ヒーローガールとヒーロー気質の転生者   作:振り子メンタル

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メインルート第43話です!

今回でアニメの12話部分が終わります。

それでは、本編をどうぞ!


カバトンとの決着

「きれいだね〜」

 

「はい」

 

「こういうのって街とかだとなかなかお目に掛かれないよな」

 

星空を眺めながら、俺達はそんな会話を交わす。

 

カバトンとの戦いを明日に控え、のんびりとした時間が流れる。

 

この3日間、可愛らしいリスの山の主と一緒に特訓したり、残留思念との会話を通して、俺の使える力について理解を深めたり、ましろさんの作ってくれたご飯を食べたりと、有意義な時間を過ごした。

 

あれ?これって傍から見てると、ただキャンプしているようにしか見えないのでは?

 

まぁ、変に力みすぎるよりはマシだし、良いか。

 

「いよいよ明日だね…」

 

「はい…」

 

「そうだな…ソラ、もしかして緊張してる?」

 

「実は、少しだけ…何だか眠れそうにないです」

 

「そっか…」

 

「ボクもです!」

 

突如として、後ろの鳥小屋で寝ていたはずのツバサ君がそう言いながら、人間の姿に変身し、近くの椅子に座った。

 

「カバトンはどんな奥の手を使ってくるのか…いろいろと考えていたら、なかなか寝付けなくて…ボクらがこんなに落ち着かないなら、2人はもっと落ち着きませんよね…」

 

「ふふっ!別にそこまで落ち着かないわけじゃありませんよ。もちろん、緊張はしていますが…でも、ちゃんと特訓しましたし、ソウヤも居るので負ける気がしません」

 

「俺をそこまで信頼してくれるのは嬉しいけどさ…油断は禁物だ。捨て身で掛かってくる奴は強いからな…まぁでも、気負いすぎるよりはマシだな…明日、決着をつけよう!」

 

「はい!」

 

「私達はこれぐらいのことしか出来ないけど、でも、だから全力で応援するね!」

 

「ありがとう。ましろさん」

 

そうして、みんなの想いを胸に、俺達は決戦に備えるのだった。

 

///////////////

 

カバトンとの決戦の当日、河川敷へとやってきていた。

 

「来たか…なのねん。ビビって逃げ出しかと思ったのねん」

 

「約束は守ります」

 

「ソラの言う通りだ。約束は守るさ…お前も約束は忘れてないだろうな」

 

「あぁ。もしオレが負けたらプリンセスには手を出さねぇ」

 

「それを聞いて安心したよ」

 

そう返すと、カバトンは手に黒いエナジーを溜める。

 

「これがオレの奥の手だ!この3日で最大限に高めたアンダーグエナジーを、オレ自身に注入する!」

 

「なるほどな…そういう奥の手か」

 

「カモン!MAXアンダーグエナジー!」

 

そうして、カバトンはアンダーグエナジーを自分に注入し、巨大化した。

 

「ギャハハハ…TUEEE。これがオレの奥の手だ!最強にTUEEE…」

 

「いこう!ソラ!」

 

「はい!ソウヤ!」

 

そうして、俺達はプリキュアに変身する。

 

_______

 

____

 

__

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「静寂ひろがる夜のとばり!キュアナイト!」

 

「「レディ・ゴー!」」

 

「「ひろがるスカイ!プリキュア!」」

 

そうして、俺達はプリキュアに変身した。

 

 

 

「なっ!お、お前がキュアナイトだったのねん!?」

 

「そうだよ。もうここに居るみんなは正体を知ってるし、隠す必要もないかなって」

 

「フン!お前がキュアナイトだったとしても、関係ないのねん!俺はTUEEE!」

 

そう言いながらカバトンが殴りかかってくる。

 

それを回避し、後ろへ下がる。

 

確かに強力な一撃だ…当たったらひとたまりもないだろう。

 

ここは…

 

「プリキュア・ミライレコード!」

 

ミライレコードを起動し、スカイミラージュにセットする。

 

「ミライコネクト!ナイト!」

 

そして、俺はαスタイルへと姿を変える。

 

