ヒーローガールとヒーロー気質の転生者   作:振り子メンタル

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メインルート第76話です!

今回でアニメの23話部分が終わります!

それでは、本編をどうぞ!


戦いの後とネタバラシ

「ふぅ…とりあえず、まずはありがとう、あさひ。助けにきてくれて…おかげで助かったよ」

 

「どういたしまして。これで、ソウヤに少しは恩返し出来たかな…」

 

戦いが終わり、みんなに助け出された俺は家でそんな会話を交わす。

 

「恩返しだなんて、そんな大げさな…」

 

「いやいや、自分達の世界を救ってもらったのに、恩を感じないわけないだろ!」

 

「まぁ、それもそうか…俺もあさひに助けてもらった恩を感じてるし。ありがとう…もし、また何か困ったことがあったら呼んでくれ、すぐに駆けつけるから。とはいえ、今の俺は精神体じゃないからな…しばらくは自由に世界を行き来できないか」

 

今回のことで、俺の体の呪いは解け、こうして体をちゃんと動かせるようになった。

 

だが、それは同時に精神体ではなくなったことを意味する。

 

つまり、前みたいに世界を行き来できなくなってしまったわけだ。

 

「…ま、精神体でなくなったとはいえ、出来ることはあるだろうし、どんな形であれ、あさひの力になるよ」

 

「ありがとう、ソウヤ。その気持ちだけでも嬉しい…でも、俺達の世界のことは俺達の力でなんとかするよ!いつまでもソウヤに頼りっぱなしってわけにはいかないし」

 

「そっか…うん。あさひ達なら大丈夫だ!自信を持って!」

 

俺の言葉にあさひは力強く頷いた。

 

そんな会話を交わしていると、ましろさんがあさひを先ほどからずっと見ていることに気づいた。

 

「…ましろさん、あさひの顔に何かついてるのか?」

 

「ううん、そういうわけじゃないんだけどね…こうして、見るとやっぱり私にそっくりだなって」

 

「まぁ、あさひはましろさんの双子の弟だからね、そりゃあ似てるんじゃないかな?」

 

「それもそっか…ねぇねぇ、あさひ君!そっちの私はどんな感じなの?」

 

「こっちの姉さんもこの世界の姉さんと同じで、優しい人だよ。なんなら、みんなほとんど変わらないかな?…ソウヤの世界のソラはちょっとおっかないけど…」

 

「私がどうかしましたか?」

 

最後の部分が上手く聞き取れなかったのか、ソラがそう聞き返す。

 

「えっ!?い、いや…こっちのソラもあんまり変わらないなぁって…」

 

あさひが誤魔化すようにそう口にする。

 

まぁ、俺は聞こえていたから、なんで誤魔化しているのかわかるけどね…ソラに聞かれなくて良かったな、あさひ。

 

「そ、そういえば!ソウヤの体はアンダーグエナジーに蝕まれてたって聞いたけど…もう大丈夫なのか?」

 

話題を変えるようにあさひが言葉を紡いだ。

 

「うん。もう大丈夫だ…ソラの攻撃のおかげで、俺を蝕んでいたアンダーグエナジーは綺麗さっぱり消えたよ」

 

「そっか、それなら良かった…うん?ちょっと待てよ?ランボーグの素体になってたのは、ソウヤの精神体じゃなくて、実際の体ってこと?」

 

「そうなるね」

 

「どうして?だって、ソウヤは今の今まで精神体だったわけだよな?」

 

「…それに、関してはおそらくバッタモンダーがなにかしらの手段を使って、ソウヤの体を家から奪っていったんだと思います」

 

あさひの疑問にソラがそう返す。

 

そっか…そういえば、その時のことはまだ話してなかったな。

 

「…そのことは俺が説明するよ。聞いてくれるか?」

 

俺の言葉にみんなは頷く。

 

「…実は、体を移動させたのは俺なんだ…ちょっとした仕掛けのためにな」

 

「「「「「えぇー!?」」」」」

 

みんなの驚いた声が響いた。

 

まぁ、それもそうだろう…普通に考えたら、バッタモンダーが連れ去ったと思うだろうし。

 

「ソウヤが!?でも、どうしてそんなことを?」

 

ソラがそんな疑問をぶつける。

 

俺はそれに答えるために説明を始める。

 

「まぁ、簡単に言えば、バッタモンダーを欺くためだよ…まず、俺は予め、αスタイルの槍を俺自身の体に仕込んでおいたんだ。そして、アンノウンとの戦闘後、αスタイルの能力で部屋へと移動して、俺の体を抱っこして、元の場所に移動したんだ」

 

そう言いながら、俺はさらに言葉を続ける。

 

「そして、移動した後、俺が体の中に入る。すると、俺の体はαスタイルの姿になり、まるで俺がアンノウンとの戦いの後、力を使い果たして倒れているように見えるというわけだ。だが、精神体の俺は体の中でピンピンしている…そういうカラクリだ」

 

「なるほど…どうして、ソウヤが体を移動させたのかはわかったけど、なんでそんな仕込みをしたんだ?」

 

「その理由は人間をランボーグにした際のデメリットを利用するためと、俺の生命エネルギーがアンダーグエナジーに置きかわっているとバッタモンダーに錯覚させるためだ」

 

あさひの質問にそう返す。

 

だが、あさひとみんなは頭に疑問符を浮かべていた。

 

「…まぁ、要するに、ランボーグになってしまっても俺が必死に抵抗して、ランボーグを弱体化させるためってことだな。バッタモンダーを錯覚させたのは、あいつに精神体の俺がピンピンしてることを勘付かれたら厄介だからだ。たまたま俺の体はアンダーグエナジーに蝕まれていたから、バッタモンダーも勘違いしやすい状況にあったし、それを利用させてもらったんだ」

