HIGH SCHOOL DETECTIVE サクラの彼ら   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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第9話 反撃

 2047年7月26日 午前11時46分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 別棟1階 生徒会室 風紀委員会ブース。

 

 1学期が終わり、終業式を迎えた桜見高校は夏休みを迎える高校生達の声で賑わっていた。

 そんな中、生徒会室に羽崎の声が響き渡る。

「ですから、豊原貿易商事の連中が枝元を殺害したんですよ!」

「ならその証拠を持ってきなさいよ! 証拠無しに手配なんて、ましてやそいつらの人相も名前も分からないのよ!」

 羽崎の訴えに、新条が怒鳴り返す。

「とにかく、連中は覚醒剤を捌いていたんです! 俺がその場で見ていたんですから!」

 その言葉に、新条の眉が動く。

「ちょっと待って、見ていたの?」

「えぇ、目の前で」

 羽崎が頷く。すると、新条は口を開いた。

「なら、何でそこで逮捕しなかったのよ! 探偵だって現行犯逮捕は出来るでしょうが! だいたい、どうやって択捉島まで行ったというのよ!」

 しかし、新条の質問に羽崎は口をつぐみ、言い淀む。

「それはですね……ちょっと説明しづらいんですよ」

「説明をしなさいよ、説明を! どうもあなたの話はふわふわしてて分からないんだから!」

「まぁまぁあかりさん」

 鈴端が2人の間に割り込む。

「はさみんはですね、豊原貿易商事のクルーザーの食料庫に身を潜めてですね、それで択捉島までドンブラコドンブラコと……」

「そんなアメリカンドリームじゃないんだから」

 鎌谷が突っ込む中、羽崎は顧問席の机を叩く。

「とにかく、連中を手配してください!」

「だから証拠を持ってきなさいって言ってるでしょ!」

 すると、新山が首を突っ込んだ。

「じゃ、豪練寺を手配してもらっていいっスか?」

「何でいきなり豪練寺が出てくるのよ!?」

 新条が混乱する中、古河が口を開く。

「いたんですよ、択捉島に。ホテルで1泊してトンボ帰りしてたんです」

「それだけじゃ怪しむ要素が無いじゃない。だいたいね、豪練寺 晃輝と言ったら、この新江戸府で急成長している薬局チェーンの創業者よ。ほら、ネットでも特集記事が載ってるほどよ?」

 新条はスマートフォンの画面を古河達に見せる。そこには、[急成長! エリュシオン薬局の『秘訣』とは?]と書かれた見出しが表示されていた。

「新条警部補も犯罪起こせば、新聞の一面を飾りますよ」

 ボソッと出た羽崎の呟きに、新条の眉が釣り上がる。

「あぁ? 何ですって?」

 しかし、羽崎はそっぽを向く。新条は机を叩き、怒鳴る。

「とにかく、豪練寺を当たるのは禁止! いい!?」

 

 そんなやり取りを、生活委員会ブースから真岳と鈴川が見つめていた。

「香、一体どうしたんだ?」

 鈴川の質問に、真岳は口を開く。

「やっぱり羽崎君、おかしくない?」

「何処が?」

「よく見て。首に痣があるでしょ?」

 真岳の言葉に、鈴川は羽崎の首筋を見る。そこには、鞭で打たれたような青痣が付いていた。

「本当だな」

「それに、左手首にも似たような傷があるでしょ?」

「それがどうしたんだ?」

 鈴川が問い掛けると、真岳は震え出す。

「怖くて言えないよ……」

「だから一体何なんだ?」

 

 

 

 2047年7月26日 午後0時12分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 職員用駐車場。

 

「それで、どうするのよ?」

 駐車場の端にある花壇に座る古河が、傍に立つ羽崎に問い掛ける。すると、羽崎は答えた。

「決まってるだろ、豪練寺を当たるさ」

「ダメって言われてるのに?」

 新山が揶揄うように言うと、羽崎は首を竦めた。

「駄目と言われて引き下がるか、お前達なら?」

「そんなの決まってるでしょ、当然捜査をするわ」

 古河がそう言いながら立ち上がる。すると、羽崎の隣に立っていた鈴端が手を叩いた。

「じゃ決まりだね。豪練寺商会に出向こうか」

 

 

 

 2047年7月26日 午後1時26分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 関中町2-6-1 市営関中駐車場。

 

 自走式立体駐車場へ、2台の車が入ってくる。

 1台目の茶色の前輪駆動4ドアセダン・ビショーネ 951セダン(939前期型)には棚里、竹沢、羽崎、鈴端が乗り、2台目の赤い後輪駆動4ドアセダン・富木 フレアX350S+アーキテクトスーパーチャージャー(改GRX133前期型)には長倉、戸坂、古河、新山が乗っている。

