「いや〜wまじ?石で倒したの????ウケるwww」
ウケんな。
どうも皆さん、ワタクシこと隠(なばり)無事五体満足で生き残りました。
あのあと、決死の覚悟でやった石礫攻撃。
補助監督が言うにはあの攻撃で無事にヘドロ野郎を倒せたらしいです。
ちなみに俺は気絶したのでわかりませんでした。
そして今高専に戻り五条さんと話しています。
「三級だったはずの呪霊が変異して準二級近くなってたっぽいんだよね〜w
でも君の実力ならぎり行けたはずだからそのまま許可出したんだけどね。
あとこっそり近くに一級術を忍ばせてたからほんとにヤバそうだったら助けに入ってたはずだよ。」
で、どうだった?初任務。
グラサンから覗く六眼がこの程度でへばってるなら呪術師になれないよと言外に告げる。
でも、これ、、、。断ったら次の日遺体になって見つかるやつだ。俺にはわかるもん。
と、まぁ実際遺体にならなくてもせめて一級ぐらいは倒せるようになりたい。
もし呪術師をやめたとしても、というか将来的には辞める予定であるが、やめたときに自立できるぐらいには強くなりたいというのが本音だ。
それに、高専の入学理由もそうだし、、、、。
「初任務にしてはちょっとハードでしたけど。倒せたんでまぁ結果オーライじゃないですか。」
「ちょっとハード、、、、ね。いいね、イカれてる」
「はい?」
どうも。イカれてる認定されました。
いやね、でも自分以外はどこかしら人間ってイカれてると思うんですよ。
その人その人によって普通か異端かの境界線は違うんだから。
ただ、一つ言えるのは俺はあなたに言われるほどイカれてないと思います五条さん。
「、、、、で、術式の話だったよね。君の術式は至ってシンプル。
想像したものになれる術式、隠成術式だよ。ただし、有機物にはなれなさそうだね。」
、、、、、、は?
どうやら俺の術式は石に成る能力ではなく、想像した無機物に成る能力だそうだ。
そこからは色々教えてもらってわかったことがある。
・まず、有機物にはなれないこと。猫とか人とか生きている人にはなれないっぽい。
・逆に無機物ならなんにでもなれるらしい。
ただし、飛行機とかになろうとしたら呪力消費がやばすぎて無理だった。
逆にめっちゃちっちゃくなれるかと言われればそうでもなく親指ぐらまでの大きさが限界だった。
・そして次にここが一番すごいらしいのだが集中すれば(廃病院の時みたいに)呪力までもを成ったものに変えられるらしい。
要はぱっと見、普通の石と俺が成った石との区別がつかないのだそうだ。
・最後に元に戻るときのトリガーは自分の姿を思い浮かべること。变化するときのトリガーはその姿を鮮明に思い浮かべること。
ちなみに名前を朧ノ起と言う。
そんなこんなで話し込んでいたらあたりは暗くなっていた。
じゃ、明日からは本格的に特訓しよっかーといって五条さんは帰っていった。
ギィギィなる木造りの廊下を歩きながら考える。
ほんとに強くなれるのかな。
「まっ、そんなこと言ってももう遅いか。」
そんな一種の不安を胸にしつつ俺はベッドに転がったのだった。
ガンガンガンガン
けたたましいドアの鳴る音で目が覚める。
急いでドアを開けるとそこには五条さんが立っていた。
「おっはよー。てか、寝起き?髪型やっばいよ。」
「うるさいです。」
おっと、つい本音が。
「じゃ、準備が終わったらおいで。特訓しにいくよ。」
そう言われて俺は急いで部屋の時計を見る。
時間は6時30分だった。ふざけんな。まだ寝たりねぇよ。一日9時間は寝ないと。
そんなことをぶつくさ言いながら支度をする。
服を着替え髪をセットし終わった頃にはいつの間にか五条さんは部屋の中で朝ごはんを食べていた。
ミルクティーにいちごサンド。それからクッキー。
これが、、、イケメンになる秘訣、、、、、。いや、それだったら全世界の女子に殺されるぞ。
なんて思いながら俺も、食べる?と渡されたチョコクッキーを頬張る。
ついでに冷蔵庫に入れておいたプリンも一緒に食べる。
プッチンプリンは正義。
「女子だったら発狂しそうですね。この朝食。」
「そういう割にはなばり結構甘党だよね。こういうの嫌いそうなのに。」
別に、甘いものが嫌いなわけではない。
ただ、両親が胆石になったら、そりゃあちょっとは食生活も考えないといけないので脂っこいものとかは食べてないだけだ。
そんなことを五条さんに言うと胆石になるぐらい生きていられたらそれだけで御の字だよとかいう爆弾を落とされた。
いやね、、、それはそうだけどさ、、、、。
そんなこんなで話が弾み、今自分はぬいぐるみにふっ飛ばされています。
五条さん曰く、こいつには呪力を一定量注がないとふっとばしにくるのだそうだ。
主人公がやっていたやつですね????
ツカモトとかいう地味にキモいくまのぬいぐるみを抱きしめながら呪力を流し込む。
多すぎてもだめ、少なすぎてもだめ。そして映画を見ながらやるのが更に難しい。
驚いたりしたらすぐ呪力が乱れるのでそれで殴られるのだ。
漫画で見たときはこんな難しいとは思わなかった。
五条さんは俺に呪力とはなんなのかを説明したあと任務が入ったらしくすぐ部屋を出ていってしまった。
というわけで部屋には俺一人とぬいぐるみ一匹。そして大量の映画。
俺はココぞとばかりに気になっていた映画を一気に見た。
それで少しわかったのはあまり前世と今世で変わったところがないということだ。
それこそ、呪霊がいたりとかはあるが、前世で知っている映画があるということだ。
「君の名○」もあった。
これを知ったときはちょっとびっくりしすぎてツカモトに4回ぐらい連続で殴られてしまった。
ツカモト許すまじ。
そして、朝五条さんとご飯を食べ昼から夜にかけてここで映画を見、夜に部屋に戻るという生活が続いて早3日。
俺は焦っていた。ものすごく焦っていた。
なぜなら一向にツカモトに殴られ続けているからだ。
アレ、、、?漫画だとすぐに終わってなかったっけ????
これが、主人公とモブキャラの差?
やばい。まじでやばい。
課題明日提出ぐらいにはやばい。
そんな俺の焦りを見抜いたのか五条さんが「ちょっと息抜きに術式を練習してみようか」といってくれた。
その時に説明を受けたのだが、五条さんの能力は無下限と六眼。漫画である程度知っていたが実際に呪力を持った状態で知ると改めてその凄さを実感する。
五条さんの能力の無下限とは、体全体に無限という空間を持ってくることで相手の攻撃が届かないようになるもの。
要は無敵バリアだ。
だけど、その時俺は思った。
五条さんの能力って体に呪力の膜を貼っているようなものなのかな、、、。と。
今思えば浅はかだった。そんな簡単に無下限再現できたら誰も苦労してねぇよと。
でも、結果的には良かったのかも知れない。
なぜなら次の日からツカモトに殴られることがなくなったからだった。
常に同じ厚さの呪力の膜で体を覆うようにする。
コツを掴めたみたいだねと笑う五条さんには口が裂けても言えない。
無下限真似しようとしたんですなんて。