ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からアニメの24話部分に入っていきます!
それでは、本編をどうぞ!
夢を見ていた。
自分のようで、自分ではない誰かの夢を。
その夢の自分は誰かと話しをしていた。
家族のように話している自分と誰かはまるで兄妹のようだった。
その誰かを俺はどこかで見たことがあるような気がする。
そこまで考えて、その景色が遠ざかる。
そして、夢の最後で誰かの言葉が響いた。
『お兄ちゃん、またね!』
その言葉を最後に俺は夢から醒めるのだった。
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「う…ん…」
「ソウヤ…すみません、起こしてしまいましたか?」
「ソラ…おはよう。みんな、もう起きてる?」
「はい。それと朗報です!ミラーパッドにキラキラエナジーが貯まって、王様達の呪いを解く、キラキラポーションが出来ましたよ!」
「それは良かった!これで、王様達を助けてあげられるな!」
「はい!それと、ミラーパッドを通じて、別の世界に繋がったって、ヨヨさんが言ってました!」
「別の世界?って、ことはあさひ達の世界とも?」
「はい!」
「マジか!すごいな…でも、あさひと遊ぶっていう約束が思ったより早めに果たせそうで嬉しいな」
「そうですね!また会えるのが楽しみです!もしかしたら、あちらの世界の私達にも会えるかもしれませんし」
「まぁ、そうなったら、ちょっとややこしいことになりそうだけど…でも、楽しみではあるな」
俺がそう答えると、ソラが笑みを浮かべて頷いた。
「よし、それじゃあ準備して、スカイランドに行こう!王様達の呪いを解いて、エルを安心させてあげたいしな」
「はい!行きましょう!ソウヤ!」
そうして、俺達はスカイランドへと向かうのだった。
それにしても、あの夢は一体…最後の言葉も気になるな…まぁ、とりあえずは王様達の元へと向かうか。
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「ソウヤ君!良かった、無事だったんだな…」
「本当に良かった…ソウヤ先輩、あまり無理はしないでくださいね…」
スカイランドにやってきた俺達を出迎えてくれたのは、アリリ副隊長とベリィだった。
「2人共、心配かけてごめん…この通り、今はピンピンしてるから安心してよ」
俺がそう言うと、2人は一瞬呆れたような顔をした後、すぐに笑みを浮かべてくれた。
「まったく、あなたという人は…ソラ、先輩を助けてくれてありがとう」
「いえ、当然のことをしただけです。それに、私1人の力じゃありません」
そう言って、ソラは近くに居た俺とましろさんを手を握り、言葉を続ける。
「みんなの力です!」
「…そうだな。みんなのおかげだ!…あ、みんなと言えば…姉さんはどこに?俺を助けた後、青の護衛隊のみんなに俺のことを報告するって言って、帰っちゃったんだけど」
「あぁ、隊長ならもうすぐこちらに来るはずだ」
アリリ副隊長がそう言うと、姉さんがやってきた。
噂をすればなんとやらだな。
でも、嬉しい限りだ。姉さんに碌にお礼も言えなかったし。
「ソウヤ!すっかり元気になったみたいで良かった…」
「姉さん、改めてありがとう。俺を助けてくれて…碌にお礼も言えなくてごめんね」
「いや、良いんだ…私が説明もせずに帰ってしまったからな…それに、私は嬉しいんだ」
「嬉しい?」
「あぁ…いつもお前に守られてばかりだったからな…これで、少しは情けない姉から成長出来ただろうか…」
「いや…俺は姉さんのことを情けない姉だなんて思ったことは一度もないよ…いつだって姉さんは俺にとって、最高の姉さんだ!」
「ソウヤ…!お前にそう言われると、嬉しいな…」
姉さんはそう言って、照れ隠しなのか、後ろを向いてしまった。
「…隊長、今は存分にソウヤ君を可愛がっても、誰も文句を言いませんよ」
アリリ副隊長がそんなことを言う。
すると、姉さんは振り返り、俺に抱きついた。
「ソウヤ!私はお前の姉さんで本当に良かった!こんなに可愛くて、立派な弟がいて幸せだ!」
「姉さん!?ちょっ!急にどうしたの…変わり身が凄いんだけど…」
「良いじゃないか…先ほどから我慢していたのだから…あぁ…こうやって抱きしめるのは久しぶりだな…ソウヤニウムが私の体を駆け巡っていくのを感じる…」
「その謎の言語、まだ残ってたの!?というか、みんな見てるんだけど!」
そうして、周りを見渡すと、困惑している人が数名…そして、微笑ましそうにこちらを見ているアリリ副隊長と、ベリィの姿があった。
「良かったですね、隊長」
「フフッ!先輩が照れくさそうにしてるのを初めて見ました…良かったですね…シャララ隊長」
