ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回でアニメの2話部分が終わります。
それでは本編をどうぞ!
「ふふっ!どうですか?似合ってますか?」
「うん!似合ってるよ!ソウヤ君も似合ってるって言ってくれて良かったね!」
「はい!ふふふ!」
「ソウヤ君はどんな格好するんだろう…男の子がどんな格好が好きなのかわかんないしなぁ…」
「ソウヤの服も一緒に選びたかったですけど、私達では力になれそうにないですからね…ここで待つしかなさそうです」
服を買い終えた後、ソウヤは自分の服を選んでくるから、待っててと言って、服を選びに行ってしまいました。
最初はソウヤに付いていこうと思っていたのですが、私はましろさんに教えてもらうまでジャージ以外の選択肢がなかったですし、ましろさんも男の子の服については詳しくないということで、結局ソウヤが1人で選ぶことに…
「…ねぇ、聞いても良い?」
「うん?」
「ソラちゃんは、どうしてそんなにまでして、ヒーローになりたいって思ったの?」
「…本物のヒーローを見てしまったから…でしょうか」
ましろさんの質問にそう返しながら、あの日のことを思い出す。
「小さい頃、行ってはいけないと言われていた森に迷い込んでしまったことがあって…その時、ソウヤが助けに来てくれたんです」
「ソウヤ君が?」
「はい。私と年は変わらないのに、怖かったはずなのに、私のことを放っておけなかったから…助けたかったから…って」
「うん…確かにソウヤ君なら言いそうだね」
「でしょう?その後、私達を助けてくれた恩人のおかげで2人共無事に脱出できたんですが…その時まで、ずっと私の手を握ってくれて、『大丈夫!怖くないよ…一緒にお家に帰ろう!』と言って、ずっと励ましてくれていたんです」
あの時、ソウヤの励ましにどれだけ助けられたか…一緒に居てくれて、どれだけ安心したか。
きっと、ソウヤは何でもないことのように思っているんでしょうけど、私にはそれがとても嬉しかった。
「あの時から、私にとってのヒーローはソウヤで、目指すべき目標になったんです…私もソウヤみたいになりたい…彼の力になりたい…私を助けてくれたように、今度は私が助けるんだって…その為に毎日トレーニングして、ヒーロー手帳をつけて…」
「ヒーロー手帳…あの手帳、本当に大切なものだったんだね…」
「はい…まぁ、手帳にはソウヤならこうするだろうなぁって想像しながら、書いたものも多くて…それがバレずに済んだのは不幸中の幸いと言えるかもしれませんが…」
「ソラちゃん…」
「助けてくれぇぇ!」
助けを呼ぶ声が聞こえて振り返ると、昨日襲ってきた怪人の姿があった。
「いただきまーす…うめぇぇ!パワーが漲ってくるのねん!これだけ食べれば…ん?お、お前ら!」
「ざ、ザブトン…!」
「ザブトンじゃないのねん!…カ!バ!ト!ン!」
「しょうこりもなくまた悪いことを!許しませんよ!カツドン!」
「カバトンだって言ってんだろ!わざとか!…えぇい!あのガキンチョはどこだ!」
「まだエルちゃんのことを諦めてなかったんですか!」
ここにエルちゃんがいなくて良かったです…エルちゃんが居たら、カツドンはすぐにエルちゃんを狙ってきたでしょうし。
「フン…まぁ良い、昨日のお礼をするのが先だ…ボッコボコにして、それからネチネチと聞き出してやるのねん!カモン!アンダーグ…」
「ていっ!」
怪人が昨日と同じように怪物を呼び出そうとした瞬間、私達のよく知る人物が怪人を蹴り飛ばした。
「ソウヤ!」
「よくわかんないけど、またこいつが悪さしたってことでオーケー?」
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「よくわかんないけど、またこいつが悪さしたってことでオーケー?」
服屋で、白のTシャツに薄手の黒のパーカー、そして青色のジーンズに黒のスニーカーという格好をし、ソラ達の元へと帰ろうとしたところで助けを呼ぶ声が聞こえて駆け寄った。
そしたら、例の怪人…カバトンって名乗ってたな…まぁ、ともかくそいつが居たのでそのまま蹴り飛ばした。
「ソウヤ!…似合ってますよ!その格好!」
「ありがとう。嬉しいけど、今はそれどころじゃないかな?」
「お前…!もう許さないのねん!カモン!アンダーグエナジー!」
そうして、カバトンによって自動販売機のランボーグが現れた。
うーん、ランボーグが現れる前に蹴っ飛ばしても、結局出てくるのか。
そんなことを思いながら距離を取り、ソラ達の所に向かう。
辺りを見渡すと避難できていない人が何人かいる…幸いにもあいつの狙いは俺達っぽいし、引き付けるだけ引き付けるか。
