ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回はちょっとしたオリジナルストーリーです!アニメの10話部分はもうちょっと後になりそうです。
今回はタイトル通り、少しソウヤの過去について触れていこうかと…まぁ、そこまで核心に触れるわけではないですが。
それでは本編をどうぞ!
「ソウヤ君、話しってなに?私とソラちゃん、それにツバサ君も呼ぶなんて」
「うん、ツバサ君にも俺のことをちゃんと話しておこうと思ってさ」
こうして皆に集まってもらったのは俺の過去について話すためだ。
俺が転生者であることはソラとましろさんにしか話していない。
ツバサ君も仲間に加わったわけだし、このことを話しておくべきだろう。
もちろん、あげはさんにもいずれは話すつもりだ。
「ツバサ君、信じられないとは思うけど、今から言うことは本当なんだ…聞いてくれるか?」
「…うん!もちろん!ソウヤ君はそんな嘘は吐かないと思うし、信じるよ!」
「ありがとう。…ツバサ君、実は俺、転生者なんだ」
「転生者…?」
首を傾げながらそう口にするツバサ君に俺には前世の記憶がある転生者であることを話した。
そのおかげで、こちらの世界についても知識があるということも。
「そうだったんだ…転生ってホントにあるんだね…」
「俺も信じられなかったけど、実際そうなってるからな…ホントは、黙っていようかとも思ったんだけど、やっぱり話しておこうと思って」
「そっか…話してくれてありがとう!ちょっとびっくりしたけど、ソウヤ君が転生者だとしても何も変わらない…君はボクの友達だよ!」
「あぁ、ありがとう」
ツバサ君も信じてくれたみたいで良かった。
あげはさんに話したら、信じてくれるだろうか…信じてくれると思いたいけど、どうだろうか…あげはさんに話すのはもう少し後にした方が良いかもしれないな。
「…ねぇ、ソウヤ君、せっかく転生の話題になったから、聞いてみたいことがあるんだけど、良いかな?」
あげはさんに、転生者であることを話すかどうかを悩んでいると、ましろさんがそう尋ねる。
「それは構わないけど…聞いてみたいことって?」
「正直、こんなことを聞くのはどうかなって思うから、言いたくないなら無理に言わなくても良いからね?」
「ありがとう、ましろさん…俺は大丈夫だから、聞いてくれて良いよ」
「わかった。…ソウヤ君が転生しちゃった理由ってなに?」
ましろさんの言葉に、ソラとツバサ君も表情を固くする。
「ましろさん、それは…」
「わかってるよ、ソラちゃん…でも、ワガママだけど、私はもっとソウヤ君のことを知りたいんだ…私の知らないソウヤ君をもっと知りたい」
そう言って、ましろさんはこちらを見つめる。
そんな風に見つめられたら、こちらも話すしかない。
「…ある日の学校からの帰り道、その日は部活が少し遅くなっちゃって、1人で帰ってたんだ。そうして、帰っている途中でナイフを持った怪しい男に、女性が襲われそうになってるのが見えたんだ」
そう言った後、一呼吸置いて言葉を続ける。
「それで、その女性を助けに行って…その結果、その人を庇って刺されて死んで、転生したんだ」
「女性を庇って…!?それはソウヤらしいと言えばソウヤらしいですけど…でも、なにも命を捨てなくても良いじゃないですか!」
「まぁ、それはそうなんだけどさ…あの時はそれ以外に方法はなかったからな…それにあの人を助けたことに後悔はないよ。もちろん、まだまだやりたいことはあったし、未練がなかったと言えば嘘になるけど…それでも、後悔なんか1つもない」
俺は本当にあの人を助けたことに後悔はない…それに、そのおかげでこうしてソラ達と会えたし、悪いことばかりじゃない。
続けてそう伝えると、少しだがみんなの表情が緩んだ気がする。
「ソウヤは前世からヒーロー気質というかなんというか…でも!自分の命を捨てるようなことは二度としないでください!良いですね?」