その微笑ましいものを見る目はやめてほしいな…まぁ、2人は俺が居ない間、ずっと姉さんを見ていてくれていたわけだし、今の姉さんの様子を見たら、微笑ましく思うのかもしれないな。
「…まぁ、いっか…姉さんの気が済むまでこのままで良いよ…後、アリリ副隊長とベリィもありがとう。姉さんのこと、支えてくれて」
俺がそう言うと、2人は笑顔で頷いた。
そうして、姉さんの気が済むまで待ち、その後王様達の元へと向かった。
そして、キラキラポーションにより、王様と王妃様は深い眠りから目覚め、エルは元気な両親と再会することが出来た。
「プリンセス!」
「えるぅ〜!あい〜!」
両親が目を覚まし、エルは2人の元にハイハイで向かう。
そして、王妃様に抱きしめられる。
「えるぅ〜」
「あぁ…無事で良かった!」
エルの無事を確認し、王様と王妃様は安心したような表情をする。
本当に、また会えて良かったな…エル。
「お二人はバッタモンダーの呪いにかかり、深い闇を彷徨っていました…ですが、もう大丈夫です」
「そうだったのか…」
ヨヨさんの説明に納得したのか、王様はそう答えた。
「ぱぱ!まぁま!」
「お喋り出来るなんて…」
「もう一度呼んでごらん」
エルの成長に2人は涙を流す。
本当にエルは成長したな…こっちまで涙が出てきそうだ。
俺はそんなことを思いながら、王様達の様子を見るのだった。
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「えるぅ〜。えるる〜、え〜る〜」
エルが楽しそうに絵を描いている。
みんなは、王様と王妃様の呪いを解き、ランボーグ化された人を救ったヒーローとして号外の新聞に載り、スカイランドの人々にプリキュアの名前がより知れ渡ることとなった。
その結果、パレードを行う運びとなったのだが、俺はエルに『にーに、えるといっしょ!』と呼び止められ、王様達と一緒にエルを見ることになった。
そんなことを考えていると、エルが絵を描き終えた。
「おぉ〜!この絵は…私と王妃ではないか!」
「そうですね。エル、上手に描けたな」
そう言って、思わずエルは頭を撫でた。
「こうして見ると、本当の兄妹のようだな…うん?これは何かな?」
王様がエルの描いた自動車の絵に興味を示した。
「ぶーぶー」
ハンドルを動かすような動作をしながら、エルが答える。
「ぶーぶー?」
「あー…あっちの世界には自動車っていう、乗り物がありまして…そのことだと思います」
「なるほど…そうであったか…では、これは?」
王様が次に聞いたのは、エルの描いた、おそらく俺達がソラシド市で住んでいる家だ。
「えるのおうち!」
「ここもプリンセスのお家なのですが…」
嬉しそうに絵について話すエルに、王妃様は少し悲しげな顔をする。
「あはは…多分、第2のお家とかそういう意味だと思いますし、気にしなくても良いんじゃないでしょうか」
「お気遣いありがとうございます」
「いえいえ…というか、本当に俺がここに居て良いんですか?場違いでは…」
「いや、ここに居てくれて良かった…私達だけでは、プリンセスの意図を読み取れなかっただろう…それに」
「こえ!」
「うん?」
王様が何かを言いかけるが、エルが自分の絵を見てほしいと言わんばかりに、絵に手を置く。
「おや、プリンセス、これは?」
「ぷりきゅあ!」
エルが見せた絵は俺を含めたプリキュアのみんなが書かれている絵で、それぞれの特徴がちゃんと捉えられていて、プリキュアだとわかる。
すごいな…エル。もしかしたら、俺より上手いのでは?
俺がそんな風に感心していると、エルが立ち上がった。
「と〜ねくと!ひおがるしゅかい!ぷりきゅあ!」
まるで、プリキュアの変身ごっこをするかのように、エルがポーズを決める。
その瞬間、エルの胸の辺りが輝く。
「える!える…」
突然の出来事にエルは驚いたようでバランスを崩す。
俺はエルをすぐさま支え、なんとか安全に座らせる。
「ふぅ…良かった…」
「にーに、あいあと…」
「どういたしまして。…それにしても、さっきの光は一体?」
どことなくプリキュアの光に似ている気がするけど…今は別に敵もいないし、スカイトーンが生み出されたわけでもないのに…どうしてだ?
「今のは…」
「あの時と同じ光!」
どうやら、王様と王妃様はエルから放たれた光に心当たりがあるようだ。
「お二人は何か心当たりがあるんですか?」
「うむ…だが、この話は他のプリキュアも交えて話をしたい…プリンセスのこと…そして、そなたのことを」
「俺のこと、ですか…?」
俺の言葉に2人は頷く。
俺はこれからどんな話を聞かされることになるのか、不安に思いながら、王様と王妃様を見るのだった。
といった感じのメインルート第78話でした!
次回はソラ達視点になると思います。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!