ぺコリーヌ(偽名)
Lv:50
クラス:剣士
元ネタ:プリンセスコネクト
設定
ドゥベに吹き飛ばされる直前に、仲間と民を連れてイチかバチかの転移魔方陣で北海道の大地に流れ着いたファンタジー姫剣士。悪魔とか熊を狩って北海道の廃村でサバイバルしてる。
電気も水道もないけど、元からそんなものない崩壊後の世界の国で産まれ育った仲間と民たちには天国の如き環境である。
……それを守るためならば、手段を択ばないくらいには。
ようこそ、旅人さん!ランドソルへようこそ!
わたしがここの責任者のぺコリーヌと言います。先ほどはあんなにたくさん砂糖をいただいてしまいまして、本当にありがとうございます。
なんのおもてなしも出来ませんが、こうしてお話だけでもできたらな☆って思っています。
どうです?ランドソル、良いところでしょ?
何しろ餓死しそうな子供が一人もいないんですよ?すごくないですか?
え?どうやってそんなに食料を得ているのかって?
いやあ、実は近くの山で、簡単に殺せる雑魚が沢山いまして。
それを狩って食料を得てます。
これだけの勢いで狩ってもまだまだいるなんて、ヤバいですね☆
え?怖くないのかって?いやですね。
あの程度怖がってたら、悪魔に襲われたときどうするんです?
オーガとか、ワイルドハントとか、グレイマンとか、ギリメカラとか、この辺はたまに出ますからね。
そういう悪魔と比べたら熊なんて本当に子供でも狩れる雑魚じゃないですか。
なので、ランドソルは結構裕福なんですよ?水場までほんの1時間くらいしか離れてませんし、薪も森で簡単に拾えますからね。
本当に、こんないい場所を捨ててった方々に感謝、ですねぇ。
……正直、転移直後は戦うには気力も戦力も足りませんでしたし。
ただちょっ~と、毎日お肉ばっかりなのは気になってますけど、先日捨てられた畑に食べられるお芋が埋まっていたのを回収できたので、それを増やせば急場はしのげますね☆
あとは近くの森に私の友達の獣人さんたちとエルフさんたちが住んでるのでそこで山菜や木の実やお薬と毛皮やお肉を交換しています。
彼女たちの作る木の実のクッキーは絶品ですよ!砂糖と比べると甘みは足りませんが。今度行ってみてはいかがです?
向こうには私からお話しておきますので、ぺコリーヌのお友達って言えばきっと歓迎してくれますよ☆
……ちなみに、お砂糖一袋って、鹿の毛皮何枚くらいで交換できますかね?
ええ!?時々でいいならまた持ってきてくれる!?
ヤバいですね☆もう私の身体くらい捧げないといけないかも、ですね☆
……あ、故郷に恋人がいらっしゃる?
う~ん。残念☆なんなら現地妻でもいいんですが?
……他の女には手を出さない主義ですかあ。真面目ですねえ。
まあ、じゃあその話は終わりで。
でも、来年にはもっといい場所になってると思いますよ。
だって、まだここに移住してきて一年目ですからね。
ちょうど捨てられたびっくりするくらいいい畑があったので耕して種もみを撒きました。
それが取れるまではじっと我慢ですね。
この新天地に全部賭け☆しちゃいましたので後がない。捨て身って奴ですね☆
……ちょっと顔色が悪くありません?まあ、いいですが。
あ、でもちょっと聞きたいことがあるんですよ?いいですか?
旅人さんがつけてる小手、それどういうものなんですか?
……へえ。不思議な力が宿ってる魔法の小手ですか……だからなのかな。
魔力宿ってるのは感じられなかったんだけど。
いえね、先日この村に来た旅人さんが置いて行った、似たような小手があるんですが、不思議な力があるのは分かるんですが、使い方がよくわからなくて。
旅人さんなら何か分からないかなって。
……え!?麦の大袋一つで買い取ってくれる伝手がある!?値段は応相談だけど塩とか布とか砂糖でも可!?マジヤバいですね☆
よければ、旅人さんの伝手、使わせてもらっていいですか?
取り合えず3つほど、あと変な板切れもいくつかあります。
そっちも売れると嬉しいですね。
いやあ流石は不心得者が宝物みたいに扱ってただけはあります。
ヤバいですね☆……後で掘り出さないと。
え、この先の石の道をあるいて街に行けば、もっといいレートでいけるかも?ですか?