「もちろん!みんなと別れるのは嫌だしな」
「本当ですよ?約束ですからね!」
「うん、約束する」
そもそも、俺は自分の命がどうでもいいというわけじゃない…まぁ、自分の命を捨てなければならないほど、危機的状況なら命を捨てるかもしれないが、それ以外では自分から命を捨てるような真似はしない。
「さて、暗い話はここまで!あー…もし、他に聞きたいことがあるなら聞くけど、なにかある?」
「じゃあ、この際だからもっと聞いちゃうけど…ソウヤ君の前世のご両親はどんな人達だったの?」
「ホントに深いところまで聞いてくるね…まぁ、良いけどさ。…といっても、俺も前世の記憶を全部覚えているわけじゃないけど…ただ、うちの両親は父が警察官で母は探偵だったよ」
ましろさんの質問にそう答える。
「警察官に探偵!?すごいご両親だったんだね…」
「うん、そうだね…俺は母と一緒にいる時間の方が長くてさ、よく探偵の仕事を手伝っていたりしたんだ。といってもアニメとかドラマとかに出てくる探偵みたいに殺人事件を解決するとかそんなじゃないけど」
現実の探偵は、アニメや推理小説の探偵のようにとんでもない事件を解決するわけじゃない。
それでも母は探偵の仕事に誇りを持っていたし、俺も父よりも母の背中を追っていたように思う。
まぁ、今はもう顔も名前も思い出せないが、その時に感じた気持ちや両親の言葉は今も俺の中に残っている。
「探偵の仕事の手伝いって、どんなことをしていたんですか?」
ソラがましろさんに続けて、そう聞いてくる。
「うーん、俺が手伝ったのは迷子のペットを探す依頼とかが多かったかな…俺が手伝いたいと言って聞かなかったから、仕方なくって感じで手伝わせてくれたんだ…後は、俺が少し大きくなってから、何度か学校のいじめの調査をしたことはあったな」
「迷子のペット探しにいじめの調査も…ソウヤ君、すごいね!そうやって、きっといろんな人達を助けてきたんだね」
「ソウヤは前世でも変わりませんね!」
「そうですね!ソウヤ君は変わらず、誰かに勇気を与えてくれてます!」
「あはは…ありがとう」
少し照れくさくなりつつ、そう伝える。
こう改まって言われると恥ずかしいな…まぁ、嫌というわけではないんだけどさ。
「とりあえず、俺の前世の話はこれぐらいにしておこう。ツバサ君に転生者であることは伝えたし…というわけで、ツバサ君、改めてよろしく!」
「はい!よろしくお願いします!ソウヤ君!ソラさん!ましろさん!」
「よろしくお願いします!ツバサ君!」
「よろしくね!」
そうして、俺の前世の話を交えつつ、俺達は再びの挨拶をしたのだった。
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「ソウヤさん、あげはさんから電話よ」
「あげはさんから?なんだろう」
皆に俺の話をした後、自分の部屋でごろごろしていた所にヨヨさんに声を掛けられ、電話を取る。
『あ、もしもし!ソウヤ君?』
「どうかしたんですか?」
『ねぇ、ソウヤ君、今時間ある?』
「ありますけど…何かあったんですか?」
『特に何かあったってわけじゃないんだけど、買い物に付き合ってほしいなぁって』
「全然構いませんよ!どこで待ち合わせしますか?」
『それは大丈夫。私が迎えに行くから!』
「わかりました。じゃあ準備して待ってます!気を付けて来てくださいね?」
『うん!心配してくれてありがとう!気を付けて運転するよ』
「はい、それじゃあ後で」
そう言って、電話を切った。
「さてと、準備しようか!」
そう呟いて、俺は買い物に行く準備を進めるのだった。
といった感じの第30話でした!
今回は、アニメの10話部分に入る前に、ちゃんとソウヤが転生者であることをツバサに明かした方が良いかなと思って書きました!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!