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ちょっと話が全体的に長くなったんでね
しかも推敲していない(´;ω;`)
今日は12月25日、世に言うクリスマス当日だ。
テレビを点けるととあるニュース番組では、美人なアナウンサーが街中の綺麗なイルミネーションを紹介していたり、カップルに取材を行っている様子が見受けられる。
とはいえ恋人なんていない俺にしてみたら、ただただこんな映像は気に障るだけだった。
「か~~~、まったく目に毒だ! こんな日は家でまったりゲームをするに限る……。なぁ、みはり!」
俺はリビングの居間にあるソファの上で寝転がりながら、いつも通りゲームをしていた。
今日がクリスマスということは、下手に街中にでも出かけてしまうと恋人たちのデートやらなにやら、目に毒なものばかりが見えてしまうに違いない!
そんなものを見るくらいなら、家でゆっくりまったりとゲームをしておくのが一番いい。
こんな日に街中に出掛けるなんてとてもじゃないが正気じゃないぞ。
俺がそんなことを考えながらゲームをしていると、みはりは驚愕の言葉を発した。
「おにいちゃんと一緒にしないでよ……。それに私はこれからデートだし♪」
「…………なにぃ!?」
俺はみはりのその一言に脳をハンマーで殴られたかのような、そんな強い衝撃を受けた。
相手は誰だ!? 大学のやつか?! あるいはカズか!? 誰であろうと相手の顔を一目見ないことには落ち着いてゲームも出来ないぞ!
そんな考えが頭の中をぐるぐると渦巻いていると、みはりはいつの間にか出掛けるための服へと着替えて、家を出ようとしていた。
ヤバい、このまま放っておいたら相手の顔を見ることが出来ない!
そんなことを考えた俺は、みはりが家から出て行った後にバレない程度に距離を空けながらみはりを尾行することにした。
―――みはりの後を尾行していると気付いたのだけど、どうやらみはりは街の方へと向かっているらしい。
クリスマスだから当たり前なのかもしれないけれど、なんでよりにもよって街の方なんだよ!?
俺は人が集まるところ苦手なのに!?
こうなったら……!
俺は持ってきていたスマホからカズに対して電話を掛けた。
すると何度かのコール音の後にカズが電話に出る。
『もしもし、どうした真尋?』
「カズ! お前今日みはりとデートか!?」
俺は小声でカズに対して質問する。
『はい? いや、今日はバイトだけど。』
「なにぃ!? じゃあみはりのデート相手はお前じゃないっていうのか! しかもバイトだとぉ?!」
『ああ、それじゃあ今バイト中だから切るぞ。』
そう言ってカズは遠慮もなく通話を切った。
クソ! まさかカズが俺の護衛も出来ないなんて!?
しかもみはりがデートと聞いても大して反応しないなんて!
みはりが心配じゃないのか!?
とはいえそんなことをずっと考えていてもしょうがない。
今度はもみじを頼ってみようか。
そう考えた俺は、今度はもみじに対して電話を掛けた。
するともみじももみじで数コール後にはすぐに電話に出る。
『もしもしまひろちゃん? どうしたの?』
「あ、もみじ!? 今日時間空いている?」
『ふぇ!? あ、空いているよ?』
「よかった! それじゃあこの後街中の方に来てくれない? 詳しい場所についてはまた後で連絡するからさ。」
『えと、いいけど……。』
「それじゃあよろしく!」
そう言ってから俺はもみじとの通話を終える。
みはりの様子を遠くから確認してみると、幸いにもこれまでの会話はみはりには届いていなかったのか、みはりには俺の存在がバレていないみたいだった。
よしよし。
そのままみはりは歩き続け、よく集合場所として使われる石像の前で脚を止めてスマホを触りだした。
そうか、ここがみはりたちの集合場所か。
俺はもみじに改めて集合場所を伝え、みはりの様子を少し離れたところからずっと観察することにした。
それからみはりを観察すること数十分、背後からもみじの声が聞こえてきた。
「ねぇ……どうしたの? こんな日に急に呼び出しなんて?」
そうか、もみじには目的を言わずに来てくれるように伝えていたな。
今のうちに目的をしっかりと話しておこう。
「デートだよ、デート!」
「ふええっ!!」
「みはりのやつ、いつの間に……! この目で相手の顔を確かめねば!」
「あ、あぁ……、そっち……。」
「もみじは私の護衛ね。人多いし……。」
そんな会話をもみじとしていると、「おまたせ~~~」という声が聞こえてきた。
それと同時にみはりはスマホから目を離して声の主の方に顔を向ける。
これは……いよいよ相手が来たのか!