 2台は適当な駐車スペースに止まり、8人がそれぞれ車から降りる。

「あんまり大勢で押しかけても迷惑だろうしな、俺と鈴端、詩織、古河、新山で出向こう。残りは車で待機しててくれ」

 羽崎の指示に従い、二手に別れる。そして、羽崎達5人は駐車場から出ていく。

 

 

 

 関中町のビジネス街の中に建つ1つのビルへ、羽崎達は近付く。そして、ビルの中へと入っていく。

 それを、大通りの路肩に停車した1台の黒い四輪駆動2ドアノッチバックスポーツカー・丹生館 ホライゾンST-Rニグラ400R(改BCNR33前期型)の助手席から真岳が見つめていた。

「あれ、羽崎達じゃないか。何してるんだ?」

 ハンドルを握る鈴川が首を傾げる横で、真岳は羽崎達が入っていったビルを眺める。そのビルには[株式会社豪練寺商会][エリュシオン薬局本社]という看板が提げられている。

「薬局の会社……恐ろしいほどあたしの勘が当たってく……」

 真岳の呟きに、鈴川は首を傾げるだけだった。

 

 

 

「いらっしゃいませ。アポイントはございますか?」

 受付に立つ女性の問い掛けを無視し、サングラスを掛けて変装した羽崎達5人は奥へ進む。

「あの、お客様!?」

 女性が呼び止めるが、5人は立ち止まる事無く進む。途中で止めようとした警備員や社員を、新山と鈴端が薙ぎ倒す。

 そして、社長室へとたどり着いた。ノックせずに扉を開け、室内へと入る。

「何だね、君達は!?」

 デスクに座っていた壮年の男性が驚く。そんな声に、竹沢は腕を組みながら答えた。

「あら、随分な態度ね。あなたのお陰で、私達の組は損害を被ったのよ?」

 そして、鈴端と古河が男性に詰め寄る。

「返してもらいましょうか、うちの若い奴がかっぱらった10kgのシャブを」

「まさか、返せないなんて言わないよね?」

 2人の問い詰めに、男性はしらを切る。

「何の事だね? 私は君達に見覚えが無いが」

「惚けんじゃねぇよ。択捉島で豊原貿易商事からシャブを受け取ったろ? 老門ジオパークでよ」

 羽崎が口を挟むが、男性は目を泳がせながら口を開いた。

「ジオパーク? そんな所に行った事は無い。誰かと間違えているんじゃないのか?」

「とぼけてんじゃねぇぞこのジジイ!」

 痺れを切らした新山が、ショルダーホルスターからベルティーニ 90-4を取り出して男性の頭に押し付ける。すると、古河が新山のベルティーニ 90-4のスライドを握り、スライドセーフティレバーを押し下げた。

「落ち着きなさいよ、みっともない」

 古河が新山を質す中、竹沢はデスクに腰掛けた。

「返せないと言うなら、私達も無理強いしないわ。けどね、手ぶらで択捉島へ帰れないのよ。だから……」

 そう言って、彼女はヒップホルスターからオーストリア製.45口径ポリマーフレーム自動拳銃・ライカン 27エクステンドを引き抜き、その銃口を男性に向けた。

「その時はあなたの首をお土産にするわ」

 それだけ言うと、竹沢はライカン 27エクステンドをホルスターに仕舞う。そして立ち上がった。

「行きましょ。もう用事は済んだから」

 竹沢を先頭に高校生達は部屋から出る。最後に、羽崎が振り返り、捨て台詞を残す。

「俺達は見張ってるからな。逃げようとしても無駄だからな?」

 そして、部屋を出た。社長室には、呆然とした男性だけが取り残される。

 

 

 

 2047年7月26日 午後1時36分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 関中町2-6-1 市営関中駐車場。

 

 駐車場の手すりに寄り掛かり、戸坂が双眼鏡で豪練寺商会ビルを見つめる。

 一方、棚里は竹沢に問い詰めていた。

「ほとんど脅しじゃないですか!? 探偵がやっていい事ではありませんよ!? 古河さん達も、風紀委員なら止めないと!」

 それを聞き、951セダンに寄り掛かる古河は吹き出した。

「ほとんどじゃなくて、脅しそのものよ?」

「こっちは物証が無いからな。強硬手段で行かねぇと手はねぇよ」

 羽崎の呟きに、竹沢と新山が頷く。そんな2人に、棚里は呆れる。

「何でもやっていい訳無いんですよ?」

「棚里、あなたもこれから慣れていくのよ? 私達の道は、ずっとホワイトな訳が無いんだからね」

 そんな中、鈴端が口を開く。

「なぁはさみん、本当に動くと思う?」

 すると、羽崎が答える。

「奴は社長の器じゃねぇよ。この程度の脅しに屈しなければ、俺達は既に夢川さん達に捕まってるさ」

 フレアXの運転席側に寄りかかっていた長倉が口を開く。

「もしそうなら、本丸の正面から出てくるか?」

 それを聞き、羽崎は頷いた。

「言えてる。裏口を張るか」

 8人は車に乗り込み、出発した。

 

