想いを一つの輝きに   作:ミズキさんとこの大家さん

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前回のラブライブ!サンシャイン‼︎

 牢獄の番人と戦って、戦略的撤退まで持ち込んだAqoursだったが、決死の下山も虚しく、番人はどうにも彼女達を逃したくないようで──。


恐れる戦士は、眩く輝いて。

 敵は腰を低く屈めて、ぐっ、と力を溜めている。ハリボテに囲われていた時と同じ長刀を、すっかり小さくなったその腰に携えて。

 

「ッ!千歌っ!リリーっ!避けてっ!」

「「えっ!?」」

「いいから早くっ!」

 

 敵が今にもその刀を振り抜こうとした瞬間、善子が叫んだ。一瞬の疑いの後、二人は元いた場所から飛び退いた。少し遅れて、その箇所を暴風が通り過ぎる。青々とした草の葉が、真っ直ぐな切り口を残して宙に舞った。

 

「速い──!」

 

 善子の右目がぎらりと蒼色に輝く。

 

「善子ちゃん、その目……」

「私にもわかんないわよ!ってかヨハネ!」

 

 攻撃硬直中の敵に炎を飛ばして牽制しながら、善子は疼く右目を手で覆った。熱を帯びているわけではないが、炎のようなエフェクトが漏れ出しているその目が見るものは。

 

「少し先の未来が見えるのよ!」

「……そういうのいいから」

「酷い!嘘じゃないってば!……ルビィ!ずら丸!右に避けてっ!」

 

 彼女が叫んだ数瞬後、ルビィ達の方に再び風が吹いていった。が、二人とも反応が遅れてしまった。

 刹那、赤黒い雷が宙を走る。と同時に、吹き抜けるはずだった風は、ルビィ達の目の前で塞き止められた。

 

「しゃんとなさい!それとも善子さんの事、疑ってるんですの!?」

「……そう言ってくれるの嬉しいけどヨハネよ」

 

 刀を両手で持って敵の攻撃を受け止めながら、ダイヤが叫ぶ。雷の残滓で物理的にぴりぴりしているが、その声に怒気はない。

 

「……というかこのままだと押し負けてしまいそうでヤバいですわやば珈琲沼津店ですわ」

「焦りで変なキャラになっちゃってるよおねいちゃん」

「しょーがないなぁ、助けてあげる、ダイヤ」

 

 木の根が彼女の後押しをしてくる。手を差し伸べたのは、もちろん果南その人。少し離れたところで鞠莉が嫉妬ファイアーを燻らせている。

 

「鞠莉っ!手ぇ貸してっ!」

「んもうっ、しょうがないわねェ!」

 

 見かねた果南が鎮火に走った。けろりといつもの調子に戻った鞠莉は、同じようにダイヤのサポートに回ろうと位置を変えた。

 

「ダメよマリーっ!戻って!」

 

 しかし瞬時に善子の声が飛んでくる。普段なら申し訳なさそうに聞き流すところだが、今は状況が違う。彼女に未来が見えている可能性が少しでもあるのなら、それに従っておくのが正解。

 敵を錯乱させるような不規則な動きをしながら、踊るように元いた位置へと舞い戻る。

 また同じように、善子が叫んだ数瞬後、まさに鞠莉が初めに移動した位置を颶風が通り抜けた。さらに地面を抉るその風刃は、おまけと言わんばかりに砂のつぶてを散弾のようにばら撒いた。

 

「……やるじゃなーいヨハネ!」

「はあっ、はあっ、と、当然よっ!」

「ちょっと!?大丈夫!?」

 

 善子にハイタッチしようとした鞠莉は、慌てて彼女に駆け寄った。彼女は息を荒げて肩を上下させている。慣れない技を使ったせいだろう、明らかに疲労の表情を浮かべていた。

 

「……まだ、バテるわけにはいかないわよ、避けるばっかじゃいつまで経っても終わんないもの」

 

