食うに困った艦娘が頑張って生きようとする話   作:名無し

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二十二食目

好きなゲームジャンルは超王道RPGの北上様だよ〜

ドラクエとFFならドラクエ派…特に7が好きかな…あ、FFも勿論好きだけどこっちはⅣが好きだよ

 

閑話休題(それよりも)

 

北上「はあー…考えなしに鍋なんて贅沢するんじゃなった」

 

霞「そうね…アレだけあった野菜も、もう底を尽きるなんて…」

 

早霜「イノシシ肉も全部食べてしまいましたね」

 

…鍋は良くないね、野菜でも肉でも、なんでも突っ込めるから一瞬で消費できちゃう…

しかも大鍋だから、具材で満たせばお腹いっぱい食べれるし

 

早霜「…それで、今日はどうしますか?」

 

北上「んー…食糧確保かぁ…暫くぶりだね」

 

早霜「夕張さんや阿武隈さんを呼んできましょうか?」

 

北上「いや、夕張さんはアイオワ用の車椅子作ってくれるってんで、工廠使って作業してて忙しいよ」

 

霞「どうりで…あそこ使ってるのどれくらいぶりに見たかしら」

 

北上「だから阿武隈をー…」

 

ヲ級「食事ノ話カ?」

 

北上「うわっ!?…急に出てこないでよ、心臓に悪い…」

 

霞(今、一瞬攻撃しそうになってたわね…)

 

ヲ級「人間ノ食ベ物ニツイテ学ンダ、取リニ行クノニツイテ行ッテ良イ?」

 

北上「……まあ、良いけど、変な事したら…」

 

ヲ級「武装モナシニ歯向カウノハ命知ラズ」

 

早霜(目の前にいる人は武装もなしに深海棲艦を襲ってるのに)

 

ヲ級「役ニ立ツ、安心シテ」

 

北上「いい?」

 

霞「好きにさせてみれば?」

 

早霜「私も反対はしません」

 

霞と早霜の了解が取れたなら、行ってみても良いのかなぁ…

 

 

 

 

で、砂浜に来たけど…

 

北上「…海に入るって事?」

 

ヲ級「警戒シナクテイイ」

 

北上「してないよ、阿武隈に取り押さえられる相手にする意味無いし」

 

ヲ級「……」

 

ヲ級が頬を膨らませて、大袈裟に拗ねる

 

北上「暁みたいな事しないでよ」

 

ヲ級「ソノ暁カラ教ワッタ、嫌味ニハコウシロッテ」

 

北上(何教えてんの…)

 

北上「悪かったよ、で?」

 

ヲ級「…コウヤッテ見レバ、イイト思ウ」

 

ヲ級が砂浜にうつ伏せになり、左右をジロジロと眺める

 

ヲ級「居タ、北上、海側12歩先ニ、カニガ居ル」

 

北上「……見えないけど?」

 

ヲ級「言ウ通リニシテミテ」

 

北上「波があるんだけど、靴濡れる…」

 

ヲ砂「……」

 

北上「…はいはい」

 

靴と靴下を脱ぎ、言われた通り進む

 

北上(ひー、冷たい…)

 

12歩進んだ所で立ち止まる

 

北上(居ないけど…?)

 

ヲ級「ソコ」

 

北上「…いや、どこに…あだっ!?」

 

振り返った瞬間に足に痛み…

確認すると、大きなカニがハサミで足を挟んでた

 

ヲ級「居タ」

 

北上「……はいはい」

 

カニに手で掬った海水をかけ、ハサミを外したところを持ち上げる

 

ヲ級「ドウ?」

 

北上(15センチくらいある…デカいし青い…ってかこんなのみた事ない)

 

北上「なんて蟹?」

 

ヲ級「……サア?」

 

北上「…まあ良いか、で、どうやって見つけたの?」

 

ヲ級「カニハ目ヲ砂カラダシテイル事ガアル、ソレト、潜ッタ跡モアル」

 

北上「へー…」

 

北上(うわ、挟まれた所痕になってる…)

 

ヲ級「…聞イテイルカ?」

 

北上「聞いてる聞いてる、で、他にはいないのかな」

 

ヲ級「多分、少シ探セバ見ツカル」

 

北上「…マジ?ってか、よく見つけ方知ってるね」

 

ヲ級「深海ハ暇ダカラ、ボール代ワリニシテ遊ンデタ」

 

北上「食べる訳じゃないんだ」

 

ヲ級「ソンナ物食ベテモ仕方ナイカラ」

 

北上「ふーん…」

 

ヲ級「ア、ソコニモ居ル」

 

北上「よーし、たくさん捕まえちゃうよ!」

 

 

 

 

北上「…大量だけど、なんかいろいろ居たね、青とか黒とか」

 

ヲ級「足リル?」

 

北上「ひーふー…12匹も捕まえられたし、これだけあれば十分かな」

 

たった1時間足らずでこの量が取れてしまった

大きい物は甲羅だけで20センチ近いし、これは買ったら一体いくらになるんだろう…

 

ヲ級「……嬉シイ?」

 

北上「まあ、悔しいけど嬉しいかな」

 

ヲ級「悔シイ?」

 

北上「なんか、まだアンタを受け入れきれてないっていうか、助けられるのが癪っていうか…そんな感じ?」

 

