染まることなき純粋な色   作:毘沙門天堂

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勝負とは

シャワーから上がり制服に着替え直し適当に校内を歩いていたところ

「白羽、こんなところに居たのか。赤司が呼んでいる一緒に来るのだよ」

放課後の校舎なら誰にも会わないと思っていたしあまり嬉しくない相手からのお呼び出しがかかればテンションは落ちる。

「くぁ~…緑くんは赤司の使いっパシリか何かのわけ?」

あくびをしてそう緑間に聞いたところ癇に障ったのか

「俺もたまたま赤司に声をかけられたまたまお前を呼んで来いと言われたのだよ!パシリではない」

と不機嫌そうにそう返された。俺は「まぁなんでもいいけど」と軽くスルーをして緑間が扉を開けて入っていく教室の中を見渡す。何というか授業中とか人がいるときとは全く違う空気が流れている気がした。

「何をしているのだよ白羽、早く入れ」と急かされたので俺も教室に入る。

「やぁ、突然呼びつけてすまない白羽」と、まったくすまないと思っていない態度で通される。俺は正直苦手だ。別に赤司征十郎という人間がではなくまとっているオーラというか何もかも分かっているというような発言がだ。

「別に?涼太を倒してシャワー浴びて暇だったから緑くんに付いてきただけだ。それで?何か用か」と正直拒否るオーラを全身にまとって前にいる。

「そう邪険にしないでくれないか?ただ話相手になってほしいと思っただけだ」

嘘だ、この男は個人的感情で人を呼ぶことはしないそんな曖昧な感情で動く男ではないことは知っている。

「回りくどいな、話すことがあるなら早くしてくれ」

と俺は今すごく不機嫌な顔をしているのだろう。それでも赤司は怪しく笑い

「白羽龍晴、単刀直入に聞こう。勝負とは何だ?」

いつの間にか赤司の横に控えている緑間はよくわからんという顔をしていた。俺も質問の内容が雑すぎて答えを用意するのに数秒かかった。

「すまない質問が雑すぎた。質問を変えよう、勝利するために必要なものは何だ?」

この質問にはすぐに答えることができる。無論先ほどの質問にも答えることはできる。

「それは一つだ。『力』さ。他者を寄せ付けないほどの圧倒的力だ、なければ敵にも味方にも淘汰される。そして試合中でも今この時でもなぁ!」

そう言って俺は拳を握りしめて赤司に殴りかかる。無論ギリギリ当たらない横(つまり空)を殴る。

緑間は当然「白羽、お前なにをしているのだよ!」とキレる。

だが赤司は「緑間、気にすることはないさ。白羽がオレを殴らないことはわかっていた。灰崎なら問答無用でオレを殴っていただろうけどね。白羽、今のは不問にしてやる。次暴力行為を起こせばオレはお前を許す気はない。」

ちっ…俺はこいつのこういうところが気に食わない。

「分かった…肝に銘じておく。殴ろうとして悪かったな」

そう素直に謝り教室を出ようと扉に手をかけたところで

「待て、まだ話は終わっていない。戻れ」

そう言って背後から冷たい声で呼び留められる

「何だ、まだ話があるのか?」

と扉から手を離し戻る

「ああ、灰崎に退部を勧めてきた」

なんだと?今なんと言いやがったこの野郎は

「ヘッ、冗談はよせ。祥吾さんが抜けたらバスケ部はどうなるんだよ」

俺は冷汗を垂らしながらあくまで冷静に問う。しかし赤司は平然と言い放つ。

「何も変わらない。瓦解するならばそこまでの話だ。話は終わりだ、あぁ一つ忘れたな今後は紫原と行動しろ。話は終わりだ。ご苦労だった」

と言って赤司は俺に背を向けた。俺はこの男への怒りやら祥吾さんへのいろいろな感情とかで頭がいっぱいになりながらも『次暴力行為を起こせばオレはお前を許す気はない』赤司が言った言葉ですでに崖っぷちではなく落ちかけてなんとか手をかけているだけの状況なのだと分からされた。ただ最後に俺は

「赤司…変わったな、いろいろと」

と赤司に背を向けながら言って教室を後にする。

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「奴も言っていたが変わったな赤司、何があったのだよ」

「何にもないさ。ただ、勝つためにやるべきことをしているだけだ。白羽は怒っていたが灰崎のことはどこか理解していたというか分かっていたという気がするな」

「お前が言いきらないのは珍しいのだよ赤司」

「オレも神様じゃない、分からないことくらいはある」

「どうだろうな、お前には何もかも見透かされている気がするのだよ」

そして緑間は教室を出ていく

「ふっ、何もかもは『まだ』と言ったところだがな」

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