ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回から、アニメの25話部分に入っていきます!
それでは、本編をどうぞ!
「にーに、だっこ!」
「はいはい…」
エルにねだられ、抱きかかえる。
「エルちゃん、お兄ちゃんにべったりだね〜!本当にお兄ちゃんのことが大好きなんだね!」
あげはさんの言葉にエルは笑みを浮かべる。
俺達がスカイランドから帰ってきてからというもの…エルは以前に比べて甘えてくる頻度が増えてきた。
といっても、毎日というわけでもないし、我儘を言ったりもしないから被害は少ないが。
「ソウヤ君もエルちゃんに優しいよね~。やっぱり、お兄ちゃんからすると、妹は可愛いものなのかな?」
「まぁ、そうかもしれない…うちの姉さんも俺に優しいし、弟とか妹は可愛いものなのかも…もちろん、そうじゃない人もいるだろうけど」
「あはは…シャララ隊長とソウヤ君の仲の良さは普通の姉弟とは違う気がするけど…」
何故か苦笑しながら、あげはさんはそう口にする。
俺と姉さんからすると、あれが普通なんだけどな…まぁ、確かに姉さんは心配性ではあるけども。
「まぁ、それはさておき、ソラ達の準備はそろそろ終わったかな?」
「そうだね。ソラちゃん達の所に行こう!」
あげはさんの言葉を聞き、俺は頷く。
ちなみに準備というのは、動物園に向かう準備だ。
ソラ達はその準備をしていたはずなんだけど、未だに部屋から出てこないし、何かあったのかもしれないな。
そんなことを思いながら、あげはさんと一緒に部屋の前にやってきた。
「みんな、準備出来た…って、えぇ!?」
「えっと、どうしたんだ?みんな…」
「える?」
部屋の扉を開けると、そこには奇妙な光景が広がっていた。
何故かアメフトの恰好をしているソラとましろさんとツバサ君という奇妙な光景。
俺はその光景を見て、苦笑するしかできなかった。
「えっと?…流行ってるの?それ」
流石のあげはさんも困惑しているようだ。
そうして、とりあえずアメフトの恰好をやめるように3人に言い、元の服装に戻してもらってから、俺達は動物園に出発するのだった。
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「なるほどね…それであんな奇行に走ったのか」
「奇行って言わないでくださいよ…ボク達はただ、プリンセスを守ろうとしただけです」
俺の膝の上にプニバードの姿で座っているツバサ君はそう口にする。
動物園に向かうためにあげはさんの車に乗り込む際、ツバサ君がプニバードの姿になり、助手席に俺を座らせてくれた。
そして、車の中で事情を聞くと、エルが運命の子だと知り、もっと良いご飯を食べさせた方が良いのではないか…もっと豪華な服を着せた方が良いのではないか等、色々と考えすぎてしまい、何故かアメフトの恰好にたどり着いたらしい。
まぁ、わからないでもないけど。
「みんな、色々考えすぎ!」
「あげはさんの言う通りだ。みんな、色々と考えすぎだよ…例え、エルが運命の子だろうと、俺達にとってのエルが変わるわけじゃないんだからさ」
「そうかもしれませんね…まぁ、わかっていても考えすぎてしまうのですが…」
「これに関しては慣れていくしかないかもね。…ところで、あげはさん…1つ聞きたいんだけど」
「どうしたの?」
「何でまた俺は女装させられているんですか?」
「ほら、アンダーグ帝国の敵がどこかに潜んでいるかもしれないし、変装は大事でしょ?」
「なるほど」
確かにその可能性は高いかもしれない…実際、俺の変装は効果があったしな。
ちなみに今回の恰好は薄紫色の長いウィッグをつけ、黒いキャップを被り、白の長袖に、青のショートパンツに黒のニーハイソックスと白のスニーカーという動きやすい恰好になっている。
「…わかりました。とりあえず、今日はこれで行きましょう」
「そうこなくっちゃ!あっ、見えてきたよ!ソラシド自然公園!」
あげはさんの言葉を聞き、視線を移すと、ソラシド自然公園の看板が目に入った。
そして、俺達は自然公園に入るのだった。
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「わぁ!カピバラですよ!」
自然公園に入り、最初こそエルもソラシド自然公園のティラノサウルスの姿をしたマスコットキャラ、ソラシノサウルスに怯えていたが、みんなが楽しみにしてる様子を見たおかげか、こうして中に入ることができた。
そして、最初にカピバラを見にきたのだ。
「カピバラさん、水浴びしてるね!」
ましろさんの言う通り、カピバラは気持ちよさそうに水浴びしている。
そして、しばらくそんなカピバラを眺めていると、一匹のカピバラがこちらにやってきた。
「あれ?なんかこっち来たよ」
カピバラがエルの前に歩いてくる。
「キューキュー」
〈ご飯ちょうだい〉
「うん?」
「える?」
俺とエルは同時にそう口にする。
今、声が聞こえたような…気のせいだろうか?
