セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ? 作:ガラクタ山のヌシ
ドゥラメンテとセセリアの二人が親友(?)となってからというもの、二人の距離感は物理的にも精神的にも近くなっていた。
双方呼び捨てにも慣れ、手を繋ぐのにも徐々に慣れて来た頃、先日のパーティーの件での話が持ち上がった。
「よぉ、どうだったよ?セセリアのドレス姿は?」
鼻歌まじりのドゥラメンテに、からかい気味にニヤニヤしながら声をかけるのはグエル・ジェターク。
その様子はイタズラを成功させた子どものようだ。
そしてその後ろには彼の腹違いの弟、ラウダ・ニールが普段と変わらない様子で控えている。
「おぉグエル殿。セセリアはいつもではあるが…ドレス姿もまた、まこと可憐であった。感謝する」
「お、おぉ…」
感謝の言葉が来るとは思っていたものの、まさか、狼狽えるどころか、こうもさらりと惚気られるとは思っていなかったのだろうグエルは若干以上に驚いた様子だ。
「それに…再確認したことではあるのだが…」
「あん?再確認?なにをだよ?」
訝しげに問いかけるグエルに、ドゥラメンテはニコリと笑顔を向けると、幸せそうな表情で言う。
「いや、セセリアのわがままは可愛いな…とね」
決闘委員会のラウンジにあるソファに腰掛けたドゥラメンテはそう溢す。
わがままとは言っても、別に高いブランドモノのバッグやらネックレスをねだったり、急に旅行に行きたがったりだとか、そう言ったことではない。
どちらかと言えばドゥラメンテを唐突に呼び出しては、何をするでも無く彼の隣にずっと座っていたり、今回のようにパーティーに連れ立って参加したりと言ったものばかり。
要するにわかりやすく甘えているというのがドゥラメンテにも分かるくらいには露骨になりつつあるのだ。
「ほ〜ん…そんなモンか。オレにゃあ色恋はよく分からんね」
「ふふ…グエル殿も、ミオリネ嬢に寄り添ってみれば、或いは分かるやも知れんが…」
「興味ねぇ」
バッサリとそう即答するグエルに、ドゥラメンテは少し寂しげな笑顔を向ける。
が、それ以上なにか突っ込んで言うわけでもない。
流石のドゥラメンテも、他人様の価値観に介入するほど恥知らずではない。
「そう…か。それなら、オレから言えることはこれ以上は無いな」
「そもそもオメェらが距離感バグりはじめてるってだけなんじゃあねぇのか?」
「ハッハッハ!!それは否めんな!!」
ソファにくつろぐ両者、お茶請けのクッキーを摘みつつ、世間話に花を咲かせる。
そして、そんなラウンジの前の廊下では…。
「な…なによ?急にあんな…あんなこと、恥ずかしげも無く…」
顔を真っ赤にして入るタイミングを失ったセセリアがいたのだった。
ちょっと短い。
申し訳ないです。はい。