ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回でアニメの28話部分が終わります。
それでは、本編をどうぞ!
「ふぅ…流石に緊張してきた…」
「大丈夫だよ!リラックス、リラックス!」
「ありがとう…あげはさん」
今日はいよいよファッションショーの日だ。
もちろん、ファッションショーの練習はした。
まりあさんとかぐやさんにも筋が良いと褒められたし、なんとかなる気はする。
俺が男だとバレるかもしれないという不安もあげはさんがサポートしてくれてるおかげで大丈夫そうだ。
そんなことを色々と考えているうちに、落ち着いてきた。
ちなみに俺の衣装は驚くべきことに、キュアナイトのαスタイルの恰好にそっくりだった。
なんでもかぐやさんはキュアナイトの大ファンらしく、キュアナイトのαスタイルが特に好きらしい。
そうして、自分の好きを取り入れつつ、デザインに昇華したのがこの服のようだ。
実際、αスタイルの恰好とは異なっている部分がある。
肩が露出しているし、星の装飾がない。
シックな感じ?と言えば良いんだろうか…上品で落ち着いた印象を受ける服装だ。
「…服も大丈夫そうですね。あげはさん、エルのところに向かいましょうか」
「そうだね!エルちゃんのところに行こ!…それにしてもびっくりしたよ…まさか、かぐ姉ちゃんがキュアナイトの大ファンだったなんて」
「私もびっくりしました…プリキュアは意外と有名なのかもしれませんね」
「そうだね!あ、もしかぐ姉ちゃんに新しいキュアナイトの姿を教えたら喜ぶかな?あの和装スタイル、めっちゃ可愛かったし!」
「あはは…どうでしょうね…まぁ、とにかくこのファッションショーを成功させてからです!」
「それもそうだね。ソウナちゃん、頑張って!応援してる!」
「はい!エルと一緒に頑張ります!」
そうして、俺達はエルの元に向かうのだった。
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「かぁいい…」
エルの元に向かうと、エルは自分の服を見て嬉しそうだった。
「はぁ〜…!エルちゃん、ラブ!めっちゃ似合ってる!」
あげはさんは目がハートになっていて、エルにメロメロ状態のようだ。
確かによく似合ってると思う。
「エル、よく似合ってるよ」
「にーにも、かぁいいよ!」
「あはは…これは喜んで良いのかな…まぁ、かぐやさんのデザインした服は素敵だと思うし、素直にその言葉を受け取っておくね」
そう言いながら、エルの頭を撫でる。
「ふふっ!こうして見ると、兄妹というより姉妹だね!…エルちゃん、あのお姉ちゃん達の所まで歩いていくんだよ」
「うん!」
「エルの後が私の出番だから、後で合流するね」
「うん!」
そう言って、エルはまりあさん達の所まで歩いていった。
エルの登場に、観客から歓声が上がる。
エルも楽しそうにしていたのだが、あまりの歓声にびっくりしてしまったのか、泣きそうな顔をしていた。
「エル…!」
思わず飛び出そうとすると、あげはさんが俺を制し、任せてと一言言ってエルのもとに向かった。
「エルちゃん見て、あの雲、うさぎさんみたいじゃない?」
「える…あ〜!うさぎしゃん!」
「あっちのは羊さんかな?」
「あ〜い、ひつじしゃん!…!あれ、くましゃん!」
「ほんとだ!お空の動物だね!アハハハ」
あげはさんのおかげで、エルは落ち着いてきたようだ。
やっぱり、あげはさんはすごいな。
そんなことを思っていると、周りがざわざわとしてきた。
きっと、いきなり出てきたあげはさんに驚いているんだろう。
「あっ、やば!やっちゃった!…こんな時は…思いっきり楽しんじゃお!」
そうして、あげはさんが急遽参戦することになり、カッコーさんがそれに合わせてミュージックを流し、他のスタッフさんがメイクを施した。
そして、ファッションショーが再開する。
ショーの盛り上がりは最高潮。もはや、俺の出番は必要なさそうだ。
「ソウナちゃん!そろそろ出番よ!」
「はい?でも、盛り上がってますし、私が行く必要はないのでは?」
「何言ってるの〜!ソウナちゃんがいないと、ショーが成功したとは言えないわよ」
「…わかりました」
そう言って、俺は観客が待つ場所に向かう。
そうして、一歩踏み出した。
すると、俺の姿を見た観客が静まり返る。
そして、視線が俺に集中する。
何か失敗してしまっただろうか…まぁ、だとしてもやり切るしかない。
だが、そんな不安はすぐに消え去った。
「綺麗…」
「誰、あの子…超絶美少女なんだけど!」
「あんな可愛い子見たことない!」
「しかもあの服、よく見たら、キュアナイトの服に似てない?」
「確かに!」
「私、キュアナイト大好きなんだよね!」
そんな声が聞こえてくるうちに、どんどん周りが盛り上がっていく。
俺もそれに合わせて、パフォーマンスをする。
ポージングを決めたり、観客に手を振ったり。
後は俺らしくもなく、ウィンクをしてみたり。
その度に歓声が上がった。
そうして、ファッションショーは無事に成功したのだった。
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「はぁ…つ、疲れた…」
「お疲れ様!ソウナちゃん。すごい盛り上がりだったね!最後、ソウナちゃんが登場した時、みんなの視線を全部奪っちゃってたもん!すごいよ!」
「そうですかね…まぁ、ちゃんとファッションショーを成功させられて良かったですけど」
そんな会話を交わしていると、嫌な気配を感じる。
これはミノトンか!
