ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
メインルートが少し落ち着いたので、こちらのルートを進めることにしました!まぁ、まだそこまでメインルートと変化はないかもしれませんが、楽しんで頂ければ幸いです。
それでは本編をどうぞ!
「ツバサ君ありがとう。ごめんね、鳥の姿になってもらっちゃって…」
「いえいえ、ましろさんの言う事も最もですから」
今、俺達はあげはさんの車に乗って、らそ山に向かっている。
朝、いきなりあげはさんがやってきて、山に行こうと言ったのはびっくりした。
あげはさんの車の定員をオーバーしていたため、俺は家で留守番しようと思っていたのだが、ましろさんがツバサ君に『ツバサ君、申し訳ないけど、鳥の姿になってもらって良い?そうすればソウヤ君も座れるから』と言って、俺を車に乗せようとしてくれた。
俺としては別にトランクでも構わなかったんだけど。
彼氏としては、彼女の気遣いを無碍にするわけにもいかない。
ちなみに、晴れて恋人同士になった俺とましろさんだが、まだ皆に伝えてはいない。
もしかしたら、ツバサ君はわかっているかもしれないが、他の人は知らない。
何故かというと、ましろさんがまだ俺達の関係を黙っていようと言ったからだ。
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『ソウヤ君、私達の関係のことだけど…』
『うん?どうかした?』
『…しばらくみんなには、内緒にしよう』
『それは良いけど、どうして?』
『ソウヤ君も気づいているよね…ソラちゃんもソウヤ君が好きだってことに…』
『…まぁ、俺の勘違いでなければそうかなとは思っていたよ…』
『ソラちゃんは私の大事な友達だから…本当のことを言うのは、もうちょっと後にしたいなって…』
『なるほどね…了解。しばらく皆には内緒にしておこう』
正直、早い段階で話した方が後々拗れないと思うけど…とはいえ、ソラとましろさんの関係が悪くなるのは俺の望む所ではないし、俺はましろさんの言う通り、しばらく皆には黙っていることにした。
『ソウヤ君!ありがとう!…それじゃあ、堂々とイチャイチャできない分、今、ここでイチャイチャしよ?』
『イチャイチャって…まぁ、良いんだけども。これからしばらくは皆から隠れながら、イチャイチャすることにしよう』
『うん!そうしよ!…ソウヤ君、他の人に目移りしたら、嫌だよ?』
『うん?そんなのするわけないよ…俺が一番好きなのはましろさんだし』
『…ソウヤ君…そういうのホントにズルいよ…でも、そんなところも大好きだよ』
『俺も大好きだ』
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とまぁ、そんなこんなでしばらく皆には内緒にすることにしたわけだ。
そして今、ましろさんの気遣いを無碍にしないために付いてきているというわけだ。
「ツバサ君、今からでも、俺がトランクに入ろうか?せっかくのお出かけなのに、申し訳ないっていうか…」
「大丈夫だよ!ありがとう、ソウヤ君!」
そんな会話を交わしているうちに、目的地に徐々に近づいていくのが目に入る。
その間にあげはさんがなにやら歌を歌い始めていたが、普通に上手くて聞き入ってしまった。
「はーっ!一体なんて速さですか!木や建物がビュンビュンです!」
「そっか、ソラは車に乗るの初めてか…どうだ?スカイランドの鳥さんに乗るのも良いけど、車に乗るのも良いだろ?」
「はい!」
「でしょう?鳥さんも良いけど、私のピヨちゃんもビュンビュンできゃわわ〜でしょ!」
あげはさん、テンション高いな…まぁ、きゃわわかどうかはともかく良い車だとは思う。
「ボク達、何で山に向かってるんですか?」
「えー?たまにはみんなで遠出したくない?あと、君のことも知りたいしね!少年!」
「その少年っていうのやめてくれませんか?」
あげはさんの言葉にツバサ君は拗ねているのか、不服そうだった。
ツバサ君、あげはさんみたいなタイプが苦手なのかな?
「あっ!見えてきたよ!らそ山!」
そうして、俺達はらそ山へとたどり着くのだった。
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「ソラ五郎の出す謎を解きながら、山登りに挑戦しよう…だって」
「謎を解きながら山登りですか!面白そうです!」
「なんか少年に似てるね!」
あげはさんがソラ五郎を見ながら、そう口にする。
確かに、似ているかもしれない…というか、もしかしてソラ五郎のモデルってプニバード族なんじゃなかろうか?
