セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ? 作:ガラクタ山のヌシ
最近毎日投稿出来てないね!!ごめんね!!
「さて…セセリアを愛してやまないオレだが…」
「開幕惚気かよコノヤロー」
呆れ気味にそう言うエドモンドに、ドゥラメンテは嗜めるように言う。
「まぁ落ち着くのだ、我が友エドモンド」
片手で静止され、ハァと一つため息をつくと、エドモンドはドゥラメンテに問いかける。
「んで?セセリア嬢が何だって?」
「うむ…そんな我が最愛のセセリアなのだが…どうにも先日から何かに怯えているようでな…」
聞けば夜になる度、生徒手帳からメールが送られてくるそうで…。
内容自体は取り留めもないものがほとんどだが、明らかに頻度は以前より増えていた。
「何?もしかしてストーカーとかか?」
「それは分からない…が、こちらから質問してもどうにも歯切れが悪いというか…」
ドゥラメンテは自身の恋人を心底心配しているのだろう。
彼が大事にしている睡眠時間を削ってまで相談に乗るほどとは、よほどのことがあったのかもとエドモンドも身構える。
寮の部屋は基本相部屋だし、ブリオン寮に限らず各寮の玄関口に当たる各出入り口にはセキュリティーロックも取り付けられている。
仮にハッキングなどしようとすれば即座に学園のコンピューターに感知されるし、そうなればプラント管理会社の部隊が文字通り飛んでくる。
この学園にいて、そんなことも知らない生徒はまずいない筈だが。
「とにかく…だ。オレはできる限りセセリアの側を離れないようにするので、エドモンドはブリオン寮に変わったことがないか調べて欲しいのだ」
「あーなるほど。そういうことなら別にいいけどよー…」
「ありがとうエドモンド!!やはり持つべきは素晴らしき友だな!!」
「あーはいはい。ありがとよー」
そして、それから数日…。
ドゥラメンテは、薔薇園の東屋でお茶をしていた時に、思い切って聞いてみることにした。
「セセリア」
「ん〜?なぁに〜?」
紅茶の入ったカップを持ちながら、セセリアはドゥラメンテからの呼びかけに答える。
「最近何か変わったことでもあったのか?」
「…へ?」
セセリアの表情が固まる。
瞬間、沈黙が二人の間に満ちる。
「な…なんで、そう思ったの?」
そっとカップをソーサーに戻す。
動揺からか、その手が震えているようにも見える。
「いやなに…最近のセセリアの様子が気になってな」
「…………」
沈黙。
「言いにくいことなら、無理にとは…」
「い、言いにくいというか〜…別に、そんな大袈裟なことじゃないっていうか〜…でも、だからこそ言いにくいっていうかぁ…」
「む?それは一体、どう言う……」
純粋に疑問を投げかけるドゥラメンテから目を逸らし、気まずそうにそう言うセセリア。
「わ…笑わない…?」
彼女は恐る恐ると言った様子でそう質問する。
「ああ。笑わないと誓おう」
ドゥラメンテがそう即答したセセリアは、安堵した様子で、ポツポツと語り始めた。
◇
時は遡り、今から一週間ほど前のこと…。
「はぁ〜?怖い話大会ぃ〜?」
寮の自室で眉根を寄せ、困惑したような表情を浮かべてそう返す寝巻き姿のセセリア。
周囲には同じく寝巻き姿の女子生徒が集まって、ワイワイと楽しそうに話している。
「そうそう。今晩みんなでどうかなって…」
「大会って言っても、雰囲気を楽しもうって感じだし〜…誰でも気軽に参加できるかなぁって…」
「ふ、ふぅ〜ん…ま、まぁいいんじゃないの?」
「ね〜?最近こういうのして無かったし〜、わたし結構楽しみにしてるんだ〜」
「私も〜」
意外と乗り気な周囲と対象に、セセリアは何かを言いたそうにソワソワとし出す。
が、楽しそうな雰囲気に気圧されてか、特に何を言えたわけでも無く……そして、開幕して数時間。
セセリアはミノムシの如く布団にくるまって、動かなくなってしまった。
そう。セセリアは…怖い話が大の苦手だったのだ。
◇
約束の通り笑いこそしなかったものの、キョトンとした様子のドゥラメンテ。
「あぁ〜も〜…だから言いたくなかったのよ〜…」
言って、恥ずかしそうに顔を赤くするセセリア。
「ふむ…なるほど。だが良かった」
「ハァ!?アタシが恥ずかしい思いをしたのが良かったっての!?」
恥じらいからか、つい噛みつくよな物言いになってしまうセセリアの言葉を、ドゥラメンテらたしなめるように否定する。
「いや、そちらでは無く…」
「じゃあどっちよ!?」
「ああいや…セセリアが最近元気がないように見えてな…何かしら深刻な理由があるのではと思っていたが…そんなことは無かったようで良かったなと…」
その言葉に、セセリアはハッとなる。
「…そっか。心配…かけちゃってたのね…ごめんなさい…」
シュンとした様子で謝るセセリア。
「いや何、愛するセセリアに何も無くて良かった」
「も〜…でもアタシ、そんな露骨に落ち込んでたとか…」
思えば、ここ最近ドゥラメンテに甘えっぱなしだったことを思い出し、さらに落ち込む。
「ハッハッハ!!無意識のうちに頼ってもらえるとは、それだけ気のおけない存在だと思ってもらえてると思えば、寧ろ嬉しくはあるがな!!」
「…ばか。も〜知らないんだから…けど、ありがと」
拗ねたようにセセリアはプイとそっぽを向く。
どうやら今回はフリでは無かったようで…しばらくはその尻に敷かれるドゥラメンテなのだったが…それはそれで幸せそうだったと言うのは、彼の友の談である。
夏だから怪談的なお話にしたかった…。
が、その後雑談的なのになってしまった…。