「ソウナちゃん?」
「あげはさん、敵です…あげはさんはみなさんを避難させてください!私は先に行って、迎え討ちます」
「わかった!こっちは任せて!」
あげはさんの言葉を聞き、俺はそのままプリキュアへと変身する。
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「静寂ひろがる夜のとばり!キュアナイト!」
そうして、変身を終えた俺がステージへと戻ると、そこにはミノトンとコードのようなものが何本か伸びている、よくわからないランボーグがいた。
観客は避難しているのか、ステージにはカッコーさんとまりあさんとかぐやさんしか残っていなかった。
あげはさんにはさっき頼んだばかりだし、こんなに早く避難が終わるとは思えないけど。
…もしかしてミノトンが避難させたのか?…色々と迷惑なやつではあるが、こういうところは好感が持てる。
まぁ、はた迷惑であるのは変わらないが。
「来たか!キュアナイト!」
「キュアナイト!?本物!?すごい!リアルキュアナイトじゃん!あの!私、かぐやって言います!良ければサインを…!」
「サインは後で。みなさんは今のうちに避難してください。ここに居ては危険ですから」
「そうね!2人共、今のうちに避難するわよ」
「キュアナイト!助けてくれてありがとう!サインも出来れば…」
「かぐや、今はそれどころじゃないでしょ…助けてくれて、ありがとうございます」
3人はそれぞれそう言って、その場から避難した。
「お待たせ!」
「バタフライ!それにみんなも!」
「出揃ったようだな…プリキュア」
「みんな楽しんでアゲアゲだったのに…」
「楽しい?楽しさなど不要だ」
「みんなのアゲアゲな気持ちをサゲンな!」
「せっかく、ファッションショーが成功したのに、こんな後味の悪い気持ちにさせるなんて許せません…!容赦はしませんよ」
そう言って、俺達は全員でランボーグに飛びかかり、そのままランボーグを遠くに投げ飛ばす。
それに巻き込まれて、ミノトンもランボーグと共に遠くへと飛んでいく。
俺達はそれを追って、ランボーグ達の元へと向かう。
そして、その場に辿り着いた俺達は再び臨戦態勢を取った。
「この程度では鍛え上げた我を倒すことは出来んぞ!」
「もちろん、ここから本番です!プリキュア・ミライレコード!ミライコネクトβナイト!」
そして、俺はβスタイルへと姿を変える。
「ラン…ボーグ!」
ランボーグの咆哮と共にコードのようなものから、赤いレーザー光線が放たれる。
「一か八か…!」
そう言って、スカイはレーザー光線を躱しながら、接近していく。
だが、避けきれず、レーザー光線が命中しそうになる。
「危ない!」
俺はすぐさまスカイを助けにいき、レーザー光線を刀で弾いた。
「ナイト、ありがとうございます…助かりました」
「どういたしまして。…それにしても、あのレーザー光線は厄介ですね」
「無闇に近づいてはダメです!狙い撃ちされますよ」
「ウィングの言うとおりですね…っ!来ます!」
ウィングの言葉に返事をしている途中で、攻撃を察知し、俺はみんなにそう伝える。
ウィングは攻撃を避けていくが、避けきれず攻撃が命中する。
プリズムは小型のプリズムショットで防ぎ、バタフライは蝶型のシールドを展開して防いでいく。
俺は最低限の動きで、それを回避する
(なるほど…これがレーザー光線の軌道、速さ、威力…うん、大体把握した)
俺がそんなことを考えていると、ミノトンが言葉を紡ぐ。
「軟弱者どもが…日々の鍛錬を怠り、チャラチャラした恰好で笑っているからだ」
「みんなで笑う…最高じゃん」
ミノトンの腹が立つ言葉にバタフライがそう呟く。
「いつも笑えるわけじゃない…苦しい時、辛い時、泣きたい時もある。でも、そんな時こそ笑顔で、みんなを笑顔にするために頑張って…頑張って!笑顔が返ってきたら最高なんだって教えてくれた!だから、私もそんな風になりたいんだ!」
あげはさんの言葉が心に響く。
きっと、あげはさんの今までの経験によって言葉に重みがあるんだろう。