「似てませんよ!フン!」
「えるぅ〜!える…っ」
ご立腹なツバサ君とは対象的にエルはテンションが高いようだ。
「あはは…うん?へぇ~、ルートが分かれてるんだ」
「そうみたいだね!道は2つあるみたい…1つは歩きやすくてゆったりらくらくのんびりコース。もう1つは…」
そう言いながら、ましろさんは視線を移す。
そこにはいかにも大変そうな道が広がっていた。
「とっても登りがいのある道!」
目を輝かせながら、そう言うソラを見ながら、思わず苦笑する。
まぁ、ソラならそっちを選ぶよな。
「ソラちゃん、エルちゃんのお世話は私に任せて、行きたいところに行きなよ!」
あげはさんがそう言い、ソラは俺とましろさんを引っ張る。
「ソウヤ!ましろさん!行きましょう!」
「えっ!私もそっちなの!?」
「あはは…まぁ、大変だったら俺も手を貸すから安心してよ」
「そっか!ソウヤ君が居るなら大丈夫だね!よーし、頑張るよ!」
そうして、俺達はツバサ君とあげはさんと分かれ、大変な道な方へと進んで行く。
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「はぁ…はぁ…ソウヤく〜ん、ソラちゃ〜ん…待ってぇ」
「ましろさん、大丈夫?」
ヘトヘトなましろさんを見ながら、俺は駆け寄る。
「ましろさん、ほら背中に乗って」
「ソウヤ君…?これは?」
「うん?おんぶだよ。ましろさん、疲れているみたいだし」
「で、でも…それは悪いよ」
「大丈夫だよ。遠慮しないで」
「わ、わかった…ありがとう、ソウヤ君。それじゃあ、乗るね」
そう言って、少し遠慮がちに背中に乗るましろさんをおんぶした俺はそのまま移動を開始する。
「なんか恥ずかしいね…ソウヤ君、大丈夫?」
「うん、平気だよ…ましろさんは大丈夫?バランス悪かったりしない?」
「大丈夫だよ!ありがとう!ソウヤ君」
「ソウヤ〜!ましろさ〜ん!何してる…んですか?」
俺達より先に行っていたソラが俺達に気づいて、戻ってきていた。
そして、こちらを見るなり、ソラの目のハイライトが行方不明になっていた。
これは不味いと判断し、俺は慌てて言葉を紡ぐ。
「ソラ。ましろさんが疲れてたみたいだから、おんぶしてたんだよ」
「な〜んだ!そうだったんですね!ましろさん、すみません。ペースが早かったですよね…少し、ペースを落としますね」
ひとまず落ち着いたのか、ソラは笑みを浮かべながらそう口にする。
「ソラちゃんもありがとう!ソウヤ君、やっぱり私、歩くよ」
「本当に大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ!心配してくれてありがとう!」
「まぁ、ましろさんがそう言うなら良いけど…しんどかったら言ってくれ」
「ありがとう!」
そうして、俺はましろさんを降ろして、再び歩き始めた。
すると、ソラが俺の近くに寄り、小声で声を掛けてくる。
「ソウヤ…」
そう言いながら、俺の手を握る。
「ソウヤはましろさんに優しすぎませんか?」
「そうかな?俺はソラが疲れてたら、同じようにおんぶするぞ」
「それって今すぐでも大丈夫ですか?」
「もちろん。じゃあ背中に乗って」
「はい!ありがとうございます!」
そう言って、ソラは俺の背中に跳び乗ってくる。
「うおっ!急に跳び乗ってくるなよ…まぁ、良いか」
「ふふっ!おんぶされてしまいました!」
半ば、跳び乗られた形な気はするけど…まぁ、これぐらいは慣れたものだ。
「はいはい。そういえば、バランスは大丈夫?」
「はい!大丈夫です!」
「そうか…それは良かった」
そんな話をしながら、歩いていく。
そうやって歩いていると、ソラが頬を擦り付けてくる。
「えへへ…ソウヤ…」
「ホントに2人は仲良いよね…でも、堂々とイチャイチャするのはやめてほしいかな?」
ましろさんが笑みを浮かべながら、そう口にする。
だが、目が笑っていない…私という恋人がいながら、何やってるの?これ浮気だよね?とでも言いたげだ。
「…私の言いたいこと、わかるよね?」
怖い怖い…相変わらずというか、ましろさんは本人が言うように独占欲が強いらしい。
まぁ、そんなところも含めて、俺はましろさんが好きなんだけど。
「あはは…後でまた、ましろさんをおんぶするよ」
「うん!ありがとう!ソウヤ君!」
そうして、俺はその後、ソラとましろさんを交互におんぶすることになるのだった。
といった感じのましろルート第2話でした!
以下、ちょっとした短編を書いているので、良ければご覧ください。
〜威圧感〜
「どうしよう…このままじゃ、定員オーバーになっちゃうよ」
「…じゃあ、俺は留守番していますから、みんなで楽しんで来てください」
「そんなのダメだよ!私、ソウヤ君と一緒に行きたいよ!」
「ましろさん…」
ソウヤ君が私達に気を遣ってくれてるのはわかるけど、ソウヤ君がいないなんて嫌だ…せっかく、恋人になって初めてのお出かけなのに…
「あ、そうだ!ツバサ君、鳥の姿になれるんだよね?」
「はい、なれますけど…」
「ツバサ君、申し訳ないけど鳥の姿になってもらって良い?そうすればソウヤ君も座れるから」
「はい?」
「良いよね?」
「…はい、大丈夫です」
(なんなのこの威圧感!?ボク、もしかして殺される?…いや、流石にそれはないよね…とりあえず、ボクとしては断る理由もないし、大丈夫か)
「それじゃあ、ボクは鳥の姿になるから、ソウヤ君は遠慮なく助手席に座って!」
「ありがとう!ツバサ君!それじゃあみんなで行こうか!あげはさん、よろしくお願いします」
「OK!それじゃあ、しゅっぱーつ!」
そうして、私達はあげはちゃんの車に乗り込むのだった。
といった感じの短編でした!それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!