ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からアニメの26話部分に入っていきます!
それでは、本編をどうぞ!
「この空港に来るの久しぶりだな…」
「そうですね…あの時、人を送り届けた以来です」
現在、俺達はももぞら空港に来ている。
なんでも、ましろさんのご両親の仕事が落ち着いたらしく、一度こちらに帰ってくるようで、ご両親を迎えに来るためにここに来ている。
まぁ、ツバサ君とエルがノリノリだったというのもあるが。
俺がそんなことを考えていると、パイロットさんとキャビンアテンダントさんがこちらに歩いてくるのが目に入った。
「あのキリッとした方達は…」
「飛行機を操縦するパイロットさんと、空の旅をエスコートしてくれるキャビンアテンダントさん達です!」
ツバサ君がそう口にする。
「うん、そうだね!あの人達のおかげで、私達は安全で快適な空の旅が出来るんだよ」
俺はツバサ君の言葉にそう続ける。
ちなみに今回もソウナ状態だ…もはや、慣れてしまっている自分に驚きを隠せない…それにしても、変装は大事だけど、これじゃあましろさんのご両親に勘違いされかねないよな…
まぁ、その辺は何とかするとあげはさんが言ってくれたから、それを信じるしかない。
そんなことを考えながら、俺はましろさんのご両親が来るまで、みんなと一緒に空港を回ることにするのだった。
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そうして空港を回り、みんなでたい焼きを食べたり、飛行機の模型を見たり、後、謎の物体も見たりした。
本当にあれは一体何だったんだろう?飛行機の前部分に桃?のようなものがついているやつで、最初はゆるキャラかとも思ったのだが、見た感じ、それとは違っていた。
本当に謎だな…もはや、不気味さを感じるほどだ。
俺がそんなことを考えていると、エルが嬉しそうな声を上げる。
「くーこー、すき!」
「エルも楽しんでいるみたいで良かった…エル、次はもっとすごいのが見られるかもしれないよ!」
「そうだね!次の場所は、少年が一番楽しみにしている場所でもあるし!」
「ボクが一番楽しみにしてる場所…それって!」
ツバサ君は次に行く場所を察したのか、とても嬉しそうな顔をしていた。
そして、俺達はツバサ君が一番楽しみにしている場所へと向かうのだった。
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「やっぱ空港っていえば、飛行機っしょ!」
「そうですね!私も久しぶりに飛行機を近くで見ましたけど、すごいです」
「ソウナさんは近くで見たことがあるんですか!?」
「まぁ、前世の話ですけど、航空ショーを家族で見に行ったことがあって…あの時のショーは本当にすごかったです」
「そうなんですね!確かにソウナさんの目、すごくキラキラしてます。きっと、すごいショーだったんだろうな…」
「そういうツバサ君もすごくキラキラしてる。やっぱりワクワクしてる?」
「はい!夢が叶った今も、飛行機が憧れの存在であることに変わりはないですから」
ツバサ君は瞳を輝かせながらそう口にする。
まぁ、かくいう俺もワクワクしている。飛行機について詳しいというわけでもないんだけど、飛行機は見ているだけでも楽しいし、ワクワクする。
そういえば、やたら戦闘機とか飛行機に詳しい友人が居たな…確か、飛行機はジェットエンジンとかで加速して、翼に風を受けて飛ぶのだとか。確か揚力?だっけ?そういうのがあると言っていた。
「それにしても不思議です…あんなに大きなものが羽ばたきもせず飛ぶなんて…ましろさん、一体どうなっているんです?」
いや、流石にそれはましろさんよりツバサ君に聞くべきことでは?
