ヒーローガールとヒーロー気質の転生者   作:振り子メンタル

4 / 112
第4話です!

今回でアニメの1話部分が終わります。

それでは本編をどうぞ!


誕生!キュアスカイ!

「ソウヤ!」

 

突然現れた怪物の攻撃から通りすがりの人を助けるために、ソウヤが走っていく姿が見える。

 

ソウヤはいつもそうです…困っている人や危ない目に遭いそうな人が目に入るとすぐに動き出して助けに行く。

 

自分に何ができるとか悩むこともなく、放っておけないから…助けたいから…そんなふうに誰かを助けにいくんです。

 

私はそんなソウヤの在り方に憧れた。

 

でも、時々心配になるんです…このままソウヤが誰かを助け続けたら、いずれは自分の命を捨てでも誰かを救うのではないかと。

 

私はソウヤの在り方を尊敬しています…でも、その在り方のために彼が命を捨てるのだけは許容できない。

 

「普通に痛いよ!これ夢じゃないの!?」

 

「…ましろさん、この子をお願いします」

 

ほっぺたを抓っているましろさんに女の子を預ける。

 

助けに行かないと…きっと、ソウヤも私と同じ立場なら、同じことをするはずですから。

 

あの時、私を助けに来てくれたように。

 

「ソラちゃん、だっけ?一緒に逃げーーー」

 

その言葉を聞こえないフリをして走り出す。

 

「行っちゃダメ!」

 

そう言って、ましろさんは私の手を掴みました。

 

今、掴まれてしまうのは困りますね…だって、さっきから手の震えが止まらない。

 

震えているのが、ましろさんに伝わってしまう…ヒーローは守る人を安心させる存在でなければならないのに。

 

「すぅ~…はぁ〜」

 

深呼吸。

 

今、ソウヤのおかげで相手は私達を見ていない。

 

今なら逃げられる…わかっています、ソウヤが私達のために時間稼ぎをしてくれていることくらい。

 

でも、ここでソウヤを見捨てたら、一生後悔する…だから!

 

「相手がどんなに強くても、最後まで正しいことをやり抜く…それが、ヒーロー!」

 

そうして、私は走り出す。

 

大切な人を助けるために。

 

______

 

____

 

__

 

「うわっと…危ない危ない」

 

ショベルカーの怪物の攻撃を躱しながら、そう呟く。

 

さて、そろそろ逃げきれてると良いんだけど。

 

「ソウヤ!」

 

「ソラ!?」

 

なんでこっちに?

 

ましろさんとあの子は?

 

色々な疑問が浮かぶが、俺のやることは変わらない。

 

「…後で詳しく聞かせろよ!」

 

「はい!」

 

そんなふうに会話していると、ショベルカーの怪物が攻撃を仕掛けてくる。

 

それを俺達は回避し、左右に散開する。

 

「こっちです!」

 

「こっちにもいるぞ!」

 

俺とソラがそう口にし、怪物は俺とソラを見落としたのか、辺りを見渡している。

 

「カバトントン」

 

怪人の謎の掛け声が聞こえたかと思うと、目の前に黒いモヤモヤのようなものが現れる。

 

これって…怪物に俺達の位置を教えてるのか?だとしたらまずい!

 

そう理解すると同時に後ろへと飛び退く。

 

その瞬間、怪物の攻撃により俺の体に衝撃が襲う。

 

「ぐっ…!」

 

「あぁぁぁ!!」

 

「ソラ!!」

 

ソラの悲鳴が聞こえ、受け身を取った後、すぐに走って駆けつける。

 

「大丈夫か!?ソラ!」

 

「くっ…うぅっ…」

 

見たところ、外傷はあるけど、致命的なダメージを受けたわけではなさそうだ。

 

とはいえ、今のソラは立つのも難しいだろう。

 

ふと視線を移すと、そこに居たはずのショベルカーの怪物も豚の怪人もいなくなっていた。

 

多分、ましろさん達の所へ向かったんだろう。

 

…正直、ソラにはこれ以上無理をしてほしくはない。

 

とはいえ、ソラはこのまま助けにいかないなんて選択肢は取れないだろう。

 

「…ソラ、立てるか?」

 

