「あぁ?今なんつった涼太」
その人の機嫌が悪そうな声で目が覚める。俺はあくびをして後に『キセキの世代』と呼ばれるメンバーのもとへと行く。
「いったい何の騒ぎよ?緑くん」
俺、白羽龍晴は自分くらいに大きい緑色の髪をして眼鏡をかけたメンバー緑間真太郎へと声をかける。
「やっと起きたのか白羽。緑くんと呼ぶなと何度も言ってるのだよ。黄瀬が灰崎にスタメンの座を譲れと勝負をかけているのだよ」
「黄瀬?」と俺が首を傾げると緑間が騒動の中心へと指を刺す。俺は指の先へと視線を向けて見守ることにした。
「だから、スタメンの座をかけて勝負してくれって言ってるんすよ祥吾くん」
黄瀬と呼ばれる男は無謀にも灰崎祥吾に勝負を挑もうというのだ。灰崎はバスケ部の中でも軒並み外れた実力を持ちその実力を練習中にはほとんど見せることのないアウトロー的存在なのだ。
「わかったわかった、だが俺とやる前にテストをしてやるよ。おい龍晴!お前やれ」
テストと言われた瞬間になんとなくわかってたが正直面倒なのだ。
「あー、祥吾さん…正直目立つことはしたくないんすけどぉ…」と俺が反論しても
「るっせぇよ、四の五の言わずとっととやれ!」と怒号と共にボールが飛んでくる始末なのだ。とりあえずあまり目立たないように流すことにして、俺はコートに入る。
「えー、っと白羽龍晴です。楽しいゲームにしましょう」とあいさつをすれば背後から「ざけんな!手を抜きやがったらてめぇから潰すぞ龍晴!」と怒鳴られる始末である。祥吾さん、アンタが言うなって。
「ハハハ…なかなか苦労してるみたいっすね。あ、黄瀬涼太っす、よろしくっす」
と右手を出してきたので俺も右手を出して握手に答える。背後で「ぷっ」と吹き出す声に黄瀬は首を傾げるも俺は「気にしなくていい」とだけ言ってボールを渡して位置に付きそしてゲームが始まる。ルールは5点先取というシンプルなものだ。黄瀬は余裕な顔でドリブルをつくがどう見ても隙だらけなのでボールをかっさらい軽くドリブルをつきダンクを決めていき速攻で勝負が決まる。
「やっぱ白羽の野郎にボールが渡っちまうと簡単には取れねえわな」
と青い髪をした青峰が簡単な解説をしてくれた。
「涼太、だっけ…?弱くはないけど、俺に勝てないんじゃ祥吾さんにはとても勝てねえから、覚えておいたほうがいい」
そう言って膝をつき這いつくばる黄瀬の横にボールを転がし俺は祥吾さんのところに行く。
「で?どうだったよ龍晴、涼太『くん』の実力は」
わざとらしくくんづけで呼ぶときは何かあるときだ。今回もその例にもれず彼の隣には綺麗な女性が居た。確か黄瀬の彼女とかという女だったか記憶も曖昧だったが
「そうっすね、涼太には弱くはないと言ったんすけど…ね」と俺はやれやれというポーズをした。そして彼は怪しく笑い黄瀬の隣に腰を下ろした。
「残念だったなぁ、涼太ぁ。ま、試合前にあいつの手を握っちまった時点で決まってたんだがな」と言ってこちらへ戻ってくる。
「ったく、涼太ごときに汗なんか流してんじゃねえよボケ」と軽く頭をはたかれてしまう
「ちょ、ちょっと祥吾くん」と言って祥吾さんの隣の女性は焦るが俺は笑顔で「大丈夫」と返した。本気でやられれば痛いからな
「ったく、とっととシャワー浴びて来いよ龍晴。何ならこいつ貸してやろうか?」と隣の女性を差し出してきて
「そんな、さすがに悪いっすよ祥吾さん!」と焦りながら言えば
「冗談に決まってんだろうが、赤くなってんじゃねえよ。じゃあまたな龍晴」と声をかけてくれるのはとてもやさしいと思う。そして
「じゃあ、またね龍晴くん、嫌だったわけじゃないからね」といって祥吾さんのあとを追っていった。二人して俺のメンタルをいじるのが好きだなと苦笑しシャワー室へと向かった
白羽龍晴(はくば_りゅうせい)
帝光中2年 通称『帝光の白龍』『帝光の白い悪魔』
180cmぐらい
趣味は寝ること(授業中も寝ているが成績はなぜか上位)
能力
ミラージュステップ
進む方向とは逆に素早く動くことで一瞬だが残像を作る。この間にどれだけ動けるかが勝負となる。
アルティメットパーフェクトコピー
後に黄瀬が習得するパーフェクトコピーの完全版。相手の模倣だけではなく相手が使うよりミスがなく技を決められる
封印の右手(ライトハンズオブシール)※今回登場
右手で相手と握手をすることにより相手の行動パターンを読み取り優位に立つことができるため自分の動きが封じられたと錯覚する
軌道変化するパス(トゥラジェクトゥリーチェンジ)
ボールをパスする際に回転を強くかけて本来行くはずのないところへでもパスを導く