残留思念曰く、俺のミライレコードには俺がこの先得るかもしれない未来の可能性が記録されていて、これを起動し、未来の可能性の力を一時的に借り受けることが出来るらしい。

 

「はぁーっ!」

 

αスタイルに変化した俺はカバトンとの距離を一瞬で詰め、その勢いのままキックする。

 

「ぐぅっ…!なかなかやるのねん…だが」

 

その言葉が聞こえた瞬間、槍を空中に投げ、瞬間移動する。

 

すると、俺が居た場所にカバトンが虫を叩くように両手を叩いた。

 

「あっぶな!」

 

「チッ!なら、まずはお前からなのねん!」

 

そうして、カバトンはスカイに殴りかかる。

 

…だが、山の主との特訓によって、スカイも強くなっている。

 

カバトンのパンチをスカイは最小限の動きで躱す。

 

続けてカバトンが連続でスカイに殴りかかるが、スカイはそれら全てを躱す。

 

「タァーっ!」

 

そして、一瞬の隙をついてカバトンにパンチを喰らわせた。

 

「ぐふぅ…」

 

「あれは山の主に習った!」

 

「特訓の成果出てるよ!」

 

ツバサ君とましろさんの言葉が聞こえてくる。

 

あの山の主、実はすごいやつだったんだな…

 

「ぐぬぅ…な、舐めやがって…力さえあればお前らなんかに負けないのねん!」

 

そう叫びながらスカイを叩き潰そうとする。

 

「スカイ!」

 

そうして、俺はスカイを助けるために乱入する。

 

青く光輝く剣を携えて。

 

そのまま、スカイを叩き潰そうとしているカバトンの手を切り裂く。

 

すると、カバトンは手を引っ込めた。

 

「ナイト…その剣は!?」

 

スカイがそんな疑問を聞いてくる。

 

「これは…俺の姉が使ってる剣を再現したものだ」

 

________

 

_____

 

__

 

『なるほど…ミライコネクトの力についてはわかったけど…ちょっと疑問があるな…』

 

『疑問とは?』

 

『ミライコネクトは未来の可能性の力を借り受ける力なんだよな?』

 

『そうですが…それがどうかしたんですか?』

 

『そうだとすると…もし、俺の未来が確定しちゃったらミライコネクトの力が使えなくなるんじゃないか?』

 

『あぁ、それなら大丈夫ですよ!ソウヤ様の力には過去に自身が触れた武器であったり、使用した技や能力を再現することができる力があるので』

 

『なるほど…確かに未来の可能性が記録されているものがあるなら、過去の記録を遡ることも出来るかもしれないな…まぁ、あくまで俺の記憶にあるもの限定だろうけど…でも、これは使えるかも!』

 

『それは良かった!それではやり方を教えますね!』

 

『ありがとう!』

 

_______

 

____

 

__

 

そうして、咄嗟に再現したのが姉が使っている剣だ。

 

姉から剣術に関して教わったこともあったが、剣を握るのは久しぶりだ。

 

「その剣…あの時、私達を助けてくれたあの人の…まさか、ソウヤは…」

 

「スカイ!話は後!一気に決めよう!」

 

「はい!」

 

スカイの返事を聞き、俺はカバトンに接近し、斬りつける。

 

αスタイルの高速戦闘を駆使し、ダメージを与えていく。

 

そして、カバトンのパンチを剣を使って受け流し、その勢いのまま蹴り上げた。

 

「スカイ!今だ!」

 

「はい!…ヒーローガール!スカイパンチ!」

 

そうして、スカイの必殺技がカバトンに命中し、カバトンは地面に仰向けに倒れた。

 

「や…やりました!」

 

「か、勝ったんだよね!?」

 

「すごいよ!スカイ!ナイト!」

 

「える〜!」

 

「オレが…負けた…?」

 

カバトンは未だに負けたことが信じられないのか、そんなことを口にする。

 

「カバトン、約束通り二度とエルちゃんには…」

 

「そんな約束忘れたのねん!」

 

そう言って、カバトンは立ち上がる。

 

