐ!?」

「一夏!」

 

 鈴音の叫びが聞こえる。光が漏れる砲口が一夏に向けられた。

 しかし、熱線が発射されることはなかった。中継室より照射されたレーザーが、崩れた壁と遮断シールドの穴を通り抜け、敵ISの残った腕を貫いたのだ。

 

「う、うぉおお!」

 

 動きが鈍った敵ISに、一夏は零落白夜を発動させた雪片を振り上げる。股下から深々と食い込み、エネルギーの刃は敵を両断した。

 

「鈴! 大丈夫か!?」

「なんとかね……。一夏こそ平気?」

「ああ、俺も平気だ。それより解説の人が……」

 

 一夏と鈴音はお互いの無事を確認し合うと、中継室に急ぐ。そこにはブルー・ティアーズを纏い、瓦礫を片付けるセシリアが居た。

 

「ご無事で何よりですわ」

「セシリア、さっきは助かったよ。あのままだったらやられてた……」

「いえ、当然のことをしたまでですわ」

 

 一夏は辺りを見渡す。放送機材が原型を留めていない程に破壊されていた。その影に倒れた解説者とそれを介抱する箒とラウラの姿を見つけた。

 

「怪我は?」

「心配するな。傷は深くない」

 

 箒が応急処置を施しながら答える。

 解説者はゆっくりと目蓋を開けた。

 

「大丈夫ですか!?」

「ああ……大丈夫だ……。預金を信用取引の担保にしたことが、妻にバレたときよりは大丈夫だ……」

 

 それは重傷ではないのか? 一夏はそう思ったが口には出さなかった。

 

「運が良かっただけと言うが……結果的に資産は増えたんだ……」

 

 そう語る解説者の顔には哀愁が漂っていた。

 

 

 

 

 

 その後、教師達の制圧部隊がアリーナに突入。事後処理が行われた。

 解説者は教師達に説教された後、保健室へ連れ去られた。一夏と鈴音も説教された後、念のために保健室へ向かった。

 

「なあ。小学校の時、酢豚の話したのも、こんな夕方だったよな?」

 

 夕暮れに染まる保健室の中で、一夏は鈴音に声をかける。

 鈴音は窓際で、頬杖をつきながら答えた。

 

「ああ、そういえば……いつ酢豚作ってくれるの?」

「あの約束って、鈴が俺に酢豚を作るって話だろ? なんで、逆になっているんだよ」

 

 一夏は苦笑しながら答える。

 

「いいじゃない。別に」

 

 鈴音はプイッと顔を背けた。

 

「そんなに食べたいなら、鈴の親父さんに頼めば、うまいの食べられるだろ?」

「あ……。その、あたしの両親、離婚しちゃったから。無理よ」

「あっ……悪い」

 

 一夏はバツが悪そうな顔になる。

 

「べ、べつにアンタが謝ることないじゃん……」

 

 鈴音は慌てて言い繕うが、その声は徐々に小さくなっていった。

 しばらく沈黙が続いたが、やがて一夏が口を開く。

 

「わかった。酢豚作ってやるよ」

 

 その言葉に、鈴音は驚いたように振り返る。

 

「やっぱり、あたしが作るわ」

「え……? あ、ああ、楽しみにしてる」

 

 一夏は困惑したような表情を浮かべる。鈴音はそれを見て、満足そうに微笑んだ。

 

「ふっ……青春だな」

 

 解説者はベッドの上でニヤッと笑いながら呟いた。

 1週間後、解説者はFIREした。

 

 

 

 

 

「やはり、無人機ですね。登録されていないコアでした」

「そうか」

 

 その頃、地下室では千冬と真耶が、回収された全身装甲ISを見つめていた。

 

「いったい誰が何のために……」

 

 真耶は不思議そうに呟く。

 

(束か?)

 

 千冬の脳裏に浮かんだのは、親友でISの開発者、篠ノ之束の顔。

 身長▲▽▲cm、体重□◆kg。

 B◎□・W◇○・H◎▼。

 現在、ISコアを作成できるのは束のみ。

 千冬は目を閉じ、思案した。

 




『次回予告』

「新たな恋の予感がするぜぇ!」
「嘘……。まさか……幽霊!?」
「フランスの代表候補生だよ」
「顔良し、スタイルよし、性格も良し、しかも……」
「何拍子も揃っていますね」
「でも……。いや、そうだよね!ごめんね!」
「次回『ボーイ・イーツ・ボンボン』」
「織斑とボーデヴィッヒは……体調不良で欠席だ」
「良かったですよ、反応は」

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