ヲ級「ホウホウ…ココカラ仲間意識ガ、芽生エルノ?」

 

北上「…だと良いけどね、それにアンタにも芽生えてもらわないと…裏切られたら困る」

 

ヲ級「…裏切リハシナイヨ」

 

北上「…そういや…なんか、喋り方変わった?」

 

ヲ級「高圧的カナッテ思ッタカラ」

 

北上「気遣いができるなんて、立派な事で…」

 

ヲ級「芽生エタ?」

 

北上「…すこーし、ね」

 

ヲ級「ソウ、嬉シイ」

 

北上(笑った…)

 

 

 

 

霞「カニ!カニよカニ!!しかもガザミ!」

 

曙「テンションたっか…」

 

早霜「でも、気持ちはわかるわ…前のような殻しかない小さいカニでは無く、ちゃんと身が詰まってて…」

 

北上「喜んでるよ」

 

ヲ級「ウン、ワカル」

 

北上「さて、どう食べようか?」

 

霞「…ま、茹でてから出汁をとって、汁物にするしかないんじゃない?」

 

北上「…まー、そうなるよね」

 

早霜「また…」

 

曙「正直、飽き飽きよね」

 

霞「仕方ないでしょ!?汁物の方がお腹膨れるんだから!」

 

早霜「生で食べたいわ…あのトロッとした甘い身が最高で…」

 

北上(…いいな、おいしそう…)

 

曙「焼きも最高よ?ホクホクプリプリの身は勿論だけど、甲羅がいいのよ、残った汁を啜る時がカニ食べてる感じして…」

 

北上(ああ〜、それもいいなぁ…)

 

霞「…気持ちはわかるけど、取り敢えず生は無理、食中毒になっても知らないわよ?」

 

北上「え?ダメなの?」

 

霞「当たり前じゃない、寄生虫に細菌に、何が居るかわからないのよ?

普通そんなの生で食べたりしないわ」

 

早霜「…お店みたいに処理は…」

 

霞「無理」

 

北上(小さいのそのままバリバリ食べてたんだけど…あたしのお腹虫だらけだったりするのかな…)

 

ヲ級「顔ガ青イ…」

 

北上「…そんな事ないよ?」

 

霞「焼きにするのは…まあ、別に良いけど、自分でやってよね、アタシあの焚き火で火加減調整とか無理だから」

 

曙(…確かに、難しいわね…)

 

北上「…どうする?」

 

曙「煮る…かしら」

 

早霜「そうね…」

 

霞「安心しなさい、美味しいから」

 

北上(お茶飲みたいなぁ…)

 

ヲ級「…北上、アノ3人、サッキ喧嘩シテイタノニ、モウ終ワッタ」

 

北上「ま、好みの違いで衝突しても、仲間だしねぇ…憎くて喧嘩する訳じゃないんだし?」

 

ヲ級「…コレモ、仲間意識?」

 

北上「意識とかそう言うのより先のものかな」

 

ヲ級「更ニ…先……人間ノ強サノ源?」

 

北上「強さ…まあ強さっちゃ強さだけど、力とかじゃないよこれは、ただ生きていくために適応してるだけ」

 

ヲ級「進化カ」

 

北上(…やっぱ、コイツも深海棲艦だし…学ぶだけ学んだらまた敵になるのかねぇ…)

 

ヲ級「…イイナ、アレガ、友達」

 

北上「そうだよ」

 

ヲ級(羨マシイナ)

 

 

 

 

霞「はい、蟹の汁物」

 

夕張「はぁ…沁みる…」

 

曙「あんなにあった蟹が…」

 

北上(まあ、すぐ悪くなるし、残しとけないからなー…)

 

北上「ずず…ん、香ばしい…?…甲羅炙ってるんだ、いい出汁出てるね」

 

ほんとは味噌を入れて、味噌汁にしたいけど…

調味料がないとちょっと味気ないんだよねぇ…

 

ヲ級「鍋ノ時ノ方ガ…」

 

北上(贅沢な奴め)

 

アイオワ「…これどうやって食べるの?」

 

阿武隈「あ、蟹の甲羅はこう、箸を刺して、開いて…はい」

 

アイオワ「thanks(ありがとう)、阿武隈」

 

阿武隈「おーけーおーけー!…私、外国でもやってけないかなぁ…」

 

北上「…何?亡命したいの?」

 

阿武隈「いや、私将来海外に住んでみたくて…」

 

北上「ふーん……お」

 

曙「海藻と蟹だけだと、寂しいわね」

 

早霜「…これなら、ハマダイコンも取ってくるんだったわ」

 

曙「ま、良いでしょ、取り敢えずは」

 

霞「はいこれ、アンタらの」

 

霞が2人に皿を突き出す

 

曙「…脚…これ、焼いたの?」

 

早霜「こっちは、お刺身…?」

 

霞「そう、あんまり数ないから、見つかる前にさっさと食べなさい…

作り方にも検索かけたから多分大丈夫…ケータイをくれた大淀さんに感謝するのね」

 

早霜「…ふふ、優しいのね?」

 

霞「知らなかったの?アタシは優しいのよ」

 

曙「自分で言うヤツに碌なのは居ないけど」

 

霞「…その減らず口閉じないと、取り上げるわよ?」

 

ヲ級「……ゴチソウサマデシタ」

 

北上「え、もういいの?」

 

ヲ級「ウン」

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