「は…い…だい、じょうぶです!」

 

「無理するな…ほら、手を掴んで」

 

「はい…ありがとう…ございます」

 

ソラが俺の手を掴み、俺はそれに応えるように、慎重に起き上がらせる。

 

「うぅっ…」

 

立ち上がったソラがふらつき、それを支えるように肩を借す。

 

「ありがとう…私はいつもソウヤに助けられてばかりですね…」

 

「何言ってるんだよ…助けてくれてるのはそっちも同じだろ?」

 

「そうでしょうか?でも、そう言ってもらえて嬉しいです…ソウヤの力になれていると思えるので…」

 

「実際、ソラは俺の力になってくれてるよ…さて、行こう。ましろさん達が危ない」

 

俺達はそんな会話を交わしながら、ましろさん達の元へと向かうのだった。

 

////////////////

 

「見えてきたぞ…やっぱり2人の所に行ってたか」

 

先ほどの怪物と怪人がましろさん達に何かを叫んでいるのが見える。

 

なんであれ、止めなくては。

 

「やめなさい!」

 

その様子を見たソラが叫ぶ。

 

そして、前のみりになりながら言葉を続ける。

 

「あなたの相手は私が……っあ!」

 

「ソラ!まったく無茶しやがって…」

 

ソラが倒れ込んでしまい、すぐさまソラを抱き起こす。

 

そして、敵に視線を移すと、怪人がソラの手帳を拾っていた。

 

多分、転んだ拍子に飛んで行ってしまったんだろう。

 

「私のヒーロー手帳?」

 

怪人がそんなことを言いながら、手帳を捲っていく。

 

「『空の上を怖がっていたらヒーローは務まらない』、『ヒーローは泣いている子供を絶対見捨てない』、ブフッ!『絶対、ヒーローになるぞ』…ヒーロー!ギャハハハ!」

 

そう言って、笑いながら怪人は手帳を破っていく。

 

「弱いヤツは!ガタガタ震えて!メソメソ泣いてれば良いのねん!」

 

「こいつ…!」

 

「酷いよ!もうやめて!」

 

あまりの怪人の行動にましろさんもそんな言葉を口にしている。

 

許さない…こいつは絶対に許さない!

 

「ソラ…悪い。ちょっと離れる…」

 

そう言って、俺は一瞬で怪人との距離を詰める。

 

「は、はやい…!」

 

「返せ」

 

そして、怪人の手にある手帳を奪い、そのままの勢いで蹴りつける。

 

その攻撃が命中し、怪人は後ろへと飛んでいった。

 

「ソウヤ君、すごい!」

 

「えるぅ!」

 

「なんなのねん!急に速度が上がった!?」

 

そんな怪人の言葉に一瞥もくれず、俺はソラの元に向かう。

 

「ソラ、悪い…手帳は取り返したけど、ページはダメだった…もっと早く取り返せたら良かったんだけど」

 

「ふふっ…いえ、手帳を取り返してくれただけでも嬉しいです…私の為に怒ってくれて、ありがとう…」

 

「ソラの想いを…夢を踏みにじったあいつが許せなかったからな…それはそれとして、大丈夫か?立てるか?手ならいくらでも借すぞ」

 

「ありがとうございます…でも、大丈夫、です!」

 

そう言って、何度も体を震わせながらソラはなんとか立ち上がった。

 

立ち上がるのもキツいはずなのに、すごい奴だ。

 

だが、そんなソラの様子を心配したのか…プリンセスは泣きそうな顔をしていた。

 

そんなプリンセスにソラは笑顔を見せながら、言葉を紡いだ。

 

「大丈夫…お家に帰ろう!」

 

すると、プリンセスは明るい顔を見せる。

 

「うん…そうだな…一緒に帰ろう」

 

「はい!一緒に!」

 

そう言った瞬間、ソラの胸から青い光の球が現れ、そこからペンのようなものが飛び出してきた。

 

「ぷいきゅあ〜!」

 

プリンセスがそう叫び、光のエネルギーがソラに飛んできて、小さなアクセサリーのようなものへと姿を変える。

 

「ヒーローの出番です!」

 

ソラがそう言うと、ソラの周りが謎の光に包まれた。

 