 善子はそう独り言をこぼして、剣を杖に、あまり力の入らない体を支えた。右目が灼けるように熱い。というかむしろ痛い。反射的に手で覆ってしまうが、そうでもしないと僅かでも惜しい安らぎが得られないようで。

 刹那、彼女の右に重苦しい存在感のものが現れた。尋ねるまでもなく、今対峙している敵そのもの。死角からの攻撃を仕向けにくる事は分かった。

 

「ずら丸っ!手ぇ貸しなさいっ!」

「わ、分かったずら!でも、ちょっと時間かかるかも……」

「大丈夫!でもなる早で頼むわよっ!」

 

 未来視までは望まずとも、視力は取り戻さないとろくに戦えない。すぐさま花丸に遠距離での治癒魔法をかけてもらいつつ、善子は右からの攻撃に全神経を集中させる。冷や汗が頬を伝う。心臓の鼓動が速く、大きくなってくる。焦るな、と心で言い聞かせるも、手も膝もすっかり震え上がってしまった。

 だが、それも一瞬。

 

「「善子ちゃんっ!!!」」

 

 砂塵の中に隠れてしまった。まともに食らったのか、それとも見事回避できたのか、分からない。

 

「ぐ、ううううう……!だからっ……」

「善子ちゃん……?」

「ヨハネって言ってるでしょーっ!!!」

 

 砂埃の中から叫び声が聞こえるとともに、敵が宙高く跳ね上がった。一呼吸置いて、砂埃が晴れ、中の善子が姿を現した。目こそまだ視えていないようだが、少なくとも肩で息をしてはいない。今なら四曲は通しで歌えそうなほど体力が有り余っている。

 名策士花丸に心の中で礼を言ってから、善子は空の敵を追って飛び上がった。落ちてくる敵、迎え討つ堕天使。衝突の刹那、刃同士がかち合って、好ましくはない金属音が響き渡る。

 

(斬り裂くつもりだったのにっ……!)

 

 意味を持たぬ叫び声をあげながら、善子は両腕にぐっ、と力を込めた。が、それも虚しく、善子は敵から突き放されるようにして落ちていく。

 いつもと違うのは、そこに不運要素がない事。

 

「がんば、ルビィっ!」

 

 天界の綿雲が堕天使を受け止める。

 それと同時に、つい先程まで敵といがみ合っていた空間を、桜色の細い光線が貫いた。

 

「な……!?」

「うーん、惜しいっ」

 

 レイピアを長銃のように動かしながら、シュートミスしたバスケ部のように梨子が笑う。

 

「ち、ちょっとリリー、危ないじゃない!」

「よっちゃんなら大丈夫かなー、って」

「酷い!」

 

 善子が文句を言うのと、梨子が彼女の顔すれすれの位置をレイピアで突くのとは、ほぼ同時だった。藍色の髪がはらりと宙を舞う。

 

「な、なんなのよさっきから!?怖いんだけど!」

「……それは真後ろの敵に言って」

「ッ……!?」

 

 やはり善子の死角、右後方から攻撃を仕掛けてきていた。梨子はそこに向かって一突きしたまでのこと。当然というか残念というか、擦りもせず空振りに終わったが。彼女は鬱陶しそうに小さく舌打ちして、レイピアを握り直した。

 

「右目、まだ見えない?」

「……光と暗闇くらいは……」

「まだダメそうね、よし、二人で動くわよ」

「王の目!?」

「何の王なのよ」

「……魔界?」

「設定が甘い!」

「設定言うなー!」

 

 ひとしきり漫才を繰り広げた後、二人は背中を合わせ、敵を視線の先に置いた。

 

 

   ──ラブライブ!サンシャイン!!──

 

 

「……みんな、凄いなぁ」

 

 千歌は一人、そう呟いた。

 一人、前衛達の戦闘を後方から援護していた曜だけがその声に気づく。

 

