セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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続きというか、ネタ回。


第81話

その日、とあるニ種類のお菓子に関してアスティカシア学内で対抗イベントが発生していた。

 

「ふむ…『きのこたけのこ大激戦!!寮を越えた絆で協力し合おう!!』…か」

 

決闘委員会のラウンジでソファに座りつつ、制服のポケットから取り出した生徒手帳から通知を見て、そうこぼすドゥラメンテ。

 

説明を読むと、このイベントの期間は一週間…生徒手帳からきのこかたけのこのどちらかを選ぶと、ホルダーよろしくどちら派かが制服に表示される。

 

そして期間中のその生徒の成績や決闘の結果が貢献度として加算され…ポイントが多ければそちらが勝ち。無論、度を越した妨害行為などに及べばすぐさま減点対象に…と、ぱっと見だが割とルールはしっかりしている。

 

そして勝った方には褒賞が与えられ、逆に負けたとしても特にペナルティは無い…とのこと。

 

普段は勉学や授業関係の事柄以外に、生徒手帳に入っているアプリか、決闘くらいしか娯楽の無いこのアスティカシアに於いて、このイベントは開催前からそれなりに好評を博していた。

 

「へぇ〜、ま、退屈凌ぎにはなるんじゃないの〜?」

「フッ…そうだな。共に頑張ろうセセリア」

 

決闘委員会のラウンジでいちゃつきつつ、上機嫌な二人はそのまま選択画面に行き…画面に表示されたボタンを躊躇いなくタップした。

 

そして、それから三日後の食堂。

そこには、ちょっとした不思議空間が出来ていた。

 

食堂の端の方でテーブルを挟む形で座っているのは、特に定位置も決めていないドゥラメンテとセセリアの二人。

しかし、そこには普段とは若干異なる空気が立ち込めていた。

その原因は、二人の制服のマークにあるようだ。

 

「へぇ〜、あの二人意外ときのこ派とたけのこ派で分かれた感じなのか」

「オイオイ、ケンカとかよしてくれよ〜…空気最悪になるって〜…」

 

周囲はヒソヒソとそんなことを好き勝手に言う中、たまたま見かけたエドモンドやピエールといった寮生達もまた二人を見守ることに。

 

「いやぁ〜、例のきのこたけのこ戦争はいくらあのバカップルでも難しいっすよねぇ〜…」

 

空いていた近くの席でパフェを頬張りつつ、難しい顔でそう言うのはドゥラメンテ達の後輩であるピエール。

両者の対立はネタレベルの話であるが…それ故に根深いものだ。

 

しかし、エドモンドがそんな後輩に待ったをかける。

 

「…いーや、よく見てみろ後輩」

「へ?何っすか?」

 

どうやら二人に動きがあったようだ。

 

「ほ〜ら、アタシが直接食べさせてたけのこの美味しさを分からせてあげるから〜、大人しく口開けなさいって〜」

「フッ…セセリアこそ、オレとしてもたけのこが悪とは言わないが…ここはひとつ、きのこを食べて考えを改めてもいいだろう?」

 

一見、互いに一歩も引かないように見えるもののそこに険悪さはなく、むしろ…。

 

「それじゃ〜、食べ比べして確かめてみよっか〜?」

 

たけのこをひとつ摘んで、ドゥラメンテの方へと差し出すセセリア。

 

「む?そうか。セセリアがそう言うのならそれがいいな!!」

 

それに躊躇いなくパクつくドゥラメンテ。

 

そこには慣れた様子で交互に菓子を食べさせ合うというバカップルという光景があった。

 

「ふむ。たけのこもなかなか…」

「フフッ…コレで周囲にアピール…ま〜きのこも悪くないんじゃない?」

 

……………

 

「…な?」

「あ、ダメだ。あの人らきのこたけのこを口実にいちゃついてるだけっすわ…」

「まぁ、本人達は幸せそうだしいいんじゃねーの?」

 

その後、いつもと変わらぬ様子でいちゃつく二人に胃もたれを覚えたのか、エドモンド達はそのまま離れるのだった。

 

なお、勝利した際の報酬はきのこたけのこ一年分だったと言う。




アド・ステラにきのこたけのこがあるのかは知らん。
書きたくなったので書いた。

どっちが勝ったかは…ね?
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