この濁りきった地上から   作:あるとりあ

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縁というものは

クラス代表は一夏に決まった。なぜなら代表の座をセシリアが譲ったのだ。

彼女いわく「私はクラスの代表に相応しくないですわ。それと皆さんに無礼な発言をしたことを謝罪させていただきます。申し訳ありませんでした」

そう言って深く謝罪をしていた。何が彼女を変えたのかは分からないが、この段階から自分の過ちに気付き、謝罪ができる、その事は彼女にとって素晴らしく大きい1歩だろう。

あの程度の侮辱なんてもう何も感じないが、16歳と言う多感な時期で周りの子たちはやはり腹が立ったのだろうな。

時々陰口などが聞こえてきたがそれでも別に全く交流がなかったわけではないし、本音や鏡と話していたしあまり心配はしていなかった。

ただ今回のことで彼女はクラスに打ち解けられたのではなかろうか。

それと、正式にイギリスとの条約締結となった。結局あの条件に、俺の個人情報の詮索の禁止など色々足したがそれでもあの大量破壊兵器の設計図は破格なのだろう。快くOKしてくれた。

俺が個人で母国と条約を結んでいることにセシリアは酷く驚いていたが、その後すぐに顔が赤くなっていたのはおそらくまだIS学園に残れると知って嬉しかったのではないかと思う。

それはそうと4組に転入生が来たらしい。確か中国の代表候補生で専用機持ちだったはずである。俺は根源に接続し彼女の個人情報を取得した。

小学5年生から日本に引っ越しており一夏と同級生。また実家が元中華料理屋でもう両親は離婚しているそうだ。

彼女の専用機甲龍は中国が開発に成功した第三世代機でメイン装備は第三世代兵器である龍咆だ。

どうやら龍咆は衝撃砲に分類されるようで、空間を圧縮し砲身を作り、衝撃を砲弾としているようだ。

衝撃を砲弾としているらしいので目には見えずISのハイパーセンサーで射出時の空間の圧縮を確認することができるくらいであり、避けるのは困難とされている。

ただセシリアみたいに射撃に重きを置いている訳ではなく大型の青龍刀を装備しており、近接戦闘も可能とされる。

まあ万能型だな。器用貧乏とも言えるが、この兵装を使いこなせるとなれば厄介だろう。

まあそれよりも一夏の幼じみというところがまた面白いがな。どうせあいつの事ながら惚れさせるもそれに気づかず向こうが空回りするという感じだろう。

ほら、噂をすればその一夏の幼なじみが教室に来た。

「久しぶりね!一夏」

なんともまあ活発な女の子だな。体つきはスレンダーでツインテール、あれにツンデレと来たらどこぞのクローンとほぼ同じじゃないか。

「鈴なのか?」

「そうよ!1年ぶりね!!」

「これは誰なんだ一夏!!」

やはり箒が出てくるよな。

あ、後ろに千冬先生がいる。終わったな鈴さんや。

「授業が始まるまでもうないが?」

「げっ千冬さん」

「学校では千冬先生と呼べ。それとこの出席簿で頭を叩かれるか今すぐ教室に戻るか選べ」

「すぐ戻らせていただきます!」

そう脅され鈴はすぐに自分の教室に戻った。

「さて、授業を始める」

さあ、今日も面白くもない授業が始まった。

 

 

授業が終わり昼休憩となる。俺は1人で食堂に向かおうとしていた。

するとセシリアがこちらに歩いてくる。

「國重さん、お昼一緒にどうでしょうか?」

『いいですよセシリアさん。俺は食堂で食べますけど一緒に来ますか?』

「いいんですの?!」

不安そうな顔から一転パッと明るい笑顔に変わる。どこぞの赤セイバーを思い出すが今は置いておこう。

『ええ、1人で食べるより2人の方が美味しいですしね』

「ありがとうございますわ!」

なんて笑顔が似合うんだろうか。少しこっちが照れくさくなってしまう。

俺達は2人で雑談をしながら食堂に向かった。

食堂に着き、空いている2人席に私物を置いて食券を買いに行く。

『セシリアさんは何にするんですか?』

「私はカルボナーラにしようと思いますわ」

『じゃあ俺は明太子パスタにしますかね』

俺はお金を入れて明太子パスタとカルボナーラの券をかう。

「あ、お金を、、」

『ここは男に奢らせてください。お金なんて腐るほどありますから』

「あ、ありがとうございます」

顔を赤くしながらお礼を言ってくるセシリア。奢られるのは初めてなのだろう。

食券を買って料理を取りに行き席に着く。

『いただきます』

「いただきますわ」

2人で手を合わせて食べ始める。

『意外に美味しいですね。想像以上でした』

「ええ、結構本格的なんですわね」

『少しそちらももらっていいですか?』

「え?ええ、いいですわよ」

俺は彼女にあーんをしてもらう形でカルボナーラを1口もらった。やはりあの赤いアーチャーには劣るが美味しいな。

彼女は物欲しそうにこちらのパスタを見ていたので麺をフォークに絡ませて彼女の口の近くまで持っていく。

『お返しです。ほら、あーん』

彼女は顔を真っ赤に染めながら素直に食べてくれた。

『どうですか?』

「お、美味しいですわ」

『それは良かった。そうだ、今度本場のパスタでも食べに行きません?』

「いいんですの?!」

『ええ、あなたさえ良ければですが』

「是非お願いしますわ!」

良かった嬉しそうだ。そのまま俺たちは仲良く色んな話をしながら食べ進めていった。

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