転生したらみんな銃持ってる世界だった件 作:美少女+銃火器の組み合わせが好きマン
ゲヘナ学園廃校舎の中を、サブマシンガンを携えた少女が静かに歩く。
『白蛇、進捗は?』
「いたって順調です。武器も服装も現地調達ですから大丈夫かと」
『そうか。今回は相手が相手なだけに私達も支援はほとんど行えない。何が目的かは知らんが頑張れよ』
「分かってますよ」
インカムから聞こえた声に小声でそう返したヒトヨは帽子を被り、ワイシャツと赤いネクタイ、そしてブレザーとスカートの組み合わせの制服に身を包み、更には赤と黒の腕章をつけていた。
「今の音…」
「風紀委員かな?でも例のアレをちょっと分けてあげたら買収できたし」
(誰かいる?距離からしてこの階の隅…でもこの時間帯は二階担当のこの服の持ち主と一階担当のもう一人しかいないはず。それに一階担当の方は今も階段に近付く足音が聞こえるから……。せめてもう少し会話が聞き取れれば…)
「うん、いっその事このまま一階担当と謎の相手をぶつけた所を一網打尽かな」
ヒトヨは思考を巡らせる。
しかし、この時の謎の人物達は、「自分の知ってるブラックマーケットの美食を奢る」と言っただけで買収できてしまったのは別の話になる。
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ゲヘナ学園風紀委員長、空崎ヒナは虫の居所が非常に悪かった。
そもそも繁忙期なのに加えて、連邦生徒会長の失踪により今までに比べて仕事の量が倍以上になったこと。自分と同じ学園に所属している便利屋68、美食研究会、温泉開発部を筆頭にした、テロリスト扱いされても文句は言えない問題児達の後始末。更には自分達も忙しい筈なのにいつも通り…いや、いつも以上の量の
「侵入者…それも白蛇?」
「ええ、わざわざ向こうから来てくださったそうです。………既に常駐していた風紀委員の大半が戦闘不能になっていますが」
「…分かった。私が出る。アコは支援をお願い」
傍らに立てかけておいた愛銃を手に取り、椅子から立ち上がる。
「40から50番の隔壁を───」
「閉めなくていい。相手が本当に白蛇なら閉じ込めることは出来ても拘束しようと思って開けた瞬間逃げられるから」
「…分かりました。ヒナ委員長がそう言うなら」
執務室を出てから愛銃を肩にかけて、静まり返った廊下を一人歩く。耳をすませば、下の階から僅かにだが銃声が聞こえてくる。
(白蛇、情報部にいる時から名前は聞いていたけど……実際に見るのは初めてになるかな)
かつて、自身が情報部に所属していた時に聞いた事を思い出す。
『自分と同じくらいの背丈の少女が腕利きの傭兵として活動している』
既に自治区の大半が砂漠に埋まった学校の要注意人物の事を調べていた最中に、そんな噂を聞いた。興味本位で調べたものの、結局分かったのは彼女の見た目が雪のような白い髪と赤い瞳であることから『白蛇』という通称が広まったということだけだった。
あれからも時々調べてはいたけど結局それ以上は今もほとんど分からない。たまに『銃弾を避けた』、『目を瞑ってるのに10人近くの不良をまとめて相手にした』といった眉唾物の噂が入ってくるだけだった。
(少し前に入った『白蛇がトリニティで問題を起こした』っていう情報……ティーパーティーが完全に握り潰したからもう詳しいことは分からないけど…トリニティ、
『委員長、白蛇が最後の防衛陣を突破しました。接触まであと10秒』
「了解」
通信機から聞こえてきた声を合図に思考を止め、大きく深呼吸する。
(考えるのは後、とにかく今は目の前の事だけを)
そして、ゲヘナ学園の風紀委員長は引き金を引いた。
・イッチ(蒼崎ヒトヨ)…知らない所でゲヘナとトリニティの両方からエデン条約ぶっ壊そうとしてる勢力だと思われてる。
・空崎ヒナ…イッチの後始末に追われる夢を見て30分で起きたので速攻で後始末と仕事を終わらせて寝た。