ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回はタイトル通り、エトとのデート回になります!
それでは、本編をどうぞ!
「さぁ、ソウヤ様!今日はいろんなところに行きましょう!」
エトはテンション高めにそう口にし、俺の腕に抱きつく。
今日はエトとの約束を果たすために、デートをしに行こうとしていた。
エトは俺との絆で生まれたスカイトーンを手に入れてから、こうして実体化出来るようになったようで、俺としてはエトとの約束を果たせそうで嬉しい。
ただ…
「エト、恰好は変えた方が良いんじゃないかな?そのお姫様のドレスもよく似合ってるけど、流石に街に出かけるとなると、目立ちすぎるし」
「そうですね…では、現代風に装いを変えましょうか」
そうして、エトが光を放ったかと思うと、服装が変わっていた。
その恰好は、長い銀色の髪を束ね、右のサイドポニーテールにし、服装は肩が露出している白の長袖に、黒のミニスカートに黒のタイツに茶色のショートブーツというような恰好だった。
「エト、よく似合ってるよ」
「そう…ですか?ありがとうございます!ソウヤ様!それじゃあ行きましょうか!」
「うん、行こうか」
そうして、俺達はデートに向かうのだった。
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「ソラさん、やっぱりソウヤ君達を尾行するなんてやめましょうよ」
「いいえ、これは必要なことなんです!エトさんが、ソウヤを誑かす可能性は高いです!私のソウヤに手は出させません!」
「私の、なんて言い方はどうかと思うよ、ソラちゃん。私とあげはちゃんもいるんだから」
「そうそう。私達もソウヤ君のこと好きだもん…けど、確かに気になるよね…エトちゃんにはお世話になったけど、いくらなんでも距離が近すぎない?」
「ですよね!やっぱり、彼女は危険です…しっかりと後をつけましょう!」
そうして、私達が尾行を再開すると、ソウヤの腕に抱きついていたエトさんがこちらを見た。
「フフッ!」
そして、勝ち誇ったような笑みをこちらに向けてきました。
「…すみません。やはり尾行はやめて突撃して良いでしょうか…」
「…賛成だよ。エトさんには助けてもらったけど、これは許せないよ…今すぐにでもソウヤ君を連れ去って、縛らなきゃ…」
「そうだね…流石に私もカチンときたよ…邪魔しちゃう?」
「みなさん!落ち着いて!これで邪魔したら、大変なことになりますって!きっと、エトさんもソウヤ君と出かけるのが嬉しいだけで、他意はないですよ…多分」
「…そうですね…今、突撃したら全てが台無しですね…我慢します」
ツバサ君の言葉を聞き、なんとか冷静になった私達は引き続き、尾行を続けるのでした。
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「ソウヤ様、ここは…」
「よく俺達が行く店で、『Pretty Holic』って言うんだよ。香水とかコスメ系があったりして、2階には喫茶店もあって、なかなか楽しいよ」
「なるほど…ここがそうなんですね!色々と試してみても良いですか?」
「もちろん!…そういえば、前にましろさんが書いた絵本、まだ残ってたりするかな?」
コンクールに応募したのは聞いていたけど、内容は知らないんだよな…読めるなら読んでみたいけど、流石に残ってないよな。
俺がそんなことを考えていると、エトが俺の手を強く握り、言葉を紡いだ。
「ソウヤ様…今は私とのデート中です…他の女のことなんか考えないでください」
「え?あ、あぁ…わかった。確かに今のは失礼だったな…よし、それじゃあ色々と試してみよっか!」
「はい!」
俺の言葉にエトは笑顔でそう答えた。
そうして、店に置いている試供品を一通り試し、エトに合いそうな香水を買って、店を出た。
「ソウヤ様!ありがとうございます!この香水、大切にしますね」
「どういたしまして。それじゃあ次は映画を見に行かない?」
「映画ですか!良いですね!さっそく行きましょう!