_______

 

_____

 

___

 

「スカイミラージュ!トーンコネクト!」

 

マイクのように変化したペンに、スカイトーンをセットする。

 

「ひろがるチェンジ!スカイ!」

 

マイクにSKYの文字が現れ、ソラがステージに舞い降りる。

 

そして、空のように青い髪はより空の色に近づき長いツインテールへと変わり、髪の先はピンク色に染まっている。

 

「煌めきホップ!」

 

「爽やかステップ!」

 

「晴々ジャンプ!」

 

ホップ、ステップ、ジャンプと段階を踏みながら、彼女の衣装が変化していき、最後は彼女の左腕にマントが装着された。

 

「無限に広がる青い空!キュアスカイ!」

 

そして、ここに1人のヒーローが誕生した。

 

/////////////

 

「うわぁ…!私、どうなちゃったんですか!?」

 

「おぉ…!すごい!カッコ可愛い!」

 

謎の光からソラが出て来たかと思えば、姿が変わっていた。

 

空色の長いツインテールに翼を模した髪飾りを着けていて、服装としては青と白を基調としたドレスに所々ピンクの装飾が施されている。そして白のニーハイソックスに青色と黄色のハイカットブーツという格好だった。

 

そして、なにより目を引いたのは、ソラが左腕に羽織っているマントだ。

 

ヒーローの象徴とも言えるそれはカッコよくて、ソラ…いや、今の姿はキュアスカイだったか?ともかくその姿はカッコいいと可愛いのハイブリッドと言うべき姿だった。

 

「ランボーグ!」

 

怪人が、怪物に指示をして攻撃を仕掛けてくる。

 

どうやらあの怪物はランボーグという名前のようだ…まぁ、確かにあのショベルカーの怪物、ランボーグって叫んでたもんな。

 

そんなことを考えながら、俺も回避行動を取り、キュアスカイはその場から大きくジャンプした。

 

「すっげー…!すさまじいジャンプ力だな…」

 

「あいあい!」

 

スカイのジャンプを見て、プリンセスも喜んでいるようだ。

 

これは…後は任せちゃっても良さそうだ。

 

そう考えて、俺はましろさん達の側に向かい、戦いを見守ることにした。

 

まぁ、結果はわかりきっているが。

 

とはいえ、油断禁物だ…一応、警戒はしておかないとな。

 

______

 

____

 

__

 

「ヒ〜ロ〜ガ〜ル…スカイパンチ!」

 

ランボーグにキュアスカイの流星を描くような軌道の青い必殺パンチが命中し、ランボーグが消滅していく。

 

うん。やっぱりソラが勝ったな!

 

にしてもすごいな…本当に変身ヒロインみたいだ…いや、ソラにはヒーローの方があってるか。

 

そんなことを思っていると、ソラがキュアスカイからソラの姿に戻り、こちらに駆け寄ってくる。

 

どうやら、キュアスカイに変身すると傷が治るようで、先ほどと比べて元気そうだ。

 

「大丈夫ですか?怪我はありませんか?」

 

「ソラこそ大丈夫か?傷は治っているみたいだけど、ダメージが残ってたりしないか?」

 

「はい!この通り元気ですよ!ソウヤこそ、ダメージが残ってませんか?」

 

「大丈夫。一応直撃は避けてたし、受け身もちゃんと取れたからダメージはないよ。もちろん、ましろさん達も無事だ」

 

「良かったぁ…!」

 

「あの……ねぇ、ソラちゃん…」

 

「うん?」

 

「ソラちゃんって、ヒーローなの?」

 

「それは…」

 

ソラは一瞬言い淀み、言葉を続けた。

 

「私にもわかりません!」

 

「そりゃそうだよな…まぁ、でも…今日のソラは間違いなくヒーローだったと思うけどな」

 

「ふぇっ!?」

 

顔を赤くしながら、そう口にするソラを見ながら、俺は思わず笑みを浮かべるのだった。

 




といった感じの第4話でした!

プリキュアの変身シーンって書くの難しいですね…初の変身シーンを飛ばすのもあれだなと思って書いてみたのですが、上手く書けたかわかりません…

それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。