「そうですね…バタフライの言う通りです!だからこそ、私もみんなを笑顔にするために、もっとアゲていきます!」
俺の言葉と共に胸の辺りが光り輝き、新たなスカイトーンが出現する。
「バタフライ、力をお借りします!」
そうして、俺は新たなスカイトーンを手に取り、新たな姿へと変身する。
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「プリキュア・ミライレコード!ミライコネクト!ナイトバタフライ!」
スカイトーンをスカイミラージュにセットする。
すると、青みがかった黒髪のポニーテールはそのままに、ミニスカートの黒の和装が赤とピンクを基調としたミニスカートの和装へと変化する。
それに伴い、黒のニーハイソックスが白のニーハイソックスへと変化し、ハイカットブーツが黒のローファーへと変化した。
そして、キュアナイトの刀は淡い白銀の輝きから、淡いピンク色の輝きを放つ。
そうして、キュアナイト、バタフライスタイルが誕生した。
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「これがナイトの新しい姿!」
「バタフライに似てる姿だね」
「うん!ナイトもアゲアゲだね!」
「そうですね…アゲアゲです!バタフライの力、しっかり使わせて頂きますね!」
そう言って、ランボーグに向かう。
それに対してランボーグがレーザー光線を放つ。
それを回避していくが、すべてを避けきれず一部が俺に命中しそうになる。
「「「「ナイト!!」」」」
だが、その攻撃を俺はシールドを出現させて防ぐ。
レーザー光線を回避し、時にシールドを出現させて防ぎ接近する。
「バカな!?あの攻撃をすべて防ぐだと!?」
驚くミノトンをよそに接近していき、ランボーグに辿り着いた俺はランボーグのコードをすべて回転切りで斬り裂いた。
そして、一度距離を取り、浄化技を放つ。
「ヒーローガール!ナイトスラッシュ!」
月の輝きが宿り、刀が淡いピンクの輝きがさらに光り輝く。
そして、そのままランボーグを斬り裂いた。
最後に納刀の動作を行い、ランボーグは完全に浄化された。
「スミキッタ〜」
「なかなかやるな…そうでなくては。我もさらに鍛錬に励むとしよう…ミノトントン」
そうして、ミノトンは去っていった。
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「ふぅ…今日は本当に疲れた…」
「お疲れ様。でも、ソウヤ君、すっごく似合ってたよ」
「うーん…それは喜んで良いんだろうか…」
「でも楽しかったでしょ?」
「まぁ、楽しかったと思います」
「ふふっ!そっか!」
「あ、そうだ、あげはさん。後でサインを書くので、かぐやさんに渡してください」
「そういえば、サインをお願いされてたんだっけ?OK!任せて!」
「はい、お願いします」
そんな会話を交わしながら、俺達は帰路につくのだった。
といった感じのメインルート第93話でした!
以下、ちょっとした短編を書いているので、良ければご覧下さい。
〜サイン〜
「やったぁぁ!キュアナイトのサインだ!あげは、ありがとう!」
「どういたしまして。かぐ姉ちゃんが喜んでくれて良かった!」
「いやぁ、ほんとにありがとう!キュアナイト見てると、アイディアがどんどん湧いてくるんだ!それに、なにより可愛い!カッコいい!もう最高なんだよ!」
「アハハ…まさかかぐ姉ちゃんが、ここまでキュアナイトのファンだったなんてびっくりしたよ」
「私もこんなにテンションが高いかぐやを見るのは久しぶりかも…キュアナイト、すごいね」
「うん!キュアナイトはすごいよ!…私も大好き」
そう言って、私は窓の景色を眺める。
穏やかな時間が流れ、私はまり姉ちゃんとかぐ姉ちゃんと楽しく過ごすのだった。
といった感じの短編でした!
それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!