セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

90 / 156
90話ってことで、本編的なやつです。




ifアニメ本編二話

ドゥラメンテは今日の授業で使ったデミトレーナーの整備をピエール達メカニック科の生徒に頼み、セセリアと合流するため、時間を見て決闘委員会のラウンジへと向かっていた。

 

「やあドゥラメンテ」

「おや、シャディク殿」

 

ラウンジに着くや、気がついたシャディクがソファから立ち上がって笑顔でドゥラメンテに近寄り声をかける。

 

「なに、どうしたの?もしかしてセセリアとデートの約束でもしていたのかな?」

 

からかい気味にそういうシャディクに、ドゥラメンテもまた笑顔で応じる。

 

「フッ…いや、これからデートに誘おうかなとね」

「ああ〜…なるほどね〜」

 

からかいに真っ直ぐな本心で答えられたからか、シャディクは困ったように笑う。

ソファを勧めると、シャディクからドゥラメンテにそう言えばと話題を振る。

 

「しかし…例の編入生の話聞いたかい?彼女は今現在モビルスーツともども身柄を拘束中で、取り調べ中だってさ」

 

その言葉に、ドゥラメンテは驚きの表情を浮かべると、悩むように顎に手を当てる。

 

「ふむ…水星から来て早々にそれでは、些か可哀想だとは思うが…しかし、それもやむなしか」

 

ドゥラメンテとしても、希望を持ってアスティカシアにまでやって来たのだろう新たな学友が、編入早々に拘束されたのを哀れには思う。

しかし、彼女自身やその後ろ盾であるシン・セーに、ヴァナディースやらオックスアースの息がかかっているかもしれない…。

それだけでもベネリット・グループの…ひいては世間の目は厳しいものとなってしまうだろう。

 

疑わしきは罰せず…とはいえだからと言って企業として何もしなければ、他の生徒やその保護者からの反発だってあり得る。

それだけGUND技術というのはパンドラの箱であり、その見張りもまた厳しくなくてはならないのだろう。

少なくとも、アスティカシアの一生徒に過ぎないドゥラメンテにどうこうできる問題では無い。

 

「ああ、そう言えば…エランも彼女のことが気になってるみたいでね。ついさっきわざわざ食事を持って行ってたな。誰かさんの影響かな?」

 

シャディクとしても、自身の振った話題で親しい学友の思い悩む様子に少しばかり気まずさを覚えたのか、冗談めかしながら話題を少し明るい方向に持っていく。

 

それを察したのだろう、ドゥラメンテもまたはにかむ。

 

「ふむ…エラン殿が…それは確かに気になるな…」

 

エラン・ケレス。

通称『氷の君』と呼ばれる彼は、決闘委員会の一員ではあるものの他生徒とあまり交流を持たないことでも知られる。

 

ドゥラメンテがラウンジによくやってくることに関しても特に何か言うことも無く、いつも手にした難しそうな本を読んでおり、何となく近寄りがたい。

 

そんな彼が興味を持つような生徒がどのような人物なのか、気になるのは人間の性というやつか。

 

「なんの話してんの〜?」

 

ひょっこりとドゥラメンテの背後から現れるセセリア。

 

「うぉっ!?セセリア…いつの間に?」

「ん〜?さっき来たとこだけど〜?」

 

流石のシャディクも些か驚いたのか、彼にしては新鮮なリアクションをしている。

 

「ふ〜ん。ま、いいか。それで〜…ドゥラメンテに聞きたいことがあるんだけど〜?」

 

そう言って自然な流れでドゥラメンテの隣に座ると、さりげなく肩を寄せつつ生徒手帳でとあるページを開く。

 

それはとある化粧メーカーの新作ページであり、マニキュアのカラーがズラリと並んでいる。

 

「ドゥラメンテはどんな色が好き〜?」

「フッ…セセリアにはどんな色も似合うとは思うが…単純に好みならば、こういった…」

「あ〜…確かにアタシのイメージには合わないよね〜…」

 

悩ましげに眉根を寄せるセセリアだが、そんな彼女をフォローするようにドゥラメンテは続ける。

 

「なに。セセリアが好きならば、それで間違いはないだろう?オレはどんな色を纏ったキミも愛しているさ」

「も〜…それを言われちゃうと、好みを聞いたアタシがバカみたいじゃないの〜?」

 

それに対して拗ねたように、セセリアはプイとそっぽを向く。

 

「そ、そうか?それはその…」

 

セセリアは、ドゥラメンテの困った顔を見ていつものようにクスクスと笑う。

本当に彼は、セセリアの拗ねたフリに弱い。

 

とは言え…普段は自身の方がやり込められている分、このくらいはバチは当たらないだろう。というのが彼女の見解だ。

 

「も〜…そんなに気にすること無いでしょ〜?ジョーダンだってば〜」

 

ちなみにシャディクはと言うと…。

 

「また二人の世界に入ってるなぁ〜…」

「最近、ああなると長いんですよね」

「ったく…やるなとは言わねぇが、せめて寮でやれっての」

 

いつの間にやらドゥラメンテへの別件でやって来ていたエドモンド、ロウジと共に生暖かく見守っているのだった。

 




審問会とか絡みづらいので、いっそのこと一方その頃とか、その前日譚的なお話です〜。

ちなみに本編時空のセセリアさんは、イメージ的に本編開始前より三割増しくらいでドゥラメンテくんにベッタリな感じですはい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。