 

 

 2047年7月26日 午後1時51分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 関中町2-2-6 豪練寺商会ビル 裏口。

 

 ビルの裏口から、壮年の男性が出てくる。そして、通り掛かったタクシーを呼び止めた。

「ドンピシャリね。棚里、あのタクシーを尾行して」

「はい」

 走り出したタクシーを、ビショーネ 951セダンと富木 フレアX350S+アーキテクトスーパーチャージャーが追い掛ける。

 

 

 

 2047年7月26日 午後1時55分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 別棟1階 生徒会室。

 

「新条さん、新条さん!」

 生徒会室へ、真岳が走り込んできた。そして、風紀委員会ブースで書類に判子を押していた新条の元へ駆け寄る。

「何よ、そんな大声出して?」

 新条が顔を上げる。すると、真岳はずいっと顔を新条に近付けた。

「羽崎君の秘密、遂に掴みました」

「秘密?」

 新条が首を傾げる中、真岳は新条に耳打ちする。それを聞いた新条は驚き、立ち上がった。

「エイズ!?」

 その大声に、生徒会室にいた全員が手を止める。

「それは本当なの?」

 新条が訊ねる中、真岳は頷く。

「はい! 根拠その1、しばらく身を潜めていた。覚醒剤密輸を追っていたという体で、診察結果を待っていたんですよ! あれこれ難題を新条さん達に押し付けて、架空の事件を隠そうとしていますし! 根拠その2、羽崎君の首と左手にある痣! あれはきっと、女性と揉めたんですよ! 根拠その3、還や來ちゃんに連れ沿われる形で薬局に向かった事! エイズの薬を受け取りに行ったんですよ、それもサングラスを掛けて人目を偲ぶように!」

 そんな真岳の声に、風紀委員達や調査員達は「無い無い」と手を振って否定する。が、そんな中滝本が青い顔をする。

「そんな、どうしよう……」

「どうしたのさ、筋肉? そんな青い顔しちゃって」

 滝本の異変に気付いた絵島が声を掛けると、滝本が口を開いた。

「この前、羽崎達と放課後にファミレス寄った時、間違えて羽崎の飲み物を口にしちゃったんだよ……」

 それだけ言って、滝本は塞ぎ込む。それを見ていた倉田達3年生が呆れたように滝本を見下ろす。

「そんな間接キスで伝染るか?」

「考え過ぎだろ」

「そうだよ滝本君。間接キスで性病が伝染るなんて……あ、でも意外と事例あったりするよね?」

「咲綾、不安を誘うなよ」

 信田の失言を、倉田がたしなめる。そんな中、滝本は頭を抱えていた。

 

 

 

 2047年7月26日 午後2時21分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 金水町4-1-4 浜崎市立金水第二中学校跡。

 

 新江戸府が出来た当初、その移住先として整備された金水団地と共に創設された金水第二中学校は膨大な生徒を抱えていた。しかし、20年も経てば金水団地の住民層が高齢化し、金水第二中学校は生徒数が激減し、金水第一中学校と合併された。今では、その巨大な校舎はすっかり廃墟と化している。

 そんな廃校へ、1人の男性が踏み込む。彼は豪練寺 晃輝、豪練寺商会を立ち上げ、今ではすっかり新江戸府を代表する薬局チェーンへ成長した「エリュシオン薬局」の創業者である。

 

 廃校へと踏み出す豪練寺を、2台の車に分乗した8人の高校生達が見つめる。

 その内の1台、富木 フレアX350S+アーキテクトスーパーチャージャーの後席では古河と新山がそれぞれ拳銃の薬室を確認していた。

 古河が手にしているアメリカ製9×19mm口径自動拳銃・ブレナン B2023は、1923年にアメリカ軍が制式採用した.45口径自動拳銃・ケネット M1923をベースに開発された、いわゆる「1923系クローン」の1つだ。オリジナルと同じシングルアクショントリガーにグリップセーフティを備え、シングルカラムマガジン用のフレームを太くしてダブルカラムマガジンを挿入できるようにしている。また、フレームの先端にはアクセサリーレール、スライドにはリアとフロントセレーションが刻まれ、正に実戦仕様である。古河は、普及率の高い9×19mm弾をオプションの20連拡張弾倉で装填するその火力の高さや、サムセーフティレバーの扱いやすさで選んでいた。