俺がそんなことを思っていると、ましろさんがツバサ君に近づく。
「ツバサ君、タッチ!」
「まぁ、それが良いよね…ツバサ君、よかったら説明してくれない?」
俺がそう言うと、ツバサ君は説明を始めてくれた。
「鳥は羽ばたくことで風を受けますが、飛行機はジェットエンジンなどで加速して、その時に受ける風の力で飛ぶことが出来るんです」
「ジェットにんじん…?」
「空飛ぶ野菜かな?」
ソラの言葉にましろさんがそうツッコミを入れる。
「ジェットにんじんじゃなくて、ジェットエンジンね…確か、最新の飛行機の重さは約100トンぐらいで、そこに燃料や人、荷物なんかも入れると、さらに重くなるだろうし、そんな飛行機を加速させるジェットエンジンってすごいよね」
「そうですよね!…コホン、鳥も飛行機も翼で受ける風の力で飛んでいて、それを専門用語で言うと…」
「揚力!」
「そう!揚力!…って、今のは誰が?」
聞き覚えのない声で答えが返ってきたことに驚いた俺達が声が聞こえた方に視線を移すと、そこには幼い女の子が居た。
「そんなの簡単すぎよ。風って、目には見えないけど」
そう言いながら、女の子はポシェットからシャボン玉を吹くことができる道具を取り出し、そのままシャボン玉を吹く。
そして、シャボン玉は風に乗って、どこかへ飛んでいく。
「ほら、シャボン玉も風に乗って飛んでくの。風って飛ぶのに凄く大事なのよね」
なるほど…この子はツバサ君と同じく飛行機が好きなんだな…その証拠にポシェットも飛行機模様だし…模様から察するにこの空港の飛行機がモデルだろう。
そういえば、家族はどこにいるんだろう?流石に幼い女の子が1人で空港に来てるとは思えないし…後で聞いてみようか。
「もしかして、君も飛行機に興味が?」
ツバサ君もポシェットから察したのか、そう尋ねた。
「あなたも詳しそうね。一緒に望遠鏡で見ましょう!お姉さんも一緒に見ない?」
「私も?ありがとう。でも、私は大丈夫だよ。2人でどうぞ」
いきなりこちらに声を掛けてくるとは思わず、少し驚きつつもそう返す。
そして、それを聞いた女の子はわかったと言って、ツバサ君と望遠鏡を見に行った。
その後、ソラ達の所に向かうと、ソラが望遠鏡を逆から見ていた。
「凄く遠くに見えます…」
「ソラ、見る所逆だよ…それじゃあ飛行機が見えないよ」
「そうだったんですね!」
そう言うソラを正しい位置に誘導し、一緒に飛行機を見る。
飛び立つ飛行機を望遠鏡で見ることができ、俺とソラも満足できたのだった。
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飛行機を見終わった後、とりあえず休憩を挟むことにし、女の子が自己紹介をした。
「わたしは天野翔子。翔子には空高く飛ぶ子って、意味があるのよ!あなたの名前は?」
「ボクは…」
女の子…翔子ちゃんに声を掛けられたツバサ君は俺とあげはさんの方を見る。
ツバサ君の意図を察した俺とあげはさんは頷いた。
「夕凪…夕凪ツバサです」
「へぇ~、あなたも素敵な名前ね!」
「はい!」
「「夕凪…?」」
ソラとましろさんがそう口にする。
「名字もあった方がなにかと便利でしょ?この前、ソウヤ君と少年と一緒に考えたんだ」
「そうなんだ!」
「うん、中々いい感じの名字を考えられたと思う」
そんな会話を交わしながら、ツバサ君と翔子ちゃんの会話に耳を傾ける。
「翔子ちゃんってほんとに飛行機が好きなんですね」
「そうよ。だってわたし、いつかママみたいなパイロットになるのが夢だもの!」
「じゃあ翔子ちゃんのママって、パイロットさんなんですか?」
「そうなの!今日はね、ママが操縦する飛行機にはじめて乗る日なの」
嬉しそうにそう言う、翔子ちゃんを見ながら、さきほどから気になっていたことを尋ねる。
「そうなんだ!それは楽しみだね!…そういえば、1人みたいだけど、大人の人は?」
「あっ、パパなら今搭乗手続きをしてて…近くで待っててって…あれ?そうだ、わたし…待ってなきゃいけないのに…」
「それは大変です!きっとパパが心配してます!」
「うぐ…どうしよう…ふえぇ…」
自分の置かれた状況がわかってしまったのか、翔子ちゃんは泣き出してしまう。
すぐさま俺とあげはさんは翔子ちゃんに近づき、安心させるようにあげはさんが頭を撫でる。
「大丈夫。一緒に探してあげるから」
「一緒に?パパ、見つかる?」
「もちろん!私はこう見えて人探しは得意なの!それに、きっとパパも翔子ちゃんのことを探してるはずだし」
翔子ちゃんの質問に俺は笑顔でそう答える。
「ソウナちゃんの言う通りだよ!多分、そろそろ…」
あげはさんがそう言うと同時に、チャイムが鳴り響き、アナウンスが流れる。
内容はあげはさんの予想通り、翔子ちゃんをお父さんが探しているという内容で、案内所の方で待っているというアナウンスだった。
「流石ですね、あげはさん」
「ソウナちゃんこそ、アナウンスが鳴らなかったら、本当に探し出す気だったでしょ?」
「それはまぁ…一応、経験はありますからね」
そんな会話を交わしていると、ソラが翔子ちゃんに声を掛けていた。
「では、私の背中に!もう、ジェットにんじんの速さでパパの所に送り届けます!」
「だから、ジェットエンジンね…」
そんなツッコミを入れているうちにソラは翔子ちゃんをおんぶし、すごい速さで走り出した。
だが、すぐさまこちらにUターンし、言葉を紡いだ。
「案内所ってどこですか!?」
「「「でえぇ!?」」」
「あはは…そういえば、ソラは場所を知らなかったね…」
みんながズコーと効果音が鳴りそうなリアクションをしているなか、俺は1人苦笑するのだった。
といった感じのメインルート第86話でした!
上手くいけば、次回でアニメの26話部分が終わると思います。
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!