食うに困った艦娘が頑張って生きようとする話   作:名無し

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落ち武者

那珂「うわぁ…おっきい…これが琵琶湖かぁ…実物をじっくり見るの初めてだよ!本物の海みたい!」

 

北上「来たことないんだ?」

 

那珂「舞鶴とはかなり離れてるから、来る理由もなかったし!」

 

北上「ふーん……風がなんか海の風みたいだね」

 

天龍「何呑気してるんだ、さっさといこーぜ」

 

春雨「…ぐるっと回るより、琵琶湖を横断した方が早かったりしませんか?」

 

朝霜「歩いて渡るのか?…無理じゃねェけど…」

 

北上「まあ、海よりは波がないから全然いけると思うよ、でも悪目立ちするからやめとこう」

 

山雲「船も通ってますから〜」

 

那珂「あ!ねぇねぇ春雨ちゃん!次は水上ライブとかどう!?」

 

春雨「良いですね!下からライトアップしたりして…映えです!」

 

天龍(こりゃア、時間食いそうだな…)

 

天龍「先に目的終わらせようぜ、そのあとならいくらでも付き合ってやるから」

 

那珂「ホントに!?言ったね!フリフリな衣装でも文句言わないんだよね!?」

 

天龍「うげ…それは勘弁…」

 

那珂「もーダメ!決まり!さっ、舞鶴まであと少しだよ!」

 

山雲「そういえば〜、舞鶴にも基地がありましたよね〜?」

 

北上「舞鶴鎮守府ね」

 

春雨「…あそこにも艦娘が残ってたりするんでしょうか?」

 

那珂「えー!無い無い!絶対無いよ!」

 

天龍「少なくとも、元いた奴らは全員居ないだろうな」

 

山雲「え?」

 

北上「どういう意味」

 

那珂「…知らなかったの?…いや、テレビとか新聞とは縁遠い生活してたんだっけ、舞鶴って言えば、深海棲艦と終戦後にやり合ってさ、とことん行くとこまで行ったんだよね」

 

北上「……成程ね」

 

そりゃあ、生き残りはいても僅か…か

 

天龍「海外でも似た事例はいくつもあったが、あそこまでやり合った基地もそうは無えな」

 

北上(あたしが深海棲艦襲ったのも下手したらそうなってたのかなぁ…大湊なんて襲われてたらひとたまりも無かったよ)

 

春雨「…そんなところの武器庫なんて、平気なんですか?」

 

那珂「うん、大丈夫、舞鶴基地とは無関係だから」

 

天龍「ああ?」

 

那珂「敷地外だし、舞鶴の近くに置いてあるのは舞鶴基地の人達も知らないはずだよ」

 

朝霜「なんでそんなことになってんだ?」

 

那珂「そりゃあ…その、足がつくとマズい仕事とか…ね」

 

天龍「ホントに何してたんだ?」

 

那珂「いろいろだよ、深海棲艦の肩持つ人類ともやり合わなきゃならなかった」

 

北上(…てことは、人間同士…か)

 

那珂「まあ、誇れる仕事じゃ無いけどね」

 

天龍「…お前、武器取りに行くんだよな、誰殺すつもりなんだ?」

 

那珂「あ、そういうのじゃないよ」

 

天龍「あぁ?」

 

那珂「その辺の深海棲艦なら素手でもやれるしね

武器庫に行くのは、みんなの武器を取りに行くの」

 

北上「あたしらってこと?」

 

那珂「そう、流石に素手はきついだろうし…と言っても目立ったりしないような暗器しか持ち歩けないけどね」

 

天龍「……まあ、確かにこいつらにはいるだろうけどよ…」

 

那珂「守りきれない時…ああ、こうすれば良かったって思いたくないから」

 

天龍「…そりゃ、オレも同じだ、そういうことならさっさと行こうぜ」

 

那珂「うん!」

 

北上「……」

 

春雨「北上さん?ずっと湖を見て…どうかしましたか?」

 

北上「……いや、なんか、海の匂いがするからさ」

 

那珂「そんなに海が待ち遠しいの?あと2日くらい頑張れば着くから!」

 

北上「あれ、なんか予定より時間かかってる…」

 

 

 

 

 

天龍「舞鶴到着!長かった!」

 

那珂(ああ…良かった…!結局いろいろ寄り道したけど雑草も虫も食べずに済んだ…!!)

