ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からメインルートの本編がアニメの11話に入ります!
それでは本編をどうぞ!
「ソウヤ、大丈夫ですか?」
「うん。快適快適…うおっ!」
「ごめんね、ソウヤ君…車、定員オーバーで…あはは」
あげはさんが申し訳なさそうにそう口にする。
今、俺達はあげはさんの車に乗って、らそ山に向かっている。
朝、いきなりあげはさんがやってきて、山に行こうと言ったのはびっくりした。
あげはさんの車の定員をオーバーしていたため、俺は家で留守番しようと思っていたのだが、ソラがどうしても一緒に行きたいと言ったので、付いていくことにした。
彼氏としては、彼女の頼みを断るわけにはいかないしな。
ちなみに、晴れて恋人同士になった俺とソラだが、まだ皆に伝えてはいない。
もしかしたら、ツバサ君はわかっているかもしれないが、他の人は知らない。
何故かというと、ソラがまだ俺達の関係を黙っていようと言ったからだ。
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『ソウヤ、私達の関係のことですけど…』
『うん?どうかした?』
『…しばらく皆さんには、内緒にしましょう』
『それは良いけど、どうして?』
『ソウヤも気づいていますよね…ましろさんもソウヤが好きだってことに…』
『…まぁ、俺の勘違いでなければそうかなとは思っていたよ…』
『ましろさんは私の友達です…出来れば喧嘩するようなことはしたくないんです…』
『なるほどね…了解。しばらく皆には内緒にしておこう』
正直、早い段階で話した方が後々拗れないと思うけど…とはいえ、ソラとましろさんの関係が悪くなるのは俺の望む所ではないし、俺はソラの言う通り、しばらく皆には黙っていることにした。
『ソウヤ!ありがとうございます!…それじゃあ、堂々とイチャイチャできない分、今、イチャイチャしましょう!』
『イチャイチャって、どこで覚えたんだよ…まぁ、良いか。これからしばらくは皆から隠れながら、イチャイチャすることにしよう』
『はい!そうしましょう!…ソウヤ、他の人に目移りしたら、嫌ですよ?』
『うん?そんなのするわけないだろ?俺はソラが一番好きだし』
『…ソウヤ…そういうのホントにズルいですよ…大好きです』
『俺も大好きだ』
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とまぁ、そんなこんなでしばらく皆には内緒にすることにしたわけだ。
そして今、ソラの頼みを聞いてトランクに入って、付いてきているというわけだ。
ツバサ君が自分が鳥の姿になるから席に座って、とも言ってくれたのだが、鳥の姿から人間の姿に変わる時に誰かにそれを見られてしまったら大騒ぎになるから、俺がトランクに入ることにした。
「ボク、やっぱり今からでも鳥の姿になろうか?ソウヤ君が大変そうだし…」
「大丈夫だって!でもありがとう、ツバサ君」
その後もトランクで揺られながらも、目的地に徐々に近づいていくのが流れる窓の景色を見てわかった。
その間にあげはさんがなにやら歌を歌い始めていたが、普通に上手くて聞き入ってしまった。
「はーっ!一体なんて速さですか!木や建物がビュンビュンです!」
「そっか、ソラは車に乗るの初めてか…どうだ?スカイランドの鳥さんに乗るのも良いけど、車に乗るのも良いだろ?」
「はい!」
「でしょう?鳥さんも良いけど、私のピヨちゃんもビュンビュンできゃわわ〜でしょ!」
あげはさん、テンション高いな…まぁ、きゃわわかどうかはともかく良い車だとは思う。
「ボク達、何で山に向かってるんですか?」
「えー?たまにはみんなで遠出したくない?あと、君のことも知りたいしね!少年!」
「その少年っていうのやめてくれませんか?」
あげはさんの言葉にツバサ君は拗ねているのか、不服そうだった。
ツバサ君、あげはさんみたいなタイプが苦手なのかな?
「あっ!見えてきたよ!らそ山!」
そうして、俺達はらそ山へとたどり着くのだった。
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「ソラ五郎の出す謎を解きながら、山登りに挑戦しよう…だって」
「謎を解きながら山登りですか!面白そうです!」
「なんか少年に似てるね!」
あげはさんがソラ五郎を見ながら、そう口にする。
確かに、似ているかもしれない…というか、もしかしてソラ五郎のモデルってプニバード族なんじゃなかろうか?
