ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
後書きにお知らせがあるので、そちらもよければご覧ください。
それでは本編をどうぞ!
「そっか…帰っちゃうんだ…」
ヨヨさんがあげはさんを呼んでくれて、皆でご飯を食べている中、あげはさんはそう口にする。
「はい…正直、寂しいですけどね…まぁ、別に今生の別れというわけではないですけど、やっぱり寂しいものは寂しいです」
「ソウヤ君は素直だなぁ…誤魔化したりしないんだ」
「…まぁ、寂しい気持ちを隠す必要はないと思いますし…」
そんなことを呟きながら、ふと、皆に隠しているあのことを思い出す。
…俺とソラの関係について黙っていたままで良いんだろうか…俺達は明日、スカイランドへと帰る…もしかしたら、俺とソラの関係を話す機会がなくなってしまうかもしれない。
やっぱり、話しておくべきだよな…
俺はそう思いながら、ソラに耳を貸してほしいと伝え、ソラの耳元で言葉を紡ぐ。
「なぁ、ソラ…皆に俺達の関係のこと話した方がいいんじゃないか?」
「えっ?でも…」
「このタイミングを逃したら、もう二度と話す機会が無くなるかもしれないぞ?」
「…確かにそうかもしれませんね…うぅ…でも…」
「…まぁ、確かに今言うことでもないか…今は皆との食事を楽しもう!」
「…はい、そうしましょう!」
「なになに、2人でこっそりと何話してるの?」
「あはは…そんな大したことじゃないですよ」
あげはさんの質問にそう返す。
正直、ソラとの関係を話した方が良いとは思うが、ご飯を食べている時に言うことではなかったな…この家で皆と食べる最後のご飯なのに、空気をぶち壊すわけにもいかない。
「ふ~ん、そっか…そういえば、ましろんは明日、どうするの?」
「一緒にエルちゃんを送り届けて、ちょっと観光してから帰るよ」
そう言うましろさんの顔はどこか浮かない…そんなましろさんを見ながら、俺はご飯を食べるのだった。
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「…どうしてこうなった…」
晩ごはんを食べ終え、お風呂にも入り、後は眠りにつくだけというタイミングで、ソラとましろさんに一緒に寝ようと誘われ部屋にやってきたわけだが…
何故かベッドの上で、右にソラ、左にましろさんが居るという状況でベッドで寝ている。
あげはさんは床に布団を敷いて寝ていて、エルも床にあるベビーベッドで寝ている。
俺も普通に下で良かったんだけども…
「ソウヤは嫌ですか?」
「いや、そういうわけじゃないけど…流石にこれはドキドキすると言いますか…」
「そうなんだ…じゃあもっとくっついちゃうね!」
「何で!?」
「ましろさん、ズルいです!私も!」
そうして、2人が俺の腕に抱きつく。
正直、かなり嬉しい。
とはいえ、流石にこれじゃあ寝られそうにない。
「ぐが〜」
突如として、あげはさんのいびきが聞こえてくる。
「すごいいびきだな…まぁ、でも仕方ないか…あげはさんは学校が忙しいだろうし、それに毎日車で通っているわけだしそりゃあ疲れるよな…今日、来てくれただけでも感謝だな」
「そうだね。…それにしても、ソウヤ君はあげはちゃんのこともよく見てるんだね」
「まぁ、俺もあげはさんにはお世話になってるしな…」
「…ぐが〜!ぐが〜!ぐが〜!」
またしても大きないびき。いや、ここまで来るとわざとだな…もしかして、ソラとましろさんが話を出来るようにしてる、とか?
「これじゃあ眠れないよ」
「ちょっと外の空気を吸いに行きませんか?…ソウヤも一緒に」
「…そうだね。せっかくだし付いていくよ」
そうして、俺達は外の空気を吸いに行くのだった。
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「うーん!夜風に当たるのも気持ち良いな…なんか色々と思い出しちゃうな」
「そうですね…初めてこの世界に来た時は魔法の世界かと」
「フフッ!そんなこと言ってたね!」
「そうだな…俺の場合は懐かしさを感じたな…それから皆と会って…ホント、色々とあったよな」
「はい…今はなんだか、ここがもう1つの故郷のように思えます」
「俺もそう思うよ」
「あ!ご…ごめんなさい!またすぐに遊びに来ますから!」
「うん、うん!」
「え…えっと…明日!靴を譲ってくれた人を探しに行きませんか?トンネルが開くまで時間もありますし」
「そ、そうだね!そうしよう!」
2人はなんだかぎこちない会話をしている。
「…2人はさ、良い子すぎるよな…まぁ、悪いことじゃないんだけど、もっと我儘になっても良いんじゃないかな?寂しい、離れたくない…そう言って、泣いたって良いと思う…そうやって泣いた後は笑ってお別れできると思うし」
「ソウヤ…」
「…だから、俺は寂しいって気持ちを隠さない…かと言って、スカイランドに帰りたくないってわけじゃないけどね…スカイランドには姉さんも待ってるし」
「お姉さん…そういえば、ちゃんと連絡は出来たの?」
「うん。ちゃんと連絡出来たよ…ものすごく心配を掛けてたみたいだけど」
あの時の姉さんはすごかったからな…アリリ副隊長も言ってたけど、俺が行方知れずになってからはかなりやばかったらしいし。
「ソウヤ君のお姉さんかぁ…会ってみたいな」
「…エルを王様達のところに連れて行ったら会う予定だから、その時に会えるかもね。…と、そろそろ戻ろう…流石に眠くなってきた」
「そうしましょう。あ、ソウヤの部屋で寝ても良いですか?」
「私も、一緒で良いかな?」
「えっ!?本気?なんでそうなるんだ…」
俺がそう尋ねると、2人は笑みを浮かべて答えた。
「ソウヤ君と一緒に居たいからだよ」
「私も同じ気持ちです」
「いや、それは構わないけどさ…さっきの部屋じゃダメなのか?…あっ、あげはさんのいびきか…」
俺の言葉に2人は頷く。
いや、多分あれは演技だと思うけど…まぁ、でもそんなことを言ってしまったら、あげはさんの気遣いが台無しになるよな。
「私ね…本当はやっぱり寂しいんだ…だから、ソウヤ君とソラちゃんと今日は一緒に居たい」
「はい…私も同じです。だから、お願い出来ませんか?」
「…わかった。それじゃあ今日は一緒に居よう」
俺がそう言うと、2人は嬉しそうな顔をして俺に抱きつく。
「ありがとう!ソウヤ君!…フフッ、ソウヤ君と一緒に寝るのは2回目だね?」
「2回目!?ソウヤ、どういうことですか?」
「いや、前にましろさんに頼まれてさ…って、痛い痛い!ごめん!ごめんって!」
いきなり腕に抱きつく力が強くなり、腕に痛みが走る。
俺はそんな痛みを我慢しながら、部屋へと向かうのだった。
「なんとか話は出来たみたいだね…2人共、ソウヤ君にあんなに抱きついて、ちょっと羨ましい…私も一緒に行けば良かったかな…」
あげはさんが寂しげにそう呟いていたのを俺は知る由もなかった。
といった感じの第46話でした!
おそらく次回でアニメの13話部分が終わると思います。
そして、お知らせというのは…実は、この度BURNINGさんの作品、『虹のプリズムと夜明けの光』とコラボさせて頂くことになりました!
まだ、詳しい日程は決まっていませんが、コラボ回がBURNINGさんの作品に投稿されると思うので、ぜひご覧になってください!
BURNINGさんの作品のURLを貼っておきますね。→https://syosetu.org/novel/314814/
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!