「千歌ちゃん?」

 

 曜はすぐさま駆け寄って、不思議そうに顔を覗いた。千歌はというと、慌てて取り繕うとするが、どうにも騙せそうにない。

 

「……まだ、怖くって」

 

 短刀を持つ手が、左右両方とも震えている。

 

「何もできない私も、敵も、どっちも怖いよ」

 

 らしくもない、とは口にできなかった。ただ、千歌の手に自分のそれを添えるだけ。

 

「……じゃあ、逃げる?」

「……ずるいよ曜ちゃん」

「これしかないんだけどね」

 

 ふと顔を上げると、ちょうど梨子が敵に一撃見舞ったところだった。

 

「……悔しいな」

 

 先輩はともかく、同級生に、後輩に遅れを取るわけにはいかなかった。彼女が感じていた恐怖は、あるいは悔しさだったのかもしれない。

 彼女は意味もなく叫んだ後に、短刀を構えて、視線の先に敵の姿を置いた。

 

「梨子ちゃあああんっ!」

「なぁにー?」

「五秒だけ敵止めてて!」

 

 梨子は言われるがままに、先ほどの一撃で買った敵愾心を有効活用しつつ、五秒、敵と対峙し続けた。

 その間千歌は、ぐっ、と地面を踏みしめたかと思うと、投球のフォームに似た動きで短刀を投げた。ソフトボールで育てた肩が、まさかここで活きてくるとは思っていなかったが、しかしそれは見事な有効打。短刀は銃弾のような速さで真っ直ぐ飛び、そのまま梨子につきっきりな敵の背中に、情け容赦なく突き刺さった。

 敵はたまらず、大剣を離してしまう。それはたちまち果南が巡らせている植物の蔦の中へと吸い込まれていく。触れたもの全てを薙ぎ倒すような剣を無くした敵はすっかり丸腰。

 

「ナイスボール!」

 

 控えの曜とハイタッチ。

 

「みんなごめんっ、遅れちゃった!」

「大遅刻ですわ!善子さんじゃあるまいし」

「流れ弾っ!?なんで!?ってかヨハネ!」

「……なんとなく?」

「あんまりじゃない!?」

 

 即席漫才を雑に繰り広げてから、武器を無くした敵に視線を戻す。

 

「……あんまりいい素材使ってないんだね、美味しくない」

「え、果南あれ食べたの?」

「まさか取り込んだのが直接私に来るとは思ってなくて……、うーん……」

 

 果南はあまり体調が良くなさそう。植物系の魔法も考えものである。

 

「……あまり余裕ぶってる時間もなさそうよ」

「なんで分かったずら?」

「あー、えっとほら、堕天使の勘、ってやつ」

「……あーはいはい流石ずらねー」

「そんな時間がないって言ってんのよーっ!もーっ!」

 

 善子が怒りの声を上げた瞬間、敵の存在感が急激に増した。別に大きくなったわけではない。威圧感、覇気が一瞬にして増加したのだ。

 空気がびりびり震え始めた。

 

「こ、これが……、四天王……?」

「おねいちゃん、鳥肌が凄いよ」

「あ、貴女に言われたくありませんわルビィ!」

 

 千歌の投擲前まではぐいぐい推して参っていたダイヤも、今は流石に怖気ついている。

 気を抜くと倒れてしまいそうな威圧感と対峙しているのだ、無理もないといえばそれまで。

 ──だが。

 

「え、どこ行くの?」

 

 呆気に取られる千歌達を他所に、敵は風のような速さで、山の、霊峰山脈の向こうに飛んでいった。尤もそれを目で追えたのは善子だけだったが。

 後に残ったのは、敵の存在感の残滓と、Aqoursの九人、そしてコウキだけだった。

 

「……攻撃の準備、って可能性もあるわよね」

「……否定はできないね」

 

