side グリグリ
物心ついた頃から、我の家族は
「グリちゃん!あっちにエロ本落ちてたわ‼︎行くよ行くよ‼︎」
「スカ姉、足速いのだぁ………」
「あっ、ごめんごめん!ほらっ、おんぶしてあげるね‼︎」
「かっ、感謝する……っ!」
「可愛いね〜、グリちゃんは♪」
スカ姉は陰気で泣き虫な我と違って、とても元気で活発だった。長いオレンジがかった赤髪をなびかせ、我よりも小さい背*1でぴょんぴょんと動き回っておった。活発すぎて、よく様々な人と喧嘩になっておったが。だが、いつでも我のことを助けてくれた。我が同級生の男子に絡まれた時だって、
「うわっ、エバーグリーンだw」
「真面目な癖にたいして変態じゃない女だっけかw」
「変態の才能無さすぎぃ‼︎」
「何の性癖も持ってねえ奴が、人のことバカにしてんじゃないわよ‼︎」
「す、スカ姉………」
「うわっ、おっかない姉ちゃんだ‼︎」
「「逃げろ‼︎」」
「待ちなさい‼︎キンタマ蹴り飛ばしてあげるから‼︎」
「す、スカ姉!喧嘩しなくて良いから………っ!」
我のことを助けてくれた。
「アイツらの言うことなんて気にしなくていいわ!アンタはアタシが認めるサイキョーの妹なんだから。もっと自信持ちなさい‼︎」
「か、感謝する……っ!ぐすっ……我もスカ姉が最高の姉ぞ‼︎」
「ありがと〜、グリちゃん!も〜、そう泣かないの!」
グリちゃんというあだ名も、スカ姉につけてもらった。本人は長いからそう呼んだだけなのだが、我はたいそう気に入っていた。
「それじゃあ、ロリおじさんのとこに帰るわよ‼︎」
「うむ‼︎」
「おっ、スカちゃんグリちゃんやないかい!丁度ええとこにおったな!」
「「ロリおじ‼︎」」
「今から買い物やさかい、ついてくるか?」
「うん!」
「うむ‼︎」
ちなみに、我とスカ姉のことはロリ*2が面倒をみてくれた。幼女愛護艦隊の勤務もあるというのに、赤の他人だった我らを養ってくれた。育ての親というものだ。彼にも本当に感謝している。
それはさておき、スカ姉には一つの特技があった。
「みてみてグリちゃ〜ん!人形作ったの!」
「おお、凄いのだスカ姉‼︎」
「これなら天下取れるんちゃうか⁉︎」
「でっしょ〜♪」
人形作りである。器用で繊細な手先から生み出される表情豊かな人形たちは、まるで本当に動き出すかのような躍動感があった。家の中はいつも彼女が作った人形で賑わっており、まるで大勢の友達に囲まれてるかのような感覚を味わうことが出来た。
「アタシ、将来はダッチワイフ職人になる!」
「おお、ええな!エッチな人形づくり‼︎」
「スカ姉にはぴったりなのだ‼︎」
「ダッチワイフでエッチなライフを‼︎これがアタシの夢よ‼︎」
また、夢を真剣に追い求める姉の姿は輝かしく見えて、そんな姉が我は誇らしく思えた。自分に何も無いのも相まって、我は彼女を応援するのが本当に楽しかった。
その後、スカ姉は中3となり、高校を選ぶこととなった。
「グリちゃんグリちゃん、聞いて聞いて‼︎」
「どうしたのだ、スカ姉?」
「ちょー面白い高校発見したの‼︎アスティカシア学園、通称アス校‼︎略称がアナルだよ‼︎」
「おお、これは面白い高校だな。」
「アタシ、ここに行きたい‼︎アナル好きだし‼︎」
えらく興奮した姉は、飛び跳ねながらアス校のサイトを見せてくれた。略称は確かに面白い。
「でも、ここ天王星外ぞ?しかも小惑星帯。」
「うん!」
でも、どこか素直には喜べない自分がいた。天王星は他の惑星からかなり離れている。一番近い土星や海王星でさえおよそ14億km。*3小惑星帯ともなれば、約25億kmにもなってしまう。そんな遠くにスカ姉が行ってしまうことが、寂しかったのだ。
「天王星外の人のニーズも把握して、宇宙一のダッチワイフ職人を目指すわよ‼︎そしてアタシらを捨てた親父を見返してやる‼︎」
「スカ姉の夢だものな。応援する。」
しかし、我がスカ姉の夢を邪魔するわけにはいかない。ここは自分の気持ちをグッと堪えて、素直に応援するべきだろう。そう思ってたのだが………
「………グリちゃん、寂しい?」
「いや、そんなことは………」
「嘘ついてるでしょ〜♪お姉ちゃん分かるんだからね!」
「すまない…………」
「大丈夫〜!毎晩テレビ通話するからさ〜!」
「か、感謝する………っ!」
「泣くほど嬉しいんだね〜!よしよ〜し!」
姉には見抜かれていたようだ。本当に、スカ姉には頭が上がらなかった。そして、とても感謝していた。毎晩のテレビ通話を楽しみに、これから頑張ろう。
しかし、しばらくするとテレビ通話が一切無くなった。
「スカ姉………」
最初は疲れてるかと思った。もしくは友達とのおしゃべりで忙しいか。でも、スカ姉の性格を考えると………そういった理由でテレビ通話しない人ではないと思っておった。だとしたら、何か悪いことに巻き込まれたのか………?不安が頭をよぎる中、
