ヒーローガールとヒーロー気質の転生者 作:振り子メンタル
今回でアニメの30話部分が終わります。
今回は戦闘シーンはなしです。戦いの流れはアニメとほぼ同じと思って頂いて大丈夫です。
それでは、本編をどうぞ!
「う〜ん!やっぱり海って楽しいな」
みんなでスイカを食べた後、ビーチバレーをしたり、砂でいろんなものを作ったりして楽しんだ。
俺は今、ソラとましろさんと一緒に、砂で作ったプールで遊んでいるエル達を見ながら休憩中だ。
「そうですね!海…スカイランドの湖とは、また違った美しさがあります」
「夏休みの最後に来られて良かったね…みんなでさ」
「そうだね。みんなで来られて良かった」
ましろさんの言葉に俺はそう返す。
またみんなとの思い出が1つ増えた。
これからもいろんな思い出をみんなと積み重ねていきたいな。
「あぁっ!」
「急にどうしたんだ?ソラ」
「泳ぎの練習をすっかり忘れていました!」
「なんだそんなことか…もう問題ないと思うけど」
「練習していないんですよ!このままでは…」
「ふふっ!ソラちゃん、大丈夫だよ。ソウヤ君の言う通り、もう大丈夫だと思う」
「どうして…」
「だって、海…楽しかったでしょ?」
「それは…はい。とても楽しかったです!」
ましろさんの質問にソラが笑みを浮かべながら、そう答える。
「だったら、大丈夫。もう泳げると思う」
「うん、俺もそう思う。好きこそものの上手なれとも言うし、まずは楽しむことが大事だ。そして、ソラはもう海を楽しめてる。なら大丈夫だよ」
「ソウヤ…ましろさん…」
「…さて、俺も、もう少し海を満喫するとしよう。…その前にちょっとやることが出来ちゃったけど」
「やること?それは一体…」
「まぁ、いつものやつだよ。…行ってくる」
「…!わかった。ソウヤ君、気をつけてね」
「…まさか、アンノウン?…ソウヤ、気をつけて行ってきてくださいね」
「うん、行ってくる」
そうして、俺はプリキュアへと変身し、ある人物のところに向かうのだった。
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「…あなたがどうしてここに?」
「やはり来たか…プリンセス」
そう口にするのはやはりというべきか、アンノウンだった。
「安心しろ。今日は貴様と戦いにきたわけではない」
「…では何故?」
「貴様に情報を教えにきた」
アンノウンの言葉に疑問符が浮かぶ。
何故アンノウンが俺に情報を教えるのか理解出来なかった。
俺がそんなことを考えていると、アンノウンが言葉を続ける。
「なに、単なる気まぐれだ。…現在のアンダーグ帝国の女王には目的がある。そのためにはプリンセス・エルが必要…これは貴様も知るところだろう」
「えぇ、それは私達も知っていることです。敵のボスが女王だとは知りませんでしたが…まさか、それが情報ではないでしょうね?」
「当然だ。私が伝える情報は女王の名前と、1人の幹部についてだ」
「女王の名前と幹部…もしや、その幹部はスキアヘッドという名前ですか?」
「ほぅ…スキアヘッドについては知っていたか」
「名前だけは。どんな能力を持っているのか、どんな容姿なのかまでは知りませんが」
「スキアヘッドは今まで貴様達が戦ってきた幹部とは格が違う。おそらくミノトンがいなくなれば次に来るのはそいつだろう。だがまぁ、そいつに関しては問題あるまい…プリンセス、貴様の敵ではない」
アンノウンの俺への謎の信頼の言葉を聞きつつ、心の中で苦笑する。
「…ちなみに、どんな能力を持っているんですか?」
「さぁな…だが、奴の言葉に反応して、なにかしらの術が発動する仕組みのようだ」
「なるほど…言霊のようなもの…いや、どちらかというと、詠唱で発動するタイプの魔法に近いのかもしれませんね。それにしても、スキアヘッドの能力について知っているとは…もしかして戦いましたか?」
「あぁ。まさかアンダーグ帝国に入った瞬間に戦う羽目になるとは思わなかった…確かに、私のことを知るものは既にいないだろうが、失礼にもほどがあるだろう」
アンノウンは不満気にそう口にする。
もしかして、俺に情報を教えたのって、その憂さ晴らしをしたいという理由もあったりするんだろうか。
「…そして、現在のアンダーグ帝国の女王の名前はカイザリン・アンダーグ…お前達の戦うべき相手だ」
「カイザリン・アンダーグ…」
それがアンダーグ帝国の女王の名前か。
アンダーグ帝国の女王…一体何者だ…その目的は…まぁ、アンノウンの口ぶりから察するに、アンノウンもそこまでは知らないんだろう。
「…これはあくまで私の推測だが…カイザリン・アンダーグの目的を達成するにはプリンセス・エルの力がまだ自分達で御せる範囲である必要があるのだろう」
「それはどういう…」
