この濁りきった地上から   作:あるとりあ

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後始末くらいは

代表決定戦は異例の事態により中止という形で幕を閉じた。

まるで豆腐のように両断されたISはイギリスに送還され、1から組み立てられることとなる。

それに彼女らIS搭乗者が絶対防御がある限り死にはしないだろうという甘い考えも崩れ去り、ISの一党体制は終幕した。

ただ、ISを叩き切れたのも俺が異常なだけではないか?と言う質問に対しては、まあそのうちわかると曖昧な返事を返させておいた。

もうひとつはセシリアの件だ。多分彼女はこのままだと良くて送還、悪くてそれに代表候補剥奪となる。

正直彼女のお国自慢に腹が立ったわけではなかったが、努力が認めて貰えないのは誰だって嫌で、それにまだ16の少女だ。感情的になってしまうことなど珍しくもない。こちらの事情でそうなってしまうのはさすがに申し訳ないだろう。

俺はセシリアがいる部屋に向かう。

『セシリアさん?今部屋にいますか?』

「なんですの?」

声から察するに相当窶れているな。さすがに申し訳がない。

『あなたに用事があるので、中に入っても?』

「よろしいですわよ」

許可を取ったので中にはいる。すると部屋は真っ暗で彼女は自分のベットで蹲っているのがわかった。

『セシリアさん。隣に座りますよ』

俺はそう言って無言で隣に座った。しばらく無言の時間が続く。

すると突然セシリアに押し倒された。見ると彼女はかなり際どい格好をしていて。そういう事をする気なのがわかる。

ただこれも国の上層部の指示だろう。顔を見ると今にも泣きそうな、我慢するような顔をしていた。

俺はそのまま彼女の頭を抱いて自分の胸に持ってくる。すると彼女は突然の事で反応が遅れたのかあまり抵抗なく俺の胸に収まった。

『あなたの上司に命令されましたか?』

図星をつかれたのか、ビクッと震える。

『もし失敗したら、代表候補を剥奪し、本国に送還すると?』

こちらも図星のようだ。

『そうですか、、俺はあなたに言わなければならないことがあります。今日はそれを伝えに来ました』

一息置いて俺は彼女に謝罪する。

『申し訳ありませんでした。最初からこうなることも知った上での行動でした。こちらの都合であなたを振り回した事を謝らせてください』

すると彼女はか細い今にも泣きそうな声で喋り始める。

「謝らないでくださいまし、最初の発端は私があなたたちをバカにしたことが始まりですわ。それに、織斑さんにも危うく撃墜されてしまうところでした」

俺は彼女の言葉を聞いて自然と腕の力が強くなり彼女の体を強く抱きしめてしまう。

「な、なにを?」

『あなたは頑張っていますよ。頼れる両親が列車事故で居なくなり、あなたの家の財産を目当てにたくさんの大人が寄ってきた。そこで無理して気を張り続け、家を守ってきたのでしょう?正直俺がその年の時はそんな事を微塵も出来なかったと思います。

あなたは、頑張ってきた。研鑽を続け代表候補生となり、それでも研鑽を怠らず、専用機を与えられるまでになりました。

それにも関わらず、天才だの、才能だの、努力を否定されるような事を言われてもあなたは決して激情することはありませんでした。

努力が実らないことは辛いことです。ただそれよりも辛いのは努力を否定されることだと俺は思います。

頑張って来た人にはご褒美がないと納得できませんしね。

泣いてもいいんですよセシリアさん。ここには俺しかいませんし、俺もこのことは誰にも言わないと誓いましょう』

彼女はまだ堪えようとしているがもう涙が流れてしまっている。これでいい。彼女には休むところも必要なのだ。

俺は彼女の背中と頭に手を回しポンポンと手を動かしていく。

すると彼女の心を堰き止めていたのものは今度こそ崩れ落ちたみたいだ。大粒の涙を流しながら、嗚咽を繰り返している。

彼女が泣き疲れて眠るまで、俺はずっと彼女を抱きしめ続けた。

 

 

セシリアが、泣き疲れて眠ってしまうと俺はそった彼女をベットに寝かせて移動する。

場所はイギリスの首相の執務室。

『初めまして、イギリス国首相チャーリー殿?』

「あなたは、國重彰さんでよろしいですかな?」

『早速ですがあなたにお願いがあります。セシリア・オルコットの処分を撤回して頂きたい。もちろん報酬は弾みます。

例えば、専用機の修繕費について負担。それと、ISを押し潰す大量破壊兵器の技術。このくらいでよろしいでしょうか?』

「2つ返事でYesという訳にも行きませんね。その破壊兵器の資料はないのですか?」

『そう思いシュミレーションを体感していただこうと思います』

そして俺は彼にシュミレーションの体験をしてもらった。

『どうでしたか?』

「これはまた素晴らしいですね。これなら軍部も黙らせそうです。感謝しますよMr.國重」

『ええこちらこそ。条件をのんでいただき感謝します』

俺はそう言って用意した書類にサインをしてもらう。

『彼女からこれの設計図は送らせていただきますのでよろしくお願いします』

そう言って俺はまたIS学園に飛ぶ。

これで後始末は終わり。さっさと部屋に帰って休むことにした。

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