ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回からアニメの27話部分に入っていくのですが、ソウヤはまた別行動になります。
理由としては単純に、ソウヤならミラーパッドの大抵の特訓をあっさりとクリア出来てしまいそうだからです。
それでは本編をどうぞ!
「今日の花火大会、楽しみだな…」
『そうですね!ソウヤ様!』
あさひ達との特訓により、新しくγスタイルへ変身できるようになってから数日、今日は絵の練習のためのスケッチブックを買いに来ていた。
今はその帰り道だ。
『今日はどんな絵を書くんですか?」
「花火大会があるし、花火の絵でも書こうかなって」
『良いですね!ソウヤ様なら、きっと素敵な絵を書けますよ!』
「あはは…だと良いんだけどね」
俺がエトとそんな会話を交わしていると、目の前に時空の裂け目のような穴が現れた。
「えっ!?なにこの穴…怖っ!さっさと家に帰ろう」
『そうですね!帰りましょう!』
「待って待って!まだ帰らないで、お兄ちゃん!」
穴の向こうから声が聞こえたかと思うと、穴の向こうから手が伸びてきて、俺の腕を掴んだ。
「ちょっ!絵面がホラーなんだけど!」
「良いから早く来て!あ、エトお姉ちゃん、そこにいるんでしょ?お兄ちゃんの荷物、家に持って帰ってあげてね!それじゃあ、お兄ちゃんをお借りするね!ばいば〜い」
「せめて、理由を…!」
そう言うが、俺の手を掴んだ人は答えてくれず、そのまま穴に引きずり込まれてしまうのだった。
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「…うーん…はっ!ここは?」
目を覚ました俺の目に入ってきたのは、スカイランドによく似た景色だった…というより、スカイランドそのものだ。
だが、少し建物とかが変わってるような…
「目が覚めたんだね!お兄ちゃん!」
「お兄ちゃん…?さっきもそう言ってたけど…っ!まさか、君は!」
「やっぱりお兄ちゃんはすぐに気づいてくれたね」
「エル、なのか…?なんか、俺達と同い年くらいになってるけど…」
「そうだよ!お兄ちゃんの可愛い妹、エルだよ!」
そう、さきほど俺を謎の穴に引きずり込んだ人物はエルだった。
だが、俺達の知ってるエルはまだ赤ちゃんだ…それがこんなに大きくなっているということは…
「…ここは、未来のスカイランドとか、そういうパターン?というか、そのノリなに?自分で可愛い妹とか言っちゃってるし…」
「このノリは私なりに学習した結果なのです!ちなみに、お兄ちゃんの言うとおり、ここは12年後のスカイランドだよ」
「絶対、教材間違えてるだろ…と、それは一旦置いといて、ここは12年後のスカイランドなのか…そして、俺が過去から連れて来られたということは、何か厄介事か?」
「流石お兄ちゃん!理解が早くて助かるよ!お兄ちゃんを過去から連れてきたのは、解決してほしい問題があるからなの」
「解決してほしい問題…?もしかして、アンノウン絡みか?」
俺がそう言うと、エルが驚いたような顔をする。
「すごっ!そこまでわかっちゃうんだ!そうなの、こっちで前に遺跡を調査した時に、アンノウンの残滓が見つかったんだけど、こっちのお兄ちゃんは今は忙しい身でさ…」
「なるほど…それで俺を」
「うん。エトお姉ちゃんのスカイトーンを借りて、ちょちょいっと過去からお兄ちゃんを連れてきたってわけ」
「そんな軽い感じで時間超えるなよ…まぁ、エトのスカイトーンなら可能だろうけどさ。…それにしても、何でこの時間軸の俺にしたんだ?もっと強くなった俺の方が良かったんじゃ…」
「それは私も考えたんだけど、お兄ちゃんが未来に来ても、そこまで問題がなく、尚且つ戦闘力がある程度高いお兄ちゃんはあの花火大会の日のお兄ちゃんしかいなくて」
「なるほどな…」
「うん。ごめんね、お兄ちゃん…いきなりこんなこと頼んじゃって…」
エルはそう言って、申し訳なさそうな顔をする。
「いや、大丈夫だよ。異世界であれ、未来の世界であれ、助けを求める人が居るなら助けるさ」
「お兄ちゃん…!ありがとう!」
「どういたしまして!それじゃあ、さっそく案内してくれ」
「うん!ついてきて!お兄ちゃん」
そうして、エルは先に進んでいく。
(やっぱりカッコいいなぁ…お兄ちゃん…いっそのこと、今のうちに既成事実?っていうのを作れば、お兄ちゃんと…えへへ…)
「…何故だろう…今、エルにめっちゃ不穏なことを考えられてた気がする…」
「ま、まさか〜…そ、そんなわけないよ…多分、別の誰かが噂してるんじゃないかな?」
「そうか…ま、とりあえず行ってみよう」
そうして、俺はエルについて行き、アンノウンの残滓が見つかったという遺跡に向かうのだった。