 

春雨「舞鶴市には着きましたけど、どの辺りにあるんですか?」

 

那珂「それはねー」

 

北上「つけばわかるでしょ、さっさと案内してよ」

 

那珂「うん?うん」

 

朝霜「しっかし、街中歩いてっと…人目が嫌に気になるよな」

 

北上「そりゃあ、岐阜で襲われてるし仕方ないよ」

 

天龍「ま、とりあえずのんびり飯でも食いてえトコだけど」

 

春雨「ここまでいろいろ買いましたし、お金に余裕はありません…」

 

北上「手付かずの調味料とその辺の雑草があるじゃん」

 

那珂「絶対嫌!調味料そのまま飲む方がマシ!」

 

北上「高血圧で死ぬっての」

 

 

 

 

北上「まだかかる?」

 

那珂「んー、もうちょいかな」

 

天龍「だいぶん自然豊かなとこだな?」

 

北上「の方が都合がいいよ、人に見られにくくて」

 

足元の拳ほどの大きさの石を上着のポケットに詰める

 

春雨「あの、さっきから何を?」

 

北上「んー、気にしないで、お、こいついいな」

 

丈夫そうなツルを引き抜く

 

那珂「北上さん?」

 

天龍「さっきからツルとか石とか、どうするつもりなんだよそれ」

 

北上「え、編み物するの」

 

朝霜(ホント、良くわかンねェ人…)

 

春雨「お手伝いします!」

 

山雲「私も〜」

 

3人で地べたに座ってツルを編む

 

那珂「え、ちょっと、止まらないでよ」

 

天龍「オイ…」

 

北上「まーまー、一休み一休みってね?」

 

那珂「ちょっとー…」

 

…ツルを編み込んで、先端が網のようになったロープをいくつか作る

残りをできるだけ長く、長く…

 

北上「それにさ、目的地にたどり着くのは今じゃない方が都合がいいんだよ」

 

那珂「え?」

 

北上「湖から海の匂いがしたんだ、変じゃない?」

 

天龍「あ?どういう意味だそれ」

 

北上「深海棲艦っててっきり淡水では生きてけないと思ってたよ、でも陸地で活動してる奴もいるのにバカな考えだった」

 

ツルの網で石を包む

 

那珂「……まさか…」

 

北上「居るよ、ずーっとついて来てるやつ」

 

…小さく茂みが揺れた音がした

まさかバレてないと思ってたんだろうか

 

北上(そんなワケないのに…)

 

立ち上がり、左手にポケットの石を握る

 

北上「先進んでいいよ、アンタらがここにいたら邪魔だからさ」

 

天龍「オイ、まさか石ころで戦う気か?」

 

北上「そうだよ?」

 

那珂「いくらなんでも…」

 

右手で石のついたロープの端を持ち、クルクルと回転させる

ヒュンヒュンと風を切る音がする

 

北上(うん、やっぱり丈夫だ、これならいいね)

 

北上「さて、どこかな〜…っと……」

 

向こうもバレた以上、逃げるより仕留めにくる

逃げるなら脇目も振らずに逃げ出すはず…

 

北上「っ!そこ!!」

 

石を投げつける

鈍い音共に、何かが倒れる

 

那珂「…やったの?」

 

北上「天龍、刀貸して」

 

天龍「はあ?ヤだよ!」

 

北上「…しゃーない、じゃあいいや」

 

ゆっくり歩いて近づく

左手の石をいつでも投げられる状態で、右手は次のロープを掴みながら

 

北上「……おっ…ラッキー」

 