「どんな手を使っても、最後に勝ったやつがTUEEEのねん!プリンセスを手に入れられさえすればオレの勝ち!」

 

そうして、カバトンはエルを手に入れるために、黒いエナジーを手に集める。

 

「まぁ、追い詰められたらそうくるとは思っていたよ」

 

一瞬でカバトンに接近し、そのまま斬撃を浴びせる。

 

もちろん、殺すつもりはない。所謂、峰打ちというやつだ。

 

「なっ…!?」

 

「ましろさん!ツバサ君!今だ!変身を!」

 

俺の言葉を聞き、ましろさんとツバサ君はプリキュアへと変身した。

 

///////////////

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

2人は変身を終えて、それぞれ行動を始める。

 

ウィングはあげはさんとエルを抱っこして空中へ。

 

プリズムは俺達と合流し、カバトンに2人の必殺技を放つ。

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

「「プリキュア・アップドラフト・シャイニング!」」

 

「スミキッタのね〜ん」

 

2人の合体技が命中し、カバトンが浄化される。

 

流石にランボーグのように消え去るということはなかったが、もう戦う気力は残っていなさそうだ。

 

「カバトン、あなたの負けです」

 

「い、嫌だ!負けるなんてぜってぇに嫌なのねん!」

 

往生際悪くそんなことを…いや…これは何かに怯えてる?

 

そんなことを考えていると、この周囲だけ、空が暗くなる。

 

「なんだ?おい!カバトン!あれはなんだ!」

 

「アンダーグ帝国じゃ、YOEEEヤツに価値はないのねん…だから、オレは必死にTUEEEヤツになろうと…」

 

「アンダーグ」

 

「帝国…?」

 

スカイとプリズムがそう順番に呟く。

 

その後、カバトンが謎の力によって空中に連れていかれる。

 

「ひっ…や、やめて!オレはまだ役に立ちます!…どうか…どうかお許しを〜!あわわ!ひぃ〜っ」

 

…粛清ってわけか…胸糞悪い!

 

気づけば、俺は動き出していた。

 

「ナイト!」

 

「スカイ!…考えていることは同じか」

 

「はい!」

 

そうして、俺とスカイはカバトンの元へと向かう。

 

「お前ら、何で!?」

 

「わかりません…でも、これが正しいことだと思ったからです!」

 

「…助けを求めているやつを見捨てるわけにはいかないからな」

 

落雷を防ぎつつ、カバトンを助けるために近づいていく。

 

そうして、カバトンを押しのけ落雷を回避させる。

 

(オレの負けだ…お前らはTUEEE…オレなんかよりずっとな)

 

「…って、えぇっ!?下、川なの!?どぼん!」

 

そんなカバトンの叫びを聞きつつ、着地する。

 

暗くなっていた空はいつの間にか、晴れ渡っていた。

 

そうして、俺達とカバトンの戦いは決着したのだった。

 

///////////////

 

「カバトンの言っていたアンダーグ帝国って一体…」

 

「おばあちゃんも知らない国みたい」

 

「でも、きっともう会うこともありませんよね」

 

みんながそんなことを呟く。

 

アンダーグ帝国か…カバトンにはもう会うことはないかもしれないが、他にもエルを狙う奴がいる可能性があるな…まだまだ油断は禁物だ。

 

『アンダーグ帝国…やはり、そうでしたか…』

 

「えっ?」

 

一瞬、残留思念の声が聞こえた。

 

だが、本当にそれは一瞬で、今はもう聞こえなかった。

 

「今の言葉は一体…今度会ったら聞いてみよう」

 

「ソウヤ?どうかしましたか?」

 

「いや…何でもない。とりあえずカバトンとの戦いは終わった!まだまだ色々と不安なことはあるけど、何が来たって必ずエルを守り抜こう!」

 

「はい!もちろんです!」

 

その言葉にみんなが頷く。

 

そうして、俺達の戦いは一旦の区切りを迎えるのだった。




といった感じの第43話でした!

本当はみんなの応援シーンも書きたかったのですが、ピンチになるシーンが思い浮かばず、こういう形になりました。

それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!
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