side チュチュ
グリグリにも残念ながら慣れてきてしまったある日、決闘騒ぎでクソスペジェターク家ことグエル・ジェタークが水星女に連敗するという事態が発生した。
「しゃあ!クソスペの連敗‼︎ざまあみやがれ‼︎」
「水星女もスペーシアンではないか?」
「た、確かに………」
普段変態ボケ女なグリグリにツッコまれるという屈辱感。これほどまでに最悪なことは無いだろう。あと、これ言うとコイツに猥談で返されそうだから言わない。絶対に。
そんなことを思っていると、
「スレッタ・マーキュリー。俺と、結婚してくれ。」
「へっ⁉︎けっ、けけけけ、結婚って⁉︎」
いきなりグエルが水星女の手を取ってプロポーズしたかと思えば、
「待て!今のは違う‼︎」
「嫌ですぅぅぅぅぅぅぅ‼︎」
水星女に秒で振られた。これを見た寮の皆は当然、大騒ぎになった。
「人がプロポーズするところ、初めて見ました〜!」
「振られるところもね………」
目の前の情事に目を輝かせるリリッケと、弱々しく補足するマルタン。他の人たちも驚いたような目で見ていた。その反応は、あーしが抱いている感情とは異なっていた。
「くっだらねぇ。痴話喧嘩だったってワケ⁉︎」
「チュチュ⁉︎」
「スペーシアン様はお気楽なもんね。」
互いの大事なものを賭けての決闘。それを使って、あのカップルだかなんたが知らんクソスペ共がイチャイチャしやがった。本当に何してるんだが………。あーしらが決闘ってなったら、それこそ地球の名誉や命などを賭けるほどの重いものになるだろうに………。これだからスペーシアンは嫌いなんだよ……っ‼︎
そんなことを思っていると、
「痴話喧嘩………つまり、あの2人は卑猥なことをしているのか‼︎」
本当にお気楽なスペーシアンが頓珍漢なことを言い始めた。
「知らね〜よ。」
「ならば確かめねばあるまい‼︎行くぞチュチュ‼︎」
「行かねえよグリグリ、アホか‼︎」
天王星はつくづくあらゆる争いから蚊帳の外である。そういう点だけは、少し羨ましかったりもするのだ。まあ蚊帳の外の理由が変態過ぎて避けられてるってだけたのだが。
その決闘から一夜明け、グリグリは早速暴走を始めた。
「授業始まるまでに取材するのだ‼︎スレッタ・マーキュリーに‼︎」
「おいグリグリ、行くな‼︎」
登校するや否や、いきなり2年の教室に向かったのだ。お前は週刊誌のカメラマンか。
そしてあーしらが教室に着くと、
「何、その制服?」
「どこか、変ですか?」
「生徒手帳貸して。」
昨日の水星女とキツネみたいな白髪女が話していた。どうやら白髪女が制服をホルダー用に変えるみたい。
「ふえっ⁉︎ええっ⁉︎」
「ホルダーはね、パイロットスーツだけじゃなくて、制服も特別仕様になるの。」
「ほぇ〜!」
そして、変えた。さっきまで水星女が来ていた緑の制服が、白の制服に変わったのだ。
「なんなのだ、あのシステム‼︎まさかアス高の制服は特殊なボディペイントなのか⁉︎」
「違えしうるせえ‼︎とりあえず黙れ‼︎」
そしてそれを見た途端、グリグリが興奮し始めた。下手に目立つと嫌なので、とりあえず静かにして欲しい。幸いまだグリグリがアイツらに近寄って無いからか、向こうもこちらのことは気にしていないみたい。
そんなことを思っていると、
「自覚持ちなさい。アンタは決闘のホルダーで、私の花婿なんだから。」
白髪女が変なことを言い始めたのだ。
「花婿………だとっ⁉︎つまりは三角関係か⁉︎スレッタ・マーキュリーは天然ディルドを持っているのか⁉︎」
たまらずグリグリが興奮してアイツらに話しかける。あーあ、今日もダメだったよ。あーし帰っていいかな。
「はぁ⁉︎」
「どどどどど、どちら様ですか⁉︎」
「アンタには関係ない話でしょ‼︎」
「失礼、我はパイロット科1年のエバーグリーン・ウラヌスである。長いからグリちゃんでもグリグリでも呼んでくれ。」
「どどど、ど〜も!私はパイロット科2年……のっ!スレッタ・マーキュリー、ですっ‼︎」
「名乗んなくていいわよ、スレッタ。」
それにしても、水星女は天然なのか?普通チンコついてるって知らねえ奴に言われたらキレるだろ。あーしだったらペンチで頭殴ってるぞ………
「もしやアンタらが、例の変態ウラヌシアンと狂犬ポメラニアン?」
殴るぞ、あの白髪女ぁ⁉︎
「おいテメェ‼︎あーしらを三流漫才コンビみたいに呼ぶんじゃねぇ‼︎」
「でも噂になってるじゃない。」
「わわわ私もっ、聞いたことがあります‼︎」
あーしらはテメェらスペーシアンの見せ物じゃねえんだよ‼︎クラスにいる他の連中も笑いやがって………っ‼︎
「それは
「何かおかしいところがあったか、チュチュ?」
「全部だよ‼︎」
お前もとぼけた目で見るな‼︎ったく、あーしの胃と喉が持たねえっつーの‼︎
