食うに困った艦娘が頑張って生きようとする話 作:名無し
阿武隈「…よし、準備完了!」
山に入るのは怖いけど、周辺でもいろんなものが手に入った
今日は北上さんが出かけていない、だから私が食糧を集める…コレで釣りをする
…私だって、駆逐艦の子達より年上なんだから頑張って、お姉さんってところを見せる!
細くてしなやかな
コレをいくつか作る
それと、裁縫用の細い針
…今まではコレを焼いて曲げたりして使ってたみたいだけど…
阿武隈「ねえねえ、曙ちゃん、こんな感じならどうかな?」
曙「…何それ?なんで真ん中で括ってあるの?」
発想の転換
私は針の先端と糸を通す所のちょうど中心位を包丁で削り、小さな窪みを作って、そこに糸を引っ掛けてT字型に巻きつけた
つまり、針が糸から直角に伸びている状態
曙「…それで釣れるの?」
阿武隈「…さあ…?」
でも、やるしかない!
じゃあ次は…
阿武隈「……うう…」
湿った土の側
湿気の多い場所の、拳ほどの石を持ち上げると…たくさんいる
阿武隈「ミミズ…気持ち悪い……しかもこっち、変な幼虫も…」
釣り絵には虫…鉄板…らしい
阿武隈(…ええい!…ひぅっ!……にゅるにゅるして…!)
全身鳥肌が立つくらい嫌だけど、それでも…
阿武隈「…ご飯の為ご飯の為ご飯の為ご飯の為!」
意を決して、ミミズに針を突き立てる
阿武隈「変な汁出てる…!うぅ…しかも…クサイ……」
腐臭のような臭いに耐えつつ、いくつかの針にミミズや幼虫を通した後に気づく
阿武隈(…何個か抜け出してる!?…これ以上時間かけたら余計に逃げられる…)
岩場の海岸から餌のついた針を投げ込む
長さがないので深い所の魚はかからないけど、糸も針も強度が不安なので小物狙い
同じ仕掛けをいくつかセットして…
阿武隈「よし!完璧!コレなら釣れる!」
10分が経過した頃
阿武隈「…まだかなー…」
20分経過した頃
阿武隈「お腹減ったなー…あ、カニ…!待って!」
30分経過した頃
阿武隈「……やっぱ私じゃ無理?」
1時間経過した頃
阿武隈「……」
2時間経過した頃
阿武隈「…あ、あの雲…お菓子みたい…」
3時間経過した頃
阿武隈「うーん…なんで釣れないのかな…」
糸を手繰り寄せる
阿武隈「……餌だけなくなってる…」
再びミミズと格闘し、糸を垂らすと…
阿武隈「きゃっ!?…か、かかった!!」
海面に着いたかどうかのタイミングでヒット、そして…
阿武隈「釣れた!やった…!やった!!」
エサに食らいついた魚の顔を縦に針が貫通し、引っかかった事で逃げられない…針の形を変えなくてもちゃんと釣り針としての機能を果たしている
阿武隈(この調子で頑張れば…きっともっと釣れる!)
…と思いきや
阿武隈「…針、外れた…あ!こっちは石ごと持ってかれちゃった!?」
曙「それで…最終的な
阿武隈「でも、コレじゃちょっと足りないかなって…」
曙「それでも充分よ!今度私にも釣り方教えなさい!」
阿武隈「…!うん!もちろん!」