今日の俺は本当についていないらしい。
なぜなら、今俺は絶賛この世の美というような男に呪術高専に入らないかと誘われている真っ最中だからだ。
明日の朝ごはんどうしようかと現実逃避をしてみるが、現実が変わらないことに俺は諦めた。
改めて隣の白髪の男に目をやる。
皆さんご存知真っ黒なアイマスクに真っ白な髪、日焼けのヒの字も知らないような真っ白な肌。
そう。
こいつは正真正銘五条悟なのだ。
は???????
そう思ってしまうのも無理はないと思う。
俺はいつも通りの生活をしていたはずなのだ。
人と違うところといえば前世を覚えているということぐらいだ。
俺は普通のサラリーマンだった。だけど、ある日まぁよくあるトラックに轢かれて異世界転生というものをしたのだ。
どうせ異世界行くならもう少し俺TEEEEE展開になりたかったがどうやらそこでも俺は神に見捨てられたようで、ちょっと目を凝らせば呪霊がうっすら見えるかな、、、?程度の能力しかないのだ。
このときほど俺は絶望したことはなかっただろう。
こんな、異世界転生したくない漫画TOP5みたいな世界はだれだってお断りだ。
しかも、弱い。
ちなみに前世とかを思い出したのは5歳のとき階段から滑って頭打って思い出した。
泣き叫んだよ。ごめんなお母さん。傷は痛くねぇよ。心の傷がいてぇよ。
ちなみになんで呪術廻戦の世界だって気づいたかって???
鏡見たら自分の肩に呪霊っぽいものがついてたからだよ、、、、、。ははっ
そうして、呪術廻戦の世界だと気づいた俺はできるだけ本線に関わらないようにしていたはずなのだ。なのにどこで間違えたのだろう。
普通に帰り道を歩いていたら肩とんされて「ねぇ、君呪霊、見えてるでしょ?」だぞ????
もはや、怖いとかの域を超えて只々顔面の良さに殴られた。
顔面宝具だなこいつ。
そんな顔面国宝級な男に言われたらyesしかないだろう。
そして、俺がうなずいた途端あれよあれよという間に車に載せられ、あっという間に学長の前に突き出された。
はい。回想終了。
「なぜ、呪術高専に入りたいと思った。」
目の前のコイツに引きずられたからですよ。とは言えず、必死に頭を働かせる。
俺はもとからこういう質問で相手を測ったりするのが苦手だ。
だがそんなことを言っている暇がないのでとりあえず当たって砕けろ作戦で行く。
とにかく、死亡フラグだけは回避しなければならない。
多分これ、断ったら次の日ぐらいに死ぬパターンだ。俺にはわかる。
「もし、町中で自分より強い呪霊に会ったときの対処法が知りたいからです。」
いや、素直すぎん?俺。これ、呪術師になったら死ぬぞとかツッコまれたら終わりなやつだ。内心はビビり散らかしているが外面は堂々とさせている俺。だれか褒めてほしい。
そんなことを思っていたら段々と意識が朦朧としてきた。
あ、やばい。気絶するのは初めて。と自分の心の声が聞こえたのを最後に俺の視界は暗転した。
目が冷めたら目の間に知らない天井があった。
そんなありきたりなセリフを思いながらゆっくりと周りを見渡した。
「お、起きたのか。」とタバコを吸いながらふつくしい美女が話しかけてきた。
長い髪に濃い隈、右目の泣きぼくろが綺麗に映えるこの人は家入さんだ。
俺が前世の記憶があるとか言うと多分面倒くさいことになるので初めて知りましたという顔をしておいた。
家入さんに事情を聞くと、どうやら俺は呪術高専には一応合格できたらしい。
だけど、俺が倒れてしまったので医務室で見てくれていたのだという。
心のなかで気絶した俺グッジョブとか思っていた俺は次の瞬間もう一度絶望することになる。
その原因は、説明を受けた後手渡された制服だった。