 

「…すごいな。つまり、俺達があのランボーグと戦えたのはソウヤが必死に抵抗してくれたおかげってことか…」

 

あさひが感心したようにそう口にする。

 

「うん…上手くいって良かった…」

 

「というか、あれでも弱体化してたのか…俺達の攻撃、ほとんど当たらなかったのに」

 

「なんというか…ソウヤの強さを思い知らされますね…」

 

「まぁ、ランボーグになっていた時はリミッターみたいなものも外れていただろうから、普段よりも無茶な動きが出来たってのもあるんだと思う」

 

俺はそう言ってみるが、あさひとソラは苦笑するだけだった。

 

「…まぁ、それはさておき…あさひ、俺達の世界で今回の出来事があったってことは、そっちの世界でも多分同じようなことが起きると思う」

 

「…わかってるよ。絶対にあんな未来にはさせない!」

 

「あんな未来…なるほどね…どういう理由かはわからないけど、あさひはこれから起こることがわかってるのか…あさひ、未来を変えるのは簡単なことじゃない。それでもやるのか?」

 

俺がそう尋ねると、あさひは少し悩んだような顔をした後、力強く答えた。

 

「約束するよ!俺は絶対に絶望の未来を変えてみせる!」

 

「…そっか。わかった!あさひ、頑張れよ!俺は祈るしか出来ないけど、あさひ達なら出来るって信じてる。…エト、あさひを送ってあげてくれ」

 

「もちろん!お任せ下さい!」

 

「ありがとう!それじゃあ、またね。ソウヤ!」

 

「あぁ、またな!あさひ!今度会えたら、遊びに行こう!戦いとか関係なしにさ」

 

「そうだね…今度会えたら、その時は遊びに行こう!」

 

あさひは笑顔でそう答えてくれた。

 

そうして、俺達はあさひの姿が見えなくなるまで見送るのだった。

 

「行ってしまいましたね…」

 

「そうだな…ちょっと心配事はあるけど」

 

「あさひ君の世界でも今回と同じようなことが起きるかもってことだよね?」

 

俺の言葉にましろさんがそう口にする。

 

「うん。それに…あさひが未来を変えても、同じような未来に収束する可能性もある…例えば、犠牲になる人が変わるだけとかね…ともかく、万が一のためにも出来ることを探しておこう」

 

俺はみんなにそう告げながら、あさひ達に何事もないことを祈るのだった。

 

_______

 

____

 

__

 

だが、嫌な予感というのは当たるもので、しばらく経った後、あさひのスカイトーンが砕けてしまった。

 

俺は部屋でスカイトーンが砕けたのを確認し、自分に出来ることを探し始める。

 

「今の俺は精神体じゃないから、世界の壁は超えられない…でも、誰かに声を届けることぐらいは出来るか…この行動はなんの意味もないかもしれない…でも、やらないよりはマシだ」

 

そうして、俺は別の世界のソラに言葉を届けた。

 

俺の言葉で、ソラを立ち直らせることが出来るかはわからない…でも、放っておけなかった。

 

「…とりあえず、あっちのソラに伝えたいことは伝えた…後はエトに頼みがある」

 

「お任せください!」

 

すっかり、こちらの世界にも顔を出せるようになったエトが笑顔でそう口にする。

 

「あさひ達の様子を見てきてくれ。そして、万が一の時はエトのスカイトーンの力で、あっちのみんなをサポートしてくれ」

 

「わかりました!…その、ソウヤ様…もし、私が無事にソウヤ様のお願いを達成したら、ご褒美をください!」

 

「もちろん。俺に出来る範囲なら」

 

「ありがとうございます!よーし、頑張りますよ!」

 

「それじゃあ、気を付けて…行ってらっしゃい!」

 

「行ってきます!」

 

そうして、エトはあさひ達の世界へと向かった。

 

そして、エトが戻るのを待っていると、思いの外早く帰ってきてくれた。

 

「エト!無事か!?」

 

「ソウヤ様!そんなに私のことを心配してくださったんですか?」

 

「当たり前だろ…やっぱり、自分が何も出来ない状況で、誰かに任せるしかないっていうのは怖いな…何かあっても助けることができないし…」

 

「ソウヤ様は優しいですね…心配してくれてありがとうございます!私はこの通り無事ですよ!」

 

「そっか…良かった!エトも無事で…そうだ!あっちの世界の出来事を教えてくれないか?あさひ達がどうなったのかも気になるし」

 

「はい…あちらの世界でのことですが…」

 

そうして、俺はエトからあさひ達の戦いについて、聞かされた。

 

「そっか…あさひ達、なんとかなったんだな…良かった」

 

ホッと胸を撫で下ろすと、砕けていたあさひのスカイトーンが元に戻っていた。

 

「とりあえずは一安心だな…お疲れ様、エト」

 

「いえいえ!ソウヤ様のためですから!…それで、ご褒美なんですが…」

 

「うん。俺に出来る範囲なら叶えるよ」

 

「それじゃあ、今度、デートしてくれませんか?前に言ってくれましたよね?私に外の世界を案内してくれるって…」

 

「もちろん、覚えてるよ。よし、それじゃあ今度、デートしようか!エトとの約束を果たすためにも」

 

「はい!今から楽しみです!」

 

エトは笑みを浮かべてそう口にした。

 

そうして俺達の戦いは、俺達の世界もあさひの世界もハッピーエンドを迎えるのだった。

 




といった感じのメインルート第76話でした!

なんとかまとめることが出来ました…あ、ソウヤとあちらの世界のソラがどんな会話を交わしたのかや、あさひ達の戦いについてはBURNINGさんの『虹のプリズムと夜明けの光』の作品をご覧いただければわかると思います。

それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!
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