セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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つづきできました〜。


第107話

セセリアとドゥラメンテの両者がドゥラメンテの母より贈られた指輪を身につけるようになってから数日が経過した。

 

授業中以外は基本的に離れていても平気だったが、そんなセセリアにも変化が見受けられた。

 

「ホントにも〜…みんな揃ってそれ何〜?って見ればわかるでしょってね〜?」

 

決闘委員会のラウンジでソファに腰掛けつつ、そんなことを満更でも無さそうに言うセセリア。

 

その隣に座るドゥラメンテは、寄りかかりつつぶーたれる彼女を優しくなだめて受け止めつつ、微笑みかける。

 

「なに。皆それだけ驚きが大きかったのだろうさ」

 

ドゥラメンテはセセリアの肩を抱きつつ、いつもと変わりなくそう告げる。

そんな二人の手には、サイズ違いの同じ指輪が光っている。

 

「ん〜…もっと近く…」

 

気まぐれにやって来る猫のように、恋人へと身を寄せるセセリア。

 

「む?いや、これ以上は流石に…」

「いいから〜。それとも〜…アタシが近いとイヤ?」

「いや、そんなことは無いッ!!」

 

シュンとなる恋人に即答でそう言うドゥラメンテ。

そんな彼に少し強引に抱き寄せられ、セセリアは満足げに微笑むと、その胸元に鼻先を埋め、自身の贈った香水の香りを嗅いで可愛らしい自尊心を満たしていた。

 

「…なぁ、シャディク」

「なんだいグエル?」

 

そんなバカップルから少し離れたところから見守る決闘委員会の二人。

シャディク・ゼネリとグエル・ジェタークの両名がいた。

 

「あのよ。もう今日は決闘委員会の仕事がねぇとは言え…ツッコむべきなのか?ありゃあ」

 

指差す先にいるセセリアは、以前に増してドゥラメンテの隣でベッタリと、いつでもどこでも自分たちの親密さや指輪を見せつけるように…というか、これをいい機会とばかりにがっつりと見せつけている。

 

「いやまぁ、これで委員会の仕事はきっちりとこなしているんだから、文句もなかなか言えないよねぇ」

 

そう言うシャディクも、ヤレヤレと言った風にいつものことと呆れ顔で笑っている。

 

その様子を見た決闘委員会以外の生徒たちの反応はと言えば…。

 

しってた。まぁ分かってた。もはや時間の問題だと思っていた。等々…割とすんなり受け入れられているのが現状。

 

まぁ少なくとも、露骨なゴシップ狙いで出歯亀根性丸出しの第三者にあること無いこと書き立てられるよりも、本人たちの行動が一番説得力があると言うことか。

 

「やっぱり、指輪をもらったって言うのが大きいんでしょうね…寮内でもかなり浮かれてたって女子の先輩方が言ってましたけど」

 

ハロを抱きかかえつつ、呆れ気味にセセリアを見るのはロウジ・チャンテ。

 

「…………」

 

そして、本を読みつつ相変わらず無言で我関せずと言った風のエラン・ケレス。

 

そんないつもの面々が集う放課後のラウンジ。

そのモニターに映るのは夕焼けを模したオレンジ色の光だ。

 

「え〜?別に言うほどベッタリってほどでも無いでしょ〜?」

「おうそうかい。ほれ」

 

待ってましたとばかりに取り出されるのは一枚の手鏡。

 

しかし…

 

「む?髪が少し乱れていたな。感謝するグエル殿」

 

なぜかそれに反応を示したのはドゥラメンテの方だった。

 

「お前…まぁいいけどよ」

 

グエルはその天然ボケっぷりに毒気を抜かれるのか、呆れた表情をする。

 

「アッハッハ!!とうとうグエルもドゥラメンテのそういうところに慣れてきたみたいだね」

「フッ…如何にもオレの美しさは天然自然由来のモノではあるが…」

 

そんな会話をしている最中。

 

「も〜ドゥラメンテ〜。そ〜んな人達じゃなくってぇ〜…いい加減こっちをちゃんと見てくれないと、拗ねちゃうわよ〜?」

 

セセリアは普段よりも子どもっぽくむすっとした様子で後ろから抱きついて、ドゥラメンテに絡み付く。

 

「フッ…言われずとも、オレの心の瞳は常にキミを見つめているさ…」

「心だけじゃ無くて〜…ちゃんと実際の目でもアタシを見ててもらえます〜?」

 

そう言うなり、ドゥラメンテの顔をゆっくりと自身の方へと視線を向ける。

 

「わ、分かった。ならば、こうしていれば…」

 

そんな彼女の方へ振り向きつつ、セセリアを抱きしめるドゥラメンテ。

 

「少し…心の準備をさせて欲しい」

 

耳元でそう囁いたのち、ドゥラメンテはハグを解除し、セセリアを真剣な目でじっ…と見つめる。

 

「愛してるぞ、セセリア…」

「あっ……知ってるっ♪」

 

キス出来そうなほどの至近距離で見つめ合う二人を見て、シャディクは通算何度目かの苦笑いを浮かべる。

 

「やれやれ。セセリアも本当に変わったよ。恋は人を変え、愛は人を成長させるってね。オレ達のことなんてまるで視界に入ってないみたいじゃあないか。なぁ、グエル?」

 

腕を組みつつ後方先輩面をするシャディクが、おもむろにグエルを見やる。

 

「…オレにはいつもあんな感じなんだが…」

「あ〜…そういやあそうだったなぁ…強く生きろ。な?」

 

ポン、と優しく肩に手を置かれたのが頭に来たのか、思わず怒り出すグエル。

 

「いや、憐れまないでもらえるか!?」

「………」

 

そんな声を荒げるグエルが強がっているように見えたのか…チラチラと様子を見ていたエランはタイミングを見計らうと黙って本を閉じ、スタスタとグエルに歩み寄ると…「ドンマイ」とでも言いたそうに、ポンと彼の肩に手を置く。

 

「オメーもか!!だいたいオメーはいっつも何考えてるか分っかんねぇんだよ!!もっと自己主張しろよ!!」

 

バカップル二人はすでに二人だけの世界に入っており、一年生のロウジはハロを抱いて沈黙し、三年生トリオは出来損ないのコントのようなやり取りをしている。

 

すでに今日の日程を終えているとは言え…この日はいつに無くカオスな空間となったラウンジなのだった。




このバカップル…最終的にはたぶんマ○オとジョ○くらい近くなるんじゃないかなぁ…。
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