俺もみはりに倣って相手の来る方向へと顔を向ける。
するとそこには「ごめーん、遅れた~!」と言いながら小走りで駆けてきているかえでちゃんの姿があった。
な~んだ、相手はかえでちゃんだったのか。
安堵した俺はもみじに声を掛ける。
「いやぁ~~~、どうせこんなことだろうと思っていたよ! まったく、何がデートだか!」
「お姉ちゃんっ子だなぁ……。」
「は~スッキリ。帰ろ帰ろ。」
「ええーっ!!」
俺が帰ろうともみじに声を掛けると、もみじはそれが嫌だったのか、「もしかしたら本当にただならぬ関係かもしれないから、もう少し追い掛けない?」と尾行の続行を提案してくる。
いやいや、みよちゃんじゃないんだからそんなことはないだろうとは思いつつも、もみじを呼び出した手前、これで解散するというのはさすがに悪いかと思い直して俺はもみじの提案に乗ることにした。
結局俺ともみじはその後も尾行を続けていたけれども、最終的にはもみじの服を見ていた時にみはりやかえでちゃんに見つけられてしまって尾行は失敗に終わったんだよなぁ。
まぁ、なんだかんだ楽しかったからいいか。
その後はかえでちゃんの案内でみんなで近場のイルミネーションを見に行った。
そのイルミネーションを飾ってあった一角は本当にキレイで……。
俺一人だったら絶対こんなところには来ていなかったろうなと思ってしまう。所詮は縁遠い世界なんだろうなと。
ちょっと前だったらきっと考えもしなかった、みんなでこうやって楽しむこと。
それが女の子になってからはなんだかんだいつも誰かが近くにいてくれるようになったような気もする。
本人に了承も取ってないし、わざわざ女の子にする理由について問いただしたくはあるけれども、まぁこんな日常をくれたみはりには一応は感謝しておかないとな。
それになんだかんだ言って、かえでちゃんとこうやって遊ぶ時間を作ってくれたのは本当に感謝の極みというやつだ!
そうなことを俺は思いながらかえでちゃんやみはり、もみじに着いて歩いたり写真を撮ったりしていた。
そしてそろそろいい時間だからお開きにして帰ろうっていう空気が流れだした頃、みはりがかえでちゃんたちにとある提案をし始めた。
「かえで、もみじちゃん。よかったらこの後私たちの家でクリスマスパーティをしない?」
は? クリスマスパーティ!? なんだってそんなものをするんだ?
いや、かえでちゃんたちとパーティが出来るのは嬉しいけれど、もてなす準備なんてこれまで一切していないのに何を言い出しているんだ、みはりのやつは。
さすがにそんな状況なのにかえでちゃんたちを家に招くのはマズいだろう。
俺はそう思ったことを口に出そうとするも、その言葉はかえでちゃんの言葉に遮られてしまった。
「いいね~☆ それじゃあお邪魔しちゃおっか! もみじも行くよね?」
「うん! 行く行く! まひろちゃん、よろしくね!」
俺はかえでちゃんともみじの返答に対して苦笑いを浮かべる。
いや、本当にどうするのこれ?
碌に用意も出来ていないのはマズいと思うんだけど……。
そんなことを考えていた俺はそれとなくみはりに対して相談する。
「みはり、どうするんだ? クリスマスパーティの準備なんて碌にできていないだろ?」
だがみはりは俺の言葉に対してどこか自慢げに、「ふふん、まぁ任せておいてよ。」と言ってスマホで触りだす。
そうか、今から宅配ピザでも注文するっていうことだな! もしくは帰りに何か買って帰るとか!
室内にクリスマスの飾りがないのは仕方ない。それよりもみんなでクリスマスの夜に一緒に遊ぶことの方が大切だもんな!
……まぁ、カズがいないのはなんとなく嫌な感じはするけれど。
そしてみはりは「それじゃあ行こうよ」と言って家に向かって歩き出す。
俺やかえでちゃん、もみじはそんなみはりの後に続いて歩き出す。
なんだかんだ言ってもみはりは何かをやる時は考えてから動く人間だし、そんなみはりが大丈夫だと言った以上はクリスマスの準備もしっかり出来ているってことなんだろう。
基本的に家事を俺はやっていないし、もしかしたら知らない間にみはりは準備をしていたに違いない。
家に向かって歩きながら、俺はかえでちゃんやもみじと話をしつつ、そんなことを考えていた。
みはりも時折会話に参加しているけれど、どっちかと言えば時折立ち止まってスマホを確認していることの方が多い。
そんな何度も宅配って確認する必要があるのかなとは思うけれども。
そして俺たちはそんなみはりに先導されながら、飲食店やスーパー、コンビニなんかのお店の前を素通りして歩いていく。
結局そういったお店でパーティグッズや食べ物とかを買わないってことは、やっぱり宅配ピザか宅配系のなにかを既に注文しているんだろうか?
