セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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続きができました〜。


第22話

「セセリア嬢!!お話が!!」

 

ドゥラメンテは休み時間にセセリアのいる経営戦略科の教室に向かうと開口一番にそういった。

 

「なぁいいだろ〜?」

「ハァ〜?なにがよ?」

「シックールの野郎と喧嘩別れしたって話じゃねーかよ。それをオレ様が慰めてやるってんだよ」

「余計なお世話で〜す。そもそもそんなの単なるウワサでしょーが?」

 

二メートルはあろうというほどに大柄で、威圧感のある男子生徒からしつこく言い寄られるセセリアの姿が。

すると、ドゥラメンテはその男子生徒の背後に立ち、声をかける。

 

「フッ…そこのキミ」

「あぁん!?って、オメェは噂の…」

 

本人を前にしたからか、彼はドゥラメンテに少し気圧されているようだ。

仮にもドゥラメンテが幾度もの決闘に勝利してきた事実は揺らぎない。

 

「レディの扱いがなっていないな…」

「ンだとォ?」

 

彼はギッ…とドゥラメンテを睨みつける。

が、思ったよりも線が細いからか、ドゥラメンテを侮るようにニヤリと笑う。

 

「そんなに文句があんなら決闘でケリつけようぜ?まさか逃げねぇよなぁ!?」

 

周囲はざわつき、その様子はまるでお祭り騒ぎのようだ。

 

「決闘か…セセリア嬢は構わないか?」

「別にぃ〜?やってもやらなくても結果は見えてんでしょ〜?」

 

ドゥラメンテはセセリアの言葉に笑顔で応じる。

 

「フッ…そうだな。ならば…受けようかッ!!その決闘ッ!!」

 

その発言に周囲のボルテージは上がる。

 

「このオレが勝ったら、オレのする事に二度と刃向かうなよ!?」

「フッ…では、オレが勝ったのなら…セセリア嬢に二度と近づかないでもらおうか?」

「はっ…オメェが勝てたらなぁ〜!!」

 

そう吐き捨てると、相手は廊下へと歩いて行った。

多少落ち着きを取り戻した教室内で、セセリアはこぼす。

 

「ったく…ああいうのがめんどいんだよねぇ〜」

「セセリア嬢…申し訳ない」

「え、なにが〜?」

「いや、セセリア嬢を景品にするような真似を…」

「ん〜…ま、いんじゃない?アンタがあんなのに負けるわけ無いし〜?」

 

いつもの調子でそう返すセセリア。

それにドゥラメンテは嬉しくなったのか

 

「信頼してくれているのですね」

 

と、敬語になっている。

 

「まっ、まぁ?仮にも決闘委員会のラウンジに出入りを許されてる一般生徒だから、そのくらいはトーゼンってだけで、別に嬉しかったりなんて…」

「ああ。必ず勝ちますとも」

 

そう言うと、ドゥラメンテもまた、経営戦略科のクラスを後にした。

 

その後は、その日のうちに決闘委員会のラウンジにて、誓いを立てることに。

 

そして後日……。

 

「それではこれより、決闘を始める。立ち合い人はこのオレ、シャディク・ゼネリが務める」

 

決闘の舞台である工場地帯を模した訓練場に、両者のモビルスーツが並ぶ。

 

「よぉ、それがオメェのディランザか」

 

彼はダイゴウ社製の射撃特化型モビルスーツ、クリバーリに乗り、ニヤリと笑う。

 

「ちょうどグエルの野郎も気に食わなかったんだ。ここでぶっ潰して!!ついでにジェターク社の鼻っ柱も折ってやるぜぇ!!」

「フッ…では、胸をお借りしましょうか…」

 

『フィックスリリース』

 

決闘開始の合図とともに、ディランザがバーニアを吹かしてクリバーリに接近する。

 

「ちぃっ…やっぱ早ぇな…だが…」

 

当然、決闘相手の彼も自身に有利な距離を空けようとするが…。

 

「悪いな。名も知らぬ御仁」

「ハァ!?いや、決闘委員会のラウンジで名乗ったろが!?」

「そうか。それは申し訳ない。だが、セセリア嬢に必ず勝つと誓った手前、今回は…」

 

ゴウ…とドゥラメンテの駆る真紅のディランザが更に加速する。

 

「遊んでいる暇はないんだ」

 

ドゥラメンテのディランザは棒状の槍のような武装を手にし、クリバーリに突っ込んでいく。

 

「ハンっ!!そんな棒っ切れ…」

 

ディランザがスラスターを利用した高速の突きを繰り出すも、クリバーリもすんでのところでかわす。

 

だが……

 

「違うな」

 

次の瞬間、彼の駆る重装備モビルスーツ、クリバーリの視界は消えた。

 

「棒っ切れではなく…虎の子のビームサイズだ」

「テメッ…このうえ隠し球を…」

 

勝者の名が空に刻まれる。

 

ディランザの足元には刈り取られたクリバーリの頭部が転がっていた。

 

「やべーな…」

「瞬殺かよ…」

「あいつもそれなりに強えんだろ?」

 

ざわつく人垣は、決闘の勝者が通ると道を開けるように割れる。

今は勝利の余韻に浸るよりも、ドゥラメンテはセセリアにどうしても伝えたいことがあったのだ。

 

決闘委員会のラウンジに着くや、レネにはがいじめにされているセセリアがいた。

 

「ほらほらぁ〜。噂をすればアンタの王子様が来たんだからぁ、逃・げ・る・なぁ〜!!」

「べっべべ別に逃げたりなんて…」

「セセリア嬢…」

 

ドゥラメンテに声をかけられて観念したのか、先ほどまで逃げようと暴れていたのであろうセセリアはピタリと大人しくなる。

 

「アンタ…」

 

セセリアが何かを言い返す前に、ドゥラメンテはポケットから小さな箱を取り出し、パカっと開ける。

そこにはキラリと光る指輪が一つ。

 

え?え?と困惑した様子のセセリア。

 

「そこのレネ嬢に言われて踏ん切りがついた。セセリア嬢…オレと結婚してもらえないだろうか?」

 

瞬間、その場はフリーズしたのだった。

 

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