「グリちゃん、辛いと思うがが聞いてくれ。ここ数日スカちゃんが行方不明やねん。」
「えっ…………?」
その不安は現実となってしまった。スカ姉が行方不明。学園もペイル社も彼女と連絡がつかないとのこと。
「スカ姉………スカ姉………っ‼︎」
「今はワイらが捜しとる。絶対すぐ見つけたる‼︎」
「お願い……申し上げる………」
一体どこに行ったのだろうか………?誰かに誘拐されたのか………?不安で夜も夜も眠れなくなり、遂には我慢出来なくなった。
「ロリ*4よ、聞いてくれ。」
「どうしたんや、グリちゃん?」
「我が入学してスカ姉を捜す。」
「ホンマに言うとるんか⁉︎」
スカ姉を見つけたい。スカ姉を救いたい。今までずっと助けられてきたのだから、今度は我が助けたい。彼女がまた笑っていやらしく過ごせる日々を取り戻したい。
「スカ姉が行方不明になった学園やで‼︎危ないからアカン‼︎」
「でも、我が生徒として内部に入れば捜しやすいだろう‼︎」
「アンタまで居なくなったらどないするんや⁉︎」
「居なくならん、絶対に。」
「あのなぁ………」
「すまんロリ、頼む。この通りだ‼︎」
「あっ、頭は下げんでええから‼︎分かった分かった、受けてええで‼︎推薦はディルディアンのパンティーに頼んどくから‼︎」
「感謝する‼︎」
こうして、我はアス校入学に向けた勉強を始めることとなった。元々
惑星首脳陣や理事長達の気遣いからか、我は座学と実技の合格点を超えてても、面接点で調整され落とされることがよくあった。大人達も我の身を案じたのだろう。その気遣いには感謝している。でも、我はスカ姉を見捨てるわけにはいかなかった。面接で調整されるなら、座学と実技で黙らせるだけの点数を取ればいい。
スカ姉を助けるために頑張り続けた結果、遂に首席となり我を入れざるを得なくなった。こうして我はスカ姉の入学から丁度
スカ姉がもし普通に通ってるのだとしたら、ペイル寮の3年のはず。そのため、新旧エランやベルメリア、更にはマルタンなどの3年生を中心に聞き込みを行った。地球寮の3人は見たことない、と。
「エラン*5よ、少し時間良いか?」
「何?」
「スカーレット・ウラヌスって知っておるか?」
「知らない。会社でなんか気にかけてたらしいけど、僕は関わってない。」
「そうか………」
旧エランも何も知らず、
「エラン*6よ、少し時間良いか?」
「どうしたの、グリちゃん?」
「スカーレット・ウラヌスって知っておるか?」
「う〜ん、知らないなぁ。会社でなんかやってたらしいけど、僕下っ端だから分かんな〜い!」
「そうか………」
新エランも知らなかった。
「ベルメリアよ、少し時間良いか?」
「いいよ。何かあったの?」
「スカーレット・ウラヌスって知っておるか?」
「ああ……あの子ね。ごめんね、私たちの方でも足取りを追えてないの。」
「そうか………」
「入学式の1週間前に来てね、しばらくうちの御曹司*7と仲良くしてたんだけど………急にどっか行っちゃって………」
「そうなのか………」
ベルメリアはロリが貰ってた情報と同じことを言った。確かにスカ姉はエランと仲良くしてたと、ビデオ通話で言っておった。旧エランが知らないと言うことは、更に前のエランと仲良くしてたのだろう。しかし、肝心の更に前のエランは………
「なあ氷仮面よ、教えられる範囲で構わないのだが………」
「どうした?」
「お主の前のエランはどうしたのだ?我が姉と仲良かったのだが………」
「………死んだ*8。僕も本来死んでることになってる。」
「そうか………」
既に死んでいた。
こうして、ペイルからの手がかりはだいたい揃ったのが現状である。しかし、これ以降の打開策が見出せない状況にいた。
もしかしたら、チュチュに協力してもらえば良かったかもしれない。でも現状、大切な友人を危険なことに巻き込むわけにはいかなかった。だから、皆が風呂の時間に自慰と称して捜索活動をしていた。正直、今もこの事を言うか、迷ってたくらいだ。でも、いくら隠してもチュチュになら見抜かれてしまうだろう。そんなところに………1つ年上の貴女に、ついスカ姉の姿を重ねてしまうのだ。
ここでようやく登場、スカーレット・ウラヌスのプロフィールです!
スカーレット・ウラヌス
性別:女
身長:146cm
髪:少しオレンジがかった赤髪
性格:変態(アナルフェチ、ダッチワイフ)
年齢:17歳の代(マルタンやグエルらと同じ)
所属:アスティカシア学園 ペイル寮3年
身内:エバーグリーン・ウラヌス(妹)
あと、グリちゃんはチュチュやリリッケの1個下です。年齢を隠してましたが、ここで判明です‼︎