 梨子の一言に、曜が代表して言葉を返す。

 結局、武装を解かないまま場所を移す事になったものの、待てど暮らせど奴はそれきり姿を現すことはなかった。

 

 

   ──ラブライブ!サンシャイン!!──

 

 

 翌日、善子が頭痛を伴う熱を出した。慣れない能力を駆使した代償だろうが、当の本人は甘んじて受け入れている。格好つけたいところだが、変に動くと頭痛が痛んで仕方ない。渋々花丸に看病されるということで手を打った。

 それ以外のメンバーは、山に登って戦ったというのに、筋肉痛の一つもない。やはりいつものトレーニングの成果だろう。もちろんコウキは例外だが。恐らく昼過ぎまで寝ない事には疲れも取れないだろう。

 

「流石に今日はあの山登らないけどね」

「え?」

「え?じゃないんだよ果南ちゃん」

 

 登らないの?と言いたげな目で千歌を見つめている。彼女なら山の向こうに下りて再びこちらに戻ってくることも可能だろう。そう、彼女ならば。

 

「偵察?」

「そう、昨日の敵、山の向こうに消えたじゃん、何があるのかなって」

「……千歌」

「な、なにどしたの改まって」

「天才っ」

 

 二人で仲良くハグし合う。曜も吸われるように彼女達の腕の中へ。

 

「脳筋しか居ませんのねこのグループは」

「……例外の方が多いと思いますよダイヤさん」

 

 ダイヤと梨子と、二人揃って長いため息をついた。恐らく反対の意志も一緒に示しながら。

 そしてそれは恐らく、何も語らぬ他の例外組も同じ。

 

「え、みんな行かないの?」

「私とずら丸はパス」

「鞠莉っ」

「うーんごめんっ」

 

 果南は、どこか不安げな表情になった。

 

「……一人だと、ちょっと心細い、かも……」

 

 みんなして胸をグッと押さえた。

 

「……き、今日じゃなくてもいいから、みんなで行こっか」

「そ、そうですわね千歌さん」

 

 果南の顔に光が戻った。たちまち笑顔になって、千歌とダイヤをダブルハグ。

 

「そうと決まれば花丸ちゃんっ」

「ずらっ?」

「善子ちゃんの看病頑張って!」

「ヨハネよ……、ってか病み上がりの体に山登らせようとしてんじゃないわよ……」

「堕天使なら大丈夫だよ」

「せめて感情くらい込めなさいよルビィ、棒読み怖すぎ」

 

 未だ癒えない頭痛に悩まされながら、善子がそうやってぼやいた。

 

「……アンタ、めんどくさがってる?」

「だってー」

「あ、否定しないのね」

 

 途端にざわめく。普段ならそんな事、あのルビィが言うはずがないと。姉ダイヤに至っては善子の風邪が移ったのではないかと病人を責め立てる始末。

 

「向こうに抜けるだけなら穴開ければいいんじゃないかな、って……」

 

 ルビィはそう言って、メンバーのうちの一人に目線を移した。皆も釣られてそちらを見る。彼女達の視線の先には、ぼーっとしていたのだろうか、あくび真っ最中の桜内梨子。

 

「……え?私?」

「《純白の弓矢》っ!」

「それを言うなら白羽の矢ずら」

「進撃させなさいよずら丸……いったぁ……」

 

 叫んだ拍子に頭が揺れて、容赦のない痛みが善子を襲った。情けない声をあげてうめく彼女をよそに、白羽の矢が立った梨子は、なんとか事態を飲み込もうとしている。

 

「……つまり?」

「ビームでこう……」

「いやです!」

 

 本気で嫌がっているのだろう、赤べこもびっくりの首の振り方。あくまで横だが。

 しかしルビィもタダでは引かない。事の成り行きを見守っていたというか油断していたであろう千歌の元へ。

 

「……千歌ちゃんっ」

「……しょーがないっ、ここはお姉さんが一肌脱いであげよう!」

「姉は私ですわ!……というか曜さんは顔赤くして、どうしたんですの?」

「……ナンデモナーイ」

 

