I am 怪人   作:おもちぴん様

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怪人誕生

「改造手術完了しました。起きて下さい。」

「俺はどんな力を手に入れたんだ?」

「お教えしましょう。」

 

 "まずは、出入り自由な爪と鋭利な牙を持ち、暗闇でもよく見える目。"

 

「すげえ力だな。怪人になった甲斐があるぜ。」

 

 "そして極めつけが丸い顔に三角の耳、ふかふかの毛皮と大きな粒らな瞳。"

 

「ちょっと待て、何か可愛い要素入ってないか?」

「何を言いますか、あなたのモデルは哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類の虎……」

「なんだ虎かぁ、良かったなあ。」

「……に似た食肉目ネコ科ネコ属の猫を参考にした怪人ですよ!」

「猫じゃねえか!」

「良いじゃないですか、黒毛なので闇に紛れられますよ。」

「高性能に聞こえるから文句言いにくいわ!」

「さあ、これがトイレの砂です。」

「猫扱いするな!」

 

 思わずかっとなり、俺は俺を改造してくれたドクターを手加減して殴る。

 

「あっ!柔らかくて良い感じです!これが猫パンチか!」

「……かじってやろうか?」

「アマガミですか?ばっちこい!」

「猫パンチ!」

「ぎゃんっ!」

 

 腹にパンチを喰らい幸せそうに悶ている阿呆は置いておこう。

 

 俺が怪人になったのは一発逆転を狙ったからだ。

世には怪人、怪物、怪獣の怪しい三点セットが蔓延り、至る所でアホみたいな事件が起きている。

 

 俺が前に勤めていた会社はいきなり怪獣に攻撃されて爆発したんだ。

そのせいで社員全員が無職になった。

アホな話だが、あの時は頭を抱えたね。

 

 貯蓄も無かった俺が人生に絶望していた時、このドクターの3食昼寝寮付きという

甘い言葉に誘われてここにやってきた。

怪人になって好き勝手したいと言うのもあったけどな。

こんな下らない理由で俺は怪人になったが後悔はしていない。

あっ、ドクターの野郎が起きやがった。

 

「さあ猫怪人クン!町に出て恐怖と混乱を齎すのだ!そして昼には帰ってきて私と寝ろ!」

「3食昼寝付きってそう言う事か?」

「そう言う事だ!」

「ふんっ!」

「ぎええええ!」

 

 腹がたったので、また腹に重いのをくれてやった。

何か喚いているが無視だ。

猫が二本足で立ったような馬鹿げた姿だが力は本物だ。

 

 うーん、でも手足が短いし、四つん這いになったほうが歩きやすい気がする。

まさか、この阿呆はデカイ猫が欲しかっただけ?

いや、そんな筈はない。町に行って暴れるぜ!

 

・・・町にて

 

「うおおお!もふもふさせろ!」

「ふんっ!」

「ぎゃあ!痛いけど幸せ!」

「おらっ!」

「もっと殴って猫ちゃん!」

「くそっ!俺に近づくなあ!」

 

 町に出たのは良いが、逆に人間達に襲撃された。

俺が改造されている短い間に人類は強くなったのか?!

怪人の力は絶大だが、こうも襲撃され続けると体力が。

くそっ!一時撤退だ。

 

 俺はプライドを捨て、四つん這いになり走る。

は、早い!これなら逃げられる。

よし!ジャンプだ!うおっ!すごい!家の屋根にひとっ飛びだ!

今日は疲れたし、試運転はこれくらいにしてアジトに戻るか。

何だか思考も猫になってる気がするな。いや、気のせいだ。

 

・・・アジト

 

「ねえねえ猫怪人クン、ニュース見て。」

「何だ?俺は眠いんだ。」

「良いから、良いから。」

 

『本日、11時頃〇〇町で大きな猫が出現しました。』

『うわあ、本当に大きい猫ちゃん。可愛いですね。』

『んん、失礼しました。猫ちゃ、猫は1時間程、周りの人にじゃれついた後、

 その場を立ち去りました。その後の足取りは掴めておりません。』

 

「おい、ニュース見て思ったけどよお、もしかして俺ってにゃーにゃー鳴いてるだけで

 喋れてない?」

「そうだよ。キミはにゃーにゃー鳴いてるだけ。

 私は天才だから何を喋ってるか分かるけどね。」

「おい。」

「何?」

「今すぐ人の言葉を喋られる様にしろ!」

「可愛くないから嫌です。」

「ふんっ!」

「ぎょえええ!幸せ!」

 

 こうして猫怪人に改造された俺は、前途多難な怪人ライフを過ごすことになるのであった。

 




◆簡単な設定◆
時代設定:現代

怪人:人型の化け物
怪物:人型じゃない化け物
怪獣:でかい化け物

主人公:男。猫怪人。でかい黒猫。人間よりは強いはず。
ドクター:天才。主人公を改造する。他にも沢山改造した。悪の秘密結社の幹部。
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