ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からアニメの32話部分に入っていきます!
それでは、本編をどうぞ!
「ましろさん?おーい、ましろさん」
「…あれ?どうしたの?ソウヤ君」
「パンが焦げそうだよ」
「あ!ごめんごめん!すぐに取り出すね」
ましろさんとご飯の準備をしていると、ましろさんがボーッとしていたので声を掛けた。
「あちゃ〜…ちょっと焦げちゃった…大丈夫かな?」
「まぁ、これぐらいなら大丈夫だと思うよ。さて、持っていこう」
「そうだね!」
そして、俺とましろさんはみんなにご飯を運ぶ。
「お待たせ〜。…ごめんね。少し焦げちゃった」
「ましろさんが失敗するなんて、珍しいですね」
「昨日のこと、色々と考えちゃって…」
「なるほど…それでさっきもボーッとしてたのか」
俺がそう言うと、みんなの表情が暗くなる。
「無事に戻ってきたから良かったものの、ボク達はプリンセスを守ることが出来なかった…」
「スキアヘッドは恐ろしい強さでした…私達がなんとか戦えたのもアンノウンの協力があってこそです」
確かに、なんだかんだアンノウンが協力してくれたのも大きい…アンノウンが居たおかげで、俺もエルを助けに行けたわけだし。
「うん…これからのことを考えると、心配だよね…」
「…まぁ、クヨクヨしてもしょうがない!俺達に出来ることをやるしかないさ」
「そうだね!ソウヤ君の言う通り、私達に出来るのはエルちゃんを守るために今よりもっと強くなること!前を向いて、気持ちアゲてこ!」
あげはさんの言葉にみんなの表情に明るさが戻る。
良かった…とりあえず暗い雰囲気はなんとかなったな。
「まぜまぜ!まじぇすてぃ!」
上機嫌にスプーンでまぜまぜしながら、エルがそう口にする。
その様子を見て、みんなの表情が綻ぶ。
そんな中、ソラがふと思い出したように言葉を紡ぐ。
「そういえば、キュアマジェスティとあの白銀のプリキュアは一体何者なんでしょうか?」
「そうだよね…ソウヤ君、なにか知らない?」
「うん?もちろん知ってるよ。キュアマジェスティの正体も、あの白銀のプリキュアの正体も」
「「「「えぇ!?」」」」
「まぁ、正体に関しては答えたい人に答えさせてあげよう」
「える!」
俺の言葉を聞き、エルが元気よく手を挙げる。
「お、エルは誰かわかったんだな」
「エルだよ!」
「「「「えっ?」」」」
「エル、きゅあまじぇすてぃなの!」
エルの言葉にみんなが一瞬、静かになる。
そして、すぐにソラとましろさんが言葉を紡いだ。
「エルちゃんが…」
「キュアマジェスティ!?」
「へんちん!つよいの!」
ソラとましろさんの反応にエルは笑顔でそう口にする。
「でも、キュアマジェスティは…」
「エルちゃんより、ずっと年上だったよね!?」
「でも、あり得るかも。運命の子だもん!」
「える〜!」
「ソウヤ君、実際どうなの!?」
「教えて下さい!ソウヤ!」
ましろさんとソラに詰め寄られ、俺はそれに答えるために言葉を紡いだ。
「そうだよ、エルがキュアマジェスティだ…ちなみに白銀のプリキュアはエトだ。…いや、正確には俺とエトが合体したプリキュアだな。まぁ、主体はエトなんだけど」
「「「「えっ!?」」」」
2度目のみんなの驚きの声が響く。
「じょ、情報量が多い…」
「ま、まぁ、エトさんがプリキュアになることはおかしくないし?とりあえずは大丈夫じゃないかな?そ、そうだ!エルちゃん、今キュアマジェスティに変身できる?」
あげはさんの言葉にエルは頷き、ご飯を食べた後、場所を移動してエルが変身できる環境を整えた。
「よし、ここなら大丈夫だ。さて、エル…やってみようか!」
まぁ、おそらくまだ出来ないとは思うけど…エルが自分の力でプリキュアに変身できるようになるには必要なことだと思う。
そうして、みんなが見守る中、エルは気合いを入れて変身しようとする。
「える!…ひーおーがーる!ちぇーんじ!」
だが、何も起きなかった。
それもそのはず…
「あの…」
「エルちゃん…」
「スプーンで変身は…」
そう、エルはスプーンで変身しようとしていたのだ。
そりゃあ変身できないというものだ。
そもそも、エルがあの時プリキュアになれたのは俺達がミライコネクトの力を共有していたからだ…まぁ、それは同時にエルがプリキュアになれる可能性を持っている証拠だし、そのうち変身できるようになるだろう。
「える!?ぷりきゅあ!ぷりきゅあ〜〜!」
何度もポーズを決めて、必死に変身しようとするエルはついに泣き出してしまう。
「える、へんちん!つよいの!うそないの!」
「…大丈夫。ウソなんて思ってないよ」
そう言って、あげはさんはエルの頭をそっと撫でる。
「エルちゃん」
「ボクらもです!」
「うん!」
「安心しろ。俺という証人もいるからな…エルが嘘をついてないのはみんなわかってるよ」
「うん、みんなわかってるよ。…でも、今はなぜか変身できなくて困った困った、なんだよね?」
「える…」
あげはさんの言葉にエルは頷く。
「よっしゃ!ここは最強の保育士を目指してる私の出番かな!どうすれば変身出来るか一緒に考えてみよ!みんなはもっと強くなるために頑張る!」
そうして、方針が定まった俺達は行動を開始するのだった。
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「では、ソウヤ…お願いします!」
