ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
いきなりですが、夜の虹…月虹ってなんかカッコイイですよね!ましろルートを書くことになったら月虹ルートみたいなタイトルにするのも良さそうです!
まぁ、それはさておき本編をどうぞ!
「ふぁあ…なんか目が覚めちゃったな」
夜中に目を覚まし、布団から出る。
部屋から出ると、ソラの部屋の扉が少し開いていた。
それが気になり、ゆっくりと部屋の扉を開けた。
「ソラ?」
「ソウヤ?起きていたんですか?」
部屋に入ると、ソラが寝ているエルの傍で起きていた。
そして、それを確認した後ソラの隣に座った。
「いや、ちょっと目が覚めちゃってさ…それで、ソラの部屋の扉が開いてたから気になって」
「そうだったんですね…」
「ソラ、もしかしてずっと起きてたのか?」
「はい…今回はなんとありませんでしたが、もしツバサ君ではなくカバトンの仲間だったら、今頃エルちゃんは攫われていたかもしれません…そう思うと、怖くて」
「だから、朝までずっと起きて、見張ってるってことね…でも、明日は学校なのに大丈夫か?」
「大丈夫ではないですが、万が一の時は学校を休みます」
「いや、それはどうなんだろうか…まぁ、エルが心配なのはわかるし、せめて交代しながら見ることにしないか?」
「気持ちは嬉しいですが、それはソウヤに悪いですよ…ソウヤも明日は学校ですし」
「それを言ったら、ソラもそうだろう?交代しながらの方がお互いに休めるし、効率も良いと思うけど?さっきから、ソラも眠そうだし」
「それは…その…アハハ…ソウヤには敵いませんね…ホントはさっきからすごく眠たかったんです…でも、エルちゃんから目を離すわけにもいきませんから」
そう言いながら、ソラは微笑む。
「俺はしばらく起きてるし、ソラは寝てて良いよ」
「それでは、お言葉に甘えて…」
ソラは俺の肩に頭を乗せる。
「ソウヤ、肩を貸してくれてありがとうございます…ふふっ!ソウヤを独り占めですね」
「そうだな…」
「ソウヤはいつも誰かと一緒ですし、最近は私に構ってくれる時間も少なくなって、寂しかったんですよ?」
「昨日、デートしたばかりな気がするんだけど…」
「もちろん、それは嬉しかったです…でも、すぐにましろさんとデートに行ったじゃないですか。しかも、ペアリングまで買って…ましろさんばかりずるいです…」
「あはは…返す言葉もないな…」
「だから、ましろさんにもしてないこと、してくれませんか?」
「と、言いますと?」
「例えば、き、キス…とか」
「えっ?キス?待って待って…別に嫌じゃないけど、そんなあっさりとして良いものなの?後悔しない?」
「しません…だって、私は…ソウヤに…」
言葉の続きを言う前に、ソラから規則正しい寝息が聞こえてきた。
「…まったく、急にドキドキさせること言ってくるんだから…」
ホント、ドキドキした…と、このままじゃちょっと寝づらそうだな。
そう考え、ソラをそっと俺の足の上に寝かせる。
「ちょっと硬いかもしれないけど、大丈夫かな…まぁ、ずっと肩に頭を乗せて寝るよりはマシか…お休み、ソラ」
そんな風に、寝ているソラに声を掛けながら、俺は夜を明かすのだった。
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「んっ…あれ?私…」
「ソラ、おはよう。よく眠れたか?」
「そ、ソウヤ!?えっと、これは一体…!」
目を覚ますなり、ソラは顔を赤らめながらそう言った。
「うん。肩で寝るのは寝づらいかなと思ってさ…所謂、膝枕ってやつだよ…嫌だった?」
「いえ!そんなことは!むしろ、嬉しいです…あの、もうしばらくだけ、このままでもいいですか?」
「うん…構わないよ」
これは、今日は学校を休むことになるかな…
俺はそんなことを思いながら、嬉しそうに膝枕されているソラを見るのだった。
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「結局、今日は学校休んじゃったな…」
「そうですね…ソウヤは学校へ行かなくて良かったんですか?」
「確かに行った方が良かったけど…ソラとエルをほっとけないしな…それに、ぶっちゃけ睡眠不足だ…授業中に寝る自信しかない」
「すみません!私のせいですよね…私、あの後朝まで寝てしまいましたし…」
「いや、ソラのせいじゃないよ…これぐらいは承知の上だったし。って、あれ?エルは?」
