ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
なんか思いついた内容を書いていたら、何故かこんなことに…もしかしたら、暑さにやられているのかもしれません…
まぁ、それはさておき、本編をどうぞ!
「はぁ〜…」
思わず大きなため息をついてしまう。
最近、ボクは大きな悩みを抱えている。
「ツバサ君?どうかしたの?そんなため息ついて」
「ソウヤ君…なんでもないよ」
「そう?それなら良いけどさ」
そう言って、ソウヤ君は作業に戻る。
作業というのは、ソウヤ君がカードゲームのデッキを弄っていることだ。
最近、ソラさんとカードショップに行って、自分のカードも買ってきたらしく、今はそれを組み込んでいる途中なのだとか。
そのことで、ましろさんが嫉妬したのか、『今度は私と行こう?良いよね?』と光の無い瞳でそう言っていた…あれは怖かった…ボクはましろさんを絶対に怒らせないようにしようと誓った。
だが、今のボクはそんな出来事よりも悩みで頭がいっぱいだ。
そして、その悩みはソウヤ君についてだ。
ソウヤ君が女装した姿…ソウナさん状態があまりにもキレイすぎることだ…それは本当に女の子であると錯覚するほどで、混乱してしまう。
そのせいで、ソウナさん状態で接して来る時はドキドキしてしまう。
(ソウヤ君状態なら、特に気にならないのに…本当に何でだろう?)
「ねぇ、ソウヤ君、前から聞きたかったんだけど…」
ふと、あげはさんがそんな風にソウヤ君に質問する。
「なんであんなに演技が上手なの?」
「演技というと…キュアナイトになってる時とか女装してる時の話ですか?」
「そう!前から気になってたんだよね!」
「そう言われましても…その場のノリと勢いでなんとかしてましたね…まぁ、今はキュアナイトに変身することも女装も何度かしてるから、こうやれば良いというのがわかっているので、そうしてますけど」
「そうなんだ…意外とアドリブで頑張ってたんだね…あ!じゃあ私が課題を出すから、その通りのキャラを演じるっていうのやってみない?」
「何で急に?やる必要あります?」
少し嫌そうな顔をしながらソウヤ君はそう口にする。
「まぁまぁ、そんなあからさまに嫌そうな顔しないでよ。ちょっとしたゲームだよ!もし、このゲームをクリア出来たら、私から豪華賞品をプレゼントしちゃいま〜す!」
「豪華賞品ですか…ちなみにどんな?」
「それはクリアしてからのお楽しみだよ!どう?やらない?」
「…どんな賞品かもわからないのにやるのはちょっと…」
「そこをなんとか!お願い!ソウヤ君」
「…はぁ…わかりました。やりましょう…そのゲーム」
あげはさんに押し切られ、渋々といった様子でソウヤ君はそのゲームをすることにした。
「やった!ありがとう!ソウヤ君!」
あげはさんはソウヤ君の手を握り、そう口にする。
「あ、ツバサ君も付き合ってね!キャラを演じるにしても人がいないとやりづらいと思うし」
「えっ!?ぼ、ボクもですか!?」
「うん!…だけど、嫌なら無理に付き合わなくても大丈夫だよ。ツバサ君にはツバサ君の用事があるだろうし」
「…わかりました。ソウヤ君1人だけというのも大変でしょうし、ボクも付き合います!」
「そうこなくっちゃ!じゃあ、ソウヤ君は着替えに行こっか!」
そう言って、あげはさんはソウヤ君の手を引っ張りながら、その場を後にした。
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「はぁ…どうしてこんなことに…」
そう言いながら、姿を見せたのはソウナさん状態のソウヤ君だった。
「まぁそう言わずにさ、いつも通り切り替えていこう!」
「…そうですね!それで、私はどうすれば?」
そう言って、いつも通りのソウナさんへと切り替わる。
その様子を見て、胸の鼓動が速くなる。
「それじゃあ、さっそくクーデレな女の子で行ってみよう!」
「そんな軽い感じでやるんですか!?…まぁ、やれるだけやってみます」
「相手役はツバサ君にお願いするね!それじゃあやってみよう!」
