ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からアニメの16話部分に入っていきます。
それでは本編をどうぞ!
「うーん……はっ!俺はどうなったんだ…?」
何もない暗い空間で目を覚ます。
「もしかして、俺、死んだ?」
『いえ、それは違います』
そう言いながら、俺の目の前に白い髪の女性が姿を現した。
「あれ?もしかして残留思念が実体化したとか?」
『はい、そういうことです。ソウヤ様、あなたの体は今、アンダーグエナジーに蝕まれています』
「アンダーグエナジーに?」
『…いえ、もはやあれは呪いの類ですね…あなたが呪いを受けた結果、意識はより深い底に追いやられ、こうして私があなたの前に実体化するほどまでに深く私と繋がってしまったというわけです』
「なるほど…どうすれば良い?早いとこ目を覚まさないといけないんだけど」
『…しばらくは休みましょう…今はそれしかありません』
「そうか…ソラ達、大丈夫かな」
俺はソラ達の心配をしながら、打開策を考えるのだった。
////////////////
「ソウヤ…待っててください…バッタモンダーに報いを受けさせて、必ず助けます。…あいつにはソウヤをこんな目に合わせた罰を受けてもらいます…地獄を見せてやる…絶対に許さない…泣いて許しを請われても、容赦しません」
そう眠っているソウヤに告げて、王様達の部屋へと向かう。
そこにはましろさんとツバサ君、そしてシャララ隊長が居た。
「ソラシド市に戻りましょう」
「ソラちゃん?」
「…見た所、王様と王妃様の症状とソウヤの症状は同じです。ソラシド市に戻って、ヨヨさんにこれを治す方法を調べてもらいましょう」
「ソラさん?」
「皆さん、さっきからどうしたんですか?…まぁ、良いです。バッタモンダーがエルちゃんを狙ってくる以上、スカイランドに1人で放っておくわけにはいきません…ここはエルちゃんと一度ソラシド市に戻りましょう…ここで私達がバラバラになる方が危険です」
「それはその通りだが…ソラ、酷い顔をしているぞ…まるで、復讐者の顔だ」
「復讐者…確かにそうかもしれませんね…正直に言えば、今の私はバッタモンダーへの復讐心でいっぱいです…あいつに報いを受けさせるまでは、止まっていられません…絶対に許せませんから…あいつには地獄を見せてやる…ソウヤが受けた何倍もの苦しみを与えて、後悔させてやらないと気がすみません…」
「ソラ…気持ちはわかる。私もあいつを許すことなどできない…バッタモンダー、そしてアンダーグ帝国には私が必ず報いを受けさせる。だから、ソラ、君が復讐に囚われる必要はない」
「隊長になにが出来るっていうんですか!!ランボーグの浄化はプリキュアにしか出来ない!ソウヤが調べていたことを忘れたんですか?ソウヤが調べていた場所にはアンダーグエナジーが残ったままでしたよね?隊長がいくら強くても、ランボーグを浄化出来ないんだったら、意味がないじゃないですか!!」
思わず叫んでしまう。
「…ごめんなさい。ともかく一度ソラシド市に戻りましょう…準備をしてきます」
そう言って、私はその場を後にした。
________
_____
___
「ソラちゃん…大丈夫かな…」
「そうですね…あんなソラさん、初めて見ました」
ツバサ君とそんな会話を交わす。
ソラちゃんの気持ちわかるな…私もバッタモンダーやアンダーグ帝国を許せないよ。
いろんな人を傷つけて…私達の大切な人を傷つけて…絶対に許せない。
…でも、ソウヤ君はきっと私達が復讐に囚われることを望んだりしないよね…だけど、私も怒りを抑えるので精一杯だよ。
うぅ…頭の中ぐちゃぐちゃだよ…いっそソラちゃんみたいに復讐心に囚われた方が楽なのかも…でも、ソウヤ君が好きだと言ってくれた私はきっとそんな私じゃないよね。
「よし!頑張ろう!おばあちゃんならきっと治療法を見つけてくれる…それで、王様達を助けてソウヤ君も助ける!そしたら、また…また…」
堪えきれずに涙が零れる。
「ましろさん…」
「ごめん…なんか涙が…」
「いや、良い…誰かを思って、泣くことは悪いことではない」
「う、うぅ…本当は辛いよ…あいつが許せないよ!今すぐにでも殺したいぐらいに憎いよ!でも、ソウヤ君はきっとそんなこと望まないから…そう思ったら、どうしたら良いかわからなくて…ただ、辛くて、悲しくて…寂しくて…」
「そうか…」
「ソウヤ君…うあぁぁぁ!」
涙が流れてくる。
溢れてきた感情を止められなくて、私はただ泣きじゃくることしかできなかった。
///////////////
「ソラ…ソウヤを連れて行くのか?」
「はい。シャララ隊長には申し訳ありませんが…ソウヤを私達の傍にいさせてください」
「…わかった。私の方でも治せる方法探しておく…アンダーグ帝国の情報も集めておくよ」
「お願いします…それではソラシド市に戻りましょう」
私の言葉にましろさんとツバサ君が頷く。
そうして、私達はヨヨさんが開いてくれたトンネルを通り、ソラシド市へと戻るのでした。
________
_____
___
「そっか…そんなことがあったんだ…ソウヤ君が」
ソラシド市へと戻ってきた私はソウヤを部屋に寝かせてから、ヨヨさんとあげはさんに今まであったことを説明した。
「…っていうか…そのバッタモンダーってやつ、許せないね」
「…おばあちゃん、どうしてアンダーグ帝国はスカイランドを襲うの?…いろんな人を傷つけて、ソウヤ君も傷つけた…どうしてそんなことが出来るの?」
「あれから色々と調べてみたわ。スカイランドとアンダーグ帝国はいわば光と影…正反対の2つの国は大昔に戦って以来、交わることなく過ごしてきた」
「それなのにどうして?」
「…何故今になってスカイランドを襲い、プリンセス・エルを狙うのか?たくさんの書を紐解いても、その答えは見つからなかったわ」
ましろさんの質問に、ヨヨさんがそう答えた。
「そうですか…でも、そんなことはどうでも良いんです…ソウヤを助ける方法は見つかりましたか?」
「えぇ、それは見つかったわ。ランボーグを浄化した時に現れるキラキラエナジー、それをミラーパッドに集めれば、呪いを解く薬が作ることが出来るわ」
「やったね!ソラちゃん!ソウヤ君を助けられるよ!」
「そうですね…確かにそれなら安心です…」
ソウヤを助ける方法がわかり、ひとまず安堵した。
「える?」
「エルちゃんも安心して!この薬が作れたら、パパとママを目覚めさせることが出来るかもしれないよ!」
「パパ、ママ?」
そう言った後、エルちゃんはすぐに泣き出してしまった。
「パ〜パ〜!マ〜マ〜!」
「プ、プリンセス…」
戸惑うツバサ君をよそにあげはさんがエルちゃんを抱っこした。
「よーし、よーし…」
「…まずはエルちゃんの笑顔を取り戻しましょう」
「そうだね。でも、どうすれば良いんだろう?」
ましろさんの言葉にあげはさんが答える。
「子供が喜ぶ、あれしかないでしょ!」
そうして、私達はあげはさんの提案を聞くのでした。
といった感じのメインルート第53話でした!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!