ソラと会話をしているうちにどこかに行ったのか、エルの姿がなかった。
とはいえ、誰かが攫ったとかではなさそうだ…ソラと話してる時に別の人の気配はしなかったし…ということは、ハイハイして部屋の外に出たんだろう。
「どうしましょう!?エルちゃんが…」
「安心しろ。ゆっくり部屋の外に出てみればわかる」
そう言いながら、俺はゆっくり部屋の外へ出る。
ソラもそれに続く形で外に出る。
すると、エルがつかまり立ちをしようとしているのが目に入った。
周りを見渡すと、ツバサ君もその様子を固唾をのんで見守っていた。
「ソラ、ツバサ君も見てるみたいだし、静かに見守ろう」
「はい…」
そうして、俺達はエルを見守る。
「え〜るぅ…」
必死に近くの壁につかまり足を震わせながら、エルは立った。
「おぉ…!」
思わず声が出た。
ソラとツバサ君も嬉しそうな声を上げる。
と、転んだ時の為に後ろに回っとかないと危ないな。
そうして、万が一の時のためにエルの後ろに回る。
「え〜るぅ~!」
壁から手を離し、エルが手を振る。
まるで、立てたよと言わんばかりに。
ホントによく頑張ったよな…後でよしよししてあげよう。
だが、そんなことを考えていた瞬間、エルがバランスを崩して倒れそうになる。
俺は予め後ろに回っていたため、すぐに対応でき、ソラとツバサ君も同時に滑り込んで手を伸ばし、エルの体を支えてくれていた。
「ふぅ、危なかったな…2人ともありがとう。それにしても!」
2人にお礼を言った後、エルを抱っこして頭を撫でる。
「すごいぞ!エル!よく頑張ったな!えらいえらい!」
「うん!頑張ったね!諦めなかったね!えらいね!」
ソラは涙を流しながら、エルを見つめている…かくいう俺も涙が出ているけど。
エルの成長に感動しつつ、ソラにエルを任せ、ツバサ君の近くに向かう。
「どう?ツバサ君の心配しているようなことにはならなそうじゃないか?」
泣きながら、エルを抱っこしているソラを見ながらそう口にする。
「ソラもましろさんも、君の夢を笑ったりしないさ…だから、話してみない?」
「…そうだね」
そう言って、ツバサ君は前へ踏み出す。
「ソラさん、一緒に来てくれませんか?」
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ツバサ君に案内され、やってきた部屋は鍵が掛かっていた謎の部屋で、部屋の中にはいくつもの飛行機の模型が飾られていた。
この部屋はヨヨさんがツバサ君のために用意してくれた、航空力学の研究室のようなものらしく、航空力学の本がいくつも本棚に並んでいた。
「航空力学なんて難しい本を読んでるな…確か、飛行機を飛ばすための学問だよな…詳しいことはさっぱりだけど、人が空を飛ぶために編み上げてきた学問なんだよな…人ってすごい」
にしても、ツバサ君はすごいな…俺にはこんな難しい学問は理解できないぞ…まぁ、勉強すれば理解できるかもだけど。
「ソウヤは相変わらず物知りですね…」
「いや、流石にほとんど知らないよ…これで航空力学を知ってるなんて言ったら怒られる。俺はせいぜい気球の仕組みぐらいしか理解できてないし」
「気球…?」
「飛行機とはまた違った空を飛ぶ乗り物ね…残念ながらここに模型はないから説明しづらいけれど」
ヨヨさんがそう言う。
「まぁ、簡単に言えばでっかい風船の下に人や物を乗せる籠をくくりつけて、ふわふわと浮かんで飛ぶ乗り物かな?」
「なるほど…なんとなくわかりました」
「ホントに?まぁ、とりあえずは良いか…ツバサ君はここに来てからずっとこの学問を?」
「うん。この1年かけて勉強してたんだ…スカイランドに帰らなかったのはそのためだよ」
なるほどな…帰れなかったんじゃなくて、航空力学を学ぶために帰らなかったわけか…すべては空を飛ぶという夢を叶えるために。
「どうして、そんな勉強を?」
「…約束してください。本当のことを言っても、笑わないって」
真剣なツバサ君の言葉に、ソラは頷く。
そして、ツバサ君は部屋の窓に近づき、言葉を紡ぐ。
「空を飛びたいんです」
短く、でもしっかりとツバサ君はそう言った。
といった感じの第26話でした!
おそらく次回にはアニメの8話部分が終わると思います。
可能ならアニメの9話部分にも入りたいところです…
それでは今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!