「疑問に思わなかったのか?何故、同じくプリンセスの力を持つお前が狙われず、プリンセス・エルが狙われるのか…確かに赤子の方が狙いやすいが、それを加味してもお前がいっさい狙われないというのはおかしい…そうは思わなかったのか?」
「確かに…改めて考えると妙ですね…」
今まで考えたこともなかったことを指摘され、そう呟く。
「それはひとえに、お前の力はすでに奴らが御せる範囲ではないからだ。少なくとも、私はそう考えている」
「なるほど…ということは、もしエルがもっと強い力を手に入れたら…」
「その時は、躊躇なくプリンセス・エルを消そうとするだろうな…」
その言葉を聞き、信じられないという気持ちとそれがあり得るかもしれないという考えが過る。
「せいぜい気をつけろ。奴らは赤子だろうと容赦なく襲い掛かる。…私はそういう行為は好まないがな…あくまで私の目的はキュアナイト、お前だけだ。…だから、他の奴らに負けるようなことにはならないでくれよ?」
「…忠告ありがとうございます。ついでと言ってはなんですが、私の悩みを聞いてもらえますか?」
「なんだ?お前が私に相談するなど、普通は考えられないが…何を企んでいる」
「私もあなたと同じで、ただの気まぐれですよ。…実は、2つのスタイルを合体させる方法を考えているんですが、何か良い方法はありませんか?」
「2つのスタイルを?それは面白い。…ふむ、合体させる方法か…」
そう言って、アンノウンは考え込むような仕草をする。
そして、しばらく考え込んだ後、アンノウンは言葉を続けた。
「それならこういうのはどうだ?」
そうしてアンノウンが考えた方法はデュアルスタイルになるための大きなヒントとなるのだった。
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「う〜ん!海、楽しかったなぁ」
アンノウンと話した後、ランボーグと戦っていたみんなと合流し、見事にランボーグを浄化することができた。
しかも、ソラが泳いでこちらに来てくれたりと、助かった。
あぁ…本当に楽しかった。
途中でアンノウンと話したりもしたせいか、少し海で遊べなかった時もあったが、その後はとても楽しめた。
「そういえば、ソウヤ君…アンノウンと話したって言ってたけど、大丈夫だったの?」
「あぁ、こっちは大丈夫だったよ。珍しくアンノウンがまともでさ…なんならヒントももらった」
「ヒント…?なんのですか?」
「新しい力のヒントだよ」
ソラの質問にそう答えながら、アンノウンに言われた言葉を思い返す。
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『2つのスタイルを合わせるのなら、ベースを決めて、そこからもう一つ重ねがけをすれば良い。例えるなら、遊戯王のエクシーズモンスターだ』
『何故、そこでエクシーズモンスターなんですか?というか、アンノウンもそのカードゲームを知ってるんですね…』
『まぁな。あれはなかなかに面白い…話を戻すが、基本的にエクシーズモンスターは素材となるモンスターを何体か素材にして呼び出すだろう?それと同じように2つのスタイルを合わせれば良い』
『うーん…それはわかっていますが、合わせ方がわからないんです』
『ふむ…ならばいくつか例を挙げよう。2つの力を合わせる時の定番としては、過去と未来、光と闇…炎と氷といったように相反する2つの要素を組み合わせることが多い。まぁ、もちろん相性の良い属性を組み合わせることもあるだろうが』
『過去と未来…光と闇、炎と氷…はっ!もしかしてこれならいけるかもしれません!ありがとうございます!アンノウン』
『フッ。お前が強くなるのは私としてもありがたい…ではまたな』
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「アンノウンが…そんなこともあるんですね」
「そうだね…多分、単なる気まぐれだろうけど…後、私怨もあると思う」
「あはは…なんかアンノウンのイメージが変わるね」
ましろさんがそう言って、苦笑する。
確かにソラとましろさんは俺と一緒にアンノウンと戦ったことがあるし、そう思うのも無理はないだろう。
「まぁ、なにはともあれ楽しい夏だったよ」
「うん。本当に素敵な夏だったねぇ〜」
そんな風に会話を交わしながら、俺達は夕暮れで赤く染まった海を眺めるのだった。
といった感じのメインルート第98話でした!
もうじきこの小説も100話に突入ですね!これも、ひとえに私の作品を読んで頂いている皆様のおかげです!ありがとうございます。
それでは今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!