ヒーローガールとヒーロー気質の転生者   作:振り子メンタル

97 / 112
メインルートの100話です!ついにここまで来ました!今回は100話記念ということで、ソウヤの誕生日回になります!

ちなみにソウヤの誕生日は9月1日です。ソラシド学園の夏休みが何日までなのかはわかりませんが、話の序盤の時間軸的には海回からしばらく経って8月31日になります。

それでは本編をどうぞ!


ソウヤの誕生日パーティー!

「みなさん、今日は集まって頂きありがとうございます」

 

「それは全然良いんだけど、なんでこんな会議みたいになってるの?」

 

「でも、これはこれで雰囲気あるし、良いんじゃない?」

 

「そうですかね…それでソラさん、どうしたんですか?」

 

「える?」

 

今、私はソウヤ以外の皆さんを集めて、話し合いをしようとしていました。

 

その理由は私達にとって、とても大切な事があるからです。

 

「今日、みなさんに集まって頂いたのは他でもありません…明日のソウヤの誕生日についてです」

 

「ソウヤ君の…!」

 

「誕生日!?」

 

「確かにこれは大事な話ですね…」

 

「だいじ!」

 

「その通りです!大事なんです!せっかくの誕生日、ソウヤには楽しんでほしいんです!とはいえ、私1人では上手くいく自信がなくて…みなさんの力を貸してください!」

 

「もちろんだよ!ソウヤ君の誕生日、盛大にお祝いしなくちゃね!」

 

「ましろさん…!」

 

「私も協力するよ!明日、みんなでケーキの材料を買いに行こう!せっかくだし、サプライズしちゃおう!」

 

「良いですね!でも、そうなると…ソウヤ君を誰かに連れ出してもらわないといけませんよね…どうしましょうか?」

 

「そうだね…買い物に行くだけならソウヤ君に家で待ってもらえば良いけど、そのまま家に帰ったら絶対バレるよね…」

 

ツバサ君の言葉にましろさんがそう返す。

 

「ふむ…面白い話をしているな」

 

そんな声が響き、視線を移す。

 

すると、そこにはアンノウンの姿があった。

 

「アンノウン!?どうしてあなたがここに?」

 

「?なにを言っている…ここは、プリティホリックだろ?客として私がいることに問題があるか?」

 

「客!?アンノウンが?」

 

「あぁ。ここのパフェという食べ物が気に入っていてな…たまに食べにくるのだ」

 

「そ、そうなんだ…アンノウン、意外とこっちの世界を満喫してるんだね…」

 

ましろさんがそう言いながら、苦笑する。

 

私も驚きました…まさか、アンノウンがパフェを食べたりするなんて…ソウヤが聞いたら、絶対びっくりするでしょうね。

 

「さて、キュアナイト…ソウヤの誕生日の話だったな。私が連れ出してやろう…必要なのだろう?」

 

「「「「えっ!?」」」」

 

みんなの声が重なる。

 

「なぜ、そこで驚く?他の有象無象の人間なぞどうでもいいが、我が宿敵の誕生日ならば祝わなければな」

 

「えっと…どうしてソウヤの誕生日をあなたが?ソウヤとあなたは敵同士…ですよね?」

 

アンノウンの言葉の意味がわからず、そう尋ねる。

 

「あぁ、その通りだ。いずれは決着をつけなければいけないだろう…だが、それとこれは話が別だ。ソウヤあっての私…私あってのソウヤだからな…ソウヤの誕生日を祝うのは私の誕生日を祝うのに等しい」

 

「どういうこと?」

 

「そもそも私が復活したのは、奴のプリンセスの力が高まったことが原因だ。奴の高まったプリンセスの力を受け、それに対応するかのように私は蘇った。謂わば、私達はお互いがお互いのカウンターなのだ」

 

「お互いがお互いのカウンター…うーん、よくわからないなぁ…でも、今のところアンノウン以外に適任者もいないよね…どうしよう」

 

ましろさんはそう言いながら、腕を組んで考え込んでいる。

 

「…アンノウン、1つ約束してください」

 

「なんだ?」

 

「絶対にソウヤを…他の人を傷つけないでください」

 

「言われるまでもない。私は純粋にソウヤを祝いたいだけだ…それに、他の人間には興味もないし、傷つけるつもりはさらさらない…あくまで私の狙いはキュアナイトだけだからな」