頭にクリティカルヒットして倒れてる…このサイズは重巡級の人型か…

手近な木の枝をへし折る、できるだけ鋭くなるように

ロープと同じ右手に掴み、左手の石を振り上げる

 

北上「わざわざ無防備になってくれるなんて、ついてる…ねっ!」

 

左手の石を深海棲艦の顔面に投げつけ、木の枝喉元に突き刺す

奇声を上げて暴れる深海棲艦をロープ付きの石で顔面殴打

 

北上「んー、やっぱり生きてるじゃん…その往生際の悪さ気に入ったよ」

 

朝霜「な、なんだこの人…」

 

春雨「見ない方がいいですよ…」

 

山雲「北上さん、容赦無いですから…」

 

天龍「うぇっ…!」

 

那珂「刺激、強かった?」

 

天龍「…グロいのは、慣れてる…でも、アイツ、オカシイだろ…!なんで笑ってあんなこと…」

 

北上「深海棲艦が相手だからだよ」

 

那珂「……」

 

完全に動かなくなった深海棲艦を蹴って茂みに押しやる

 

北上「深海棲艦は殺した方がいい、殺すべきだ…だからやった」

 

天龍「…もっとやり方が…」

 

北上「無いよ、刀貸してくれてたら斬り倒せば良かったけどさ」

 

天龍「……チッ…」

 

朝霜(…ちょっと前に未来語ったのと、同じ口でそんな…)

 

北上「さて、早く武器庫に行かない?尾行はコイツ1匹みたいだし、勘付かれる前にさぁ」

 

那珂「…うん」

 

天龍(…那珂よりヤベェな…)

 

 

 

 

 

那珂「あ、あった、あそこ」

 

北上「…どこ?」

 

山林の中、あたりに武器庫らしい建物は…

 

那珂「そこだよ、ほら、その岩」

 

天龍「岩ぁ?」

 

…確かに、平べったい岩みたいなのがあるけど…

 

北上「まさかの地下?」

 

那珂「そういうコト、入ろうか、みんな、手を貸して?」

 

協力して岩を押し除ける

 

北上(こりゃあ、艦娘が何人もいないと開かないわ)

 

最高のセキュリティかもしれない…

 

天龍「…地下通路か…暗いな」

 

那珂「灯りは奥に……あれ?」

 

北上「どうかした?」

 

那珂「血の跡がある、ほら」

 

天龍「…乾いてるな、随分前についた跡らしいが…」

 

北上「……大量に流れてるって感じゃないけど、この出方は…ダメそうだね」

 

春雨(なんで冷静に分析してるんですか…)

 

北上「敵だと思う?」

 

那珂「そう思って動いた方が身のためかなぁ…」

 

天龍「だな」

 

天龍が刀を抜く

 

北上(…血の匂いはしない、でも…何か居る)

 

北上「3人は下がってな、危ないから」

 

春雨達を背中に隠しながらゆっくりと進む

光源は入り口からさしてくる光のみ…

 

天龍「…暗いせいで、何も見えねぇ…」

 

那珂「…なにか踏んだ…あ、これ…籠手(こて)だ、しかも、私の使ってた奴」

 

天龍「目当てのやつか?」

 

那珂「うん…」

 

北上「ねえ、足元ごちゃごちゃしてるしライターつける?リスキーかな」

 

那珂「いや、つけていいよ…北上さん、燃料の匂いとかはしてない?」

 

北上「充満はしてない…つけるよ?…っ」

 

ライターに火をつけた瞬間、何かが光を反射して…

 

那珂「っ!」

 

天龍「らぁっ!!」

 

金属音が響く

 

北上「…わお、良い反応してる…」

 

危なかった、反応できなかった…

天龍と那珂が振り下ろされた刀を受け止めてくれなかったら、腕が切り落とされてた

 

天龍「…重てぇな…しかも真っ直ぐで…良い太刀筋じゃねぇか…!」

 

那珂「2人係じゃなきゃ、腕折れてたかも…!籠手割れたし…」

 