 一方、新山の愛銃はイタリア製.40口径自動拳銃・ベルティーニ 90-4であった。イタリアの老舗銃器製造会社ベルティーニを代表し、1985年にアメリカ軍制式採用拳銃に選定された9×19mm口径のベルティーニ 94Sの改良型で、ホルスタードロウ時の引っ掛かりを減らす為に各所が丸みを帯びている。トリガーガード前方の指かけも廃止され、代わりにアクセサリーレールが装備されている。このアクセサリーレールも、何も装着していない時は出っ張りとなる為、純正のレールカバーが用意されているが、新山は新江戸府警察制式装備であるカラーチェ PLFレーザーサイト付ピストルライトを装着しているので使用した事は無い。また、ベルティーニ 90-4は本来9×19mm口径だが、オプションとして.40A&R弾用の銃身が用意されており、新山はマンストッピングパワーを重視して.40口径に換装している。それに合わせて、弾倉も9×19mm弾を装填する94S用15連弾倉ではなく、.40口径弾を収めるベルティーニ 95S用12連弾倉を携帯していた。ちなみに、この95S用12連弾倉は新山がバックアップ用として携帯しているベルティーニ 95Dケントゥリオにも使えるので複数種類の弾倉を用意してなくても済むメリットがあった。

 そして、フレアX350S+アーキテクトスーパーチャージャーの運転席と助手席でも、長倉と戸坂が拳銃を用意していた。

 長倉が愛用するのはスイス製9×19mm口径ポリマーフレーム自動拳銃・SAH P82である。スイスの大手銃器製造会社であるスイスアームズへーメル社は、長らくスチールフレームの拳銃を得意としていた。しかし、オーストリアのライカン社が発表したライカン 14の大ブレイクによってSAHも方向転換し、同じくポリマーフレームの自動拳銃「P82」を発表した。このP82はライカン14とは異なり、ストライカー撃発機構を小型化する事で、フレームやスライド、バレルを交換する事で9×19mm弾、.357SAH弾、.40A&R弾、.45AKP弾の4種類を使い分けられる。その利便性から2017年にアメリカ軍はベルティーニ 94Sの後継としてこれを選び、一気に注目を浴びた。長倉はこれにフルサイズフレーム、フルサイズスライドを組み合わせて扱いやすい9×19mm弾を選び、オプションのP82-9用21連弾倉を使用している。更に、スライド上面には同社が開発したピストル用オープンリフレックスサイト・SAH P1マイクロオープンドットサイトや、アメリカ製のシュアフラッシュ F400Uレーザーサイト付ピストルライトを装着して、咄嗟の照準動作を簡略化していた。

 戸坂は、マンストッピングパワーを重視して.45口径のアメリカ製自動拳銃・フォレット カスタムファイターを愛用していた。古河のブレナン B2023と同じく「1923系クローン」だが、オリジナルとはほぼ設計を変えておらず、部品の共有が効く。フォレット社は元より1923系クローンの高品質な拳銃を生み出しており、このカスタムファイターはアクセサリーレールを追加した仕様である。オリジナルより大きくなったビーバーテイルにより、起きた撃鉄に指を挟まれるハンマーバイトを防いでいる他、サムセーフティレバーやスライドストップレバーを大型化して操作しやすくしている他、スライドにはフロントセレーションが刻まれ、コッキング動作をやりやすくしている。

《601から610、降車する。奴らを追い込むぞ》

 無線機から羽崎の声が流れ、助手席の戸坂がマイクを持ち上げる。

「610、了解です」

 そして、4人は車から降りた。

 

 車から降りた8人は、姿勢を低くして金水第二中学校跡へと侵入する。そして、3手に別れる。

 第2校舎へと忍び込んだ棚里と竹沢は、拳銃を片手に進む。

 棚里は、イタリア製.357口径回転拳銃・トゥリーナ リノセロンテを愛用している。元々はギゾーニ社でリボルバー拳銃のデザインを担当していたデザイナーが、ギゾーニ社の倒産によってトゥリーナ社へ転職し、そこで開発したのがリノセロンテである。ギゾーニ R-802と同じく、回転弾倉(シリンダー)の12時位置からではなく6時位置に銃身を配置して射撃時の銃口の跳ね上がりを抑えた射撃競技用の拳銃だが、R-802とは異なりアクセサリーレールを備えている。また、撃鉄を内蔵式にして非連動式のコッキングレバーを備える事でハンマーバイトを防いでいる。軽量化の為にギゾーニ R-802とは違って銃身上部のバレルウェイトは肉抜きされている他、回転弾倉は円柱形ではなく六角柱となっている。

