セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ? 作:ガラクタ山のヌシ
今回はドゥラメンテの実家、中編ですね。
ドゥラメンテとセセリアがモノレールに乗りつつハンガーへと向かうと、上空を警備用のデミトレーナーが数機哨戒しているのが見える。
「うむうむ。やはりデミトレーナーは良いモビルスーツだなッ!!」
「フフッ…ありがと〜」
隣同士の席に座る二人がそんな雑談をしていると、目的地であるハンガーに辿り着く。
モノレールから降りると、目の前に目的地のハンガーが見える。
見たところ大きさはそれなりだろうか。
ピカピカの新築なのが見てとれる。
二人がハンガーに入ると…十機ほどのデミトレーナーの整備や点検、訓練の様子を見てまわっていると、ちょうど目の前で指示出しをしていたつなぎ姿の人物と目が合う。
「やあドゥラメンテ」
彼は片手をあげてドゥラメンテに親しげに話しかける。
「父上ッ!!お久しぶりです」
「ハッハッハ、ウチの倅は相変わらず元気だな」
人好きする笑顔でそう言う彼は、髪と目がドゥラメンテと同じ色であり…彼が落ち着きを持ったらこうなるのだろうというような、親子だなとひと目でわかる男性だ。
「セセリア、紹介しよう。オレの父だ」
「ああ…キミが例のドゥラメンテの最愛のひとだね?僕はセレノー・シックール。ドゥラメンテの父だ。歓迎するよ」
彼はシックール卿の子息であり、他でもないドゥラメンテの実父。
そしてスペーシアンの女性と大恋愛の末に結ばれた男。
「ところで母上は…」
「ああ、我が愛する妻ローザはあちらで…」
「呼んだかしら?」
「おお、母上ッ!!久しく…」
「えっ?お義母さん?」
ドゥラメンテ達が振り向くと、些か長身の輝くような金髪と妖艶と言うべき美貌、そして何より知性を感じさせるスーツ姿の女性がいた。
「貴女がドゥラちゃんの
「じゅ…じゅん?」
ドゥラメンテの母は、困惑するセセリアの顎をクイと上げる。
「え…ちょっ?」
突然のことにセセリアは声を上げるが、ドゥラメンテの母…ローザの興味は尽きていない様子で、セセリアの瞳を優しく覗き見る。
「ふふ…さしずめ知性を秘めたブルートパーズの瞳…けれどそれだけでは無くルビーのような情熱も垣間見ることが出来る…か…なるほど。ドゥラちゃんが夢中になるのも納得ね」
「えっ…と?」
「あとは…その心がメッキでないことを祈るわね。つまらないガラス玉ほど、自身を宝石であると思いたがるものよ?」
困惑するセセリアをよそに、ローザはスッ…と一点を指差す。
その先にあったのは…
「愛してるよ〜!!」
「ワタシも〜〜!!」
うおおおおお!!
いいぞ〜〜!!
ステキ〜!!
…何やら大盛り上がりのステージである。
男女が交互に上がっては愛の言葉を叫び合う…という催し物のようだ。
「今はちょうど新年を祝う『愛の祭典』の真っ只中…貴女達も参加してみてはどうかしら?」
「母上ッ!?」
「ちなみに次の競技は明日開かれる僕らも参加する予定の愛の二人三脚だね。まぁ無理強いはしないし…気軽に参加してくれて構わないよ」
「あっ…愛の…二人三脚…」
思わず復唱してしまうセセリア。
「ちなみに今年からは抱っこもありだよ?」
「うむッ!!では参加しようかッ!!」
「ちょっとぉ!?」
セセリアを抱き寄せつつ参加の意を告げるドゥラメンテ。
それに思わず驚きを隠せないセセリア。
「ハッハッハ!!大船に乗ったつもりでいてくれセセリア!!オレの愛の何たるを見せつけてくれるともッ!!」
「だ、だけど〜…心の準備が…それに重いとか言われたら…」ゴニョゴニョ
「大丈夫だセセリア…オレの愛は負けないともッ!!」
「ッ〜〜〜!!も、も〜…そこまで言うなら…その…参加しても…」
「決まりだなッ!!」
こうして、このバカップルは…促されるがまま、火星の愛の祭典に参加することとなったのだった。
ドゥラメンテのご両親登場ですね。
なんかお母さんが濃くなっちゃったような…。
次で終わるかなぁ?