「お前ら、どけ。」
「グエル・ジェタークまで来ただと⁉︎今から3pでもするのか⁉︎」
「「「しねぇよ(しないわよ)‼︎」」」
グエル・ジェタークまで出現したことにより、余計訳わかんないことになった。コイツは昨晩おめおめと二敗目を喫して、何をしにのこのことやってきたんだ?意味が分からない。本当に、この学園はわけわかんないクソスペ共だらけだ。頭が痛くなる、許せない。
「おいグリグリ、帰るぞ。授業もうすぐだし。」
「確かに、そうだな。それでは失礼する。」
「もうしてるだろ‼︎」
唯一許せるのは、コイツだけだ。
その日の午後、あーしらは実習を受けていた。内容は地雷回避歩行だった。
「それにしてもチュチュ、今朝のグエルの生おっぱいはすごかったな。」
「アホか‼︎何見てんだよ‼︎」
「おっぱいだ。」
「そういう答えを求めてんじゃね〜よ‼︎」
もう直ぐ出番だというのに、めちゃくちゃお気楽なグリグリ。まるで近所のコンビニに行くかのような、そんなテンションだ。
ちなみに今回の実習では、埋められている模擬地雷を回避しながら走行し、ゴールまで辿り着くのが目的だ。使用できる機器類として、光学映像は可視光線のみ。しかもそれを見るのはパイロットではなくスポッター*1。地中レーダーとスポッターからの指示で模擬地雷の位置を把握し、回避しながら走行する。もちろん他のセンサーは全てOFFだ。
「それでは先発、行ってくる。」
「おう、頑張れよグリグリ‼︎」
「応援感謝する、チュチュ‼︎」
こうして、グリグリが先陣を切った。
グリグリの滑り出しは順調だった。
「しばらくは地雷ねえから普通に行けよ‼︎」
「チュチュ、承知した。」
ちなみにあーしがスポッターである。あーしの時はポジションが逆になる予定だ。実習を受ける側が他人のスポッターを兼任することは認められているので、連携がやりやすいグリグリにした。
「よっし、30m進んだ後は右に30°、その次は45m進んで左に45°だ‼︎」
「流石はチュチュ!順調だ‼︎」
「あーしにかかれば余裕よ‼︎」
声だけでも分かるくらい、可愛らしく喜ぶグリグリ。彼女の子供のような純粋さを見ると、なんだか仲の良い妹ができたみたいで嬉しくなる。尤も、周りはあーしが妹でグリグリが姉って言うけど。
そんなことを思っていると、
「んん、
グリグリが怪訝な声を発した。
「どうした、グリグリ⁉︎」
「画面が黒くなりおったな。」
画面が黒くなった?まさか故障か?ニカ姉すら腰を抜かすレベルの技術を持つ天王星のMSが、そう簡単に故障するものか?外からの妨害と言われた方が、まだ納得できる。
「ひとまず、地中レーダーを利用するしかないか………」
「でも、モニター見えねえんじゃ意味無くない?」
打開策としては、あーしの指示を聞いてグリグリが歩くしかない。だがモニターが見えない状態で歩くのは、目を閉じて歩くようなもの。自分がまっすぐ進もうとしても思うように歩けないものだ。だが、それに頼るしか………
「いいや、大丈夫だ。」
「えっ?」
大丈夫なのか?
「我が性欲を地中レーダーとリンクさせる。」
大丈夫じゃなかった。
「はぁ⁉︎何言ってんだ⁉︎」
「
「だとしても、地雷は回避出来ねぇだろ‼︎」
「それは、地雷をおっぱいの大きいイケメンだと思えば良いのだ。」
「アホか‼︎」
言ってることもやろうとしてることも理解出来ない。というか、理解したくない。数ヶ月友人としてやってきても尚、常識の範疇から大きく外れたところに居続けるのだ。
「これならイケるぞ‼︎」
「すげえ、ちゃんと歩けてる………」
ところがしばらくして、ある問題が発生した。
「まずいぞチュチュ‼︎」
「どうしたグリグリ⁉︎」
「
「マズいのはお前の頭だ‼︎」
グリグリがアホだということだ。
「嗚呼、禁欲生活とはこんなにもつらいものなのか……っ‼︎」
「たがが10分だ、我慢しろ‼︎」
「ぐぬぬぬ………っ‼︎」
せっかく成功したのに、性交しようとして失敗するのは本末転倒だ。ここは何か打開策を…………そうだ‼︎
「合格したらエロ本買ってやっから‼︎」
「なんと………っ、チュチュ、感謝する‼︎」
良かった、グリグリがアホで。
こうして彼女の目の前にエロ本をぶら下げた結果、
「MP0721、エバーグリーン・ウラヌス、合格‼︎」
「「よっしゃぁぁぁぁぁ‼︎」」
なんとか合格出来たのだった。
side アーシアン差別してる女生徒2人組のうち1人*2
嘘でしょ、あの変態ウラヌシアン!なんで遅効性塗料が効かないのよ‼︎意味わかんない‼︎
こうなったら、あの狂犬ポメラニアンだけでも落第させてやる‼︎テメェらアーシアンは大人しく下にいろっつーの‼︎
長かったので分けました。