ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
最近、暑い日が続いていますね…まぁ、夏だからと言われたらそれまでではあるのですが…熱中症にならないように皆さまも気を付けてくださいね。
それでは、本編をどうぞ!
「というわけで、ライオンさんを見にきたわけだけど…」
ツバサ君が話したいと言っていた動物は百獣の王と呼ばれているライオンだった。
だが、今のライオンさんは眠っていた。
「…寝ちゃってますね」
「まぁ、ライオンさんは夜行性だって聞いたことがあるし、今はお昼寝の時間なんだろうね」
俺がそう言うと、ツバサ君が頷く。
「起こすのも申し訳ないし、また機会があったら…」
そう言って、その場から去ろうとすると、ライオンさんが目を覚ました。
「あっ、起きた!起きましたよ!」
ツバサ君が嬉しそうに口にする。
だが、どうやらライオンさんはそうではなかったらしい。
「グルルル…ガオーッ!」
〈うるさい!昼寝の邪魔するな!静かにしろ!〉
ライオンさんの叫びに、俺達は驚いてしまう。
ごめんね…お昼寝の邪魔しちゃって。
俺は心の中で謝罪しつつ、ライオンを見た。
だが、特に反応はない…どうやら、テレパシーみたいな感じではないようだ。
「プリンセス!ライオンさんがなんて言ってるかわかりますか?」
「らいおんしゃん、ぷんぷん!ねんね、しー」
「うるさい…昼寝の邪魔するな、静かにしろだって…ライオンさん、お昼寝の邪魔して、ごめんね」
「そうだったんですね…ライオンさん、ごめんなさい」
「「「ごめんなさい」」」
ツバサ君の言葉にソラ達も続けて謝罪する。
そうして、俺達はその場を後にした。
「…あれ?ソウナさんもライオンさんの言葉がわかったんですか?」
ライオンさんの場所から、他の場所に移動していると、ツバサ君がそんな質問をする。
「うん、そうみたい。最初は幻聴なのかとも思ったんだけど、何回も聞こえたら動物の声が聞こえてるとしか思えないよ…多分、私とエルは魂で繋がっているから、エルと同じ能力も使えるのかも」
「なるほど…」
「なんにしてもすごいですよ!」
ソラが嬉しそうにそう言う。
「にーに、しゅごい!」
「これはエルのおかげでもあるけどね…ありがとう」
そんな会話を交わしながら、俺達は移動を続けるのだった。
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「やっぱり、エルちゃんは動物とお話できるみたいだよ。まさか、ソウヤ君も動物とお話できるとは思わなかったけど」
「そうだね…俺もびっくりしたよ…」
草原で一旦休憩を取ることにし、レジャーシートをひき、おにぎりを食べたりしながら、俺達は和やかに会話を交わす。
「これから、もっといろんな力を使えるようになるんでしょうか?」
「あり得るかも…ただでさえ、私達をプリキュアにしたり、不思議な力を持ってるんだし」
「もしかしたら、空が飛べたり…?」
「力持ちになったり?」
「目からビームを出したり?」
「みんな、想像力が豊かなのはいいけど、発想が飛躍しすぎじゃない?あり得るとしてもプリキュアになるとかだと思うけど…あれ?もしかしてプリキュアになったら、みんなの想像が全部あり得るんじゃ…」
プリキュアになったら、力持ちになるだろうし、空が飛べたりもするかもしれない…目からビームは、正直わからないけど、浄化技が目からビームとかの可能性もなくはない。
冗談で言ってみたつもりだったんだけど、割と有り得そうでちょっとびっくりだ。
「そ…そんなの、ハイパースゴスギ赤ちゃんだよ〜!やっぱり、ご飯にも、もっと拘るべきかも!」
「やっぱり今からでも英才教育をするべきなんでしょうか?」
ましろさんとツバサ君が再び考えすぎモードに突入してしまったようで、頭をかかえていた。
そして、ソラも言葉を続けた。
「まさか、こんなに早くエルちゃんにスカイランド神拳を伝授するときが来るとは…」
「それはまだ早すぎるんじゃ…」
「流石に早すぎるって…そもそも、エルはまだ体が出来てないんだからさ…スカイランド神拳を教えたら体を壊しちゃうよ」
「うっ…確かに、それもそうですね…一体どうすれば!」
ましろさんとツバサ君につられるようにソラまで考えすぎモードになってしまったみたいだ。
「みんな、落ち着いて!また考えすぎモードになっちゃってるよ」
あげはさんがみんなを落ち着かせるためにそう口にする。
「じゃあ、あげはちゃんはどうすれば良いと思う?」
ましろさんがそう尋ね、あげはさんはそれに答えたは
「わかんない」
「「「えぇ〜!」」」
あげはさんの言葉に、みんなは驚く。
そんなみんなの様子を見ながらあげはさんは言葉を続ける。
「だってそれ、プリンセスや運命の子じゃなくたって、パパさんママさん、みんな悩んでいることだし!」
あげはさんの言葉に俺は思わず頷く。
「絵本は何を読めば良い?習い事はさせる?させない?素敵な大人になってほしくて、みんな悩みながら育ててるんだよ」
「そうだね…うちの姉さんも俺の将来について、めちゃくちゃ悩んでくれてたし…俺に隠れて、みんなで家族会議をしてくれるぐらいでさ」
昔、家族会議をしているところを見たことがあり、迫力がすごくて、こっそりとその場から去ったこともあったっけ。
そんなことを考えていると、エルが俺達に声を掛けてくる。
「いたいいたい、ちた?」
「いえ、そういうわけでは…」
「たいのたいの、とんでけ〜!」
俺達の心配をしてくれたのか、エルはそう言ってくれた。
「エル、ありがとう。本当にエルは優しい子だね!」
エルの頭を撫でながら、そう口にする。
「ありがとう!エルちゃん」
「プリンセスのおかげで、いたいのは空の向こうまでとんでいきました!」
俺の言葉にましろさんとツバサ君が続ける。
その言葉にエルは笑顔で返した。
「どたまちて!」
俺はそんなエルの頭を再び撫でる。
エルがどんな風に成長するかはまだわからないけど、このまま心の優しい子に育ってくれたら、嬉しいな。
俺は頭を撫でられて嬉しそうなエルを見ながら、そんなことを思うのだった。
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「わぁ〜!」
「うしゃしゃん、かわい〜ね〜」
俺達が次にやってきたのは、小動物達のコーナーだ。
ソラとましろさん、そしてツバサ君はぷいぷい鳴く小動物を撫でていて、エルはうさぎさんを撫でていた。
俺とあげはさんはその様子を見ていた。
「よ〜ち、よ〜ち」
「エルも楽しそうで良かった。…っ!これは!」
ふと、邪悪な気配を感じる。
これは、カバトンやバッタモンダー…アンノウンとも違う気配だ…アンダーグ帝国の新たな刺客か?