……あ~、うん。ちょっとそれは難しいかと。
今はこのランドソルを大きくすることに専念したいですし、何がいるのか分からないところいくの、怖くありません?
向こうから使者でも着たら考えます。そんなところですね。
……ちなみに、その使者さんが旅人さんみたいな人だったら大歓迎しちゃいますね☆
それじゃあ今夜は、宴を開きますので、良ければ楽しんでいってください!
旅人さんがランドソルに来たお祝いに!
……あ、ちょっと用事がある……うーん。つれないですね☆
まあ、そういうことなら仕方がありません!
次着た時こそ、楽しんでいってくださいね?
……そのときは、お名前くらいは教えていただけると、うれしいですね☆
*
「報告は以上です」
「ああもう!なんで北海道ばっかりそういうのが湧くのでおじゃるか!?
本州と比べて多すぎでおじゃる!?」
俺の報告に麻呂様が頭を抱えてわめいた。
無理もない、また厄介な漂流者集団が発生したということなのだから。
最近、北海道の、周囲100kmほど何も無いような僻地に異界らしい異界もないのに北海道をうろついていたマンハントやカジュアル、ダークサマナーが次々と姿を消す謎の地域があると聞いて調べたら、これである。
甘粕からの紹介でこの調査の仕事を受けたあと、石上に相談したらもしかしたらなんですけど、という前置きと共に語られた話と、石上の助言を元に念のために用意した10kgの砂糖が大正解だったわけだ。
たったそれだけで、初めての接触があれほどすんなり行ったのだから。
向こうのトップが割と露骨にこっちを取り込みに来るのが結構怖かったが。
「人のほとんど住んでいない地域が点在しているのとなにより、春、だからじゃないでしょうか。冬以外は過ごしやすい場所ですから」
「……分かっておる。ここは北海道じゃからな。
現代人とっては暮らすに向かぬ土地でも崩壊した世界の漂流者にとっては楽園じゃろうよ。
とはいえ、話を聞くにそやつら普通に冬ごもり決めてきそうでおじゃるが?」
そう、今は春……冬からは一番遠い季節だ。
当然冬になるまでの準備期間もたっぷりとれる。
だからこそ、毛皮を集めているんだろう。
全員分の防寒具を作れるだけの、毛皮を。
「まあ、前の周回でも北海道で暮らしてたなら普通に出来るでしょうね」
この周回に来て分かってきたことがある。前の周回でも、気候条件はあまり変わらない。
つまりどの周回でも沖縄は暑くて海があるし、北海道なら極寒の大地だ。
稀に核戦争や悪魔災害などで地球ごと環境が激変するという例外はあるにせよ。
「これは私見ですが、特別監視対象38……通称『ランドソル』は危険度Dに相当するかと思います。
不用意に近づかぬよう危険地帯として周知徹底するくらいでよろしいかと。
あとは俺がもう一度『旅人』としていけば、友好的関係は築けるかと思います。
ただ、相手は恐らくですが貴族階級の産まれです。
本格的に交渉するなら俺のような素人よりプロを用意した方がいいでしょう」
特にあのぺコリーヌとかいう自分の武器を自覚しているとみられる巨乳女のハニートラップには気を付ける必要があるが……
もとよりもうかぐや以外の女からは『女の魅力』など感じない俺には、問題ない。
……念のため、バッドステータス対策はしっかりしておくか。
マリンカリンでも通されたら洒落にならない。
最低でも『友人』を紹介するために最低でもあと1回はあそこに行かねば、筋が通らない。
貴族階級は、筋が通らない行為をとても嫌うのは知っている。
「じゃよなあ……『一所懸命ガンギマリの鎌倉武士系漂流者集団』
とかいちいち相手にしてる暇などないでおじゃる。
白銀よ。すまんがあと1回は赴いてもらうぞ」
幸い、麻呂様も同じ意見らしく俺の意見が採用されることになった。
特別監視対象……すなわち廃村や廃墟を勝手に占拠した漂流者の集団。
危険度Dの裁定は『放置することで問題を起こす可能性は極めて低く、その一方で強制排除は多大な犠牲を覚悟する必要があるためしばらく放置』である。
まさに試される大地!