そんなことを何度も考える度に、俺の胸中に抱えている不安は段々と大きくなっていった。
――――結局そのままお店に立ち寄ることなく、俺たちはあっという間に家に辿り着く。
とりあえず外は寒いから、かえでちゃんともみじを家に入れてからクリスマスパーティについてゆっくりと考えようか。
だから俺はみはりに対して「みはり~、早く開けてよ。」って言ったんだけれども、そのみはりは「ごめんね、確認することがあるから先に部屋に入っていて。鍵は渡すから。」と言って俺に鍵を渡してきた。
なんだなんだ? みはりはこれから外で宅配したものが届くのを待つつもりなのか? そんなことをするつもりなら家の中で待てばいいのに。
と俺は考えたけれども、とりあえず外の寒さが肌を刺し続けることに嫌気がさして、そしてかえでちゃんやもみじを早く室内に入れないといけないという使命感に駆られて、俺は家の玄関を開けて室内へと入っていった。
そしてそんな俺の後を追うようにかえでちゃんやもみじも「お邪魔します。」と言って家に入ってくる。
その後ろからみはりも入ってきているけれど。
おいおい、確認することってそんなすぐ終わることだったのか?
なんて思いながら俺はリビングの電気をつける。
するとそこにはクリスマス用の装飾が施されているリビングの姿が!
あれ? 俺が家から出た時ってこんな感じの装飾していたっけ?
勝手にこんなことになっているんだったら怖いんだけれど!?
そんなことを考えていたら、リビングに隣接していたキッチンから急にパンッという大きな破裂音が1回鳴った。
俺はその急な破裂音にビックリしていると、俺の背後から3回、さっきと同じパンッという大きな破裂音が鳴り響く。
「な!? ななな、なんだ!?」
突然の事態に俺は本当に焦って身動きが取れない。
だって考えてみろ、背後の3回の破裂音はみはりたちが何かをしたのは分かるけれど、どう考えてもキッチンからの破裂音はおかしいだろ?
だから俺はリビングの入り口で動けずにいると、キッチンからはカズが、玄関口からはみはりたちが「メリークリスマース!」と言ってリビングへと歩いてきた。
手にはクラッカーを持っていることから察するに、さっきの破裂音はクラッカーの音だったのか。
ていうかなんでカズが家の中から出てくるんだよ!?
俺はそんな思いが湧いてきて自然とカズに対して口を開いていた。
「はぁ~!? なんでカズが家にいるんだよ?!」
「カズお兄さんな、まひろちゃん。みはりちゃんからクリスマスパーティをやるから、家に来て準備を手伝ってって前々から言われていてな。さすがに家の鍵を渡された時は焦ったけれども。」
俺はそんなカズの言葉に驚いて背後のみはりに対して振り返る。
するとみはりは悪びれることもなく、俺に対してこともなげに説明を始めた。
「ふふ~ん。まひろちゃん、驚いたでしょ! カズ君の他にもかえでやもみじちゃんにも協力してもらっていたんだ~♪ 本当はもみじちゃんにはまひろちゃんを遊びに誘ってもらって、その間に私とかえでとカズ君で用意する予定だったんだけれども……。まぁ、まひろちゃんももみじちゃんと一緒にいて私たちと合流したからね。カズ君には万一の場合に備えて家の鍵を渡していたから先に準備してもらっていたの。」
「鍵を渡された時は本当に焦ったよ……。人様の家の鍵とか絶対無くせないじゃん。ていうかみはりちゃん、仮にも男を一人で家に入れさせない方が良いって……。」
「まぁまぁ、カズ君だから安心して鍵を渡したんだし。それにカズ君だったら変なことはしないでしょ? 私もまひろちゃんもそう信じているよ。」
「いやー……、信頼が重いな~……。それを裏切らないように気を付けるよ……。」
そんな会話をみはりとカズのやつが繰り広げている。
それに会話の内容を考えるに、かえでちゃんやもみじも実はグルだったということなんだろう。
俺はかえでちゃんやもみじの方を見てみると、二人はどこか得意気な笑顔を浮かべながら(かえでちゃんに至ってはピースをしながら)俺に対して説明してきた。
「みはりに前々からクリスマス会するっていう話を聞いていてね☆ 私ともみじは計画について実は前々から知っていたんだ~。だからもみじにはまひろちゃんを遊びに誘ってもらってその間に私とみはりでクリスマス会の準備をするって計画だったんだけどね。」
「そうそう! だからお姉ちゃんたちを私たちが尾行しているのがバレた段階で、お姉ちゃんたちは新川さんに連絡して作戦変更したんだって!」
かえでちゃんともみじの口から順々に発せられる内容に、俺一人がただただ知らなかったということを知る。
な~んか、それはそれで少し寂しい気持ちになるなぁ。