「ソウヤ君、どうかした?」
「…邪悪な気配を感じました…ちょっと様子を見てきます。あげはさんはみんなの様子を見ていてください」
「大丈夫?みんなと一緒に行った方が良いんじゃ…」
「楽しんでいるみんなに伝えるのは申し訳ないし、それに勘違いということもあり得ますから」
「…わかった。私達も後で向かうから、無理だけはしないでね」
「ありがとうございます。それじゃあ行ってきます!」
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そうして、気配の元に辿り着くと、そこには仁王立ちをしているどこかカバトンに似ている男がいた。
「お前は?」
「私はソウナ…プリキュアです。あなたはアンダーグ帝国の刺客ですね?」
「そうか!お前がプリキュアか…我が名はミノトン、アンダーグ帝国最強の武人である。…貴様、只者ではないな…他のプリキュアを待つ間、手合わせ願おう」
「…良いですよ、受けて立ちます!」
そうして、俺はプリキュアへと変身する。
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「静寂ひろがる夜のとばり!キュアナイト!」
「なるほど…お前があのキュアナイトだったか!我は運が良い!まさか、いきなり最強のプリキュアと手合わせ出来るとは!」
「最強のプリキュア?私は随分と高く評価されているんですね…まぁ、今はそれよりも…」
「では、始めようか!キュアナイト!」
そう言ってミノトンが構え、俺も構える。
そして、俺達は同時に飛び出し、お互いの拳がぶつかる。
すぐさま俺は距離を取り、ミノトンが攻撃してくるのを回避する。
すると、ミノトンの蹴りが空を切る。
だが、ミノトンは動揺することもなく、高速で接近し殴り掛かる。
それを俺は受け流し、バランスを崩したミノトンに蹴りを入れる。
(こいつのスピードとパワーはカバトンやバッタモンダー以上だ…アンダーグ帝国最強の武人を名乗るのも頷けるな)
そんなことを考えつつ、戦いを続ける。
そして、再び拳がぶつかる。
そうして、俺達はお互いに距離を取った。
「流石だな、キュアナイト…噂に違わぬ実力だ」
「そちらも。アンダーグ帝国最強の武人を名乗るだけはありますね」
俺達がそんな会話を交わしていると、後ろから声が響く。
「ナイト!無事ですか!」
「無理しないでって言ったのに、もう戦ってるじゃん!」
「本当ですよ!1人で行くなんて、水臭いじゃないですか!」
「私達も一緒に戦うよ!」
「みなさん!…気を付けてください、今回の刺客は今までのやつ以上に強いです」
そうして俺達は合流し、臨戦態勢を取るのだった。
といった感じのメインルート第82話でした!
以下、ちょっとした短編を書いているので、よければご覧ください。
〜ソウナについて〜
「ねぇ、少年…ぶっちゃけ、ソウナちゃんのことどう思ってる?」
「あげはさん!?な、なにを言ってるんですか!」
「今はソウナちゃんもいないしさ、聞かせてよ。大丈夫!誰にも言わないから」
私がそう聞くと、ツバサ君は遠慮がちに言葉を紡いだ。
「…正直、可愛いと思います…もちろん、あれはソウヤ君の変装で、その意図も理解してます…でも」
「でも?」
「こう、仕草が女の子すぎると言いますか…風に揺られている髪を抑えながら、こちらを見る仕草とか、小首を傾げるところとか…可愛さと、い、色っぽさを感じてしまうんです」
そう言って、ツバサ君は顔を真っ赤にする。
「そうなんだ!まぁ、確かに仕草も女の子っぽくしてるよね…本当、演技が上手すぎるというか、なんというか…」
「でしょ!ソウナさんキレイですし、何か良い匂いがしますし、そんなソウナさんが普通に接してくるんですよ!もう、本当におかしくなりそうです…」
「あはは…これは重症だね。まぁ、ソウヤ君はソウヤ君だし、何も変わらないから大丈夫だよ」
「そ、そうですよね…」
未だに困惑したままだったけど、とりあえずツバサ君が落ち着いたみたいで良かった。
それにしても、本当にすごいよね…ソウヤ君のあの演技力はどこから来てるんだろう?今度、聞いてみよう。
そんなことを思いながら、私はツバサ君を連れてみんなと合流するのだった。
といった感じの短編でした!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!