セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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続きできました〜。




第64話

今回の戦術試験区域は…廃墟群だ。

 

MSコンテナが開き、倒壊したビル群に囲まれるような場所にいるのを、ドゥラメンテとエドモンドの両者は確認する。

 

相手モビルスーツは視認できる範囲には無い。

 

開幕の口上を淡々と述べ、それからすぐに開始の合図が行われる。

 

「フィックスリリース」

 

その言葉と共に、動き出すドゥラメンテとエドモンドの駆るディランザ。

 

「あんま前に出過ぎんなよ〜」

「フッ…了解したッ!!」

 

それを見て、相手チームは舌打ちする。

 

「チッ…流石にすぐさま突っ込んでは来ねェか」

「あのエドモンドってのがブレーキ役なのか。なら…」

「あぁ…」

 

パイロット達は頷いて、ビル群に隠れつつ二手に分かれる。

 

片方はドゥラメンテの意識を引きつける陽動役に、もう一方はエドモンドの足止め用に。

 

無論、レーダーに反応はあるだろうが…それでもこの入り組んだマップ上では分断はそう難しいことでは無い。

 

ましてや、あちらは集団戦に慣れないだろうドゥラメンテ。

数の有利で押しつつ、各個撃破を狙えば勝機はある。

 

むしろ、下手に時間をかけて慣れられてしまうより早く叩くのも手か。

そう考えて、パイロット達が動こうと言うそんな時だった。

 

「む?そこか!?」

「ちょっ、オイ!?」

 

ビームライフルの弾が、ビルの陰に隠れていたモビルスーツにかすめる。

 

「ンだ?アイツ…」

「すっげぇ勘してやがる…」

 

思わぬ出来事に冷や汗をかく相手パイロット。

気のせいでなければ、先ほどの弾が掠めたのはちょうどブレードアンテナの位置だ。

 

「仕方ねぇ…作戦変更だ。引っ張り出して叩く!!お前らは例の地点で待機!!トッテオキの準備も忘れんなよ!!」

 

リーダーと思しき男子生徒がそう指示を飛ばすと、他モビルスーツもその通りに動く。

味方の背を見届けると、リーダーともう一機は躍り出る。

 

「こっちだよ!!シックール!!」

「かかって来いやぁ〜!!」

「オイオイ…んな見え見えの陽動に…」

「その意気やよしッ!!援護は任せたエドモンド!!」

「ってオイぃぃぃ!!」

 

ノリノリのドゥラメンテに、ツッコミを入れるエドモンド。

それが彼なりの信頼の現れなのか、慣れない集団戦ゆえの弊害か…それは定かでは無いが。

 

「チッ…たく、しゃーねーなぁ…」

 

そう言いつつ、言われた通りに援護射撃を行うエドモンド。

 

あちらの場所選びが絶妙なのか、ディランザ得意のインファイトに持ち込めるほどの足場は無く、距離を空けての射撃戦が続く。

 

やがて十分が経過したか、それとも三十分が過ぎたか…さほど長く無い間、不毛な撃ち合いが行われていたが…相手チームはそこで転身する。

 

「むぅ…追うぞ!!エドモンド!!」

「ハァ…ったく、冷静になれよ。見るからに罠クセェだろ…」

「フッ…だからこそ、踏み越える価値があるというものッ!!」

 

なかなか撃破できない現状への焦りからだろうか、ドゥラメンテは相手の挑発に乗るように先行してしまう。

 

そうして引き出された場所は…この区域の端に当たるかなりの大きさの瓦礫の山だ。

見通しも悪く、隠れるにはうってつけだろう。

 

「はーはっはっ!!引っかかったなぁシックール!!慣れねぇ集団戦で突出する恐ろしさを、教えてやるよ!!」

 

勝利を確信したかのように、高所から五機のモビルスーツが何かを投擲したのを、ドゥラメンテは見ていた。

 

同時刻、決闘委員会のラウンジでは……

 

「ったく…全然なっちゃねーじゃん!!何考えてんのアイツ!!」

 

決闘委員会のラウンジでモニターを見ながらブツクサと苛立ちを隠さないレネは、気を紛らわせるように用意されてあったケーキにかぶりつきながらそうこぼす。

しかし、シャディクは、そんな彼女に待ったをかける。

 

「いや、レネの心配は杞憂に終わると思うよ」

「はぁ?実際こうして追い詰められてんじゃん」

「大丈夫さ。少なくとも、彼があの頃から何も変わっていないなら…ね」

 

今回の決闘を見て、シャディクはかつて彼に話しかけた時のことを思い出していた。

 

「決闘で手を抜こうと思ったことは無いのか?」

 

出会って間も無い頃のこと。直接話したことも片手の指で事足りる程度だった当時…ある日の決闘を終え、デミトレーナーから降りるドゥラメンテに、シャディクは声をかける。

 

「さっきの決闘の様子を見て確信したよ。キミは強い。常時全力を出さずとも、勝利をさらうのは容易いんじゃあ無いかい?」

 

どう言う意図を持ってそんな質問をしたのか、それは当時のシャディクにしかわからない。

恐らくは面白半分、興味半分と言ったところだろうが。

 

だが…少なくとも、彼のその返答が当時のシャディクの予想していたそれとは大きく違っていたことは覚えている。

 

「誰が相手であれ、敬意と緊張感を持って全力で戦うのは当然のこと。そうで無くてはいつ足元を掬われるとも分からないのでね」

 

シャディクの言葉に余計なお世話だと嫌悪を示すでも、何かあるのではと疑って身構えるでも無く、ドゥラメンテはシャディクの目を見てハッキリとそう答えた。

 

「学生同士の決闘だから、命のやり取りはないからと…そうして油断して、手を抜いて…もしそれが原因で大切なものを守りきれなかったのだとしたら…きっと後悔しても仕切れないと…オレはそう思うのだ」

 

シャディクはいつの間にか閉じていた目を見開き、続ける。

 

「彼の…ドゥラメンテの強さは、単純な技量だけじゃない。最も恐るべきは…マルシャン特有とも言っていい…その一途さだ」

 

そう言って、シャディクはそのままモニターを見続けていた。

 

なお、セセリアは……

 

「い、一途って…そ、そりゃ〜アイツは確かにアタシひとすじですし〜?で、でもそんなに大きな声で言われるといくら事実でも恥ずかしさが勝つって言うか〜………」

 

一途さと言う言葉を聞いたあたりから顔を真っ赤にしつつも、満更でも無さそうにしていたのだった。




集団戦って難しい…。
これじゃドゥラメンテくんが猪みたいじゃーないか!!(;´д`)

あ、それと蛇足ですが…本日、積みプラのhgサザビーを組み立ててひとつ思ったんですが…水星のキットと並べてみるとデケェな!!

いやまぁ、箱とかの説明書見れば一発だろって言われたらそれまでなんですが…。

まぁ実際並べてみて驚きましたと、それだけのお話です。はい。
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