「さて、とりあえずやるだけやるか」
そう口にして、自販機のランボーグに接近する。
すると、自販機の取り出し口のような場所からペットボトル状のミサイルが飛んできた。
「マジ!?やっば!」
そう叫びつつ、攻撃を回避し、懐に潜り込み、試しに蹴りを入れてみる。
「…思ったより硬いな…なら、攻撃が通じる方法を探してみるか」
そうして、俺はランボーグの周囲を駆けるのだった。
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「やっぱりソウヤはすごいです…」
ソウヤはあの怪物が出てきても、なんの躊躇もなく動き出していた。
今も生身で勝てる方法を考えて、そこには諦めの意思を微塵も感じさせない強い瞳があった。
「ソラちゃん…」
「未熟です…憧れのヒーローにはまだ遠い…それでも今は!ヒーローの出番です!」
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「無限に広がる青い空!キュアスカイ!」
「よしっ…!ソラ!まずはましろさんを安全な所へ!」
プリキュアに変身した直後、ソウヤの声が聞こえてくる。
「はい!」
その声に答え、ましろさんを抱え、建物の屋上に飛ぶ。
「出たな!プリキュア!」
カバトンのそんな叫びを聞きつつ、ソウヤに視線を移す。
ソウヤはランボーグの攻撃をひたすら回避しつつ、何かを待っているようでした。
そして、笑みを浮かべたかと思うと、ランボーグがバランスを崩し倒れ込みました。
「どうなってるのねん!?」
「あれは…!なるほど!そういうことでしたか…流石はソウヤです!」
ソウヤはただ回避していたわけではなく、相手の攻撃によってデコボコになった地面に相手を誘導し、相手が攻撃をしようとした瞬間にバランスを崩すように仕組んだのでしょう。
今なら!
「ソラちゃん、気をつけてね?」
「…!はい!」
ましろさんの言葉を受け、私は下へ飛び降りる。
そして、そのままの勢いでランボーグに向かって攻撃を仕掛ける。
「ヒーローガール!スカイパンチ!」
「スミキッタ〜」
「ランボーグが消えたか…俺も少しは役に立ったかな?」
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「さて、カバトンも逃げ出したみたいだし、帰るとするか」
そんなことを言っていると、ましろさんがソラの手をひきながら、俺のところにやってきた。
「ソウヤ君も来て!」
「え?まぁ、それは全然良いけど」
俺の手も引っ張っていき、ましろさんは走り出した。
そうして、しばらく走っているとましろさんが店に入っていった。
「あ!良かった〜!まだ売り切れてなかった!」
そう言って、ましろさんが手にしたのは一冊の可愛い手帳だった。
あぁ、なるほど…そういうことか。
本当にましろさんは優しい人だな。
「これ、ヒーロー手帳の代わりにならないかな?」
やっぱりましろさんはソラのために手帳をプレゼントしてくれるつもりらしい。
ソラにとって、あの手帳は大切なものだったから。
同じものは用意できないけど、せめてその代わりに、ということだと思う。
そんなましろさんの優しさに、罪悪感が襲ってくる。
俺がもっと早く取り戻していれば…そもそも、ソラの手帳が向こうに飛んでいくのを防いでいれば良かったのに、と。
そうすれば、ましろさんが気を遣わなくても…いや、こんな風に思うのはましろさんに対して失礼か。
「これ、可愛いでしょ?発売前から事前に情報チェックして、おこづかい貯めてたんだ!…でも、今これが必要なのは私じゃなくてソラちゃんって気がするから!…ねっ?プレゼントさせて!」
「ダ、ダメです!もらえません!」
「…良いんじゃないか?ましろさんがソラにプレゼントしたいって言ってるんだし」
「ソウヤ君の言う通りだよ!だから、ね?」
「どうして、そこまで…」
「本物のヒーローを見ちゃったから…かな?」
「…!ふふっ、ありがとうございます!ましろさん…この手帳、大切に使わせていただきますね!」
そうして、ソラは笑みを浮かべながらましろさんからのプレゼントを受け取るのだった。
といった感じの第7話でした!
この小説ではソラのヒーローはソウヤ君で、助けてくれた謎の人物は恩人というふうになっています。
ソウヤ君が入ってはいけないと言われていた森の近くに居た理由はアニメが進んでから後々書いていきたいと思ってます。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!