「まさか、ソラと特訓することになるなんてな…でも、わざわざ俺じゃなくても良い気がするけど」
「いえ!むしろ、ソウヤでなくてはならないんです!正直、私達の中で一番強いのはソウヤですから」
「あはは…ありがとう。それじゃあ始めようか」
「はい!」
そうして、ソラが一瞬で距離を詰め、俺に殴り掛かる。
俺はその攻撃を受け流し、そのまま背負い投げのようにソラを地面に投げる。
「あたっ!いきなり一本取られてしまいました…でも、まだまだこれからです!はぁっ!」
立ち上がり、ソラが再び俺に攻撃を仕掛けてくる。
俺はその攻撃をすべて捌くか、受け流し、ソラにカウンターを浴びせた。
「うぁっ!…やっぱり、ソウヤは強いですね…さぁ、まだまだこれからです!」
「まだやるのか?まぁ、良いけどさ。…今度はこっちから仕掛けてみようか」
そう言って、一瞬でソラに接近する。
「速い…!」
そうして、接近してソラにデコピンした。
「あいたっ!うぅ…またやられました…」
俺にデコピンされた場所を押さえながら、ソラはそう口にする。
「俺の勝ちだね。…そういえば、小さい時にもソラと特訓したよな…こんな風に模擬戦闘はやらなかったけど」
「そうですね!懐かしいです…あ、そういえばソウヤ、パパとママにはいつ挨拶しに行きましょうか」
「そうだな…なかなか暇がなかったからな…よし、じゃあ今度の休みの日にでも行かないか?」
「良いですね!よーし!ますます燃えてきましたよ!」
「俺も休みの日が楽しみになってきたよ!」
「そら〜!に〜に〜!」
ソラとご両親への挨拶について相談していると、あげはさんとエルがこちらに向かってくる。
「エルちゃん、あげはさん。変身のほうはどうですか?」
「える…」
ソラの質問にエルは落ち込んだ様子を見せる。
あげはさん曰く、あの後変身ポーズを変えたり、色々と試してみたものの変身は出来ず、先輩プリキュアであるソラを見学しにきたのだとか。
おそらく、あげはさんはエルがどうやったら変身出来るのか、既にわかっている。
その上で、エル自身に答えを見つけさせようとしているんだろう。
なら、何も言わずに見守るとしよう。
そんなことを思っていると、気合いを入れたソラが百裂拳を見せ、エルもそれを見ていた。
「エル、やる!」
そう言って、エルは手を挙げてやる気を見せている。
「あっ、でもまだエルちゃんには…」
そんなソラの言葉を無視し、エルは構えを取る。
そして、そのまま拳を突き出して…
「るっ…る〜!?」
バランスを保てず、小さくジャンプしながら進み、最後には倒れそうになる。
だが、それをあげはさんが支えて、事なきを得た。
ふぅ…良かった…ナイスキャッチだよ!あげはさん!
「トレーニングしたら変身できると思ったんだよね?」
「える…」
そんなエルの反応を見て、あげはさんは笑みを浮かべて言葉を続ける。
「次はましろんのとこに行ってみる?」
そうして、あげはさんはエルを連れてましろさんの元へと向かうのだった。
…俺もデュアルスタイルの特訓をするか。
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「ふぅ…よし、良い感じだ!もうデュアルスタイルになること自体は出来るな。後は調整していけばなんとかなりそうだ」
デュアルスタイルに変身する方法は、まず俺の過去の力を再現する力で1つのスタイルに変化する。そして、その後にミライコネクトをすれば変身出来る。
アンノウンが言っていた相反する2つ…過去と未来を合わせることで、デュアルスタイルに変身することは出来た。
後は細かい調整をすれば実戦で使えるようになるだろう。
そんな風に考えながら変身を解き、家へと戻る。
すると、エルの泣き声が聞こえ、俺は慌ててエルの場所へと向かう。
そこはツバサ君の部屋で、みんなも集まっていた。
「うっ…うっ…うっ…」
「よしよし」
ミラージュペンを持ちながら泣いているエルのことをあげはさんが宥めている。
あぁ…なるほど。ましろさんのところに行ってもダメで、ツバサ君のところに来て、ミラージュペンを借りて変身しようと思ったけど、それもダメで落ち込んじゃったのか。
「エルちゃん、すっごくすっごく頑張ったんだよね?…でも、なかなか上手くいかなくて悲しくなっちゃったんだよね?」
「える」
「エルちゃんにはエルちゃんだけのミラージュペンがあるはずだよ。それはエルちゃんにしか見つけられないものなんだ…でも、きっとエルちゃんなら見つけられる」
「その通りだよ、エル。ミラージュペンは俺達の心が形になったもの…エルにはエル自身の心が、強い想いがきっとあるから…だから、大丈夫だ」
「にーに…」
そんな風に会話していると、ふと、嫌な気配を感じた。
この気配はミノトンか!…スキアヘッドの気配も感じる…妙だな…何故、ミノトンとスキアヘッドが一緒に居るんだ?
俺がそんな違和感を感じていると、窓から鳥さんがやってきて、ツバサ君に事態を伝えた。
俺達はお互いにアイコンタクトをし、敵の場所へと向かうのだった。
といった感じのメインルート第104話でした!
次回はいよいよキュアマジェスティの正式参戦になると思います。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!