 

アンノウンはそう言って、約束をしてくれました。

 

もちろん、その言葉をすべて信じたわけではありませんが、ひとまずはアンノウンの提案を受けることにしました。

 

「よーし!若干、不安は残るけど…とりあえず明日の誕生日をみんなでアゲちゃおう!」

 

「「「おー!!」」」

 

そうして、私達は明日のソウヤのサプライズパーティーに備え、話し合いをするのだった。

 

/////////////////

 

〜翌日〜

 

「それじゃあソウヤ君、私達、買い物に行ってくるね!」

 

「うん、行ってらっしゃい!…それにしても、随分と大人数だね…何を買いに行くんだ?」

 

「…うん、ちょっとね」

 

「ふ〜ん…了解。気をつけてね」

 

「はい!行ってきます!」

 

そうしてみんなを見送り、部屋へと戻る。

 

「絶対、なんかあるよね…まぁ、みんなが悪いことをするとは思えないから大丈夫だとは思うけど」

 

それにしても、本当にどうしたんだろうな…今日はなにかあっただろうか?

 

そんなことを考えていると、ふといつもの気配を感じた。

 

「マジか…こんな時に…行くしかないか」

 

そうして、俺は気配を感じた場所に向かうのだった。

 

_______

 

_____

 

___

 

「それで…性懲りもなくどうしたんだ?アンノウン」

 

「よく来てくれたな、キュアナイト…いや、今はソウヤか。変身せず来るとは、警戒心はないのか?」

 

「まぁ、疑ってはいるけど、ここはプリティホリックだし、キュアナイトの姿で来たら、色々と大変なことになるしな…それに、あんなにわかりやすく気配を出していたってことは、戦うつもりはなさそうだと思った」

 

わかりやすい気配を出して、わざわざ自分の場所を教える…戦おうという意志があるなら、こんなことはしないだろう。

 

まぁ、もしアンノウンの居る場所が人気のない場所とかなら、戦うつもりだと考えたかもしれないが、プリティホリックにいるとわかった後はその可能性もなくなった。

 

少なくとも、こいつは関係のない人間を巻き込むタイプではないし、人がいるところで戦ったりはしないだろう。

 

「なるほどな…まぁ、その通りだ。私はただ、お前と行きたいところがあるだけだ」

 

「行きたいところ?」

 

「あぁ。カードショップだ」

 

「カードショップ!?アンノウンが?」

 

「そこまで驚くことではなかろう。私がカードゲームをしているのをお前は知っているだろう」

 

「まぁ、前にエクシーズモンスターを例えに出していた辺りから、察してはいたけどさ…でも、なんで俺を誘うんだ?」

 

「フッ…決闘者(デュエリスト)同士が戦う理由など決まっているだろう…ソウヤ、デッキの用意はもちろんしているだろうな?」

 

「えっ…いやまぁ、なんとなく持っていった方が良いと思って持ってきたけども…」

 

「よし!ならばさっさとカードショップへ向かうぞ!」

 

そうして、アンノウンに手を引かれ、俺はカードショップへと向かった。

 

 

 

「…で、着いたのは良いけど…お前、まさかそのローブのまま入るつもりじゃないだろうな?」

 

「当然だろう。待っていろ、すぐに姿を変える」

 

そう言って、アンノウンがローブで隠れていた顔を見せる。

 

長い紫色の髪に、ツリ目の碧色の瞳の端正な顔立ちだった。

 

「うん?どうかしたか?」

 

「いや、ちゃんと顔があったんだなと…てっきり実体がないパターンかと思ってた」

 

「失礼なやつだ…こう見えて、私はレディだ。デリカシーのない発言は流石に傷つく」

 

「あはは…それに関してはごめん。というか、女性だったのか…普段は声が違うのはあのローブの仕様か?」

 

「あぁ、そんなところだ…さて、こんなもので良いだろう」

 

どうやら話しているうちに服装を変えたらしく、先ほどまでのローブはすっかり見えなくなり、代わりに、青のキャップを被り、黒を基調とした現代風の恰好に変わっていた。

 

「さぁ、ソウヤ!私達のデュエルをするぞ!」

 

そんな風にテンション高めにカードショップへと入っていくアンノウンを追って、俺もカードショップに入るのだった。

 

////////////////

 