あげはさんの合図と共に、ソウナさんが一度大きく深呼吸をする。
そして、ソウナさんが動き始めた。
「あなた、なにそのだらしない恰好は…身だしなみくらい整えなさい」
「は、はい!す、すみません…」
「まったく…」
そう言って、ソウナさんは近づき、服を直すフリをする。
当然だ、あくまでこれはお芝居なんだから。
「これでよし…本当にあなたと言う人は…こういう恰好を見せるのは私だけにしなさいよ…」
「へっ!?それはどういう…」
そう思わず聞き返してしまうと、フッと笑ってソウナさんが言葉を返す。
「あなたのだらしない姿を見て良いのは私だけ…そういうことよ」
「あ…」
ボクの呟きの後、ソウナさんはあげはさんの元に向かった。
「ふぅ…こんな感じでどうでしょうか?あんまり自信はないんですけど…」
「いやいや!すごかったよ!こんないきなり課題を出したのに、乗り切っちゃうなんて…なんか、私、女の子として負けてる気がする…おかしくない!?」
「いや、そんなこと言われても…あれ?ツバサ君、大丈夫?なんかボーっとしてるけど」
「……はっ!すみません!一瞬、天使が目の前に居たかと…」
「天使って、大げさだよ…まぁ、演技としては100点満点ってことかな?」
そう言って、微笑むソウナさんに目が奪われてしまう。
「うん…これはクリアということで良いかな!それじゃあ賞品を今から用意するから、ソウヤ君は着替えてきて!」
「わかりました…って、今から用意するのね…まぁ、良いか」
そうして、2人が部屋から出ていったのを見た後もボクはその場から動けずにいた。
どうやら、ボクの悩みはまだまだ消えそうにない。
ボクの脳裏には未だにあの時のソウナさんの姿が焼き付いたままなのだから。
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「それで、あげはさん…豪華賞品というのは?」
着替えを終えた俺は、改めてあげはさんに豪華賞品について聞いてみる。
まだツバサ君が戻ってきていないのが気になるが、そのうち戻ってくるだろうと考えて、一番重要な部分を聞いてみることにした。
「それはね…いろいろと悩んだ結果、これになりました!」
そう言って、あげはさんは紙切れのようなものを手渡す。
「これは…紙切れ?いや、なんか書いてるな。なになに…『あげはと1日デート権』…うん?えっと…これは?」
「…恥ずかしいから、言わせないでよ…書いてある通りだよ…」
「な、なるほど…そういうことか…でも、それなら直接言ってくれれば良かったのに…」
「いやぁ…直接言うのはちょっと恥ずかしいし…それに、直接そのまま言ったら、ソウヤ君も断ってただろうし」
「まぁ、確かにそれはそうかも…でも、わざわざ演技させる必要はなかったのでは?」
「あはは…一応それにも理由はあるんだけどね…でも、これは私達が何かするわけにもいかないから」
「…?まぁ、よくわからないけど、とりあえずこれは受け取っておきます。せっかくの景品だし」
「うんうん!受け取って!なんなら、今すぐ使ってくれても良いよ!」
「うーん…それはちょっと勿体ない気がするし、また今度使わせてもらいます」
「わかった!楽しみにしてるね!」
「はい、俺も楽しみにしてます。…それにしても、ツバサ君遅いな…どうしたんだろ?」
「ツバサ君には刺激が強かったかな?…2人で迎えに行こっか!」
「そうですね!一緒に行きましょうか!」
そうして、俺とあげはさんは先ほどの部屋にツバサ君を迎えに行き、部屋で放心状態になっていたツバサ君を連れて、元の場所に戻るのだった。
本当に、今日はよくわからないことばかりだったな…まぁ、あげはさんから賞品も貰えたし、上手く演技も出来たし、それで良しとしよう。
俺はそんなことを思いながら、1日を終えるのだった。
といった感じのメインルート第85話でした!
次回からはアニメの26話部分に入っていきたいと思います!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!