「かぴら、ごはん?」
エルの呟きに周囲を見渡すと、ここに訪れた人がカピバラにご飯をあげることが出来るようにカピバラのご飯が置いてあった。
それに気づいたあげはさんが、ご飯のところに向かう。
「私達がご飯をあげられるんだ!それで近づいてきたんだね」
「なるほど…うん?じゃあ今のって幻聴じゃない?」
まさか、俺とエルは動物と話せるのか?これも魂で繋がっている影響なんだろうか。
そんなことを考えながら、カピバラのご飯を取りに行く。
「あ、ソウナさん、プリンセスにご飯を持っていくんですよね?ボクが持っていきますよ」
「…そんなに気を遣わなくても良いんだけど…でも、ありがとう。それじゃあお願いしようかな」
「はい!任せてください!」
そうして、ツバサ君と一緒にエルの元に向かい、持ってきたご飯をエルに渡す。
それをエルは受け取る。
そして、持ってきてくれたツバサ君にお礼を言い、さっそくカピバラにご飯をあげる。
「ど〜ぞ」
「キュー」
〈おいしいよ!〉
「かぴら、おいち〜ね!」
また声が聞こえた…どうやら、俺とエルは動物と話せるようだ。
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「何ですか?あの動物!何だかビヨ〜んってしてます!」
そんな風にソラが興味を示したのはゾウだった。
「あれはゾウだね…うわぁ!久しぶりに見るよ!」
スカイランドにゾウはいなかったから本当に見るのは久しぶりだ。
こうして改めて見ると、本当に大きいよな。
「うわぁ!本当だ!本物のゾウだ!ゾウはあの鼻を手みたいに使うんですよ」
ツバサ君の解説が入り、思わずうんうんと頷く。
ツバサ君は本を読んでいるみたいだし、動物についても詳しいんだろうな。
そんなことを思いながら、次の場所へと向かう。
すると、またまたソラが動物に興味を示した。
「大変です!あのお馬さん、首が伸びちゃってますよ!」
「あれは、キリンさんだね!そういえば、キリンさんってなんで首が長いんだろう…」
「キリンは、高い所にある葉っぱを食べるために進化して、首が長くなったそうですよ」
「そうなんだ!ツバサ君は詳しいね」
「そんな…ボクはただ、本で読んだことがあるだけで」
「それでもすごいよ!教えてくれてありがとう」
「…ソウナさんのためになったなら、良かったです」
「こちらの世界の動物は摩訶不思議です…それにしても、なんだかツバサ君、ソウヤがソウナさんになっている時の様子がおかしいような…」
「あはは…ツバサ君は色々と困惑してるんだよ。ソウナちゃん状態のソウヤ君は本当に女の子みたいだし」
「本当にソウヤ君は演技が上手だよね…」
みんなの視線が気になり、そちらを向く。
「みんな、どうかしたの?」
首を傾げてそう言うと、みんなは何でもないと言って、首を横に振った。
「そう?それじゃあ他の動物を見よう!」
そうして、俺達は他の動物を見ることにするのだった。
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「あっ!あの馬はスカイランドのシマシマウマに似てます!色はちょっと違いますけど…」
「そうだね…シマシマウマは青と白だし」
「ですね」
「「青と白!?」」
俺達の話にましろさんとあげはさんは驚いている。
まぁ、それはそうだろう…こっちの世界のシマウマは黒と白だしな…青と白のシマウマとか、俺もスカイランドで生活してなかったら、驚いたと思うし。
「スカイランドは空の上にありますから。空と同じ色をしていると他の動物から見つかりづらくなるんです」
「それに、シマウマ以外にも牛や犬…あと、パンダなんかも青と白だったりするの」
ツバサ君の言葉に続けるように、俺はそう口にする。
「私達からすると、そっちの方が不思議なんですけど!でも、見てみたいね!」
「うん!見てみたいなぁ〜」
2人の反応を見ていると、エルが動物達に声を掛けた。
「おいで、おいで〜!」
エルがそう言うと、近くの動物達が集まってきた。
「ほ、ほんとに来ちゃったよ!」
「ぞうしゃん、ちりんしゃん、しまましゃん!」
エルが動物達の名前を呼ぶと、みんなエルに挨拶していた。
って、俺にも挨拶してる?なんで…えっ、俺もプリンセス扱い?おかしくない?
「にーに、いっしょだね〜」
「あ、あはは…そうだね、エル」
「まさか、こちらの世界の動物は赤ちゃんが大好きなのでしょうか?」
「まぁ、その可能性はあるかもだけど…多分、エルは動物と話せるんじゃないかな?」
「やっぱり、ソウヤ君もそう思うよね!」
ましろさんの言葉に頷くと、ツバサ君が言葉を続けた。
「わぁ…!それならボク、話してみたい動物がいるんです!」
「話してみたい動物?」
「はい!」
そうして、俺達はツバサ君の話してみたい動物を見に行くことにするのだった。
といった感じのメインルート第81話でした!
それでは、今回はここまで!
ここまでの拝読ありがとうございます!