 陰で果南と鞠莉が笑っている。曜は我に帰って、恥ずかしそうにダイヤのそばに近寄って、借りてきた猫のように大人しくなった。

 そんな彼女を尻目に、千歌は梨子の隣へ。

 

「りーこちゃんっ」

「……テコでも動かないからね私」

「……ダメ?」

 

 梨子の動きが止まった。あの様子だと心臓まで止まっていそうで不安になる。

 千歌は彼女を下から見上げつつ、そのしなやかな指をぎゅっと優しく両手で包んだ。最後にひとつまみ、首を横に傾げて完成。

 いよいよ梨子の動きが完全に止まった。

 

「……梨子ちゃん?」

「ハグしてあげな、千歌」

「果南さんっ!!!」

「あ、起きた」

 

 梨子は、千歌にハグされる数瞬前に意識を取り戻したが、時すでに遅し。両手を広げた彼女に丸呑みにされてしまった。

 

「はぐーっ!」

 

 梨子はとうとう思考までフリーズしたようで、背中に回せない両手が宙を泳いでいる。

 

「ワーオ、千歌っちもなかなかギルティね」

 

 後輩のあられもない姿を、ケラケラ笑いながら傍観している鞠莉だが、その数秒後、隣の果南から同じことをされるとは予想ができていないらしい。

 そんな事はさておき。

 

「やってくれる?」

「はいぃ……」

 

 千歌の胸の中で白旗を掲げた。

 

「やったよルビィちゃん!」

「ありがとう千歌ちゃん!」

 

 二人仲良くハイタッチ。梨子と曜、おまけに鞠莉が撃沈状態だが、何はともあれ山を登らずとも済む可能性が出てきたのは大きい。

 

「……明日にでも、出来るかな」

「リリー、無理は禁物よ」

「……説得力」

 

 快復した梨子は、自らの実力と相談しながらそんな結論を導いた。昨日の戦闘でも、それまでの道でも、彼女はまだ全力を出し切っていない。それはなんとなく分かっているのだろう。だからこそ、決行は明日。そう、出来る限り早い方がいいだろうと、自分の中で勝手に決めつけた。なぜなら。

 

「でも……、うまくいく保証はないわよ」

 

 不安気に、しかしまっすぐ千歌と、ルビィの目を順に見てそう伝えた。コンクールの報せを伝えたあの日のように。

 

「……じゃあ、やめる?」

「っ……!」

「ちょっと千歌ちゃんそれ私の!」

 

 しかし千歌は容赦なく焚き付けてくる。あの真夏の夜の日、考えあぐねていた梨子の背中を押してくれた時のように。それも、どこかで聞いたセリフをそのままに。

 

「やめるわけないじゃん、……でしょ?」

「……言わせといてなんだけど、結構恥ずかしいね、これ」

「「バカチカー」」

「曜ちゃん果南ちゃん?」

「「ごめんなさい」」

 

 反省する二人をよそに、梨子は大きく息を吸って、その分の空気を全て吐き出した。

 

「同じセリフでまさに千歌ちゃんを煽った事あるから、後に引けなくなっちゃったじゃない」

「後には引けないけどピアノは弾けるから!」

「……そうね」

 

 後ろから無言で曜と果南がからかってくる。恐らく今の千歌には気付かれているだろうが、いまいち反応がない。

 

「……やるだけやってみる」

「さっすが梨子ちゃん!……あ、曜ちゃんと果南ちゃんも手伝ってくれるって!」

「「うげっ」」

「手伝ってくれるよね?」

「「はーい……」」

 

 と油断していたところに鋭い突きを入れてきた。彼女達のあまり良くはない反応も、決して梨子を手伝うのが嫌なわけではなく、ただバレていた事に焦りを感じたせいだろう。

 何はともあれ、順調に事が進みそうだ。

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