 一方、竹沢のはライカン 27エクステンドという少し変わった自動拳銃である。オーストリアのライカン社が手掛けるポリマーフレーム自動拳銃達の中でも、.45口径の護身用小型モデルであるライカン 27をベースに、アメリカ合衆国司法省 麻薬取締局(DEA)の要望で開発されたモデルである。グリップが延長されて9連弾倉ではなく13連弾倉を装着できるようになった他、フレームには銃口制退器(コンペンセイター)が装着され、反動の大きい.45AKP弾を的確に連射できるようになっていた。また、スライド上面にはアメリカ製のクィントン CRDマイクロオープンドットサイト、フレームのアクセサリーレールにはシュアフラッシュ F400Uレーザーサイト付ピストルライトを装着している。

 2人は、中庭を見下ろす2階廊下にたどり着いた。そこには、豪練寺が立っていた。

 

 

 

「約束通り、シャブを返してくれ! そんなもので殺されるのは御免だ!」

 中庭で、豪練寺が叫ぶ。その視線の先には、豊原貿易商事の社長・豊原 武人とその部下達が立っている。

 すると、豊原はスーツの中から自動拳銃を取り出し、その銃口を豪練寺に向けた。

「っ!?」

 豪練寺の目が見開く。一方の豊原は口を開く。

「俺のパートナーにしては気が小さ過ぎる。たかがヤクザの殺し屋に脅された程度で泣きつく奴に、用は無い」

 そして、周りの男達も手にしていた自動小銃や短機関銃を一斉に豪練寺へと向ける。

「そこまでだ。ったく、お仲間沢山引き連れてよぉ」

 そこへ、声が響き渡る。豪練寺が振り返ると、そこにはチェコ製5.7×28mm口径自動拳銃・MZC MZ57を構えた羽崎が立っていた。

 それを見た豊原が鼻で笑う。

「ふ、誰かと思えば、シャブ中の探偵さんじゃねぇか」

 それを聞き、豪練寺は耳を疑った。

「た、探偵!? そんな、組の殺し屋じゃ……」

「本業は探偵だ。あんたらのシャブを追って択捉島まで遥々出向いていたのさ」

 羽崎は答える。しかし、豊原が口を開いた。

「手が震えているぞ、探偵さんよ? まだシャブが抜けてないんじゃないか?」

「そいつはどうかな?」

 羽崎の言葉と共に、銃声が鳴り響く。

 

 そして、豊原の部下達が一斉に倒れた。

 

 豊原が見上げると、中庭を囲む第1校舎、第2校舎の窓から複数の拳銃を握った手が伸びていた。

「保険は掛けとくもんだぜ、豊原社長?」

 羽崎はニヤリと笑う。

「く、クソう!」

 豊原は拳銃を乱射し、残った部下達も銃をめちゃくちゃに撃つ。

 羽崎は身を屈め、MZC MZ57で応射する。そんな中、豪練寺は地面に這いつくばって逃げようとしていた。その行き先を、新山が塞ぐ。

「おっと駄目だよ? ここで大人しくしてなきゃ、鉛玉をプレゼントされちゃうよ?」

 そう言って、新山が豪練寺の右手首に手錠を嵌め、もう片方を第1校舎1階の窓に付けられた鉄格子に嵌める。

「はさみん、新山ちゃん!」

 SAH P75ハンターで撃つ鈴端が叫び、羽崎と新山は第1校舎と第2校舎を繋ぐ通路へ走る。その背中を、鈴端と古河が援護射撃する。

 

 第1校舎内の廊下で、弾丸が飛び交う。自動小銃を撃ちまくる部下に対して、廊下の陰から長倉と戸坂が拳銃で応戦する。

「夕乃、カバー!」

「了解!」

 フォレット カスタムファイターに8連拡張弾倉を挿入する戸坂が、長倉の叫びに呼応する。そして、陰から右手だけ出して適当に撃ちまくる。その隙に、長倉が陰から飛び出し、床に飛ぶ。埃まみれの床に倒れ込んだ長倉はSAH P82を構え、スライド上面に装着されたSAH P1マイクロオープンドットサイトで狙いを定める。

 そして、引き金を引いた。放たれた9×19mm 115グレインジャケテッドホローポイント弾は、男の右肩を撃ち抜いた。

 