「オッケー!」
そうして、俺達は映画館へと向かった。
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「ここが映画館!どことなく懐かしい感じがしますね…」
「まぁ、エトも俺が前世で暮らしていた世界に居たわけだし、懐かしいと感じるかもね…俺も転生してから映画館に来るのは初めてだから、なんか懐かしいし」
「そうですか…フフッ!一緒ですね!」
「そうだね。…エトはどんな映画が見たい?」
「うーん…ソウヤ様の見たい映画で良いですよ」
「俺の見たい映画か…うん?これは…シュタインズ・ゲートの映画!?何年か前の映画なのに、どうして?」
驚きながら辺りを見渡すと、どうやらこの映画館は昔の映画をリバイバル放映することがあるらしく、今回はたまたまこの映画が選ばれたようだ。
…なんというか、運命を感じるな…ちょうど最近、タイムトラベル案件が発生したばかりだし。
「…これにしよう!この映画は大好きだし」
「はい!わかりました!…そういえば、どういうお話なんですか?」
「タイムトラベルものの映画って言えば良いのかな?…とりあえず、簡単に概要だけ説明するよ」
そうして、俺はシュタインズ・ゲートの大まかな内容と、この映画の概要を説明した。
「なるほど…少し概要を聞いただけですが、面白そうですね!」
「だろ?俺も友人から進められてアニメから入ったんだけど、すごく面白くてさ!まさか、またこの映画が見られるとは思わなかったよ」
「私も楽しみになってきました!さっそく見ましょう!」
そう言って、エトは俺の手を引き、スクリーンへと向かうのだった。
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「いやぁ…久しぶりに見たけど、やっぱり良いな…感動した…」
「そうですね…私も思わず泣いてしまいました…ヒロインの子の心情が痛いほど伝わってきましたし…ソウヤ様…」
そう言って、エトは俺の腕に抱きつき、言葉を続けた。
「もう二度と、私の前から居なくならないでくださいね…」
「もちろん。皆に心配かけるわけにはいかないし…あんな綱渡りみたいな方法も取りたいとは思わないからな」
「そうですか…でも、やっぱり不安ですね…というわけで、証をくれませんか?」
「証…?」
俺がそう聞き返すと、エトがさらに距離を詰める。
「はい。簡単に言えば…キ…」
「ちょっと待ったー!!」
エトが俺に顔を近づけた瞬間、突如としてそんな声が響いた。
「あれ?ましろさん?それに、ソラもあげはさんも、ツバサ君まで…どうしたの?みんなも映画を観にきたのか?」
「ま、まぁそんな感じかな…」
「それよりも、エトさん!ソウヤから離れて下さい!いくらなんでも近すぎます!」
「それは出来ない相談ですね…それでは、失礼します!」
そう言って、エトは俺の手を引っ張り、その場から走り出した。
その後をみんなが追いかけてくる。
「あははっ!楽しいですね!ソウヤ様!」
「ちょっと想像とは違うけどね…というか、逃げる必要ある?」
「それはまぁ、ソウヤ様との時間が減ってしまいますし…」
「はぁ…わかったよ。こうなったら、とことんまで付き合うよ」
「ありがとうございます!さぁさぁ、愛の逃避行と行きましょう!」
「はいはい。意味のわからないことを言ってないで、行くよ」
「はい!」
そうして、俺達は手を握り走り続けるのだった。
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「ふぅ…疲れた」
家に戻ってきた俺は部屋へと戻り、そう呟く。
エトも疲れたのか、俺の中に戻っていた。
だが、帰ってきたエトは満足げだったので、俺としては嬉しい限りだ。
「ソウヤ…入っても良いですか?」
部屋の外からソラの声が聞こえる。
「うん!どうぞ!」
俺がそう言うなり、ソラはすぐさま部屋に入り、俺に抱きついた。
「ソウヤ!大丈夫ですか?変なことされてませんか?」
「いやいや、エトはそんなことしないって…でも、心配してくれてありがとう」
「はぁ…良かった…もう、心配しましたよ…」
そう言って、ソラは隣に座り、俺の手を握る。
そして、俺に寄りかかる。
「ソウヤ…私達、ちゃんとソウヤを助けられたんですよね…」
「うん、この通りだよ…みんなのおかげで、ちゃんとここに居る」
「はい…ソウヤはここに居ます…ソウヤ、私は二度とこの手を離しません…何が起きても、絶対に」
そう言って、ソラは俺の手を強く握る。
「ソウヤ、大好きです…これからも、ずっとずっと一緒に居てくださいね」
「もちろん」
俺は笑顔でソラにそう口にするのだった。
「あ、そういえば…みんなは何の映画を観に行くつもりだったんだ?」
「え!?…えっと、それは…」
そう言って、ソラはあたふたとし始める。
うん、なんとなくわかった気がする…まぁ、わざわざ言う必要はないか。
「大丈夫。ちょっと気になって聞いただけだから…」
「ソウヤ、ごめんなさい!実はソウヤとエトさんを尾行していました!ソウヤのことが心配で…つい」
「いや、まぁそんなところだとは思ってたけど…まぁ、そんな気にしなくても大丈夫だよ…とはいえ、あんまり尾行とかはしないでほしいけど」
「すみません…」
ソラはシュンとした表情でそう口にする。
「…それじゃあ、お詫びとして今度、シドさんとレミさんに挨拶に行く時にチシューをご馳走してよ。ソラん家のチシュー、すごく美味しいからさ!」
「…!はい!もちろんです!楽しみにしていてください!」
「うん。楽しみにしてるよ!」
俺はソラの笑顔を見ながら、そう答えるのだった。
といった感じのメインルート第77話でした!
以下、ちょっとした短編を書いているので、良ければご覧ください!
〜エトの想い〜
『今日はソウヤ様とデート出来て、幸せでした…』
ソウヤ様の心の中で、香水を抱きしめながらそう口にする。
ソウヤ様とデートして、香水やコスメを見れて…それに、映画も見れました…最後にキスが出来なかったのは少々残念ですが。
それでも、今日は楽しかったです。
ソウヤ様の声も手の感触も、その温かさもすべてがリアルで…実体化して良かったと思いました。
もっとソウヤ様と触れ合いたい…もっと対話したい…私だけのものにしたい。
『フフッ!どんどん欲が溢れてきてしまいます…ダメですね…こんなことを思ってしまって…でも、止められません…』
ソウヤ様が愛しくてしょうがない…大好きで大好きで仕方ありません…
『ソウヤ様…大好きです。また一緒にデートしましょうね』
そうして、今日のデートの余韻に浸りながら、私は眠りにつくのでした。
といった感じの短編でした!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!