「似てませんよ!フン!」
「えるぅ〜!える…っ」
ご立腹なツバサ君とは対象的にエルはテンションが高いようだ。
「あはは…うん?へぇ~、ルートが分かれてるんだ」
「そうみたいだね!道は2つあるみたい…1つは歩きやすくてゆったりらくらくのんびりコース。もう1つは…」
そう言いながら、ましろさんは視点を移す。
そこにはいかにも大変そうな道が広がっていた。
「とっても登りがいのある道!」
目を輝かせながら、そう言うソラを見ながら、思わず苦笑する。
まぁ、ソラならそっちを選ぶよな。
「ソラちゃん、エルちゃんのお世話は私に任せて、行きたいところに行きなよ!」
あげはさんがそう言い、ソラは俺とましろさんを引っ張る。
「ソウヤ!ましろさん!行きましょう!」
「えっ!私もそっちなの!?」
「あはは…まぁ、大変だったら俺も手を貸すから安心してよ」
「そっか!ソウヤ君が居るなら大丈夫だね!よーし、頑張るよ!」
そうして、俺達はツバサ君とあげはさんと分かれ、大変な道な方へと進んで行く。
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「はぁ…はぁ…ソウヤく〜ん、ソラちゃ〜ん…待ってぇ」
「ましろさん、大丈夫?」
ヘトヘトなましろさんを見ながら、俺は駆け寄る。
「ましろさん、ほら背中に乗って」
「ソウヤ君…?これは?」
「うん?おんぶだよ。ましろさん、疲れているみたいだし」
「で、でも…それは悪いよ」
「大丈夫だよ。遠慮しないで」
「わ、わかった…ありがとう、ソウヤ君。それじゃあ、乗るね」
そう言って、少し遠慮がちに背中に乗るましろさんをおんぶした俺はそのまま移動を開始する。
「なんか恥ずかしいね…ソウヤ君、大丈夫?」
「うん、平気だよ…ましろさんは大丈夫?バランス悪かったりしない?」
「大丈夫だよ!ありがとう!ソウヤ君」
「ソウヤ〜!ましろさ〜ん!何してる…んですか?」
俺達より先に行っていたソラが俺達に気づいて、戻ってきていた。
そして、こちらを見るなり、ソラの目のハイライトが行方不明になっていた。
これは不味いと判断し、俺は慌てて言葉を紡ぐ。
「ソラ。ましろさんが疲れてたみたいだから、おんぶしてたんだよ」
「な〜んだ!そうだったんですね!ましろさん、すみません。ペースが早かったですよね…少し、ペースを落としますね」
ひとまず落ち着いたのか、ソラは笑みを浮かべながらそう口にする。
「ソラちゃんもありがとう!ソウヤ君、やっぱり私、歩くよ」
「本当に大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ!心配してくれてありがとう!」
「まぁ、ましろさんがそう言うなら良いけど…しんどかったら言ってくれ」
「ありがとう!」
そうして、俺はましろさんを降ろして、再び歩き始めた。
すると、ソラが俺の近くに寄り、小声で声を掛けてくる。
「ソウヤ…」
そう言いながら、俺の手を握る。
「ソウヤはましろさんに優しすぎませんか?」
「そうかな?俺はソラが疲れてたら、同じようにおんぶするぞ」
「それって今すぐでも大丈夫ですか?」
「もちろん。じゃあ背中に乗って」
「はい!ありがとうございます!」
そう言って、ソラは俺の背中に跳び乗ってくる。
「うおっ!急に跳び乗ってくるなよ…まぁ、良いか」
「ふふっ!おんぶされてしまいました!」
半ば、跳び乗られた形な気はするけど…まぁ、これぐらいは慣れたものだ。
「はいはい。そういえば、バランスは大丈夫?」
「はい!大丈夫です!」
「そうか…それは良かった」
そんな話をしながら、歩いていく。
そうやって歩いていると、ソラが頬を擦り付けてくる。
「えへへ…ソウヤ…」
「ホントに2人は仲良いよね…でも、堂々とイチャイチャするのはやめてほしいかな?」
ましろさんが笑みを浮かべながら、そう口にする。
「ソウヤ君、次は私をおんぶしてね」
「それは構わないけどさ…これは大変だな…あはは」
俺は苦笑しながらも歩き続けるのだった。
といった感じの第39話でした!
今回はアニメではなかったソラ達の険しい道ルートの話でした!アニメで描写されてなかった気がするので、上手く書けたかはわかりませんが、楽しんで頂けたら幸いです。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!