 一方、第2校舎でも銃声の合唱が起きていた。柱の陰に隠れた棚里が、トゥリーナ リノセロンテの回転弾倉を左側面へと振り出し、銃口を上にして右手の掌で排莢槓(エジェクションロッド)を叩く。使用済みの空薬莢が排出され、床を跳ねる。次に銃口を下にして右手で後ろ腰のスピードローダーポーチからスピードローダーを取り出す。左手で回転弾倉が回転しないよう抑えつつスピードローダーを合わせ、6発の.357マグナム弾を押し込む。スピードローダー後端のツマミを回してロック解除、スピードローダーから6発の弾薬が切り離されて回転弾倉に収まる。使用済みのスピードローダーをポケットに仕舞い、回転弾倉を戻す。

 それを廊下の陰で見ていた竹沢が口を開いた。

「いい加減オートマチックにしなさいよ、6発ごとに装填しなきゃならないの大変でしょう?」

「私は死ぬまでトゥリーナを使うんです!」

 棚里が叫び返すと、竹沢はため息をついた。

「そのこだわりで死んだら、鼻で笑ってあげるわ」

 そして、竹沢は半身だけ陰から出してライカン 27エクステンドで発砲した。

 

「何処もかしこもドンパチ大喝采だよこれ」

 鈴端がボヤく中、羽崎が答える。

「こんな撃ち合い、随分久々だな」

 そんな軽口に、古河は文句を垂れた。

「あなたねぇ、こんな銃撃戦が頻繁にあってたまるもんですか。だいたい、病み上がりなんだから無茶しないでよ」

「お、ルカのデレ期?」

 新山が揶揄うと、古河は首を振った。

「同級生が死んだら色々とめんどくさいでしょ? 香典とか」

「ひでぇな」

 相変わらずな古河に、羽崎はため息をついた。その時、第2校舎から渡り廊下を渡って講堂へ向かう豊原の後ろ姿を見つけた。

「向こうだ、追うぞ」

 羽崎に続き、高校生達が追い掛ける。

 

 

 

 2047年7月26日 午後2時29分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 金水町4-1-4 浜崎市立金水第二中学校跡 講堂。

 

 講堂の壇上へ、豊原が上がる。そこへ、足音が響く。振り返ると、羽崎が入口に立っている。

 豊原は咄嗟に自動拳銃を向け、引き金を引く。銃声が鳴り響き、羽崎は姿勢を低くして備え付けられた椅子に身を隠す。

 豊原も壇上の演台に隠れ、弾倉を交換する。沈黙が講堂を包む。

 豊原がチラリと顔を演台の横から出す。講堂を見渡すが、人陰は無い。そこで、拳銃を構えながら演台から身を出した。

 

 その瞬間を狙い、羽崎はMZC MZ57の引き金を引いた。

 