「ふぅ…なかなかに楽しめたぞ」

 

「俺も楽しかったよ」

 

「お前に一度も勝てなかったのが悔やまれるが…まぁ良い。褒美だ、受け取れ」

 

そう言って、アンノウンはカードを俺に渡す。

 

「ありがとう?…なんのカードだ…うん?死者蘇生のカードか…ありがたいけど、なんでこのカードをチョイスしたんだ?」

 

「私達は共に蘇った存在だからな…私達に相応しいカードだろ?」

 

「まぁ、そうかもしれないな…俺の場合は事情が違いそうだけど…ともかく一応礼は言っておくよ。ありがとう」

 

「気にするな。それではまたな…お前とのデュエル、心が踊った…またデュエルできるのを楽しみにしているぞ」

 

そう言って、アンノウンは消えていった。

 

「あはは…アンノウンのやつ、この世界をエンジョイしてるな…というか、デュエリストに影響を受けすぎじゃないか?…とりあえずそろそろ帰るか」

 

________

 

_____

 

___

 

「ただいま〜!…あれ?まだ誰も帰ってきてないのか?」

 

そういえば、アンノウンに付き合って忘れてたけど、みんなどこに出かけたんだろう?

 

そんなことを考えながら、歩いていくと突如としてパァンと音がなる。

 

「うわっ!なになに…!」

 

「「「「ソウヤ(君)!誕生日おめでとう!!」」」」

 

「おめでとー!」

 

「えっ…!」

 

突然の出来事にしばらくフリーズした後、ようやく事態を呑み込めた。

 

美味しそうな大きなショートケーキに、唐揚げやサンドイッチが並んでいて、とても美味しそうだ。

 

これはつまり…

 

「サプライズパーティーってこと?」

 

「そうですよ!今日はソウヤの誕生日ですから、みんなでサプライズパーティーをしようということになったんです!」

 

「まさか、アンノウンまで協力してくれるとは思わなかったけどね…」

 

「アンノウンが!?マジか…それはかなり意外だな」

 

「だよね…まぁ、結果的にアンノウンのおかげでサプライズに成功したし、オールオッケー!だけどね」

 

「ソウヤ君、改めて誕生日おめでとうございます!」

 

「にーに、おめでと!」

 

「みんな…ありがとう!」

 

みんなのサプライズパーティーに喜びが隠せない。

 

「喜んでくれて良かった!」

 

「本当に嬉しいよ!さっそく食べても良い?」

 

「もちろんだよ!それじゃあ、一緒に食べよう!」

 

そうして、俺達はさっそくみんなが用意してくれたご馳走を食べ始める。

 

「おいしい〜!」

 

「ソウヤ!こっちのサンドイッチも食べてみてください!私が作ったんですよ!はい、あ〜ん」

 

「あ、ありがとう…はむっ!うん!おいしい!ありがとう、ソラ!」

 

「えへへ!ソウヤに喜んでもらえて良かったです」

 

そう言って、ソラは恥ずかしそうに笑みを浮かべる。

 

「ソウヤ君!私が作った唐揚げも食べてみて!」

 

「私からもどうぞ!」

 

「ボクからも!」

 

「えるもあげるー!」

 

「あはは…ありがとう。でも、一気には食べられないかな…」

 

その後、みんなから渡されたものを食べて、感想を言ったり、みんなでちょっとしたゲームをしたりしてサプライズパーティーを楽しむのだった。

 




といった感じのメインルート第100話でした!

以下、ちょっとした短編を書いているので、よければご覧ください。

〜お節介〜

「我ながら、らしくないことをしたものだ…まぁ、ソウヤとのデュエルは楽しかったし、良しとしよう」

最近の私は少し妙だ…こんなお節介までやいてしまうとは。

何度もソウヤと戦う内に絆されてしまったのだろうか?まぁ、だが…存外悪くない気分だ。

いずれは奴とも決着をつけなければいけないが、それまではこんな風に過ごすのも悪くないかもしれないな。

定期的にデュエルに誘うというのも面白いだろう。

「そうだ…聞こえはしないだろうが、言っておかなければな…ソウヤ、誕生日おめでとう。まぁ、あのカードがプレゼントというのは少々物足りないだろうがな…」

私はソウヤに聞こえるはずの無い言葉を呟きながら、夜空を見上げるのだった。


といった感じの短編でした!それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。