そんな思いをぶつけようと、俺はカズに対してちょっと口を尖らせながら軽く責めるように話をする。
「なんだ、知らなかったの私だけなんだ……。言ってくれればよかったのに! ていうか昼頃に一度電話していた時に今日はバイトって言ってなかったっけ? カズ……おにいちゃん?」
「あー、バイトがあったのは本当だよ。ただ夕方までの仕事でね、それを終えてからお邪魔したってわけ。それから一人でクリスマスパーティの準備をしていたんだよ。前々からどこになにがあって、なにを用意するべきか聞いていたしね。それよりさ、ご飯も冷めてしまうからみんなで早く食べよう!」
なんてことをカズが言い出すもんだから、ついつい俺も、そしてみんなもキッチンにある机の前に座り始める。
その机の上にはピザや某ケ〇タッキーのバレル、クリームシチューとパンなんかが彩りよく置かれていて、まさしく豪勢な夕食といった雰囲気を醸し出していた。
「え? カズ……おにいちゃん、これ一人で作ったの?」
俺がカズに対して質問を投げかけると、カズは事も無げに俺に対して返事をする。
「ん? ああ、そうだよ。とはいってもピザやお肉なんて買って来たものだし、精々俺が作ったと言えるのはクリームシチューくらいだけどね。あ! あとそれ食べ終わったらケーキもあるよ。一応料理の量は少なめにしているから、たぶんケーキも食べられるんじゃないか?」
ケーキも用意していたのか、こいつ……。
なんて俺がちょっと引いていると、さすがに準備をカズに任せていた罪悪感からか、みはりがカズに対して謝り始めた。
「ごめんねカズ君! 本当は早めに帰ってきて手伝う予定だったのに、結局帰るのが遅くなって。そのうえケーキまで。」
「いいっていいって、俺が好きでやったことだしね。それにまひろちゃんに楽しいクリスマスを経験して欲しいだなんて話を聞いたら、これくらいのことはやらないとね。」
へぇ、みはりのやつ、そんなことを思っていたのか。
カズに目論見がバラされたみはりの顔はゆでだこの様に赤く染まっているけれど、これはいいことを聞いたな。今度このネタで揶揄ってやろう。
まぁ、それはともかくとして……。
「やられた……。みんなありがとう!」
俺はそう言ってから4人に対して頭を下げる。
まったく、良い妹と良い友達を持てて俺は幸せだよ。
俺がみんなに対して御礼を言った後は、カズが用意した夕食をみんなで食べることとなり、それぞれ今日の出来事について話し合った。
その場にいなかったカズは案外イルミネーションのことが気になるのか、結構な頻度で「へぇ~」だの「いいね」だの「俺も観に行ってみようかな~」だのと言うもんだから、ついつい「独りでカップルの巣窟に行くのか?」なんて俺もカズに対して言ってしまう。
その後項垂れた様子のカズは見物だったな!
それにビックリしたのはみはりとかえでちゃんが買い物に行った理由だった。
二人とも、俺ともみじに対してお揃いのマフラーを買っていてプレゼントしてくれるもんだからちょっと嬉しかったり。
いや、もみじとお揃いなのが嬉しいってわけじゃないんだけれども……。
それに今日の協力の報酬なのか、カズはみはりとかえでちゃんから手袋を貰っていた。
なんかそれはそれでズルいよな~……。
その後はカズからはみんなで遊ぶ用にってことで4人で出来る髭のおじさんが主役のパーティゲームをプレゼントされた。
そんなものを貰ってしまったからには遊ぶしかないと、俺はもみじやみはり、そしてかえでちゃんを誘ってゲームを早速始める。
カズは今回はいいやってことでゲームには参加せずに、使った食器の片づけとかやってくれていたけれど。
あいつ、やけに今日は一歩引いた立ち位置から俺たちのこと見ているな~。
なんてことを思いつつ、結局俺はみんなとその後も遊んでいた。
あとがきは次話にまとめて書きます
今後について
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いいだろう、やれ(一から構成し直せ)
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まだだ、まだ終わらんよ(第二部書け)
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いやいや、ここで終わっとけって(書くな)
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おっさんを書け(別作品がんばれ)
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私にいい考えがある(その他:感想欄へ)