 放たれた5.7×28mm 23グレインフルメタルジャケット弾が音速を超えて飛翔する。

 そして、豊原の左肩を撃ち抜く。

 鮮血が舞い、豊原は倒れる。右手の拳銃が落ち、壇上を転がる。左肩を右手で抑えつつ豊原が上体を起こすと、羽崎がMZC MZ57で狙っていた。

「ま、待て! こ、降参だ!」

 豊原が叫ぶ。しかし、羽崎は拳銃を構えながらゆっくりと近付く。

「今更『降参』なんて無しだろ、豊原社長?」

 羽崎の口が動き、壇上を上がる。そして、MZC MZ57の銃口で壇上に落ちている拳銃を指し示す。

「ほら、拾えよ」

 羽崎の言葉で、豊原はチラリと拳銃を見る。が、直ぐに首を振った。

「頼む、撃たないでくれ!」

「頼むのはこっちだよ。拾ってくれなきゃ、俺があんたを殺す理由が無くなるだろ?」

 羽崎はそう言いながら、壇上に倒れる豊原に近付く。その気迫に押され、豊原はジリジリと後ろに下がる。

「ま、待ってくれ! 俺を殺したら、あんたは殺人犯になるぞ!」

 豊原の必死の命乞いを前に、羽崎はゆっくりと引き金を引く。

「俺をシャブ漬けにして、挙句殺そうとして、都合いい事言ってんじゃねぇよ」

 そこへ、棚里と竹沢が到着した。入口には、ただ壇上を眺める古河と新山、鈴端が立っているが、羽崎の暴挙を止める気配は無い。

「羽崎さん! 何してるんですか!? 皆さんも何で黙って見てるんですか!?」

 棚里が叫ぶが、腕を組む古河が静かに答えた。

「あら、犯人が増えて一石二鳥だから黙ってるだけよ?」

 その隣の新山が苦笑する。

「ルカぁ、それでも風紀委員なの?」

「あなただって『ラッキー』とか内心思っているんじゃないの?」

「ギクッ」

 古河の指摘に、新山は胸を抑える。そんな2人を前に、鈴端が首を振る。

「2人共、はさみんを殺人犯に仕立て上げるんじゃないよ。ま、今のはさみんに何言っても無駄だよ、棚里ちゃん」

 そう言われ、棚里は信じられない顔をする。そして、隣の竹沢を見つめるが、彼女もまた静観しているだけだった。

「竹沢さんまで、何で……」

「心外ね。私だって、奴を殺したいくらいよ。私の彼氏を痛みつけた罰を与えたいもの」

 竹沢の言葉に、棚里は諦める。そして、トゥリーナ リノセロンテを羽崎の背中に向けた。

「羽崎さん、止まらないなら撃ちますよ」

 棚里はそう言って、トゥリーナ リノセロンテのコッキングレバーを下ろす。内蔵式撃鉄がコックされ、回転弾倉が回る。

「ちょいちょい、棚里ちゃん?」

 鈴端が慌てるが、そんな棚里に竹沢がライカン 27エクステンドを向けていた。

「あなたこそ、銃を下ろしなさい。辰美の邪魔はさせないわ」

「竹沢さん……?」

 棚里は、トゥリーナ リノセロンテを構えたまま横目で竹沢を見る。彼女が握るライカン 27エクステンドの銃口は、確かに棚里を向いていた。

 突然の殺伐とした雰囲気に、新山は口笛を吹く。

「ヒューッ、何か流れ変わっちゃった」

 

 一方、羽崎はそんな外野の声を気にせず、MZC MZ57の銃口を豊原の頭に向ける。豊原の額から脂汗が流れ、体が痙攣している。

 そして、引き金を引いた。

 

 講堂に銃声が鳴り響いた。

 

「そんな、羽崎さん……」

 トゥリーナ リノセロンテを構えたまま、棚里が呟く。

 しかし、壇上の豊原はまだ生きていた。右頬から血が垂れる。

 羽崎はスライドが後退位置で止まったMZC MZ57の弾倉を外し、交換する。そしてヒップホルスターに仕舞い、代わりに取り出したプラスチックカフを豊原の両手に嵌めた。

 

 

 

 2047年7月26日 午後3時06分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 別棟1階 生徒会室。

 

「えぇい、頭が高い、頭が高い! 在日米軍覚醒剤事件を解決させた、羽崎様のお通りでぇい!」

 生徒会室に新山の大声が響く。そして、古河達8人が生徒会室に入る。しかし、高校生達はそんな8人から距離を取る。

「麗羅、報告書よ。受け取りなさいよ」

 古河が書類をタルボットに手渡そうとするが、タルボットは頑なにそれを拒否する。古河は諦め、代わりに新条の座る顧問席に書類を置いた。そして、新条に向かって口を開いた。

「あかりさん、豊原と豪練寺を覚醒剤密輸の容疑で逮捕しました。現在、身柄は浜崎署の方に」

「やっぱり2人は大親友でしたっスよ。これから叩けば色々出てくるんじゃないっスか?」

 新山も口を開くが、風紀委員達は何処か遠慮がちであった。

「どうしたのよ、皆?」

 古河が訊ねるが、誰も答えない。そんな中、古河と新山を押し退けて羽崎が新条の前に出た。

「新条警部補、色々ご迷惑お掛けしました。ただ、この通り事件を解決させましたので」

 すると、新条が口を開いた。

「羽崎、あんたさ……その首と左手の傷は一体どうしたのよ?」

 羽崎は口ごもる。

「いや、これはですね……」

「いいんじゃないの、はさみん? 事件解決したんだし、言っちゃってもさ」

 鈴端が口を挟み、竹沢が頷く。

「そうよ。使用したのは罪にならないわ。所持が違法なだけよ」

 そんな2人の言葉で、羽崎は意を決して口を開く。

「実は、豊原達にシャブを打たれたんです」

「しゃ、シャブ!?」

 新条が驚く。生徒会室にいた全員も、驚いた表情をする。

 咄嗟に鈴端が羽崎の隣に立って弁明する。

「お叱りこくのも分かりますが、はさみんはシャブが効かない体質なんですよ」

「んな訳ねぇだろ。あとはさみん言うな」

 羽崎が突っ込み、言葉を続ける。

「潜入捜査中にヘマしまして、首の痣は奴らに殴られた時に付いたものです。左手のは、シャブを抜く時に暴れないよう手錠で拘束して、その時の物です」

 それを聞き、新条は安堵する。

「そ、そう……それなら良かったわ」

「何がです?」

「いや、何もかもよ。本当、良かった良かった」

 安堵する新条達に、羽崎達は納得がいかない。そこで、新山がタルボットに訊ねた。

「何かあったの?」

 すると、タルボットが新山に耳打ちした。

「実は、香さんが『羽崎さんはエイズだ』って言いふらしたんですのよ」

「え、エイズぅ!?」

 新山が驚く。それを聞き、羽崎は生活委員会ブースにいた真岳を睨んだ。

「真岳ぇ!」

 