春雨「ひ、人…!?」

 

山城「くっ…!」

 

那珂「見たとこ、艦娘みたいだけど…お話しできるかな…?」

 

山城「…何者なのよ、アンタら」

 

那珂「この武器庫の管理してた基地の人間だよ」

 

北上「と、その付き添い5人」

 

山城「……6人、か…全員艦娘…それなら…私は山城、襲って悪かったわね」

 

山城が刀を鞘に収める

 

天龍(おお、艤装じゃ無えタイプの刀、久々に見た)

 

那珂「なんでここに?」

 

山城「…逃げて来たのよ、深海棲艦から…随分と前にね」

 

北上「あの入口の血は誰の?」

 

山城「……電気をつけて」

 

パッと周りが明るくなる

 

北上「…2人…いや」

 

山城「霧島、それから…扶桑姉様よ」

 

那珂「……ねえ」

 

天龍「何もいうな」

 

北上(多分、電気つけた方が霧島ってやつか)

 

乾き切った血溜まりの中心にある死体が、扶桑って奴だと思われる

 

山城「……そんな目を向けないで…正気を疑う必要は無いわ、もう、受け入れてるから」

 

那珂「…そう、ごめん」

 

…奥にいる、霧島って奴は…どこか不安げにこちらを睨んでる

にしても、山城も霧島も…

 

北上「いつからここにいんの」

 

山城「覚えてないわ」

 

霧島「…最後の抵抗から果たしてどれだけ経ったか」

 

天龍「舞鶴がやり合ってから2年だ」

 

山城「…2年?もう、そんなに…」

 

北上「はあー、ここに2年か…道理で酷くやつれてる訳だ」

 

那珂「外にはずっと出てないの?」

 

山城「…深海棲艦から逃げてる時にね、たまたまここに逃げ込んだけど…出れなくなったのよ」

 

天龍「なんでだよ」

 

山城「入る時は3人だったのに、今は2人だから」

 

天龍「……それは、悪リィ」

 

北上「天龍って……頭悪いんだねぇ…?」

 

天龍「…チッ」

 

山城「……ここの物資を勝手に食べて、今日まで生き延びて来た、ごめんなさい」

 

那珂「それは気にしないで、うん、全然良いから」

 

北上「食糧、どんなくらい残ってるの?」

 

山城「あそこ、まだまだ食べきれないほどあるわ」

 

春雨「うわぁ…」

 

山雲「…すごい量…」

 

那珂「呉が1年戦えるレベルの備蓄だからね、数人で食べ切れる訳ないよ」

 

北上「それ武器庫って言わないんじゃ」

 

那珂「ちゃんと武器があるんだって、この奥に」

 

山城「ねえ、聞いても良い?」

 

那珂「ん?なに?」

 

山城「…外はどうなってるの?」

 

那珂「…あー…悪くないんじゃない?」

 

山城「…そう…」

 

春雨「北上さん!」

 

北上「どしたの、春雨」

 

春雨「外を見にいったら、深海棲艦の艦載機が!」

 

北上「……わかった」

 

天龍「どうする気だ?」

 

北上「武器あるんでしょ、頂戴」

 

那珂「好きなようにして良いよ、私もやるからさ」

 

 

 

 

 

戦艦棲姫「…ナンダ、コレハ…」

 

北上「獲物発見…やっぱお前か」

 

両手の主砲を深海棲艦に向ける

 

戦艦棲姫「オマエガヤッタノカ?」

 

北上「…ああ、その死体?そうだよ?1匹やられた時点で逃げれば良かったのにさ、次々くるから全部処理した

でも、砲撃したらアンタに気づかれるだろうから、ぜーんぶ殴り倒さなきゃいけなかったけど…3匹も殴り殺すのは大変だったぁ…」

 

戦艦棲姫「……フン、コノ程度ノ数ヲ始末シタ程度デ…」

 

戦艦棲姫の後ろから更に深海棲艦が現れる

 

