セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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続きできましたです。


第131話

セセリア・ドートから見たドゥラメンテ・シックールという男子生徒の第一印象は実に愉快な男と言った評価だった。

 

最初こそその辺のナンパ野郎と同じと思っていたが、それももう過去のこと。

毎日毎日、飽きもせずアプローチをかけられ続けたことは今でも忘れていない。

 

満更でも無く適当にあしらったり、かと思えば恥ずかしいセリフを面と向かって言われ続けて思わず赤面しつつ逃げ出したり、そうして過ごすうちに、セセリアはドゥラメンテの色々なことを知って行った。

 

まずドゥラメンテは紅茶はストレートで飲めるが、コーヒーは無糖ブラックでは飲めない。

必ずミルクが砂糖のどちらかを頼む。

グエルと一緒にいる時にこっそりそんな話をしていたから間違いない。

 

次に格好つけである。

いったい鏡の前で何度練習したのかと聞きたくなるくらいに流麗な所作で、周囲をわりと驚かせるのは今も昔も変わらない。

 

さらにからかいがいがある。

セセリアがちょっと拗ねたり怒ったふりをすると、彼は途端にそれまでつけていた格好も形無しなくらいにアワアワと慌てるのがとても癒される。

 

それから彼が世話をしている薔薇園の美しさは素直に凄いと認められるし、スキンケアに関してはその辺の女子生徒より詳しい。

手先も器用で、彼にもらったちびハロは今日もセセリアの部屋で元気に転がっている。

そして何より…。

 

「セセリア〜!!愛してるぞ〜!!」

 

そう臆面も無く毎日言って来る。

付き合う前も付き合うようになってからも、婚約者になってからも毎日必ず数回は言って来る。

真っ直ぐに、セセリアの目を見て不安にならないよう優しく語りかけるようにそう言ってくれる。

 

男というのは釣った魚に餌をやらないなどと言う者もいるが…少なくともドゥラメンテは違うとわかる。

他にも幾らか良いところはあるが…それは割愛する。

 

「よ〜し、で・き・た♪」

 

セセリアは塗ったマニキュアがやっと乾いたことを確認して思わず笑う。

 

「セセリア、今日もまた距離が近く…」

「ドゥラメンテってば意外と分かりやすいよね〜♪」

 

セセリアはそう言いつつ、自室のベッドに座るドゥラメンテの腕に抱きつく。

 

「ご機嫌だなセセリア」

「だって久しぶりの二人っきりだからね〜?」

 

この場所はブリオン寮のセセリアの私室。

つまりはお部屋デートというやつだ。

ちびハロは勝手に動き回って空気を台無しにしないよう電源を切ってある。

 

セセリアはベッドに座りつつ、隣のドゥラメンテににじりよる。

 

「あの、セセリア…」

「ん〜〜?なぁにぃ〜?」

 

セセリアはちらちらと視線を下に向けて、焦った様子のドゥラメンテ相手にくすくすと笑う。

きっと必死に我慢しているのだろう。

だがそれはセセリアも同じ…というか、ドゥラメンテが鉄の意志で踏み込んでこないのだが。

 

セセリアとしてもそれはそれで嫌いでは無いが…だからと言ってこちらから仕掛けない理由にはならない。

 

そして再度認識する。

卒業して結婚したら、もう我慢はしない…否出来ないだろうということを…セセリアははしたないと知りつつも、すっかりドゥラメンテに染められた頭でそう実感したのだった。




そう言えばセセリアさんサイドのお話があんまり無かったかなぁと思い、書いてみましたです。
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