 

 

 2047年7月26日 午後5時36分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 別棟1階 生徒会室 休憩スペース。

 

「本当、あの時羽崎さんが本気で射殺するかと思いましたよ」

 ホットプレートで焼かれる餃子を箸で取る棚里が口を動かす。すると、隣で熱々の餃子を口へ運ぼうとする鈴端が苦笑した。

「はさみんはその辺の線引きは弁えているよ。あの時、殺さないって確信してたから動かなかっただけだよ」

「あら、私は本気で殺すだろうから待ってたんだけど?」

 鈴端の正面で、餃子を頬張る古河が言う。

「ルカぁ、何でそんなに羽崎君を信用してないのさ?」

 古河の隣で餃子をお酢に付ける新山が口を開くと、古河が答える。

「だって、風紀委員会を辞めた人間よ? 信用する要素が何処にも無いじゃない」

 それを聞き、棚里は箸を止めた。

「何で羽崎さんは風紀委員会を辞めたんですか?」

 その質問に、その場の全員が止まる。

「うん、まぁ……複雑な理由だよね」

 新山が呟いた。

 

 

 

 2047年7月26日 午後6時09分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 関中町1。

 

 新江戸街道の歩道を、羽崎達4人が歩く。

「それにしても、本当心配しましたよ、辰美君?」

 戸坂の問い掛けに、羽崎は微笑む。

「悪かったな。連絡出来なくて」

「なら態度で示してくれ。私達の不安を取り除く為にもな」

 羽崎の右隣を歩く長倉がそう言うと、羽崎の左腕に右腕を絡ませる竹沢が口を挟んだ。

「でも、ヤク漬けの体で絡まったら、私達まで伝染らないかしら?」

「いや、そもそも勃つかどうかですよ?」

 唐突に始まった竹沢と戸坂の下ネタに、長倉が顔を真っ赤にした。

「何で2人共そっちの方向で考えるんだ!? 私はただ奢って欲しかっただけなんだが!?」

「依月、何でとっくに処女を失っているのに処女っぽいんですか?」

「ホント、依月ちゃんは可愛いわねぇ。今襲ってもいい?」

 舌をペロリとする竹沢に、羽崎が突っ込む。

「まだ人前だぞ……それに、体は大丈夫だって。今夜は3人まとめて寝かさないぞ」

「……わーお」

 羽崎の発言に戸坂が小さく驚く。

「言質取ったわよ? 途中でへばったら無理やり続行するわ」

 竹沢はふふんと笑いながら言う。しかし、長倉はまだ顔を真っ赤にしたままだった。

「何でお前達はそ……そんな事しか頭に無いんだ!?」

「何だよ依月、したくないのか?」

 羽崎の質問に、長倉の頭が垂れる。

「いや、したいとかしたくないとかいう話ではなくてだな……」

「どっちだよ」

「……したい」

 長倉の小声に、羽崎は長倉の右肩を抱いた。

「だったら決まりだな。行くぞ」

 そして、4人の後ろ姿はラブホ街へと消えていった。

 

 

 

 2047年7月26日 午後6時36分、日本皇国 新江戸府 浜崎市 桜見町6-9-30 浜崎市立桜見高校 職員用駐車場。

 

 夜の帳が降り始めた駐車場を、古河と新山が歩く。

「いやぁ、食った食った。他人の金で食う飯はやっぱ美味いねぇ」

 新山がお腹を擦る。その隣を歩く古河はため息をついた。

「行儀悪いわよ。全く、探偵達の晩御飯をすっかり平らげちゃって、家帰ってから食べられるの?」

「ヘーキヘーキ。アタシ、食い盛りだもん」

「それで防弾チョッキが着れなくなったら、笑ってあげるわ」

「その分動くからプラマイゼロだって。動けば実質カロリーゼロ!」

「ホント、あなたって能天気ね」

 そこへ、背後から永合が声を掛けた。

「お2人さん。これから帰るなら、車で送るぜ?」

 2人は振り返ると、永合は駐車場に止まる愛車の後輪駆動4ドアセダン・富木 ノーブレRS200Z(SXE10後期型)を指差していた。

「涼ちん、じゃお言葉に甘えてー」

 新山は軽い足取りでノーブレRS200Zへ向かう。それを見た古河は再度ため息をついた。

「あなた、動くって言ってなかったかしら?」

「いーじゃんいーじゃん。明日から動くって」

 新山の返事に、古河は頭を抱える。すぐに頭を振り、古河もまたノーブレRS200Zへと歩き出した。

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