Alice In Neverland   作:砂糖ノ塊

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皆様初めまして。砂糖のカタマリ改め、砂糖ノ塊です。
今回は短編のリハビリ連載になります。良ければ感想や評価をよろしくお願いします。
それでは早速、本編へどうぞ。



5

「──なんだ……ここは……」

 

 目の前に広がるこの景色は、夜空か? 黒い空間に星のような光る物体が散りばめられている。

 

 そして僕はその空間に浮いていた。

 

「まるで夢の中みたいだろう?」

 

 声の主はアリスだ。僕の横で同じようにこの夜空に浮いている。

 

「アリス、ここは一体どこなんだ?」

「どこだっていいじゃないか。ここはただの通過点にすぎないんだから」

「通過点?」

「そう。私達が向かうべき場所はあそこさ」

 

 アリスが指を指した先には一際輝く星があった。

 

 とても明るく、なぜかとても懐かしい。

 

「あれは……一体どこに繋がってるの?」

「ここじゃないどこか。あそこで待ってるから」

「待ってる? 誰が?」

「……さぁ、誰だろう」

 

 それはいつもの誤魔化しじゃない、アリスの本音のような気がした。

 

「とにかく、うん、とにかくだ。行けば分かるような気がする」

 

 アリスの声に導かれ、僕と彼女は夜空を泳ぐ。まるで夢の中にいるようだ。

 

 どんどん星に近づいていく。

 

 眩しいのに、もっと近づきたい。

 

 この世界から、この不自由な世界から、やっと僕は抜け出せる気がした。

 

 先に行ったアリスに、やっと会える。

 

 …………アリス?

 

「あ、思い出した」

「向こうに誰がいるのかを?」

「うん。早く行こう」

 

 どこか焦っているようにも見えるアリスが、僕の前をスイスイ泳いでいく。

 

 僕も何となく、あの光の向こうにいるのが誰なのかを察していた。

 

 まだ、また、僕は何かを忘れている?

 

「待って、待ってよアリス!」

 

 僕の身体はまるで夢の中で溺れているように、前へ進めなくなっていた。

 

 どれだけ懸命に泳いでも、アリスには追いつけない。

 

 気づけば僕の身体はまったく動かなくなっていた。

 

「ピーター!」

 

 アリスが僕に手を伸ばす。

 

 頭痛がする。あの頭痛だ。

 

 それも今までより酷い。視界が赤くなるくらいに。

 

「……な、んだ……これ……」

 

 幻覚が見える。

 

 

 

403 Forbidden

 

 

 

「ピーター!!」

 

 意識までも暗闇へ落ちていきそうだ。

 

 あと少しで、光へ手が届くのに……

 

『アリス! 先に行け!!』

『ピーター!!』

『僕の事はいい! 君だけでも、この世界の真実を見るんだ!!』

『必ず……助けに来るから……!!』

 

「…………あ、りす?」

 

 あぁ、そういうことか。

 

 光の先にいるのは──

 

 なら、僕じゃダメだな。

 

 どうやら僕は、そこには行けないみたいだ。

 

「ピーター!!!」

 

 アリスは自由だ。

 

 この世界の誰よりも。

 

 アリスは自由だ。

 

 この世界を超えた誰よりも。

 

 アリスは自由だ。

 

 僕と違って。

 

 アリスは──

 

「──あれ?」

 

 アリスって……誰だっけ?

 

 というよりまず、僕はこんな所で何をしてるんだっけ?

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