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「はぁ…はぁ…みなさん!大変です!ソウヤ様が…あれ?静かですね…何かあったんでしょうか?」
ソウヤ様が謎の穴に連れ込まれてしまったことをみなさんに伝えるために慌てて家に戻ってきたのですが、どうにも静かです。
私はソウヤ様が買ったものを持ちながら、家の中に入る。
すると、そこにはミラーパッドを手に持ち、どこか悲しそうな顔をしているエルちゃんの姿がありました。
「エルちゃん?どうかしたんですか?みなさんは…」
私は座り込み、エルちゃんと目線を合わせる。
「える、やぁ〜ってしたら、みんなが…」
エルちゃんがそう言って、ミラーパッドを私に渡す。
それを受け取り、確認したおかげで状況を理解できました。
「なるほど…ミラーパッドの隠し機能…ワクワクレッスンモードを起動してしまったわけですか…でも大丈夫ですよ、エルちゃん。みなさんは無事に帰ってきますから」
「ほんと?」
「本当です。だから安心してください」
「エトさんの言うとおりよ、エルちゃん。みんなはきっと戻ってくるわ」
私がエルちゃんと話していると、ヨヨさんがこちらにやってくる。
「エルちゃん、みんなが帰ってきた時のために、今から一緒におやつを作りましょう。きっと、みんな喜んでくれるわ」
ヨヨさんの言葉にエルちゃんは立ち上がる。
「うん…える、ちゅくる!」
そうして、エルちゃんはヨヨさんに自分も一緒に作ると答えた。
そして、エルちゃんは辺りを見渡す。
「にーには?」
「ソウヤ様は……少し、急用が出来てしまったようで、帰りが遅くなるそうです。だから、ソウヤ様の分もお願いしますね!」
「える、にーにのも、ちゅくる!」
「ありがとうございます。私もお手伝いしますね!」
エルちゃんにそう答え、私はヨヨさんとエルちゃんと一緒におやつを作り始めるのでした。
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「あれがアンノウンの残滓が見つかったっていう遺跡か…」
「そうだよ」
遺跡の入口から少し遠くの物陰に隠れながら、そんな会話を交わす。
「…そういえば、今回の遺跡の調査はエルがやったのか?」
「うん。さっきも言ったけど、今のお兄ちゃんは忙しい身だから、私が代わりに調査に行ったんだ」
「ソラを頼らなかったのか?」
「…ソラもソラで護衛隊の仕事が忙しいみたいだから言いづらくて…それに、今日は…」
「今日は?」
「…ううん、なんでもない。とにかく今頼れるのはお兄ちゃんだけなの」
「なるほど、了解。あんまり未来について知るのはよくないし、これ以上の詮索はしないでおくよ」
「それが賢明だよ。それに、未来はわからない方が楽しいだろうし」
「それもそうだな…よし、それじゃあ行こうか」
「うん!」
そうして、俺達は遺跡の中に向かっていく。
「一応、入る前にプリキュアに変身しておこうか」
そして、俺はプリキュアへと変身する。
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「静寂ひろがる夜のとばり!キュアナイト!」
「おぉ〜!お兄ちゃんのプリキュアの姿、久しぶりに見たよ!」
「そうなんだ…」
未来の俺はプリキュアに変身する機会が少なくなってるのかな…まぁ、今はアンノウンの残滓をどうにかするのが先だ。
「さて、プリキュアに変身したし遺跡に入ろう。エルは安全な場所に…」
「大丈夫!今の私は赤ちゃんじゃないし、自分の身は自分で守れるよ!なんなら、お兄ちゃんをサポートするぐらいなら全然出来るから、安心して」
「…そっか、わかった。ただ、あんまり無理はしないようにね」
「もちろん!」
エルの頼もしい返事を聞き、俺は遺跡の中に入る。
すると、俺達の前にボロボロのローブを纏った存在が姿を現した。
「これは、随分と懐かしい気配だ…久しぶりと言っておこうか、キュアナイト」
「…えぇ、お久しぶりですね、アンノウン。私がここに来た理由はわかっていますね?」
「あぁ、もちろんわかっているとも…始めようか」
そう答えて、アンノウンは剣を構える。
俺もそれに倣い、剣を構える。
そうして、未来の世界でのアンノウンとの戦いが始まるのだった。
といった感じのメインルート第89話でした!
今回の未来のエルは完全に私の想像です…実際、どんな感じなのかはわからないので、こういう形になりました。…本当にこういうので良かったのか、不安になりますね…
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!