北上(…多いなぁ…でも、遮蔽物があれば…やれるか)

 

キョロキョロと辺りの木を確認する

 

戦艦棲姫「…逃ゲテモ無駄ダゾ」

 

北上「ああ、心配しないで、アンタここで殺すからさ」

 

戦艦棲姫「ナニ?」

 

手近な深海棲艦を2匹撃ち抜く

 

北上「あと、あたし“よーいドン”とかしらないから」

 

戦艦棲姫「キサ…ッ!?」

 

戦艦棲姫の顔面を撃ち、木々の間に駆け込む

 

戦艦棲姫「ゴホッ…クソッ!追エ!」

 

北上(…さて、どこまで予想通りかな)

 

追いかけて来てる深海棲艦を両手の主砲で応戦しながら逃げる

とにかく、うまく距離をとる

 

戦艦棲姫は指示に熱中してるのか、全然動く気配が無い…

読みが正しいのなら…おそらく

 

戦艦棲姫「クソッ!チョコマカト!…ッ!?」

 

天龍「っらぁ!!」

 

戦艦棲姫「グゥッ!?ナ、ナンダ!オ前…」

 

天龍が飛び出して斬りかかり…

 

那珂「背中貰った!!」

 

意識が向いたところを背後から那珂が飛び蹴り

 

戦艦棲姫「ガァァァッ!!クソッ!貴様ラハナンダ!!」

 

天龍「答えるまでも無え!」

 

那珂「行くよ、天龍ちゃん!」

 

…やっぱり、前のデカブツの時もそうだったけど、あいつらは他の深海棲艦を操れる

そして、その間本体は無防備…!

 

北上「で、本体を優先したら…」

 

あたしを追っかけてる雑魚は…動きがバラけた

 

北上「…よし」

 

主砲を撃ち続ける、木々のおかげで移動するルートは絞りやすい

でてくるところを狙い撃てば、それだけで圧倒できる

 

だけど、もし木々に隠れて回り込む奴らが居たら…

 

イ級「ギィィッ!」

 

ト級「ギシャァァァッ!」

 

左右から挟み込むように深海棲艦が飛び出す

…が、ロープに絡め取られ、動きが止まる

 

北上「単純だねぇ…ちゃんと用意してるっての」

 

1匹ずつ、確実に撃ち抜いて仕留める

 

北上「さて、あとは?…ん…?」

 

ヲ級「……」

 

 

 

 

那珂「やぁっ!」

 

戦艦棲姫「グフッ…!…クソ…!」

 

天龍「どうしたよ!その程度か!?」

 

戦艦棲姫(マズイ…コノママデハヤラレル…ッ?……イヤ、イイ…!イイゾ!)

 

那珂「…なんでこいつ笑ってるの?」

 

天龍「知るかよ」

 

戦艦棲姫「…ドコダ、ドコニ居ル?……ソコカ…ソコダナ!」

 

那珂「逃げた!?」

 

天龍「あ!待て!」

 

那珂(足速っ!?…ていうか、この方向…!)

 

天龍「オイ!武器庫に入ったぞ!?」

 

那珂「ダメ!絶対に許さない!!」

 

階段を飛び降りて、辺りを見回す

 

春雨「な、那珂さん!」

 

山雲「お、奥に…」

 

那珂「よかった!無事!?」

 

朝霜「こっちは大丈夫だ!でも…」

 

那珂「っ!?」

 

天龍「耳がっ…!」

 

悲鳴、というよりは…衝撃波のように、音が響く

でも、確かに、それは悲鳴で…

 

戦艦棲姫「……ククッ…」

 

奥から戦艦棲姫が顔を出す

そして、その(かたわ)らには…

 

那珂「……嘘でしょ…!?」

 

天龍「…なんつー趣味してやがる…!」

 

…さっきまで、干からびた死体だった

死体だったのに

 

扶桑「……」

 

戦艦棲姫「サア…楽シイ時間ノ始マリダ!」


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