五条サン(一応歳上なので呼び捨てはどうかとおもってさん付けにした)が勝手に作ってくれたらしい。いや、嬉しくない。どうせなら自分でやりたかった。
3つしかない高専に入るのが楽しみな理由の一つだったのに、、、、、。
そんなことを思いながら制服を手に持ち、俺は医務室を出た。多分、げっそりとした表情を浮かべているだろう。
渡された部屋の中に入ると案外きれいに掃除されていた。
そして知らぬ間に移された家具なんかが部屋に置かれてた。
いや、こわいな。
これが一番の謎。
俺、自分の家伝えてなかったのになぜ。
まぁ、そんなこんなで一日が過ぎ、翌朝俺は朝チュンで目覚めた。
顔を洗って、寝癖をなおして配布された制服を着てみる。
俺が思っていたよりもまともなデザインのそれは、パーカーのようになっていてフードの部分が蛍光色の緑色をしていた。
ところどころに同じ色をしたファスナーがあり、それ以外は真っ黒で統一されていた。
留め具の部分は呪術高専の制服の証である渦巻形のボタンがついていて、ズボンの方はピチッとした黒のデザインだった。
うん。認めよう。めちゃくちゃかっこいい。自分で作るより絶対こっちのほうがよかった。
なんだよあの人。顔も良くてセンスもいいとかもはや神。
今度あったら心のなかでお礼を言っておこう。
とりあえず、一番解決しなければならないことは頭の中の整理だ。
前世でわりとハマっていたおかげである程度の内容なら思い出せる。
ポケットに入れっぱなしにしていたスマホを開いて内容をドキュメントに書き込む。
とりあえず紙に書き出そうとしてやめた。これ、見られて終わりエンドじゃね?と思ったからだ。バーっと思い出せることを打ちまくった。
時系列に並べると多分こうなる。
夏油の百鬼夜行
宿儺受肉
少年院での死亡案件
姉妹校交流会
渋谷事変
死滅回遊
書き出してみると絶望が蘇った。
いや無理。上2つは多分大丈夫。でも無理。渋谷事変と死滅回遊はガチ無理。
それこそ無下限みたいな術式がないと生き残れない。
てか、自分の術式ってなんだ、、、、、、???
知らないのだが?
まぁ、自分の術式についてはあとで考えるとして、とりあえず死亡フラグ回避のためにするべきことは夏油のメロンパン化であるが、多分それは無理そうだ。
なぜならさっき見た五条サンは黒いアイマスクをつけていた。
黒のアイマスクをつけているということは多分高専に襲撃があった後だろう。
つまり元凶を潰す作戦はあっけなく散ったわけだ。
次に考えるのは主人公が宿儺の指を食べることを阻止することだ。
そうすれば主人公が原作のようになることはないため、物語が大幅に変わる。
それによって渋谷事変とかなくなったり宿儺というラスボス予備軍を減らすことができる。が、それはリスクが高すぎる。
物語が大幅に変われば同じぐらい自分の想像できない方向に進むことを考えないといけない。
まぁ、最終的に変えることにはなるだろうが、使う時はきっちり見分けなければ。
虎杖の宿儺受肉を阻止したことによって宿儺という強敵を減らすことはできるが、かといってメロンパン野郎による渋谷事変を阻止することはできない。
最悪の場合、虎杖がいないことによる呪術師側の人員不足にもなりかねなくなる。
それは、まずい。
だとすると、渋谷事変になるが。正直言って苦しい賭けだ。
五条サンの獄門封印を阻止すれば万事解決なのだが、それは、つまり、渋谷事変が起こり大量の呪霊がいるなか最深部まで行き、元凶の前で元凶の計画をぶち壊すということになるのでは、、、、?
、、、、、、ケテ、、、タスケテ
おっと、心の声が。
読んでくださりありがとうございます。
もし、評価がよかったら続きを書こうかなと思っています。